ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)-1
 河川敷の一角に花壇を設けて、ご老人達が四季の花を植栽し楽しまれています。その中にケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)がありました。近くにいた人に話を聞きましたが、誰も、この花が猛毒である事を知りませんでした。育てやすい種類である事から園芸に広く栽培されています。また、繁殖力が強く野生化もしています。取り扱った後は手洗いをする等、厳重な注意が必要です。チョウセンアサガオ属は、生態系被害防止外来種(旧要注意外来生物)に指定されています。

 一般にチョウセンアサガオと呼ばれている主なものには、次の種類があります。

 チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)Datura metel L.
 ヨウシュチョウセンアサガオ(洋種朝鮮朝顔)Datura stramonium L.
 ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)Datura wrightii Regel
 キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)Brugmansia suaveolens (Humb. et Bonpl. ex Willd.) Sweet

 ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)は、ナス科チョウセンアサガオ属の多年草です。実は球形で、トゲ状の突起があります。キダチチョウセンアサガオ系の実に突起はありません。中には黒に近い焦げ茶色の種が入っています。似た種にヨウシュチョウセンアサガオがありますが、こちらは細長い卵形で、種は黒色です。この種子は食べると中毒症状を起こします。過去、中学生が麻薬的な幻覚症状を持つと勘違いして食し、集団の中毒事故を起こした事例があります。

 全草が有毒です。毒成分としてアルカロイド類(ヒヨスチアミン、アトロピン、スコポラミンなど)が含まれ、特に種子にアトロピンの含有量が多く、口渇、散瞳、心悸亢進、尿閉、消化管運動の減少が起こるとされています。経口致死量は4~5gとされています。誤食は、根を牛蒡、蕾をオクラ、種子をゴマと間違える事によります。

参考:ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)-2 キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)

Japanese common name : Ke-chousen-asagao
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Datura wrightii Regel

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左:果実(2005.10.14) 右:種子


ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)
別名:アメリカチョウセンアサガオ(亜米利加朝鮮朝顔)
ナス科チョウセンアサガオ属
学名:Datura wrightii Regel
花期:5月~10月 多年草(非耐寒性) 草丈:80~100cm 花径:4~8cm 花冠長:7~10cm
英名:Downy thorn apple

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【学名解説】
Datura : dhatura(インドの古い地名)/チョウセンアサガオ属
wrightii : 英国の植物学者C.H.ライトCharles Henry Wright (1864-1941)氏の
Regel : Eduard August von Regel (1815-1892)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 左岸河川敷(植栽) 2005.10.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

1 November 2005, 22 June 2008
Last modified: 31 July 2017
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by pianix | 2005-11-01 00:00 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by yamome516 at 2005-11-03 10:18
周りが、茶色くなったりしない間に、種はしっかりできているのですね?
先日も見たのですが?まだ、こんな具合ではありませんでした。
Commented by pianix at 2005-11-03 13:31
yamome516さん
さすが薬草に詳しいですね。こちらの個体は、すでに多くの実が茶色になっています。緑のまま種が見える状態になっているのは2つ程でした。
静岡県立大学にも薬草園があります。惜しむらくは休日は閉館です。
入り口を入るとすぐに、フウセントウワタがたくさんの実を付けているのが見えます。どちらも突起がある実で、それを生花に使うというのも似ていますね。
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