ヤブカンゾウ(薮萓草)
 ヤブカンゾウ(薮萓草)は、ユリ科ワスレグサ属の多年草です。中国が原産で、古い時代に日本へ渡来した史前帰化植物と言われています。北海道から九州に至る全国に分布しています。名の由来は、漢名である「萓草」を音読したもの。カンゾウと名が付くものは幾つかあります。八重咲きのものがヤブカンゾウ、一重のものはノカンゾウ(野萓草)です。「藪」は「野」よりも人家の近くにある事を表します。別名のワスレグサ(忘れ草)は萓草の意訳で、花を見て憂いを忘れる中国の故事に因んだものです。英名は、Tawny daylily。

 基本種とされるホンカンゾウ(本萓草)1)、別名シナカンゾウ(志那萓草)は、日本には自生しません。ホンカンゾウの根を乾燥させたものが生薬カンゾウコン(萱草根)で、蕾を乾燥させたものがキンシンサイ(金針菜)として用いられます。ヤブカンゾウは代用として用いられる事があります。単にカンゾウと言った場合は、淡紫色の蝶形花を咲かせ生薬の甘草に使われるマメ科の別種を指します。

 ユリ科(Liliaceae Juss. (1789))は、世界の温帯と熱帯に約240属4000種が分布します。ワスレグサ属(Hemerocallis L. (1753)) は、ユーラシアの温帯に約20種あり、日本には約5種が自生します。

 匍匐茎を出して繁殖します。葉は根生葉があり、花茎にはありません。長さ40~60cm、幅2.5~4cmの広線形です。葉の間から長さ50~100cmの花茎を出します。花期は6月から8月頃。花は、雄しべが花弁化した橙赤色の八重咲きです。花径は7~8cmで上向きに咲きます。一日花です。染色体数は、2n=3x=33の3倍体であって種子は結実しません。繁殖は栄養繁殖のみになり、従って人の往来のない人里離れた所では繁殖できません。根茎が川の氾濫によって流されたどり着くような場所には多く見られます。若芽と花は食用になります。

1)ホンカンゾウ(本萓草) : Hemerocallis fulva L. var. fulva

Japanese common name : Yabu-kanzou
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Hemerocallis fulva L. var. kwanso Regel

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ヤブカンゾウ(薮萓草)
別名:オニカンゾウ(鬼萓草)/ワスレグサ(忘れ草)
ユリ科ワスレグサ属
学名:Hemerocallis fulva L. var. kwanso Regel
花期:6月~8月 多年草 草丈:50~100cm 花径:7~8cm

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【学名解説】
Hemerocallis : hemera(一日)+callos(美)/ワスレグサ属
fulva : fulvus(茶褐色の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
var. : varietas(変種)
kwanso : カンゾウ(萱草の日本語読み)
Regel : Eduard August von Regel (1815-1892)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.50km左岸河川敷 2006.07.03 2006.07.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 5 July 2006
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by pianix | 2006-07-05 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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