セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)
 セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)は、キク科ノコギリソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、アメリカやオーストラリアに帰化しています。日本へは1900年(明治20年)に園芸用として渡来しました。逸出して野生化し、全国に分布しています。名の由来は、葉の縁が鋸状になっている事から。学名の属名は、トロイ戦争の英雄アキレス(Achilles)が傷の治療に用いた事に因むと言われています。中国名は、蓍(shī)。英名は、Yarrow。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布し、日本には約70属360種があります。Compositae Giseke, 1792は保留名。ノコギリソウ属(Achillea L. (1753))は、北半球の温帯から寒帯にかけて約85種類が分布します。

 地下茎があり、走出枝を出して群生する傾向にあります。葉は互生し、長さ6~9cm、幅1cm程で軟毛があります。根生葉は長い葉柄があり、茎葉は無柄です。中央脈に達する深い切れ込みとなる2回~3回羽状深裂になり、各裂片は線形になります。葉の縁は細かな切れ込みになる細鋸歯があります。

 花期は5月から9月で、頭状花序を付けます。頭花は、茎から傘状に分岐して高さが一様になる散房花序(corymb)となり、多数付きます。頭花は径6~8mmの白色か淡紅色で、縁に雄花の舌状花が普通5枚、中央に両生花の筒状花が多数あり平開します。果実は痩果(achene)です。

 薬用ハーブとして古くから知られています。外傷の止血効果や発汗・健胃に全草が用いられます。同じ帰化種に、ノコギリソウモドキ(鋸草擬き)Achillea x stricta (W.D.J.Koch) Schleich. ex Gremli があります。類似種に、北海道から本州に分布するノコギリソウ(鋸草)Achillea alpina L.、舌状花が3mm以下のヤマノコギリソウ(山鋸草)Achillea alpina L. var. discoidea (Regel) Kitam.等があります。


Japanese common name : Seiyou-nokogiri-sou
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Achillea millefolium L.

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茎頂から傘状に分岐して頭状花序をつける。頭花は径6~8mmの白色か淡紅色。

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2回~3回羽状深裂になり、各裂片は線形。


セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)
キク科ノコギリソウ属
学名:Achillea millefolium L.
花期:5月~9月 多年草 草丈:30~80cm 花径:6~8mm

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【学名解説】
Achillea : ギリシア神話の英雄アキレス(Achilles)に因む/ノコギリソウ属
millefolium : millefolius(多数の葉の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10.25km 左岸土手 2006.05.29
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

1 June 2006
Last modified: 16 November 2017
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by pianix | 2006-06-01 00:00 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by mico at 2006-06-03 20:52 x
先日赤い花を見かけました。
ホ花が集まって咲き結構目を惹きますね。
Commented by pianix at 2006-06-06 17:16
micoさん

この花が野生しているのを河川敷では初めて見ました。
できれば在来種のノコギリソウであって欲しかったのですが。
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