ANA国内線【PR】
2006年 04月 20日
  • カキドオシ(垣通/籬通)
    [ 2006-04-20 00:00 ]
カキドオシ(垣通/籬通)
 カキドオシ(垣通/籬通)は、シソ科カキドオシ属の多年草です。アジア原産で、中国、シベリア東部、日本に分布します。国内では全国に分布する在来種です。名の由来は、花後に長く蔓が伸びて垣根を通り抜ける程になる事から。別名のカントリソウ(癇取草)は、民間薬として、子供の癇(神経が過敏で小さなことにもいらたち怒る事)に用いた事から。葉が銭形のように連がることから、生薬名でレンセンソウ(連銭草)とも。シソ科(Labiatae)は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約200属3500種が分布します。カキドオシ属は北半球に広く分布し、日本には本種のみが自生します。

 茎は、シソ科の特徴である四角柱状です。初めは直立し草丈5~25cmになります。花後に倒れて蔓状となります。地面を這い、節から根を出しながら伸びます。葉は対生し、長い柄があります。腎円形で、鈍い鋸歯があり、長さ15~25mm程。縁に鈍い切れ込みがあります。茎と葉共に粗毛があります。花は葉腋に淡紫色の唇形花を付け、長さ15~25mm。ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)やトキワハゼ(常磐爆米)と異なり、下唇は3裂せず2裂します。花弁に1)蜜標である、濃い紫色の斑紋があります。雄しべは4本。雌しべに隣接した2本と下側に付く2本があります。雌しべの柱頭は2裂します。萼は5裂します。種子は分果で楕円形です。染色体数は、2n=36,45,54。種子及び地下茎で繁殖します。ヨーロッパ原産の園芸種として、セイヨウカキドオシ(西洋籬通)Glechoma hederacea cv. Variegataがあります。

 民間薬として利尿、消炎薬として使われてきました。糖尿病・膀胱や尿路結石・黄疸・疳に用いられます。ヨーロッパでも古くから去痰・喘息に用いられてきました。最近は糖尿病に効き目がありそうだと期待されているようです。花期の全草を乾燥させたものを使います。茶材や薬酒としても利用されています。

1)蜜標(みつひょう):昆虫に蜜の所在を示す標識(nector guide)
Pronunciation in Japanese : Kakidoshi
Glechoma hederacea L. subsp. grandis (A. Gray) Hara


カキドオシ(垣通/籬通)
別名:カントリソウ(癇取草)
シソ科カキドオシ属
学名:Glechoma hederacea L. subsp. grandis (A. Gray) Hara
花期:4月~5月 多年草 草丈(蔓性):5~25cm 花長:15~25mm

【学名解説】
Glechoma : ハッカの一種glechonに由来/カキドオシ属
hederacea : hederaceus(キズタ属(Hedera)に似た)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
grandis : 大形の・偉大な
A. Gray : Asa Gray (1810-1888)

撮影地:安倍川河口から12.50km/左岸土手 2006.04.20
by pianix | 2006-04-20 00:00 | | Trackback(1) | Comments(2)