チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)
 チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)は、カメムシ科カメムシ亜科の昆虫です。東アジアに分布し、国内では北海道から沖縄にかけての全土に分布します。名の由来は、緑色(青)をしたアオカメムシ(青椿象)に似ていて翅が茶色である事によります。カメムシの名は、背中部分が亀の甲羅状に見える事からです。チャバネアオカメムシは、多くの果樹類を食害する農業害虫の1つとして知られていて、最も重要な種であるので研究も進んでいます。悪臭を発生させる事から不快害虫ともされます。カメムシの仲間は、世界に50,000種以上、日本には800種以上がいるといわれています。

 杉や檜が棲息場所です。春から初夏にかけて果樹に飛来し蕾を食害します。6月下旬頃に、杉や檜に移動します。その球果内部の種子を吸汁して生活し、果実に卵を産んで繁殖します。蛹を経過せすに羽化する不完全変態をします。7月下旬以降に新しい成虫が発生し、秋は果実を食害します。冬は成虫で越冬します。雑木林などの落葉下が主な越冬場所ですが、屋内で集団越冬する場合もあります。時に大発生する場合があります。原因は杉や檜の人工林が増えた為だと言われています。これらが豊作で、花粉症の発生が多い年はチャバネアオカメムシの発生も多い事になります。

 半翅目は文部省学術用語ではカメムシ目、異翅亜目はカメムシ亜目の事です。陸生・両生・水生に分かれますが、本種は陸生です。体長は10から12mm程。緑色をしていて前翅が茶色です。頭・胸・腹部に分かれています。頭部は三角形で細長く、節毎に濃緑色と黄褐色で交互に彩色された触覚があります。頭部の左右には多少突き出た赤茶色の複眼があり、その内側に単眼が2個あります。口はストロー状で頭部の下に折り込まれています。樹液等を吸汁します。前翅の半ばまでは堅い革質部、先は膜状の膜質部になる茶色の半翅鞘です。後翅の上に前翅を重ねて腹部上に折りたたみます。後部に薄い翅が見えるのは、前翅の膜質部にあたります。秋に発生するものは頭部や小楯板が褐色になるものがあります。中央の三角状のものは小楯板(しょうじゅんばん)です。肢は前・中・後の3対あります。

 分泌腺で忌避物質である不飽和アルデヒド類のヘキセナール(hexenal)が生成され、後胸腹板(後肢の付根)にある臭腺(Scent Glands)から刺激された方向へ揮発性の高い臭い物質を噴射します。仲間に危険を知らせたりする警報フェロモン、捕食を防ぐ為の忌避物質と言われています。カメムシ類の性別は、腹側の腹部先端が膨らんでいるのが雌で、へこんでいるのは雄と判別できます。

Japanese common name : Chabane-ao-kamemusi
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Plautia crossota Scott, 1874
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チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)
カメムシ目(半翅目)カメムシ科カメムシ亜科
学名:Plautia crossota Scott, 1874

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体長:10~12mm
出現期:4月~10月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草(樹):果樹類(柑橘類・林檎・梨・柿等多数)・杉・檜

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10km 右岸河川敷 2006.05.19
安倍城跡 2014.07.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

22 May 2006
Last modified: 15 December 2014
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by pianix | 2006-05-20 00:00 | | Trackback(1) | Comments(1)
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Tracked from 老いの前夜祭 at 2006-08-12 07:12
タイトル : 緑は初めて
今朝早く玄関先で見つけた。緑色のカメムシは初めてだ。体長は1センチほど。チャバネアオカメムシというらしい。 もっと小さな茶色のカメムシは、洗濯物にときどき停まっている。臭いので、さわらないで振り払う。それで無理だと、爪ではじく。そんなふうに嫌っている..... more
Commented by asakidiamok at 2006-08-12 07:17 x
今朝見つけたカメムシがきれいで、名前を調べていて最初に出会ったのがこちらのサイトでした。参考のために画像をお借りし、トラックバックもさせていただきました。

チャバネアオカメムシを見つけたのは初めてでした。いつかアカスジカメムシにも出会えたらいいなと思います。
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