メナモミ(雌なもみ/雌生揉)
 メナモミ(雌なもみ/雌生揉)は、キク科メナモミ属の1年草です。日本や朝鮮・中国に分布します。国内では、北海道から九州までに分布する在来種です。名の由来は、オナモミに対して女性的であるからとの説があります。ナモミについては諸説あり不明です。民間療法で葉を揉んで傷口に塗ったからとか、なずむが転訛したとの説があります。中国名は、キレンソウ([豕+希 Unicode:U+8C68]簽草)。生薬名はキレン。この漢字を充ててメナモミと表記する場合があります。

 キク科(Asteraceae Bercht. & J.Presl (1820))、 保留名(Compositae Giseke (1792))は、双子葉植物の中で最も進化した植物群と言われています。世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味、保留名のCompositaeは、合成されたとの意味から。メナモミ属(Siegesbeckia Steud.)は、総苞片と花床の鱗片に腺毛が密生し粘液を出して粘るのが特徴です。

 山野の荒草地や潅木林に生育します。茎は直立し、途中で分枝して高さ60~120cmになります。茎の上部には、白色で長い開出毛(茎葉から直角に出る毛)が密生します。類似種のコメナモミは、伏毛になります。葉は対生します。長さ8~19cm、幅7~18cmの卵形か卵状三角形です。不規則な鋸歯があり、葉の裏面や葉脈に軟毛があります。葉柄には翼と腺があります。

 茎頂や葉腋から腺毛がある花柄を出し、頭花を散房状に付けます。コメナモミの場合、花柄に腺毛はありません。花色は黄色で約2cm、総苞片を含めて約3cm。周囲に雄性で先端が2~3裂した長さ3~3.5mmの舌状花が1列に並び、内側に長さ約1.5mmの両性である筒状花があります。この先端が3裂した舌状花は、ハキダメギクの形状に似ています。小花は緑色の鱗片に包まれます。総苞片は緑色で5個あり、細長い線形で、ヒトデ状に平開し、腺毛があって粘液を出します。子房下位。果実は痩果で、2.5~3.5mm。俗称ひっつき虫の一種で、動物などに付着して運ばれます。染色体数は、2n=30。

参考:オオオナモミ(大雄生揉)

Japanese common name : Me-namomi
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Sigesbeckia pubescens (Makino) Makino
頭花には舌状花と筒状花があり、腺毛があって粘液を出す5個の総苞片が広がる。

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左:頭花と鱗片 右:葉柄には翼がある

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左:長い開出毛が密生 右:全体の様子


メナモミ(雌なもみ/雌生揉)
キク科メナモミ属
学名:Sigesbeckia pubescens (Makino) Makino
synonym : Siegesbeckia orientalis L. subsp. pubescens (Makino) Kitam.
花期:9~10月 1年草 草丈:60~120cm 花径:2cm

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【学名解説】
Siegesbeckia : John Georg Siegebeck (1686-1755)に因む/メナモミ属
pubescens : 細軟毛ある
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
---
orientalis : 極東の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.10.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

19 October 2006
Last modified: 5 May 2014
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by pianix | 2006-10-19 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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