コバンソウ(小判草)
 コバンソウ(小判草)は、イネ科コバンソウ属の1年草です。ヨーロッパ地中海沿岸地方が原産で、アジア、アフリカ、オセアニア、南北アメリカの温帯地域に分布します。日本へは明治時代初期に園芸用途として渡来しました。逸出し、1884年(明治17年)に野生化の報告がある帰化植物です。本州以西に分布します。名の由来は、小穂の形と熟した時の色具合から小判に例えたものです。別名の俵麦は、同様に小穂を麦の俵に見立てたものです。英名は、Big quaking grass、あるいは Nodding-isabelです。どちらも風に揺れる事に由来した名前です。

 イネ科(Gramineae Juss. (1789))植物は世界に約600属9500種以上が分布する規模の大きな科で、野生種は日本に700種程が知られています。コバンソウ属(Briza L. (1753))は世界で約30種があり、国内に在来種はありません。

 土壌の種類を選ばず、日当たりの良い場所を好みます。茎は細く無毛で、叢生するか1本で直立し、草丈30~60cmになります。葉は互生します。5~12cmの線状披針形で、基部は葉が基部に巻き付いて茎様に見える葉鞘(ようしょう)となり、赤紅色を帯びます。

 花期は5月から9月頃。茎頂に円錐状花序を出します。長い糸状の柄の先に、1~2cmの偏平した卵状楕円形の小穂(しょうすい)を垂れ下げます。小穂の一番下の2枚は苞が変化した苞穎(ほうえい)です。下から第一苞穎、第二苞穎と呼びます。花びらは退化し、突起状のりん皮になっています。重なり合った鱗片が開き、雄しべ3本、雌しべ1本を出します。雌しべ先端は2裂して羽毛状になります。小穂は、初めは淡緑色ですが、熟すと黄褐色になります。両性花です。種子は複数の心皮を持ち1つの種子を含む頴果(えいか|caryopsis)です。風や雨を利用する風媒花で、動物等によっても伝播されます。染色体数は、2n=14。

 植物分類上は稲よりも小麦に近い種と言われています。園芸用途としてドライフラワーに使われます。類似種に、別名スズガヤ(鈴萱)とも呼ばれ、小さな三角状卵形の小穂をつけるヒメコバンソウ(姫小判草)Briza minor L.があります。

Japanese common name : Koban-sou
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Briza maxima L.


コバンソウ(小判草)
別名:タワラムギ(俵麦)
イネ科コバンソウ属
学名:Briza maxima L.
花期:5月~9月 1年草 草丈:30~60cm 小穂:1~2cm

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【学名解説】
Briza : ライムギからの転用/コバンソウ属
maxima : maximos(最大の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.5km 右岸河川敷 2006.05.11
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 May 2006
Last modified: 18 April 2014
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by pianix | 2006-05-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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