クズ(葛)
 クズ(葛)は、マメ科クズ属の多年草です。クズと聞いて頭がどのような漢字変換をするでしょうか。一般的にはゴミ屑の「屑」を思い出すでしょうし、歴史に詳しい人なら吉野川上流の国栖かもしれません。ここで言うクズは植物の「葛」です。葛はカズラの事で、蔓植物の総称を言います。マメ科の大形つる性多年草に、この葛が充てられています。

 河川敷にはクズが大発生して、高さ10mはあろうかと思われる木を覆い隠すほどになっています。這っている蔓は足を取られる原因になります。解熱用漢方薬の「葛根湯」は有名ですし、「葛粉」も採れます。静岡県掛川市特産「葛布」もあります。昔は利用価値が高かったのですが、今や盛大に増えすぎて害草扱いされています。秋の七草だと言っても、信用さえされません。北米では侵略的外来種であり、世界の侵略的外来種ワースト100に加えられています。

 紫色のクズが一般的な色ですが、白花もたくさん咲いていました。毛の密生した実が、花の下にたくさん付いています。

 品種として、白花のシロバナクズ(白花葛)Pueraria lobata (Willd.) Ohwi f. leucostachya (Honda) Okuyama、薄く白色が入り桃色になったトキイロクズ(朱鷺色葛)Pueraria lobata (Willd.) Ohwi f. alborosea (Makino) Okuyamaがあります。

 ※属名に人名が使われると、規則として女性形になります。スイスの植物学者マルコ・プエラーリの名PuerariからPuerariaとなり、性の一致が行われるので、次の種小名もlobatusがlobataと女性形になります。

Japanese common name : Kuzu
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Pueraria lobata (Willd.) Ohwi

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左: 蕾は穂元から穂先へと開花する (2007.08.16)  右:クズの実 (2006.12.15)
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トキイロクズ(朱鷺色葛)
Pueraria lobata (Willd.) Ohwi f. alborosea (Makino) Okuyama


クズ(葛)
別名:マクズ(真葛)/ウラミグサ(裏見草)
マメ科クズ属
学名:Pueraria lobata (Willd.) Ohwi
花期:7月~9月 多年草 草丈:10~15m(蔓性) 花序;15~20cm 花径:18~20mm 実長:6~8cm

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【学名解説】
Pueraria : Marco N. Puerari (1765-1845)氏の
lobata : lobatus(浅裂した)
Willd. : Carl Ludwig von Willdenow(1765-1812)
Ohwi : 大井次三郎 (1905-1977)
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f. : forma(品種)
alborosea : alboroseus(帯白紅紫色の、バラがかった白色の)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
Okuyama : 奥山春季 Shunki Okuyama (1909-1998)
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leucostachya : 白い穂の
Honda : 本田正次 Masaji Honda (1897-1984)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から7.75km 左岸河川敷 2005.09.01
安倍川/河口から12.50km 左岸河川敷 2006.12.15
安倍川/河口から8.75km 右岸河川敷 2007.08.16
賤機山(Alt.171m) 2014.09.01
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

3 September 2005, 24 June 2009
Last modified: 21 September 2014
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by pianix | 2005-09-03 00:00 | | Trackback | Comments(0)
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