ヒレハリソウ(鰭玻璃草)
 ヒレハリソウ(鰭玻璃草)は、ムラサキ科ヒレハリソウ属の多年草です。コーカサス地方が原産で、ヨーロッパとアジア西部に分布しています。日本へは、明治時代に食用・薬用・牧草として導入されました。北海道から九州にかけて野生化している帰化植物です。名の由来は、花茎に翼がある事からヒレが張っているとの意味。玻璃はガラスの事ですが文字を充てただけのようです。一般的にはコンフリー(Comfrey)の名で知られています。一時期は健康食品としてもてはやされました。2004年6月に厚生労働省医薬食品局が、肝静脈閉塞性疾患等の健康被害例が海外から報告された事により、食品としての販売を禁じました。

 ムラサキ科(Boraginaceae Juss. (1789))は、地中海沿岸などの温帯に約154属2500種類が分布します。日本には14属28種あり、11種の草本が自生します。ヒレハリソウ属(Symphytum L. (1753))は、ヨーロッパやコーカサス地方に約35種類が分布します。

 根茎は分枝して草丈30~90cmになります。全体に白く硬い荒毛が多くあります。根茎を乾燥させたものを、1)生薬のコンソリダ根、あるいはシンフィツム根として使われます。葉は互生します。根生葉は長さ20~40cmの長楕円形で全縁、葉脈がへこみ、長い葉柄があります。上部の葉は葉柄が不明瞭となり、翼状に茎に付きます。この部分がヒレと見立てられて名の由来となっています。

 花期は6月から8月頃。茎の先端を枝分かれさせて、有限花序の1つである巻散花序(けんさんかじょ・drepanium/鎌形花序・鎌状集散花序)を付けます。渦巻き状になった花序を解きながら花を付けていきます。釣鐘型の花を下向きに数個付けます。花冠長は2cm程、径1cm程で、先端は浅く5裂して若干反り返ります。花色は淡紅紫色が多く、紫色や白色もあります。雄しべは5本で、細長い三角形の付属体があります。雌しべは花冠より少し突き出ます。萼は5裂します。果実は分果(mericarp)です。染色体数は、2n=36。

1)植物毒であるアルカロイド(alkaloid)のコソリジン(consolidin)やシンフィト=キノグロッシン(symphyto-cynoglossin)、エキミジン(echimidine)が含まれます。

Japanese common name : Hirehari-sou
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Symphytum officinale L.

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葵区千代 2007.05.08
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ヒレハリソウ(鰭玻璃草)
英名:コンフリー(Comfrey)
ムラサキ科ヒレハリソウ属
学名:Symphytum officinale L.
花期:6月~8月 多年草 草丈:30~100cm 花冠長:2cm

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【学名解説】
Symphytum : symphyton(癒合する)/ヒレハリソウ属
officinale : officinalis(薬用の・薬効のある)
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
静岡県立大学薬用植物園 2006.07.06
葵区千代 2007.05.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

2 August 2006
Last modified: 9 June 2014
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by pianix | 2006-08-02 00:00 | 静岡県立大学薬用植物園 | Trackback | Comments(0)
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