2017年 09月 04日 ( 1 )
コガネグモ(黄金蜘蛛)
 コガネグモ(黄金蜘蛛)は、コガネグモ科コガネグモ属のクモです。日本、中国、朝鮮半島、台湾に分布し、日本では本州以南に分布する在来種です。名の由来は、体型が小判に似ている事からとの説があります。

 コガネグモ科(Araneidae Lamarck, 1801)は、世界に160属約2600種分布し、日本では約121種(推定未知数4)が分布します。コガネグモ属(Argiope (Audouin, 1827))は、世界に約80種、日本に7種が分布します。

 郊外の草むらや山地の林に生息します。出現期は7月から10月頃。雌は体長20~25mmで、腹部に黄色と黒の横縞模様があり、点模様が黒帯に並びます。雄は全体が黒褐色で小さく5mm程です。複眼は無く、単眼が8個あります。脚は4対で、前4本、後4本の計8本で、前脚には横帯模様があります。頭胸部、腹部からなります。呼吸器官は書肺1)です。生殖器官である触肢は一対。血縁関係にない雄は交尾に時間がかかり雌に共食い(性的共食い)される2)事があります。

 クモは造網性と徘徊性があり、本種は造網性です。垂直円網3)を張ります。巣の大きさは30~100cm程で、ジグザグの白帯をX字状につけます。脚を2本づつ揃えてX字状になり、巣の中央に下向きになって待機します。この状態に由来して、英名でSt.Andrew's Cross Spiderと呼ばれます。St.Andrewは、聖アンデレで、イエスの十二使徒の一人。X型十字架に磔られた事からAndrew's Crossと言われています。白帯は、紫外線反射によって昆虫を誘引すると言われています。肉食性です。小昆虫がかかると素早く巻いて捕獲し、中央へ運びます。

 7月~9月頃に産卵します。卵嚢(らんのう)は淡黄緑色から淡緑色。800~2500個を含む卵嚢は巣に吊され、秋に卵嚢内で孵化します。成体はこの時期に寿命が尽きます。卵嚢 から出た幼体は、しばらく集団生活のまどい(円居)をします。その後、糸疣から糸を出してバルーニング(Balloning)を行い分散します。

1)書肺(しょはい、book lung):薄いひだ状の肺葉が書物のように見える呼吸器官。肺書(lung book)。
2)Males of the orb-web spider Argiope bruennichi sacrifice themselves to unrelated females. Klaas W. Welke, Jutta M. Schneider. Published 21 April 2010.DOI: 10.1098/rsbl.2010.0214
3)円網は、中心から縦糸を放射状および横糸を同心円状に糸を張り全体が丸い網構造の事。これを垂直にしたものを垂直円網という。アシナガグモ科のクモは水平円網を作る。

参考:コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛) ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛) ジョロウグモ(女郎蜘蛛)

Japanese common name : Kogane-gumo
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Argiope amoena (L.Koch, 1878)


コガネグモ(黄金蜘蛛)
真正蜘蛛目コガネグモ科コガネグモ属
学名:Argiope amoena (L.Koch, 1878)

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体長:♂:5~6mm/♀:約20~25mm(歩脚を含まない)
分布:本州、四国、九州、沖縄
出現期:7月~10月
餌:小型・大型昆虫

【学名解説】
Argiope : ギリシャ神話の妖精に由来(優美な、魅惑的な)/コガネグモ属
amoena : amoenus(愛すべき、人に好かれる)
L.Koch : Ludwig Carl Christian Koch (1825-1908)

撮影地:静岡県静岡市
藁科川/河口から1.5km左岸 2006.07.13
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 August 2017
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by pianix | 2017-09-04 00:00 | | Trackback | Comments(0)