カワラナデシコ(河原撫子)
 カワラナデシコ(河原撫子)は、ナデシコ科ナデシコ属の多年草です。日本、中国、朝鮮半島。台湾に分布します。日本では本州、四国、九州、沖縄に分布します。秋の七草の一つです。

 ナデシコ科(Caryophyllaceae Juss. 1789)は、熱帯から寒帯まで約75属2000種が分布します。ナデシコ属(Dianthus L. (1753))は、約300種からなり、園芸品種としてのカーネーションもその一つです。日本に自生しているのはエゾカワラナデシコ(蝦夷河原撫子)、ハマナデシコ(フジナデシコ)、カワラナデシコ(河原撫子)、タカネナデシコ(高嶺撫子)、日本固有種のシナノナデシコ(信濃撫子)と、ヒメハマナデシコ(姫浜撫子)があります。大和撫子は唐撫子(石竹)と区別する意味でつけられた名前です。

 カワラナデシコは万葉の時代から愛されてきた花で、名前の由来も、可愛い子供を撫でて慈しむとの意味からです。「奈泥之故我 花見流其等尓 乎登女良我 恵末比能尓保比 於母保由流可母」万葉集巻第十八、大伴家持 「なでしこが 花見るごとに 娘子(をとめ)らが 笑(ゑ)まひのにほひ 思ほゆるかも」

※日本固有種のシナノナデシコ(信濃撫子)Dianthus shinanensis (Yatabe) Makino は、別名ミヤマナデシコ(深山撫子)で、カワラナデシコのように花弁先端が糸状に裂けません。ヒメハマナデシコ(姫浜撫子)Dianthus kiusianus Makino は、和歌山、愛媛、九州、南西諸島に分布し、絶滅危惧種となっています。

※秋の七草は、山上憶良が詠んだ次の二首によります。
秋野尓 咲有花乎 指折 可伎數者 七種花 万葉集 巻八 一五三七
「秋の野に 咲きたる花を 指折(およびを)り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
芽之花 乎花葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤袴 朝皃之花 万葉集 巻八 一五三八
「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝がほの花」
※ハギ、ススキ、クズ、カワラナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ

参考:ムシトリナデシコ(虫取撫子) ウシハコベ(牛繁縷) ミドリハコベ(緑繁縷)

Japanese common name : Kawara-nadesiko
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Dianthus superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams


カワラナデシコ(河原撫子)
別名:ナデシコ(撫子)/ヤマトナデシコ(大和撫子)
ナデシコ科ナデシコ属
学名:Dianthus superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams
花期:6月~9月 多年草 草丈:30~80cm 花径:3~4cm

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【学名解説】
Dianthus : Dios(ギリシャ神話の神θεos)+anthos(花)/ナデシコ属
superbus : 気高い、堂々とした、立派な、華美な、無類の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
var. : varietas(変種)
longicalycinus : longi(長い)+calycinus(萼の残る)
Maxim. : Carl Maximowicz (1827-1891)
F.N.Williams : Frederic Newton Williams (1862-1923)

撮影地:静岡県静岡市
葵区賎機 2005.06.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 22 June 2005
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by pianix | 2005-06-22 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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