サザンカ(山茶花)
 サザンカは、ツバキ科ツバキ属の常緑小高木です。日本を原産とする花木で、学名にも日本語のsasanquaが使われています。和名の「山茶花」は、サンサカが訛ったものとの説があります。もっとも、漢名の山茶花は、和名のツバキ(椿)の事で、混同し誤用されたようです。サザンカは、ツバキ科ツバキ属である事から分かるように、ツバキと似ています。それで、欧米ではサザンカとツバキを区別しません。野生種のサザンカは、九州や四国に分布し、原種の花色は白です。品種は300種ほどで、ツバキ(原種は紅色)ほど品種改良は進んでいません。近縁種に、カンツバキ群、ハルサザンカ群があります。

 サザンカは秋咲きで、花は平開します。花弁の基部と雄しべが合着するツバキと異なり、分離します。これによって、花びらが散り、雄しべだけが後に残る事は珍しくありません。合着が強いツバキのように、花全体が落ちる事はありません。花は一重か二重で、八重咲きはありません。葉は、長さ3~7cm程の小型長卵形で、厚くて堅く、暗緑色で鋸歯を持ち、子房・若枝・葉の主脈の上下面、果実に毛があります。葉が互生し托葉が無い事は、ツバキ科に共通する特徴です。果実は卵形の蒴果で、熟すと黒褐色の種子を出します。

 一番やっかいなのはカンツバキ(寒椿)で、見分けには苦労させられます。一般的に、カンツバキは枝が横に伸びる性質があり、樹高は100cm程までです。それ以上の場合はサザンカの可能性が高いようです。

 サザンカ(山茶花)と聞くと思い出すのが、唱歌「たき火」です。しかし、それは2節で、「さざんか さざんか 咲いている/たき火だ たき火だ 落葉たき/あたろうか あたろうよ/しもやけ おててが もうかゆい(作詞:巽聖歌)」です。焚き火や霜焼けとは、幼少を思い出す懐かしい風景です。
*巽聖歌 (Tatumi Seika) :1905(明治38)年2月12日~1973(昭和48)年4月24日

Japanese common name : Sazanka
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Camellia sasanqua Thunb.


サザンカ(山茶花)
ツバキ科ツバキ属
学名:Camellia sasanqua Thunb.
花期:10月~12月 常緑小高木 花径:5~8cm 樹高:1~10m 果期:9~10月

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【学名解説】
Camellia : Georg Josef Kamel (1661-1706)宣教師の名に因む/ツバキ属
sasanqua : サザンカ(日本名)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
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ex : ~による
Murray : Johan Andreas Murray (1740-1791)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷(植栽) 2005.12.14

05 January 2006
Last modified: August 12, 2008
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by pianix | 2006-01-05 00:00 | | Trackback(1) | Comments(1)
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Tracked from 駿河木の家日記 at 2006-01-07 17:33
タイトル : もうすぐ大晦日(その2)
私は、正月の三が日は、神社には行きません。初詣は、いつもお寺です。よく、初詣のハシゴをするとご利益が 無くなると、子供の頃から言われていましたが、私は、前の記事の静居寺とこの島田市の天徳寺に毎年、 伺います。天徳寺は、1390年に建立されました。今から615年前です。元々は別の場所にありましたが、 今から380年ほど前に、ここに移築されました。冠木門を抜けると山茶花のトンネルです。今は、南側を残し、 ほとんどの花は散っています。     山茶花(天徳寺) 冠木門               ...... more
Commented by surugaki at 2006-01-07 17:32
よく分かりました。先日も山茶花と寒椿の見分け方が分かりませんでしたが、
山門に山茶花と書いてありましたので山茶花にしてしまいました。
もしかしたら、寒椿かも知れないと思えてきました。甚だ勝手ではございますが、
TB させていただきました。
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