ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
 ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)は、カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科の昆虫です。東南アジアに分布します。日本では、本州以西から沖縄にかけて分布する在来種です。名の由来は、腹が広く見えるカマキリであることから。Mantidaeとは、mantis(予言者)に由来し、前脚を持ち上げたポーズが祈っている姿に似ることからで、英名は、praying mantis(祈る予言者)。日本でも「拝み虫」と呼ばれることがあります。

 カマキリは、カマキリ目(Mantodea Burmeister, 1838)の総称です。世界では熱帯、亜熱帯地方に多く、約2,000種類が分布します。日本には、カマキリ科(Mantidae Burmeister, 1838)とヒメカマキリ科(Acromantidae)の2科9種が生息しています。カマキリ科の特徴は、前脚が鎌状であり、胸が長い事です。

 ハラビロカマキリの特徴は、前脚の鎌状になった捕獲肢の幅が広く、基部に3~5個の黄色の疣状突起体があります。体色は主に緑色で、褐色型は稀です。前翅中央付近に白紋があり、後翅は透明な膜状で、前翅の下に畳まれます。前胸は太めで短く、腹部は幅が広く見えます。頭部は三角形で黄緑色の大きな複眼があり、触角は糸状です。樹木上や林縁の草地に生息し、待ち伏せをして小昆虫を補食します。前脚を上げ、中脚と後脚で支えます。

 カマキリの仲間では好戦的な部類です。尾部を上げて威嚇します。交尾中に雌が雄を共食いをする場合は3%程度で、多くの場合の共食いは獲物が少ない環境にある時です。多数の卵を産みます。木の幹に産卵されることが多く、卵鞘(らんしょう)に産み付けられます。卵鞘は硬くて艶があり、長さ15mm×幅20mm前後。卵で越冬します。不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。

 写真の成虫は♀で、腹がふくれているのは卵を持っているからです。葉の裏に隠れたりして、まるでカメムシのような動作をしていました。

Japanese common name : Harabiro-kamakiri
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Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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左:前脚基部に黄色の疣状突起体、前翅の中ほどに白紋がある 右:威嚇する幼虫


ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科ハラビロカマキリ属
学名:Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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体長:45~71mm(♂45~65mm/♀52~71mm)
出現期:8月~10月
分布:本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
足久保川(安倍川水系) 左岸 2006.10.31
幼虫:安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.8.10
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 6 November 2006
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by pianix | 2006-11-06 00:00 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by 白魚 at 2006-11-08 18:13 x
コメントありがとうございますっ
最初カマキリの写真見たとき、ただの草かと思いましたけど、カマキリだったので驚きです
普段、こんなにアップで見ることがないので新鮮な感じです
Commented by pianix at 2006-11-11 16:27
白魚さん

私の無粋なコメントにレスポンスを頂きありがとうございます。
カマキリは、子供の時は捕まえていた記憶がありますが、
今は、なるべく近寄って撮影するだけで、全く触りません。
可愛いのか恐いのか、得体の知れない生物になっています。
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