チチコグサモドキ(父子草擬)
 チチコグサモドキは、キク科ウスベニチチコグサ属の1年草です。北アメリカ原産で、暖帯から温帯にかけた南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアに分布します。日本には大正時代に渡来したと言われる帰化植物で、1916年(大正4)に報告があり、非意図的移入とされています。全国に分布します。

 名の由来は、在来種のチチコグサ(父子草)に似たとの意味から。変異が多く、学名や和名は諸説あります。英名は、Wandering cudweed、あるいはManystem cudweed。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化種は100種以上あります。双子葉植物の中で最も進化した植物群と言われています。Compositae Giseke, 1792は保留名。エングラー体系では、ハハコグサ属(Gnaphalium L. (1753))で、世界で約120種が分布し、日本には数種が自生します。APG体系では、ウスベニチチコグサ属(Gamochaeta Weddell, 1856)として独立させています。

 根生葉があり、ロゼットを形成します。茎には白い綿毛があり、10~30cm程になります。葉は3~7cmのへら形で、表裏面ともに綿毛に被われていますが、裏面のほうがより白味がかって見えます。縁が波打つのが特徴です。チチコグサの場合は細長い線形です。

 花期は4月から9月頃。茎の上部の葉腋に3~5mm程の頭花をつけます。総苞は先端で細り、白い綿毛で被われた総苞外片があります。花は褐色の筒状花(合弁花)です。褐色茎の成長と共に頭花は散在します。種子は痩果で、白い冠毛があり、主に風により伝播します。気温が下がる秋に発芽します。染色体数は、2n=28。

 近似種に、葉の裏が白いウラジロチチコグサ(裏白父子草)、花色が淡紅紫色のウスベニチチコグサ(薄紅父子草)等があり野生化しています。

Japanese common name : Titikogusa-modoki
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Gamochaeta pensylvanica (Willd.) Cabrera


チチコグサモドキ(父子草擬)
キク科ウスベニチチコグサ属
学名:Gamochaeta pensylvanica (Willd.) Cabrera
synonym : Gnaphalium pensylvanicum Willd.
花期:4月~9月 1年草 草丈:10~30cm 花径:3~5mm

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【学名解説】
Gamochaeta : gamos(結婚)?+chaeta(ひげ、長い毛)/ウスベニチチコグサ属
pensylvanica : 米国ペンシルバニア(Pennsylvania)の
Willd. : Carl Ludwig von Willdenow (1765-1812)
Cabrera : Angel Lulio Cabrera (1908-1999)
---
synonym : (シノニム) 同意語、異名
Gnaphalium : gnaphallon(一握りの尨毛=獣の毛)|フェルトに由来/ハハコグサ属
pensylvanicum : 米国ペンシルバニア(Pennsylvania)の

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷 2006.05.01
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 6 May 2006
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by pianix | 2006-05-06 00:00 | | Trackback | Comments(4)
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Commented by brizu at 2006-05-08 18:20
へぇー初めて見ました。
面白い植物ですねぇ。。^^
Commented by aguri0110 at 2006-05-08 19:15
近所の薬屋さんの駐車場に、ハナミズキが綺麗に咲いていました。
その足元に、沢山咲いていました。
あ~あの花だと思い、確認しに来ました。
やっぱりそうでした。
なんだか嬉しくなりました。
Commented by pianix at 2006-05-08 22:52
aguri0110さん
ハナミズキは綺麗ですね。白、赤、ピンクと優しい雰囲気です。
その足下にチチコグサモドキですか。好対照的というか……。
でも、その存在に気付いてくれてありがとうございます。
Commented by pianix at 2006-05-09 13:12
brizuさん
面白いというか、父親ってこんな花なんですかね。
しかも、モドキときたら、ギクッとする人もいるかもしれません。
私はと言うと、父親の役目をしていたのかなと疑問に思う事もあります。
それで、チチコグサとウラジロチチコグサを河原に見に行きました。
ニョキニョキ生えていました。
一緒に生えている母子草に比べ、何と地味。
父親が地味なのは、世の中の印象なのでしょうか。
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