ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
 ヒメオドリコソウ(姫踊子草)は、シソ科オドリコソウ属の越年草です。ヨーロッパの原産で、アジアや北アメリカに分布します。国内では全国に分布し、1893年(明治26年)に東京都の駒場で確認された、非意図的移入とされる自然帰化植物です。名の由来は、花が笠を被った踊子に見立てた在来種のオドリコソウ(踊子草)があり、それより小型であるので、姫を冠した名が付いています。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。オドリコソウ属(Lamium L. (1753))は世界に約40種が存在します。

 茎はシソ科に共通する四角形をしています。地を這い、途中から立ち上がります。赤紫色をしています。葉は対生し、長い柄を持ち、卵形で鋸歯があります。両面に軟毛が多くあります。網目状の葉脈がはっきりとしていて、上部の苞葉は三角状の卵形になります。葉色は緑色ですが、陽が当たる所に咲くものは赤紫を帯びます。大きさは15~30mm程度です。花期は4月から6月頃。花は両性花で、唇形の合弁花です。唇形花(シンケイカ)と言います。上部の葉腋から1cm程の花を数個出します。繁殖力は強く、群生します。染色体数は、2n=18。

 類似種に、ヒメオドリコソウの変種で葉の切れ込みが大きい、モミジバヒメオドリコソウ(紅葉葉姫踊子草)があります。別名はキレハヒメオドリコソウ(切葉姫踊子草)。ヒメオドリコソウとは明らかに形が異なるのですが、たまにホトケノザ(仏の座)と混同しているかたもいるようです。今の時期は、まだ花をつけるものが少なく、葉だけで判別するのが難しいようです。

【類似種】
オドリコソウ(踊子草)
Lamium album L. var. barbatum (Siebold et Zucc.) Franch. et Sav.
モミジバヒメオドリコソウ(紅葉葉姫踊子草)
Lamium dissectum With.
シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)
Lamium purpureum L. f. albiflorum Goiran
ホトケノザ(仏の座)
Lamium amplexicaule L.

Japanese common name : Hime-odoriko-sou
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Lamium purpureum L.

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右:2006.02.23 左:2007.03.06


ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
シソ科オドリコソウ属
学名:Lamium purpureum L.
花期:4月~6月 越年草 草丈:15~25cm 花冠長:1cm

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【学名解説】
Lamium : イラクサ様植物の古代ラテン名|laipos(喉)/オドリコソウ属
purpureum : purpureus(紫色の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.02.23
安倍川/河口から5.75km 右岸河川敷 2007.03.06
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

5 February 2006
Last modified: 01 April 2014
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by pianix | 2006-02-05 00:00 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by brizu at 2006-02-06 11:43
この種類は、どれも淡いはかない感じの花を咲かせますね。
前のスズメノカタビラ同様、咲いているのに、あまり目立たない
ところが、なんとも僕の琴線をくすぐってきます。
これらがたくさん咲く時期が楽しみです。
Commented by pianix at 2006-02-06 17:57
brizuさん
儚い感じに見えますか。
無線で国内と交信していたら、ご夫婦でオオイヌノフグリが大好きだと言う方に合いました。畑を持っていて、春真っ先に咲くので心待ちにしているそうです。
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