ヤブミョウガ(藪茗荷)
 ヤブミョウガ(藪茗荷)は、ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草です。日本、中国、朝鮮、台湾、インドシナに分布します。日本では、関東以西に分布する在来種です。名の由来は、藪に生え、葉が茗荷に似ている事から。茗荷の名は付いてもショウガ科ではなくツユクサ科で、葉の付き方も2列互生ではありません。

 ツユクサ科(Commelinaceae Mirb., 1804)は、熱帯から温帯にかけて約40属650種が分布し、日本には4属が分布します。ヤブミョウガ属(Pollia Thunberg, 1781)は、約26種があり、日本には約8種が分布します。

 山地の林縁に自生します。白色で細い地下茎を伸ばして栄養繁殖し、細毛がある茎を50~90cmに立ち上げます。茎の中間に葉を密生して互生します。葉表は細毛がありざらつきます。基部は鞘状で茎を巻き、狭長楕円形で、長さ15~30cm、幅3~7cm、鋭尖頭。

 花期は8月から9月。茎の先に20~30cmの円錐花序を付けます。5~6段の輪生状に枝を出して花を付け、下部から咲かせます。一枝の先に10前後の花を順に咲かせていきます。花弁は白色の倒卵円形で、花の径は7~10mm。萼片3個、花被片3個。

 同じ株に両性花と雄性花が混在します。両性花は花柱が長く、雄性花は雌しべが退化して短く、子房も退化、雌しべよりも長い6個の雄しべがあります。葯色は黄色。一日花です。子房上位。果実は液果です。5~6mmの球形で黒紫色。種子は、長さ1.5~2.5mmの不定多角形でイボ状突起があります。染色体数は、2n=32,40。

 その他に同じ属で南方系の、鹿児島県以南に分布しヤブミョウガよりも小型の、コヤブミョウガ(小藪茗荷) Pollia miranda (H.Lev.) H.Hara、石垣島に分布し絶滅危惧II類のザルゾコミョウガ(ナンゴクヤブミョウガ) Pollia secundiflora (Blume) Bakh.f. があります。

 
染色体核型:
K=2n=32=4Am+4Bsm+4Cm+4Dm+4Esm+4Fsm+4Gst+4Hm
K=2n=40=4Asm1+2csAsm2+4Ast3+6Bsm1+2Bst2+2Csm1+6Cm2+10Dsm1+2tDm2+2Dm3
[Karyological Studies in Commelinaceae II, Hirosumi FUJISHIMA]

参考:ハナミョウガ(花茗荷)

Japanese common name : Yabu-Myouga
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Pollia japonica Thunb.

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葉を密生して互生するが輪生しているように見える。茎には下向きの短毛がある。

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花がつき始めた若い花序。背後の黒い影は虫。

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萼片、花被片、共に3個。両性花と雄性花が混在する。両性花は花柱が長い。

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午後には花弁と雄しべが萎れる。雌しべ1、雄しべ6で葯色は黄色。子房は緑白色。

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輪生状に枝を数段に出す。 果実は熟すごとに色が変わり、黒紫色になる。


ヤブミョウガ(藪茗荷)
ツユクサ科ヤブミョウガ属
学名:Pollia japonica Thunb.
花期:8月~9月 多年草 草丈:50~90cm 花径:7~10mm 花序長:20~30cm

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【学名解説】
Pollia : Jan van der Poll(1726-1781)に因む/ヤブミョウガ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.08.22, 2007.07.31
安倍川/河口から12.50km 左岸土手 2007.07.03, 2007.09.18
賤機山 2009.08.12, 2011.08.08
徳願寺山 2011.08.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture]

Last modified: 03 March 2012
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by pianix | 2012-03-03 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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