シロバナヤブツバキ(白花藪椿)
 ツバキ(椿)は、ツバキ科ツバキ属の常緑小高木です。日本および東アジアが原産で、国内では、東北以西の暖地に自生します。ヤブツバキは青森県が北限であり、世界的に見てもツバキ属の北限に相当します。ツバキの語源は、アツバキ(厚葉木)、ツヤバキ(艶葉木)が変化したものと言われています。中国では山茶と言います。茶の仲間を意識した命名です。「椿」は和製漢字であって、春の木を表すものとして作られたようです。それからすると、ヒイラギ(柊)、エノキ(榎)、ヒサギ(楸)が思い起こされます。ヒサギは、アカメガシワ(赤芽柏)の古名です。

 ツバキ科(Theaceae Mirb. ex Ker Gawl. (1816))は、世界に約35属1000種が分布し、モッコク亜科とツバキ亜科に分けられます。ツバキ亜科にツバキ属(Camellia L. (1753))があり、アジアの熱帯から温帯に約200種が分布します。

 ツバキは園芸品種が多くあります。18世紀中頃にヨーロッパへ渡り、品種改良がされています。アメリカでは南西部の沿岸地帯で栽培が盛んです。それによって、花の形、色共に多様な変化に富んだ品種が生み出されています。日本には1000品種以上があり、欧米には5000種類もの品種があります。日本原産のヤブツバキ(藪椿)系統の品種が中心ですが、欧米では他の品種との交雑が盛んです。また、北陸地方のユキツバキ、中国雲南省のトウツバキがあります。

 アメリカ椿協会では、花形を7分類し、一重咲き・半八重咲き・唐子咲き・八重咲き・牡丹咲き・獅子咲き・千重咲きとしています。日本では雄しべや花弁の開き方によって分類します。例えば、一重咲きは、花弁8枚以下の一重ですが、花弁が平開するものを「平咲き」、雄しべが散開したものを「梅芯咲き」とします。ワビスケ(佗助)のように花弁が盃状につぼんだものを「盃状咲き」、筒状につぼんだものを「筒咲き」とします。花色は、淡桃色・桃色・紅色・赤色・白色・黒紅色等があります。また、花の地色に濃い紋様を出す「絞り」、淡色の紋様を出す「斑入り」があります。絞りには、吹きかけ絞り・小絞り・縦絞り・紅覆輪があり、斑入りには、星斑・雲状斑・横杢斑があります。

 ツバキとサザンカは近縁種なので似ています。区別の方法は、花が散った後の状態を見るのが簡単です。サザンカの場合は花弁が1枚ずつ散ります。ツバキは花冠全部が落ちます。散らない前であれば、雄しべを見ます。筒状で下部が合着していればツバキです。この合着が花弁にまで及ぶので、花弁が離れないで散る事になります。

Japanese common name : Shirobana-yabu-tubaki
e0038990_10595025.jpg
Camellia japonica L. f. leucantha Makino ex H.Hara
e0038990_1101338.jpg
雄しべは筒状で下部が合着する


シロバナヤブツバキ(白花藪椿)
別名:シロヤブツバキ(白藪椿)
ツバキ科ツバキ属
学名:Camellia japonica L. f. leucantha Makino ex H.Hara
花期:2(12)月~4月 常緑小高木 樹高:3~10m 花径:3~13cm

e0038990_2163229.gif

【学名解説】
Camellia : Georg Josef Kamel (1661-1706)の名に因む/ツバキ属
japonica : japonicus / japonicum(日本の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
f. : forma(品種)
leucantha : leucanthus(白い花の)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
ex : ~による
H.Hara : 原寛 Hiroshi Hara (1911-1986)

撮影地:静岡県静岡市
葵区松富 2006.02.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

01 March 2006
Last modified: 07 September 2016
e0038990_1703595.gif

[PR]
by pianix | 2006-03-01 00:00 | | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://pianix.exblog.jp/tb/2881253
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by surugaki at 2006-03-03 15:44
この質感は、私には出せませんね。素晴らしい椿です。
Commented by pianix at 2006-03-05 23:12
surugakiさん
この椿は二度撮影に行きました。
椿というとワビスケを思い出してしまうのですが、
白色にこだわってしまいました。
白色と黄色はカメラにとって恐いですね。
晴天の時は露出を2/3段落としています。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< ハナニラ(花韮) キュウリグサ(胡瓜草) >>