2007年 01月 30日 ( 1 )
早春の野草・その3
 安倍川(静岡市)の河川敷では、在来種のタンポポが優勢です。外来種のセイヨウタンポポはあまり多くはありません。花期にタンポポの群落が現れると、あたりが明るい様相に一変します。しかしながら、タンポポと一口に言っても、多くの種類があります。世界に約400種、日本に約22種あると言われています。ありふれたタンポポに見えますが、判別が大変難しいものの一つです。正確に特定しようとしたら染色体数等の分析が必要となります。なお、タンポポの頭花は舌状花の集合体です。

 ■トウカイタンポポ(東海蒲公英)は、在来種です。外総苞片が反り返らず、外総苞片の先端に著しい角状突起があります。外総苞片が内総苞片の2/3以上あるのが特徴です。染色体数は2n=2x=16。2倍体で、両性生殖します。

Japanese common name : Toukai-tanpopo
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Taraxacum platycarpum Dahlst. var. longeappendiculatum (Nakai) Morita
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トウカイタンポポ(東海蒲公英)
別名:ヒロハタンポポ(広葉蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum platycarpum Dahlst. var. longeappendiculatum (Nakai) Morita
synonym : Taraxacum longeappendiculatum Nakai
花期:2月~5月 多年草 草丈:10~30cm 花径:35~45mm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon(苦い草)の変形/タンポポ属
platycarpum : platycarpus(平ったい果の・大きな果実の)
Dahlst. : Hugo Gustav Adolf Dahlstedt (1856-1934)
var. : varietas(変種)
longeappendiculatum : longe(長い)+appendiculatus(附属物のある)
Nakai : 中井猛之進 Takenoshin Nakai (1882-1952)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2007.01.15



 ■セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)は外来種です。生態系被害防止外来種(旧要注意外来生物)に指定されています。外総苞片が反り返ります。染色体数は2n=3x=24。3倍体で無性生殖を行いますが、遺伝の攪乱によって複雑になっています。果実が赤味を帯びているものをアカミタンポポ(赤実蒲公英) Taraxacum laevigatum DC. と言います。

Japanese common name : Seiyou-tanpopo
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Taraxacum officinale Weber ex F.H.Wigg.
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セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum officinale Weber ex F.H.Wigg.
花期:4月~6月/9月~11月 多年草 草丈:30~40cm 花径:35~50mm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon | talkh chakok(苦い草)の変形/タンポポ属
officinale : officinalis(薬用の・薬効のある)
Weber : Georg Heinrich Weber (1752-1828)
ex : ~による
F.H.Wigg. : Friedrich Heinrich Wiggers (1746-1811)

撮影地:静岡県静岡市
葵区羽鳥 2007.01.25



 ■次のタンポポは、交雑種と思われます。葉緑体DNAが在来種の場合の雑種は、3倍体雑種(2n=3x=24)、4倍体雑種(2n=4x=32)、雄核単為生殖雑種(2n=3x=24)があります。

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Taraxacum spp.


撮影地:静岡県静岡市
駿河区谷田 2006.12.21

Last modified: 30 January 2007
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by pianix | 2007-01-30 00:00 | | Trackback | Comments(2)