タンキリマメ(痰切豆)は、マメ科タンキリマメ属の蔓性多年草です。日本、中国、朝鮮半島、フィリピンに分布します。日本では、本州関東地方以西から沖縄に分布する在来種です。名の由来は、豆を食べると痰が切れるという俗説から来ていると思われます。中国名は、鹿藿(lù huò)。
マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。日本には、70属198種11亜種7変種17品種が分布します。タンキリマメ属(Rhynchosia Loureiro (1790))は、世界に約250種あり、日本には3種が分布します。 荒れ地に多く生育します。クズの葉のような3出複葉で、互生します。花期は夏から10月頃までと長いのですが、葉に隠れて目立ちません。葉腋から総状花序を出し、1cm未満の淡黄色の花が、15前後の房咲きになります。旗弁1、翼弁2、竜骨弁2の計5弁からなる蝶形花冠です。染色体数は、2n=22。 秋に豆果を付け、赤く色づき、鞘が裂けて光沢を持った黒色の種子2つが現れます。トキリマメ(吐切豆)Rhynchosia acuminatifolia Makino とタンキリマメは似ていますが、葉の形状から区別する事ができます。葉の基部が太く、葉先が細くなり尖るのがトキリマメで、葉の基部が細く、扇形に広がり、葉先にかけて太くなるのはタンキリマメです。 Japanese common name : Tankiri-mame タンキリマメ(痰切豆) マメ科タンキリマメ属 学名:Rhynchosia volubilis Lour. 花期:7月~9月 多年草 草丈:蔓性 花冠長:約9mm 豆果長:約15mm 【学名解説】 Rhynchosia : thynchos(くちばし=竜骨弁の形)/タンキリマメ属 volubilis : 捻れた・絡み付いた Lour. : Joao de Loureiro (1717-1791) 撮影地:静岡県静岡市 安倍川/河口から8.0km左岸河川敷 2005.11.09 清水区押切 2015.10.13 梶原山・帆掛山 2016.10.31 賤機山 2017.10.11 [Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN] 21 June 2008 Last modified: 12 November 2017
by pianix
| 2005-11-25 00:00
| 花
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Comments(4)
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brizu at 2005-11-25 18:12
はじめまして ブリズと申します。
TOPよりお伺いいたしました。 野草は好きで、時々自分のブログにも乗せていますが こんなにキレイに写真にとることはできません。 痰切豆が美しく、思わずコメント書き込んでます。 また見させてください。お邪魔いたしました。
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thinking_reeds at 2005-11-25 19:30
タンキリマメって、マメが裂けたときにこっちをのぞき込まれてるような感じがシマス。(・・ )( 。。)きょろきょろと覗かれているような・・・。この写真もこっちを見てるでしょ。:-)
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pianix at 2005-11-26 16:14
brizuさん。
コメントありがとうございます。 ボケボケの写真で申し訳ありませんでした。 この写真は、ずいぶん悩んだのです。 暗いところで撮影すると、こうなりますね。 撮影のやり直しができたら差し替えます。 brizuさんの「くわがたの逆立ち!」を拝見しました。
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pianix at 2005-11-26 16:33
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Introduction
「草花と自然Blog」へお越し下さってありがとうございます。このブログは2005年8月1日に開始しました。
自然体験活動指導者 《静岡県》 森林環境教育指導者 環境学習指導員 ◆専門的なことをなるべく排除して、さらに必要な知識を得るための基礎となる内容を心がけています。少しでも生物についての興味を持って頂けたら幸いです。 ◆私の趣味は、アマチュア無線・競歩等です。興味のあるものは、天文学・理論物理学等です。残念ながら花には深い思い入れがありません。名前を覚えるのが苦手なので、せめて目にした野草の名前の幾つかを覚えようと観察を始めました。もっとも、聖書に書かれている「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。」(マタイ 6:28-30抜粋・新共同訳)に触発されたのが根底にあります。 【見にくい場合】スマホでレイアウトが乱れて見にくい場合は、ご利用のブラウザアプリでPC版に切り替えて下さい。PC版で最適化しています。 【検索する】和名はカタカナ表記です。漢字やひらがなで検索しないほうが良好な結果が得られます。 【写真を拡大する】写真をクリックすると拡大されます。その写真をクリックすると元に戻ります。ブラウザの設定によっては動作しません。 【コメントする】記事タイトルをクリックすると「コメントする」ボタンが最下部に現れます。パスワードは削除する時に必要なものです。投稿者のあなたが決めて下さい。 【トラックバックする】[停止中]承認制としさせて頂いていますので、確認後に有効にさせていただきます。問い合わせの必要はありません。 【間違いの指摘】コメント欄の「非公開コメント」にチェックを入れて書き込んで頂ければありがたいです。 【注意】民間療法、生薬などは、使い方を誤ると重大な結果を招きます。知識無く利用する事は危険です。専門家の指導無しに利用する事は避けてください。 ・このブログに掲載されている写真・画像・イラスト・文章を無断で使用することを禁じます。 ・写真にリンクを貼ることは固くお断りします。 ・当Blogを利用することで生じる損害その他一切の不利益について、作者は責任を負いません。 ・種子等の配布、及び栽培方法、生育地の詳細、民間薬としての使い方等を問い合せされてもお応えできません。 静岡県の推計人口 (2024年 2月 1日現在) 総数3,544,597人 (前月比 -3,553人) 世帯数1,515,983世帯 (前月比 -292世帯) 静岡市の人口・世帯数 (2024年 1月末日現在) 合計677,147人 (前年同月比 -5,763人) 男:329,734人 女:347,413人 世帯数324,434戸 (前年同月比 +1.576戸) 最新のコメント
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