マテバシイ(全手葉椎/馬刀葉椎)
 子供達は皆ドングリが好き。恐ろしいほどに細かい事を知っている子や、ドングリを付けるものは、どれでもドングリの木という名前だと思いこんでいる子など、様々です。自然豊かな所に住む子供達は自然の楽しさを知っています。ところがやがて大人になると、記憶がおぼろげになり、自然への興味を失ってしまう人が増えてきます。どうしてなのでしょうか。しかし年寄りになると、子供の頃の郷愁に浸るようになります。ドングリって、何だっけ。

 マテバシイ(全手葉椎/馬刀葉椎)は、ブナ科マテバシイ属の常緑高木です。日本固有種で、関東以西から九州の温暖な沿岸地に分布します。名の由来は、はっきりせず、葉がマテ貝に似ている等、幾つかの説があります。

 ブナ科(Fagaceae Dumortier, 1829)は、世界の温帯から亜熱帯に10属以上、600種程があります。マテバシイ属(Lithocarpus Blume, 1825)は、世界に100種以上あり、日本にはマテバシイとシリブカガシ(尻深樫) Lithocarpus glabra (Thunb. ex Murray) Nakai の2種のみが分布します。

 果実は長楕円形の堅果で、つぶつぶがある瓦状の殻斗に包まれています。枝に密集して穂状に付きます。ドングリとしては日本最大です。ツブラジイやスダジイの果実と同様に食べられますが、味は少し落ちるようです。葉は互生します。葉柄があり、全縁です。長さ5~18cm程の革質の倒卵状楕円形で、先は尖ります。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は黄緑色です。

 5~6月頃に、雄花、雌花共に長さ9cm程の黄褐色の尾状花序を付けます。雌雄同株。成長が早く再生にも強い性質です。公害に強い事から街路樹として、枝別れが多く密生するので防風防火用に用いられます。庭園・公園にも植樹されます。

参考:アラカシ(粗樫)

Japanese common name : Mateba-sii
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Lithocarpus edulis (Makino) Nakai


マテバシイ(全手葉椎/馬刀葉椎)
別名:サツマジイ(薩摩椎)/マテバガシ/マテガシ/マタジイ/アオジイ
ブナ科マテバシイ属
学名:Lithocarpus edulis (Makino) Nakai
花期:5月~6月 常緑高木 樹高:10~15m 花径:5~8cm 果期:10月

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【学名解説】
Lithocarpus : lithos(石)+carpos(果実)/マテバシイ属
edulis : 食用の・食べられる
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
Nakai : 中井猛之進 Takenoshin Nakai (1882-1952)

撮影地:静岡県静岡市
静岡市葵区西ヶ谷(植栽) 2006.02.10
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 February 2006
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by pianix | 2006-02-11 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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