キンミズヒキ(金水引)は、バラ科キンミズヒキ属の多年草です。東アジアに分布します。日本では九州から北海道に分布する在来種です。名の由来は、ミズヒキ(水引)に例え、花の黄色を金に見立てたもの。タデ科の水引とは形態が異なります。中国名は、龍牙草(lóng yá cǎo)。
バラ科(Rosaceae Juss. (1789))は、南極を除く、ほぼ全ての大陸に約107属3100種が分布します。キンミズヒキ属(Agrimonia L. (1753))は世界に約15種が分布します。 平地や山地に自生します。肥厚した根茎から茎を立ち上げ、分枝しながら高さ50〜100cmになります。茎に長毛があります。葉柄の基部に半卵形で鋸歯がある托葉が合着します。葉は互生します。奇数羽状複葉で、5~9個の不揃いの小葉からなり、鋭鋸歯があります。頂小葉は菱状長楕円形から菱状倒卵形で、鋭頭、長さ3~6cm。葉裏は白色や黄色の腺点が多数あります。 花期は7月から10月。総状花序。萼片は5個。花径は6~11mm。花弁は、黄色で5枚あり、倒卵形から狭倒卵形で長さ3~6mm、幅1.5~2mm。雄しべは8~14個。果実は痩果です。倒円錐形で鈎状の棘があり、長さ約6mm、幅約5mm。動物に取り付き散布拡散されます。染色体数は、2n=56。 全草を乾燥させたものを龍牙草(りゅうげそう)といい、歯茎の出血、腫れ、口内炎、下痢を期待して用られますが利用頻度は極少ないとされます。タンニン(Hydrolysable tannin)、アグリモニン(agrimonin)等が含まれます。 類似種に、小型のヒメキンミズヒキ(姫金水引)Agrimonia nipponica Koidz. [日本固有種]があります。 Japanese common name : Kin-mizuhiki キンミズヒキ(金水引) バラ科キンミズヒキ属 学名:Agrimonia pilosa Ledeb. var. japonica (Miq.) Nakai 花期:7月~10月 多年草 50〜100cm 花径:6~11mm 果期:9~11月 【学名解説】 Agrimonia : argemone(棘の多い)/キンミズヒキ属 pilosa : pilosus(軟毛がある、毛で被われた) Ledeb. : Carl Friedrich von Ledebour (1785-1851) var. : varietas(変種) japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)] Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871) Nakai : 中井猛之進 Takenoshin Nakai (1882-1952) 撮影地:静岡県静岡市 安倍川/河口から25.50km 左岸土手 2005.08.26 安倍城跡(Alt. 435m) 2014.10.17 [Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN] 31 ugust 2005, 13 July 2015, 13 September 2016 Last modified: 16 March 2019
by pianix
| 2005-08-31 00:00
| ひっつき虫
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Introduction
「草花と自然Blog」へお越し下さってありがとうございます。このブログは2005年8月1日に開始しました。
自然体験活動指導者 《静岡県》 森林環境教育指導者 環境学習指導員 ◆専門的なことをなるべく排除して、さらに必要な知識を得るための基礎となる内容を心がけています。少しでも生物についての興味を持って頂けたら幸いです。 ◆私の趣味は、アマチュア無線・競歩等です。興味のあるものは、天文学・理論物理学等です。残念ながら花には深い思い入れがありません。名前を覚えるのが苦手なので、せめて目にした野草の名前の幾つかを覚えようと観察を始めました。もっとも、聖書に書かれている「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。」(マタイ 6:28-30抜粋・新共同訳)に触発されたのが根底にあります。 【見にくい場合】スマホでレイアウトが乱れて見にくい場合は、ご利用のブラウザアプリでPC版に切り替えて下さい。PC版で最適化しています。 【検索する】和名はカタカナ表記です。漢字やひらがなで検索しないほうが良好な結果が得られます。 【写真を拡大する】写真をクリックすると拡大されます。その写真をクリックすると元に戻ります。ブラウザの設定によっては動作しません。 【コメントする】記事タイトルをクリックすると「コメントする」ボタンが最下部に現れます。パスワードは削除する時に必要なものです。投稿者のあなたが決めて下さい。 【トラックバックする】[停止中]承認制としさせて頂いていますので、確認後に有効にさせていただきます。問い合わせの必要はありません。 【間違いの指摘】コメント欄の「非公開コメント」にチェックを入れて書き込んで頂ければありがたいです。 【注意】民間療法、生薬などは、使い方を誤ると重大な結果を招きます。知識無く利用する事は危険です。専門家の指導無しに利用する事は避けてください。 ・このブログに掲載されている写真・画像・イラスト・文章を無断で使用することを禁じます。 ・写真にリンクを貼ることは固くお断りします。 ・当Blogを利用することで生じる損害その他一切の不利益について、作者は責任を負いません。 ・種子等の配布、及び栽培方法、生育地の詳細、民間薬としての使い方等を問い合せされてもお応えできません。 静岡県の推計人口 (2024年 2月 1日現在) 総数3,544,597人 (前月比 -3,553人) 世帯数1,515,983世帯 (前月比 -292世帯) 静岡市の人口・世帯数 (2024年 2月末日現在) 合計676,607人 (前年同月比 -5,483人) 男:329,454人 女:347,153人 世帯数324,388戸 (前年同月比 +1.770戸) 最新のコメント
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