ムラサキツメクサ(紫詰草)
 ムラサキツメクサ(紫詰草)は、マメ科シャジクソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、日本全国に分布する帰化植物です。明治初期に北海道へ牧草として輸入され、その後に各地へ広がり野生化しました。名の由来は、紫色の詰草から。詰草は、梱包された品を壊さないようにする緩衝材として使われた事によります。別名のアカツメクサ(赤詰草)の名でも親しまれています。英名は、Red clover、あるいはwild clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。シャジクソウ属(Trifolium L. (1753))は、温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種のみです。

 地下茎があり繁殖します。類似種のシロツメクサ(白詰草)と異なり、茎は地を這わず直立し、30~60cm程までの草丈になります。全体に褐色の軟毛があります。葉は3出複葉です。普通3小葉で、稀に4小葉があります。小葉は卵形または長楕円形で長さ2~3cm、中程にV字をした白の斑紋があります。

 花期は5月から10月の長期に渡ります。茎頂の葉腋から、紅紫色で長さ20~25mmの総状花序を球形に付けます。稀に白色になる品種があり、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.と呼ばれます。ムラサキツメクサの品種なのに、ここではアカツメクサが使われていて和名に統一感がありません。セッカツメクサ(雪華詰草)の名でも知られています。

 花序の下に葉を1対付けます。シロツメクサとの分りやすい相違点です。頭花は蝶形花の集合体で多数あります。蝶形花は、旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなり、花弁の合計数は5枚です。萼は5裂します。10本の雄しべがあり、内9本が筒状になる二体雄ずいです。果実は豆果です。長さ3mm程の卵円形をした1枚の心皮からなる鞘で、種子は1個あります。染色体数は、2n=28。

 マメ科植物の特徴である、根粒バクテリア共生による窒素固定作用があります。畑等で緑肥として使われます。ハーブとしての利用もあります。イソフラボン(Isoflavone)やアントシアニン(Anthocyanine)、ジェニスティン (Genistein)等が含まれます。咳・痰・強壮・便秘等に効果があるとされ、更年期障害の軽減を期待する使い方もあります。

参考:シロツメクサ(白詰草)コメツブツメクサ(米粒詰草)

Japanese common name : Murasaki-tume-kusa
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Trifolium pratense L.
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旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなる蝶形花で、花弁の合計数は5枚
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シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)/別名:セッカツメクサ(雪華詰草)
Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.


ムラサキツメクサ(紫詰草)
別名:アカツメクサ(赤詰草)/赤クローバー
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium pratense L.
花期:5月~10月 多年草 草丈:30~60cm 花序径:20~25mm

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【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
pratense : pratensis(草原生の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
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シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)
f. : forma(品種)
albiflorum : albiflorus(白花の)
Alef. : Friedrich Georg Christoph Alefeld (1820-1872)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10.5km 左岸土手 2006.05.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

29 May 2006
Last modified: 26 November 2014
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by pianix | 2006-05-29 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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