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ハリガネゴケ(針金苔)
 ハリガネゴケ(針金苔)は、ヨーロッパとアメリカ熱帯地域を初め世界に広く分布する汎世界種です。国内では全国に分布します。ホンマゴケ目ハリガネゴケ科ハリガネゴケ属に分類される蘚類(せんるい)です。このハリガネゴケ科(Bryaceae Schwaegr. in Willd.)は、カサゴケ科やホンマゴケ科とされる場合もあります。茎長は20~25mm、葉の長さは15~25mm、蒴柄は30mm内外です。

 コケ植物とは、蘚類(せんるい)・苔類(たいるい)・ツノゴケ類の三群の総称です。葉緑体によって光合成を行い、花は付けず、胞子で繁殖します。水分や栄養の通り道となる維管束(いかんそく|vascular bundle)はありません。蘚苔類(せんたいるい)は世界に約20,000種が分布します。その内の蘚類は、葉の中央を走る太い葉脈である中肋(ちゅうろく)があるのが特徴です。茎葉体と胞子体、仮根からなります。世界各地に約100科700属10,000種が分布し、日本には62科305属約1,030種が分布します。ハリガネゴケ科は9属59種があると言われています。

 卵細胞が発達したものが胞子体です。胞子体の上部にある胞子嚢を蒴(さく)と呼びます。この部分と柄に当たる蒴柄を胞子体と呼びます。ハリガネゴケの蒴柄は30mm程です。蒴は、初め緑色で、熟すと茶色へと変色します。この蒴の中では、減数分裂を経て胞子が作り出されます。蒴の先端には蓋があり、外れて胞子を放出します。胞子は風で運ばれます。胞子が発芽すると、糸状の原糸体となります。雌雄異株であり、本体である配偶体となって受精し、胞子体を形成します。写真のハリガネゴケは岩の上に生育していたものです。

Bryum capillare Hedw.
遊び心で、光源を用意して逆光で現地撮影したもの


左:若い胞子体。蒴の先端は水滴ではありません。右:全体

ハリガネゴケ(針金苔)
ハリガネゴケ科ハリガネゴケ属
学名:Bryum capillare Hedw.
茎長:20~25mm 葉長:15~25mm 蒴柄:~30mm

【学名解説】
Bryum : コケの意/ハリガネゴケ属
capillare : capillaris(毛に似た・細毛状の)
Hedw. : Johann Hedwig (1730-1799)

撮影地:静岡市葵区牛妻 2007.02.20
by pianix | 2007-02-24 00:00 | 蘚苔類 | Trackback | Comments(0)
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