ニホンカナヘビ(日本金蛇)は、カナヘビ科カナヘビ属の爬虫類で、トカゲの仲間です。日本固有種で、北海道から九州までの全国に分布します。名の由来は、日本固有のカナヘビから。カナヘビは、蛇状の長い尾を持ち体色が金属色なので金蛇、可愛いから愛蛇などの諸説があります。通常、略してカナヘビと呼ばれています。
カナヘビ科(Lacertidae Oppel, 1811)は2亜科あり、約26属280種が分布します。カナヘビ属(Takydromus Daudin, 1802)は、約18種が分布し、日本には5種が分布します。 低地から山地の草むらに生息します。全長は16~27cm程で、尾は全体の2/3を占めます。胴体のみは5~7cmです。全体に艶のない鱗に覆われています。背面の鱗は6列あり、6本の縦筋に見えます。腹面の鱗は8列あります。背面の体色は灰褐色、腹面は黄白色です。前肢と後肢の計四肢には5本の指があり、先端に鉤爪があります。舌は先が二つに分かれます。目と耳が目立ちます。 昼行性で、昆虫や蜘蛛を補食します。変温動物なので日向に出て体を温めます。尾は切れやすく、捕まりそうになると自切して逃げ、その後再生します。繁殖は卵生で、5月から8月に複数回、浅い地中に1~8個の卵を産みます。ニホントカゲと異なり卵の保護は行われません。卵は白色で大きさは約10×6mm。1~2ヶ月で孵化します。幼体は黒褐色で体長5~6cm。地中で越冬します。 日本に生息するカナヘビ属には次の種があります。([個]は日本固有種) サキシマカナヘビ(先島金蛇)Takydromus dorsalis Stejneger, 1904 [個] ニホンカナヘビ(日本金蛇)Takydromus tachydromoides (Schlegel, 1838) [個] アオカナヘビ(青金蛇)Takydromus smaragdinus (Boulenger, 1887) [個] アムールカナヘビ(アムール金蛇)Takydromus amurensis (Peters, 1881) ミヤコカナヘビ(宮古金蛇)Takydromus toyamai Takeda et Ota, 1996 [個] ※日本爬虫両棲類学会 日本産爬虫両生類標準和名(2015年5月28日改訂)の分類に従いました。この資料によると、Takydromusの和名はカナヘビ属であり、クサカナヘビ属の名称はつかわれていません。 参考:ヒガシニホントカゲ(東日本蜥蜴) Japanese common name : Nihon-Kanahebi ニホンカナヘビ(日本金蛇) 有鱗目トカゲ亜目 カナヘビ科カナヘビ属 学名:Takydromus tachydromoides (Schlegel, 1838) 体長:16~27cm 活動期:4月~11月 繁殖期:5月~8月 分布:北海道・本州・四国・九州 撮影地:静岡県静岡市 千代山(Sendai-yama Alt.226m) 2007.04.30 高山(牛ヶ峰 Alt.717m) 2008.05.22 安倍城跡(Alt. 435m) 2014.07.11 10 June 2012 Last modified: 17 June 2016
by pianix
| 2007-05-16 00:00
| その他の生物
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Comments(7)
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C-Nemo at 2007-07-01 14:06
白花タンポポの記事に次いで、こちらの記事を拝見しました。
子どもの頃から「トカゲ」といえば、このニホンカナヘビのことでした。 大好きなんですよ、このトカゲ。(見つけると、つかまえて撫で撫でしたく なるくらい・・・相手にとっちゃ迷惑なんでしょうけど)
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pianix at 2007-07-04 20:09
C-Nemoさん
C-Nemoと違って、私は苦手です。 でも、小さなころは、いろいろな生き物が友達でした。 今では、小さな昆虫などを撮影しているとき、その虫がこちらを向いただけで私は驚いて逃げてしまったり……情けない。
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SOLID_SP at 2007-07-07 18:25
ニホンカナヘビで検索してたどり着きました。
綺麗な写真ですねぇ 自分もカナヘビ大好きです。
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pianix at 2007-07-07 20:09
SOLID_SPさん
私も検索しましたが、このブログにたどり着くのは時間がかかりました。 よく見つけてくれました。 散歩中、蛇に時々遭遇するのですが、撮影できずにいます。 舌をぺろぺろしている顔をマクロ撮影してみたいです。 近所に蛇が出現すると、それはそれは大騒ぎになります。 カナヘビだったら、そのようなことも無いので安心です。
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sivain155 at 2008-04-15 11:02
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pianix at 2008-04-17 12:04
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うた
at 2008-07-27 09:29
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by pianix カテゴリ
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Introduction
「草花と自然Blog」へお越し下さってありがとうございます。このブログは2005年8月1日に開始しました。
自然体験活動指導者 《静岡県》 森林環境教育指導者 環境学習指導員 ◆専門的なことをなるべく排除して、さらに必要な知識を得るための基礎となる内容を心がけています。少しでも生物についての興味を持って頂けたら幸いです。 ◆私の趣味は、アマチュア無線・競歩等です。興味のあるものは、天文学・理論物理学等です。残念ながら花には深い思い入れがありません。名前を覚えるのが苦手なので、せめて目にした野草の名前の幾つかを覚えようと観察を始めました。もっとも、聖書に書かれている「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。」(マタイ 6:28-30抜粋・新共同訳)に触発されたのが根底にあります。 【見にくい場合】スマホでレイアウトが乱れて見にくい場合は、ご利用のブラウザアプリでPC版に切り替えて下さい。PC版で最適化しています。 【検索する】和名はカタカナ表記です。漢字やひらがなで検索しないほうが良好な結果が得られます。 【写真を拡大する】写真をクリックすると拡大されます。その写真をクリックすると元に戻ります。ブラウザの設定によっては動作しません。 【コメントする】記事タイトルをクリックすると「コメントする」ボタンが最下部に現れます。パスワードは削除する時に必要なものです。投稿者のあなたが決めて下さい。 【トラックバックする】[停止中]承認制としさせて頂いていますので、確認後に有効にさせていただきます。問い合わせの必要はありません。 【間違いの指摘】コメント欄の「非公開コメント」にチェックを入れて書き込んで頂ければありがたいです。 【注意】民間療法、生薬などは、使い方を誤ると重大な結果を招きます。知識無く利用する事は危険です。専門家の指導無しに利用する事は避けてください。 ・このブログに掲載されている写真・画像・イラスト・文章を無断で使用することを禁じます。 ・写真にリンクを貼ることは固くお断りします。 ・当Blogを利用することで生じる損害その他一切の不利益について、作者は責任を負いません。 ・種子等の配布、及び栽培方法、生育地の詳細、民間薬としての使い方等を問い合せされてもお応えできません。 静岡県の推計人口 (2024年 2月 1日現在) 総数3,544,597人 (前月比 -3,553人) 世帯数1,515,983世帯 (前月比 -292世帯) 静岡市の人口・世帯数 (2024年 1月末日現在) 合計677,147人 (前年同月比 -5,763人) 男:329,734人 女:347,413人 世帯数324,434戸 (前年同月比 +1.576戸) 最新のコメント
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