タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)
 タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)は、オオバコ科クワガタソウ属の越年草です。ヨーロッパ原産で、北アフリカ、アジア、オーストラリア、南北アメリカ等の寒帯から温帯にかけて分布します。日本へは明治初期に渡来したと言われています。1870年頃、東京で野生が確認された帰化植物で、非意図的移入とされています。

 名の由来は、茎が立ち上がるイヌノフグリ(犬の陰嚢)の意味から。しかし、在来種であるイヌノフグリの花色は薄桃色で、本種は帰化植物のオオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)に近い青紫の花色となります。英名は、Corn speedwell。

 オオバコ科(Plantaginaceae Juss. (1789))は、約90属1700種があります。ゴマノハグサ科から再編されました。旧ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae Juss. (1789))は、熱帯から寒帯に約220属3000種がある双子葉植物・合弁花類です。クワガタソウ属(Veronica L. (1753))は、北半球に約300種が分布します。日本には、約13種があります。

 茎は根本で分枝して叢生し、直立して草丈を10~25cmに伸ばします。短毛があります。葉は、下部で対生、上部で互生します。大部分は無柄で鈍い鋸歯があり、下部の葉は広卵形、上部で長卵形となり、小さい包葉となります。両面に短毛があります。

 花期は,4月から6月頃。花は葉腋に単生します。合弁花で花柄が無く、花冠径は3~4mm。8~10mmあるオオイヌノフグリよりずっと小型で隠れるように咲くので目立ちません。また、晴れた日の数時間しか開きません。花冠は青紫色で、深く4裂します。 花の大きさは、オオイヌノフグリ>イヌノフグリ>タチイヌノフグリで、タチイヌノフグリには花柄が無い事が最大の特徴です。

 雄しべ2本、雌しべ1本の両性花で自家受粉します。果実は蒴果です。柄が無く、扁平で倒心形の腺毛がある3~4mmの実がペアに付きます。これが名称の元になっています。0.8mm程の種子が20個内外あります。染色体数は、2n=16。

Japanese common name : Tachi-inuno-fuguri
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Veronica arvensis L.
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花冠径は3~4mm。雄しべ2本、雌しべ1本の両性花。
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花は葉腋に単生し埋れるように咲く

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左:全体の様子 右:果実は蒴果


タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)
オオバコ科クワガタソウ属
学名:Veronica arvensis L.
花期:4月~6月 越年草 草丈:10~25cm 花径:3~4mm

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【学名解説】
Veronica : Vettonicaの転訛|聖Veronicaに因む/クワガタソウ属
arvensis : 可耕地の・原野生の・畠地生の
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸土手 2006.05.24
安倍川/河口から9.0km 左岸河川敷 2007.03.06, 2007.04.14
安倍城跡(Alt. 435m) 2010.04.03
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

24 June 2006, 7 April 2010
Last modified: 24 September 2015
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by pianix | 2006-06-24 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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