ゲンノショウコ(現の証拠)/実
 ゲンノショウコ(現の証拠)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草です。ごく一般的な野草としても、安倍川河川敷で見る事はあまりありません。一番下流側でも海から9.75kmあたりに僅か、他には、より上流でしか見た事がありません。そして、一番下流側に咲くゲンノショウコにこだわって観察しました。当初は、草刈りされて見あたらなかったので心配しました。他の場所のものより遅れはしたものの、花を見る事ができたので安心しました。この近辺では白花だけで、関西方面に多いとされるピンク色は、いまだ見た事がありません。

 花後に実が生りますが、それはカタバミ(片喰)に似ています。上向きに細長くロケットのような実が立ち上がります。しかし、熟した後の形は、別名のミコシグサ(御輿草)の如く、御神輿の屋根部分に似ます。巻き上がった部分は、種を自力で跳ね飛ばすバネの働きをします。名前も意表をつきますが、この実も大変面白い形状をしていると思います。御輿から離れた発想では、巻きひげに似ていると私は思います。

 ゲンノショウコは、副作用が少ない整腸剤(下痢・便秘)として用いられます。センブリやドクダミのように、昔から民間薬として用いられて来た経緯がある、我が国の代表的な薬草です。乾燥した茎葉を煎じて飲みます。ただし、花がつく前の葉は、トリカブトのような有毒植物と似ていますから間違えないように注意する必要があります。採取する場合は、花を確認してからが賢明です。

 同じ科に大変良く似た、アメリカフロウ(亜米利加風露)やビッチュウフウロ(備中風露)があります。外来種のアメリカフロウは増えてきた感じがしますが、ビッチュウフロウは分布地域が限られています。

参考:ゲンノショウコ(現の証拠)/花

Japanese common name : Genno-syouko
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Geranium thunbergii Siebold ex Lindl. et Paxton


ゲンノショウコ(現の証拠)
別名:ミコシグサ(御輿草)
フウロソウ科フウロソウ属
学名:Geranium thunbergii Siebold ex Lindl. et Paxton
synonym : Geranium nepalense subsp. thunbergii
花期:7月~10月 多年草 草丈:30~50cm 花径:10~15mm 実:15mm

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【学名解説】
Geranium : geranos(鶴)|ギリシャ古名geranionから/フウロソウ属
thunbergii : Carl Peter Thunberg (1743-1828)の/スウェーデンの植物学者
Siebold : Karl (Carl) Theodor Ernst von Siebold (1804-1885)
ex : ~による
Lindl. : John Lindley (1799-1865)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Paxton : Joseph Paxton (1803-1865)
---
nepalense : nepalensis(ネパールの)
subsp. : subspecies(亜種)


撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 右岸河川敷 2005.10.31
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

11 December 2005, June 14 2008
Last modified: 2 June 2014
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by pianix | 2005-12-11 00:00 | | Trackback | Comments(4)
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Commented by brizu at 2005-12-12 11:20
こんにちは
げんのしょうこ ですねぇ。
これはうちの近くの公園では大量にみることが出来ます。
絶滅危惧種にはならないと思いますが、野において見るのがいいですね。
今でも漢方薬では普通に使われているようですね。
小さいときたまたま、じっと見ていて、種の飛ぶ瞬間をみることが
出来たのを覚えています。
Commented by surugaki at 2005-12-12 11:26
ゲンノショウコは、薬の原料になっているのは知っていましたが、見たことがありませんでした。
面白い形ですね。勉強になります。
Commented by pianix at 2005-12-12 19:19
brizuさん
種の飛ぶ瞬間を見られたというのはラッキーでしたね。
種が飛ぶカタバミを非常に嫌う人がいまして、あたりに散乱して困ると怒っていました。自分の好きな花でしたら喜ぶのでしょう。
Commented by pianix at 2005-12-12 19:23
surugakiさん
今日は、ドアのガラスがビリつき始めたので、ミゾゴムを入れる作業をしました。旨く行ったぞとほくそ笑んだものの、最後に小さなガラスにヒビを入れてしまいました。がっかりです。家族に見つからないようにと願うばかりです。あああ、なんて事だ……。仕事の続きに出かけます。
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