オオオナモミ(大葈耳/大雄生揉)
 昨年、子供達にオオオナモミ(大雄生揉)の実が欲しいと言われ、採取してきた事がありました。遊びに使うためです。ある子に、「大きな雄のナモミ」の意味だと説明したら、「では、メナモミ(雌生揉)もあるんだ」と賢い答えを返してきました。あるけど、あまり似ていません。生揉(なもみ)の意味は、葉を揉んで傷口に付けて痛みを和らげるために使ったことから、との説があります。オナモミよりも大きいからオオオナモミですが、圧倒的にオオオナモミの勢力が強いようです。

 なんと言っても、実に特徴があります。多分、俗称ひっつき虫の中では一番大きな種子かもしれません。実長径は20~25mm程。4~6mmの刺先端が鉤状に曲がり衣服に着くような形状で、このデザインはどうして生まれたのか不思議なほどです。マジックテープ考案の元にもなっています。雌雄同株。雌花は目立たない小さなものですから、ほとんどの場合、気付かずに終わってしまいます。染色体数は、2n=36。

 実を乾燥させたものは、蒼耳子(ソウジシ)として解熱・発汗・頭痛・神経痛に、茎と葉を乾燥させたものは、蒼耳(ソウジ)として湿疹・疥癬・虫刺されに利用されます。種子はリノール酸を60%~65%含み、中国では食用油の採取にも使われているそうです。

 北米原産の帰化植物で、岡山で1929年に発見され、その後勢力が広まりました。ただ、東北より以北は、まばらな分布です。簡単に駆除したい場合は、花期前の8月上旬頃までに茎を根本付近で切り落とすようにします。生態系被害防止外来種(旧要注意外来生物)に指定されています。日本の侵略的外来種ワースト100。英名はOriental cocklebur。

メナモミ(雌生揉)Siegesbeckia orientalis L. subsp. pubescens (Makino) Kitam.

Japanese common name : Oo-onamomi
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Xanthium orientale L. subsp. orientale

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左:雄花と雌花 右:雄花

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左:果苞は刺の先端が鉤状に曲がる。右:果苞には2つの胚珠が含まれる


オオオナモミ(大葈耳/大雄生揉)
キク科オナモミ属
学名:Xanthium orientale L. subsp. orientale
synonym : Xanthium occidentale Bertol.
synonym : Xanthium canadense auct. non Mill.
花期:8月~10月 1年草 草丈:50~200cm 雌花序:2~3cm 花径:5~10mm

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【学名解説】
Xanthium : xanthos(黄)/オナモミ属
orientale : orientalis 東方の、(中近東)東部の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
---
occidentale : occidentalis(西方の、西部の)
Bertol. : Antonio Bertoloni (1775-1869)
---
canadense : canadensis(カナダの)
auct. : auctorum(著者らの)/auct.+non:誤って命名された名称
Mill. : Philip Miller (1691-1771)/英国の園芸家

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から0.5km 左岸河川敷 2005.09.14, 2006.10.12, 2006.10.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 September 2005
Last modified: 15 November 2016
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by pianix | 2005-09-21 00:00 | ひっつき虫 | Trackback | Comments(2)
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Commented by mico at 2005-09-22 15:26 x
ひっつき虫、花もユニークですね
花は見たことがありません。
Commented by pianix at 2005-09-22 20:22
私はmicoさんの顔を見た事がありません。立てば牡丹、座れば芍薬、花を見る散歩姿は百合の花と言ったところでしょうか。ひっつき虫の被害に遭いませんように。
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