カテゴリ:花( 360 )
ホオノキ(朴の木)
 ホオノキ(朴の木)は、モクレン科モクレン属の落葉高木です。北海道、本州、四国、九州に分布する日本固有種です。近縁種は、中国、朝鮮半島に分布します。名の由来は、包むとの意味からと言われています。中国名は、日本厚朴(rì bĕn hòu piáo)。英名は、Japanese Umbrella Tree。

 モクレン科(Magnoliaceae Juss. (1789))は、アジア、アフリカの温帯および亜熱帯に13属240種が分布します。属名のマグノリア(Magnolia L. (1753))は、フランスのモンペリエ植物園園長マニョール(Pierre Magnol)の名に因むもので、アジアとアメリカ大陸に約90種があります。日本にはモクレン属6種、オダマキ属1種が自生します。

 全国の山地に自生します。大きなものでは、高さ約30m、径約1.5mになります。樹皮は灰白色。他感作用(アレロパシー1))があり2)、周囲に他の植物は生育しにくくなります。葉は互生します。枝先に螺旋状に集まります。葉柄は長さ2~4cm。葉身は倒卵形で、全縁、長さ30~45cm、幅10~25cm。葉裏は軟毛があり白灰色。

 花期は、5月~6月。枝先に上向きに花をつけます。花は杯形で径20cm。離弁花です。花被片は9~12個あり、外側3枚は顎状となり短く、内側は花弁状。乳白色で強い芳香があります。香りは虫の誘引の為と言われています。虫媒花です。甲虫類(ハナアブやハナムグリ)が訪花します。

 両性花です。花床の上部に雌しべ、下部に雄しべが密生します。雄しべ花糸は約2cmで赤色、葯は黄白色。雌性先熟です。花弁が少し開いた時が雄しべ成熟期(雄性期)、平開した時が雌しべ成熟期(雌性期)で、その後、雄しべと花弁を脱落させます。個々の花は時期をずらして開花します。

 果期は、9~11月。果実は長楕円形の集合袋果(etaerio of follicles)です。100~150個の袋果3)がつきます。長さ10~15cmで、熟すと赤褐色となり、裂開して艶のある赤色の仮種皮4)に包まれた長さ約1cmの種子を出します。仮種皮の下には肉質内層があります。白い糸状の珠柄5)で袋果と種子がつながります。

 個々の袋果には、0~2個の種子があります。個体の他の花粉により自家受粉を起こす事があり、自家受粉果より他家受粉果のほうが2種子袋果の割合が高い6)との報告があります。種子は黒色。集合果は最終的に茶褐色になり落下します。染色体数は、2n=38。

 葉は抗菌作用7)があるため、食べ物の包材として利用されます。飛騨高山の郷土料理である朴葉味噌をはじめ、朴葉餅、朴葉寿司にも使われます。材は軽く柔らかで歪みや変形が少ないので、まな板、刀の鞘、版木、マッチの軸、鉛筆材、下駄の歯等に利用されます。

 日局「厚朴」8)は、本種の樹皮を乾燥させたもので、整腸、健胃、収斂、利尿、去痰作用があります。成分は、精油、アルカロイド (マグノクラリン、マグノフロリン等) 、ジフェニール化合物 (マグノロール、ホーノキオール等)。果実を「朴の実」と称し、民間薬(風邪、嘔吐、疝気)として使われていました。中国産と区別するために日本産を和厚朴、中国産を唐厚朴と言う場合があります。

1)アレロパシー(Allelopathy):植物が放出する天然の化学物質(生理活性物質)が他の生物に、阻害的あるいは促進的(共栄的)な作用を及ぼすこと。Hans Molisch (1856-1937)が晩年に提唱した用語。
2)森林におけるアレロパシー(1996) 小島康夫 北海道大学
3)袋果(たいか)follicle:裂開果の一種で、一枚の心皮子房が成熟して袋状になった果実。内縫線あるいは外縫線に沿って裂開する。
4)仮種皮(かしゅひ)aril:種子の表面を覆う付属物。胚珠や胎座の一部が発達したもの。種衣(しゅい)。
5)珠柄(しゅへい)funiculus:種子になる部分の胚珠を子房の胎座に付着させている柄。
6)健全なホオノキ種子の選び方、他殖種子をより多く採る方法 中村和子・石田清 森林総合研究所北海道支所 研究リポート No.35(1996)
7)ホオノキの葉成分の各種病原微生物に対する抗菌効果 環境感染 巻:23 号:Supplement ページ:311 2008 武井泰・永井慎・上平公子
・抗菌成分:eudesmol,magnolol,honokiol - Antifungal Constituents in the Bark of Magnolia obovata Thunb.Mitsunori MORI, Masakazu AOYAMA, Shuichi DOI
・ホオノキ葉の精油成分:α- and β-pinene, camphene, limonene, bornyl acetate, caryophyllene, caryophyllene epoxide, and chavicol. - YAKUGAKU ZASSHI Vol. 96 (1976) No. 2 P 218-222
8)第十七改正日本薬局方 「本品はホオノキMagnolia obovata Thunberg (Magnolia hypoleuca Siebold et Zuccarini), Magnolia officinalis Rehder et Wilson 又はMagnolia officinalis Rehder et Wilson var. biloba Rehder et Wilson (Magnoliaceae)の樹皮である。本品は定量するとき、マグノロール0.8%以上を含む」

Japanese common name : Hoo-no-ki
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Magnolia obovata Thunb.

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左:蕾。すでに受粉を終えたものもある 右:雄しべ成熟期の始まり

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左:雄しべが脱落する 右:赤色は雄しべ花糸

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左:雄しべが落ち、花冠も枯れる 右:果実のみになる

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左:熟して赤くなった集合果 右:枝先に大きな葉を輪生状に互生する

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左:樹皮は灰白色 右:全体


ホオノキ(朴の木)
モクレン科モクレン属
学名:Magnolia obovata Thunb.
synonym : Magnolia hypoleuca Siebold et Zucc.
花期:5月~6月 落葉高木 樹高:15~30m 花径:15~20cm 果期:9~11月

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【学名解説】
Magnolia : Pierre Magnol(1738-1815)に因む/モクレン属
obovata : obovatus(倒卵形の)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
---
synonym : Magnolia hypoleuca Siebold et Zucc.
hypoleuca : hypoleucus(下面が白色の)
Siebold : Philipp Franz von Siebold (1796-1866)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Zucc. : Gerhard Zuccarini (1790-1848)
---
コウボク(厚朴)
Magnolia officinalis Rehder et E.H.Wilson
officinalis : 薬用の
Rehder : Alfred Rehder (1863-1949)
E.H.Wilson : Ernest Henry Wilson (1876-1930)
---
オウヨウコウボク(凹葉厚朴)
Magnolia officinalis Rehder et E.H.Wilson var. biloba Rehder et E.H.Wilson
var. : varietas(変種)
biloba : bi(2つの)+lobus(耳たぶ)=bilobus(二浅裂の)

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡 (Alt.435m) 2012.05.16, 2013.06.04
ダイラボウ (Alt.561m) 2016.09.01, 2017.05.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

28 August 2017
Last modified: 29 August 2017
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by pianix | 2017-08-28 00:00 | | Trackback | Comments(0)
カテンソウ(花点草)
 カテンソウ(花点草)は、イラクサ科カテンソウ属の多年草です。日本、中国、韓国、台湾に分布します。日本では、本州、四国、九州に分布します。名の由来は、不明。点のような小さな目立たない花を咲かせる事からとの説がありまが、中国語では異なります。中国名は、花點草(huā diǎn cǎo)。

 イラクサ科(Urticaceae Juss. (1789))は、熱帯から温帯にかけて約47属1300種、日本に11属約40種があります。カテンソウ属(Nanocnide Blume (1856))は、3(2)種が分布します。

 山野の木陰に自生します。匍匐枝で繁殖します。草丈は、10~30cm。茎に白毛が散生します。葉は互生します。菱形状卵形で、長さと幅は1~3cm。鋸歯があります。葉柄は1~5cm。花期は、4月から5月。雄花序は茎先の葉腋から集散花序を出します。約4cmの花柄の先に花被片5個の小さな花をつけます。

 雄しべ5個は丸まっていて、開花時に放射状に1本づつ勢いよく広がり、花粉を散布します。雌花序は葉腋に固まってつきます。柄が無く、花被片4個で淡紅色。雌雄同株(希に異株)の風媒花。果実は痩果です。長さ約1.5mm。花被に包まれ、宿存萼があり、種子1つを含みます。

 日本に分布するカテンソウ属は次の2種を含みます。南西諸島に分布する、シマカテンソウ(島花点草)Nanocnide lobata Wedd. は、別名ヤエヤマカテンソウ(八重山花点草)で知られています。鹿児島県に分布する、トウカテンソウ(唐花点草)Nanocnide pilosa Migo [絶滅危惧I類]は、中国名で毛花點草。シマカテンソウと同一種との見解があります。

Japanese common name : Katen-sou
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Nanocnide japonica Blume
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叢生するカテンソウ


カテンソウ(花点草)
別名:ヒシバカキドオシ(菱葉籬通)
イラクサ科カテンソウ属
学名:Nanocnide japonica Blume
花期:4月~5月 多年草 草丈:10~30cm 花径:2~3mm

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【学名解説】
Nanocnide : nannos(矮小)+cnide(イラクサ)/カテンソウ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Blume : Carl Ludwig Blume (1789-1862)

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷 2011.04.02
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 February 2017
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by pianix | 2017-02-16 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ナギナタコウジュ(薙刀香薷)
 ナギナタコウジュ(薙刀香薷)は、シソ科ナギナタコウジュ属の1年草です。日本、アジア温帯域に分布します。日本では、北海道から九州にかけて分布する在来種です。名の由来は、花穂(かすい)が薙刀状の香需である事から。薙刀は、長い柄の先に刀を付けた武具で、香薷は、香りが強く薬草となるもの全般を指します。中国名は、香薷(xiāng rú)。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。オドリコソウ属Lamiumに由来する名です。ナギナタコウジュ属(Elsholtzia Willdenow (1790))は、アジアに約35種が分布し、日本には2種が自生します。

 日当たりの良い山地に自生します。強い香りがあります。茎は四角柱状で毛が多くあり、分枝しながら長さ30~60cmになります。葉は、対生します。基部がくさび形の卵形から長卵形で長さ3~9cm、幅1~4cm。先が尖り、鋸歯があります。毛が散生し、葉裏に腺点があります。葉柄は有毛で約2cm。

 花期は9月から10月。茎頂や葉腋から長さ5~10cmの総状花序を出します。花は花穂の片側だけにつき、反対側は縁に短毛がある苞に覆われます。対になった苞から数個の花を出します。花は淡紫色の唇形花で、長さは約5mm。縁が裂けて毛状になります。雄しべ4個が突き出て、雌しべは内部にあります。萼は長さ約4mmで毛が密生し、先端は5裂します。苞と萼は花後も宿存します。果実は、分果1)です。倒卵形で4個あり、長さ約1~1.5mm。染色体数は、2n=32。

 全草を乾燥させたものを生薬の香薷(土香薷)として用います。基原は、海州香薷(hǎi zhōu xiāng rú)、和名ニシキコウジュ(錦香薷)Elsholtzia splendens Nakai ex F.Maek. で、日本ではナギナタコウジュが用いられます。口臭改善、利尿消腫、発汗、解熱(胃腸型感冒・急性胃腸炎)の効能があるとされます。使い方を誤ると嘔吐等の副作用が出ます。

 類似種として、花穂が太いフトボナギナタコウジュ(太穂薙刀香薷)Elsholtzia nipponica Ohwi [日本固有種]、白花の品種として、シロバナナギナタコウジュ(白花薙刀香薷)Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl. f. leucantha (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee があります。香薷の名がつくものに、イヌコウジュ(犬香薷)ミゾコウジュ(溝香薷)があります。

1)分果:分離果。裂開果のひとつで、心皮数だけの複数分果ができる。1分果に1種子が含まれる。

Japanese common name : Naginata-kouju
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Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl.

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左:茎頂や葉腋から総状花序を出す。 右:花穂の背面は苞に覆われる。

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左:茎は毛がある。 右:葉は対生し、基部がくさび形の長卵形で鋸歯がある。


ナギナタコウジュ(薙刀香薷)
シソ科ナギナタコウジュ属
学名:Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl.
花期:9月~10月 1年草 草丈:30~60cm 花冠長:約5mm

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【学名解説】
Elsholtzia : Johann Siegesmund Elsholtz (1623~1688)に因む/ナギナタコウジュ属
ciliata : ciliatus(縁毛のある)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Hyl. : Hjalmar Hylander (1877-1965)

撮影地:静岡県静岡市
牛ヶ峰(Alt. 717m) 2008.10.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 09 February 2017
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by pianix | 2017-02-09 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ムラサキニガナ(紫苦菜)
 ムラサキニガナ(紫苦菜)は、キク科ムラサキニガナ属の多年草です。日本、中国、台湾、ベトナムに分布します。日本では、本州、四国、九州に分布する在来種です。名の由来は、花が紫色で苦い白乳液を含む事から。中国名は、假福王草(jiǎ fú wáng cǎo)。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, (1792)は、「合成された」との意味から。ムラサキニガナ属(Paraprenanthes Chang ex C.Shih (1988))は、アジアの温帯から熱帯に分布します。旧分類のアキノノゲシ属(Lactuca L. (1753))は、世界に約100種を数え、紀元前4500年のエジプトの墳墓の壁画に描かれているほど古くから知られています。

 山地の林縁に自生します。茎は細く中空で、直立し無毛。上部で花茎を多数出します。草丈は60~120cm。傷つけると白乳液が出ます。葉は互生します。茎下部の葉は不規則に羽状分裂し、長さ約20cm。上部は披針形となり小型。葉裏は白色を帯びます。

 花期は、6月から8月頃。花茎先端に円錐花序を出します。頭花は舌状花の集合体で、径約1cmの紫色。下向きに多数つきます。舌状花は8~11個で、花被片先端に5個の鋸歯があります。花被は筒状の先で平開します。柱頭は2分岐して丸まります。総苞は長さ約1cmで、総苞内片と小萼状の短い総苞外片があります。果実は痩果です。種子は黒色で長さ3~4mm、先端に長さ約4mmの白色の冠毛が付きます。染色体数は、2n=18。

 近縁種に、腺毛がある変種の、ケムラサキニガナ(毛紫苦菜)Lactuca sororia Miq. var. pilipes (Migo) Kitam. [異分類]や、白花品種の、シロバナムラサキニガナ(白花紫苦菜)Lactuca sororia Miq. f. albescens Honda [異分類]があります。北海道にはアキノノゲシ属で雰囲気が異なる、エゾムラサキニガナ(蝦夷苦菜)Lactuca sibirica (L.) Benth. ex Maxim. があります。

Japanese common name : Murasaki-nigana
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Paraprenanthes sororia (Miq.) C.Shih

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左:花は下垂する。 右:蕾

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左:淡い紫色の頭花。 右:花被先端には鋸歯がある(ケムラサキニガナ)。

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左:茎下部の葉は不規則に羽状分裂する。 右:蕾と痩果が混在する事が多い。


ムラサキニガナ(紫苦菜)
キク科ムラサキニガナ属
学名:Paraprenanthes sororia (Miq.) C.Shih
synonym : Lactuca sororia Miq.
花期:6月~8月 多年草 草丈:60~120cm 花冠径:約1cm

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【学名解説】
Paraprenanthes : Parapara(異なった)+prenes(下垂した)+anthe(花)/ムラサキニガナ属
sororia : sororius(塊になった)
Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871)
C.Shih : Chu Shih (1934- )
---
Lactuca : チシャ(萵苣)の古名。葉や茎から乳(lac)を出すことから/アキノノゲシ属

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡(Alt.435m) 2011.08.12, 2014.07.11
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 2 February 2017
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by pianix | 2017-02-02 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ハリアサガオ(針朝顔)
 ハリアサガオ(針朝顔)は、ヒルガオ科サツマイモ属の1年草です。熱帯アメリカ原産の帰化植物で、江戸時代には中国経由で渡来していたと言われています。日本では、関東以西で栽培される観賞用栽培種ですが、逸出して野生化する事があります。名の由来は、茎に刺状突起があるアサガオである事から。中国名は、丁香茄(dīng xiang qié)、天茄子(tiān qié zi)、天茄(tiān qié)。

 ヒルガオ科(Convolvulaceae Juss. (1789))は、熱帯から亜熱帯に約58属1650種が分布し、日本には4属があります。サツマイモ属(Ipomoea L. (1753)) は、熱帯から亜熱帯に約500種が分布します。

 蔓性で、他の物に巻き付き2~10mになります。茎や葉柄には、肉質で軟質の刺状突起が多数付きます。これが本種の特徴ですが、柔らかいので触っても痛くはありません。葉は互生します。葉柄は、4~12cm。葉は長さ5~7cmの心形。深裂した変異形状もあります。

 花期は、8月から10月頃。夜開性で午後から開花する一日花です。3~6cmの花柄の先に、漏斗状で淡赤紫色の合弁花を数個つけます。花径は約5cmで、花冠中心部は濃色。雄しべ5本、雌しべ1本の両性花。萼片は5枚。

 果実は、蒴果です。西洋独楽型で先端に突起があり、萼が反り返ります。若い果実は食用とされる事があり、救荒植物としても知られています。子房室は3室で、各室に普通2個の種子があります。乾燥果実は、径約17mm。種子は黒褐色で、長さ約6~7mm、短い綿毛が付きます。染色体数は、2n=30。

参考文献:
Flora of China : Ipomoea turbinata Lagasca, Gen. Pl. 10. 1816, FOC Vol. 16 Page 310

Japanese common name : Hari-asagao
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Ipomoea turbinata Lag.

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蕾の先端は尖る。茎に刺状突起がある。

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長い柄の先に漏斗状の花を付ける。径3~5cm。

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果実は蒴果。葉は心形で互生するが、深裂する変異形状もある。
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果実と種子


ハリアサガオ(針朝顔)
別名:アカバナヨルガオ(赤花夜顔)
ヒルガオ科サツマイモ属
学名:Ipomoea turbinata Lag.
synonym : Ipomoea muricata (L.) Jacq.
花期:8月~10月 1年草(国内) 蔓性:2~10m 花径:3~5cm

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【学名解説】
Ipomoea : ips(芋虫)+homoios(似た)/サツマイモ属
turbinata : turbinatus (西洋ゴマ形の、倒円錐形の)
Lag. : Mariano Lagasca y Segura (1776-1839)
---
synonym : (シノニム) 同意語、異名
muricata : muricatus(硬尖面の)
L. : Carl Linnaeus (1707-1778)
Jacq. : Nicolaus(Nicolaas) Joseph von Jacquin (1727-1817)

撮影地:静岡県静岡市
帆掛山(押切コース) 2016.11.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 19 January 2017
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by pianix | 2017-01-19 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ツメレンゲ(爪蓮華)
 ツメレンゲ(爪蓮華)は、ベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草です。日本、中国、朝鮮半島に分布します。日本では、関東以西、四国、九州に分布する在来種です。準絶滅危惧(NT)に指定されています。名の由来は、多肉質の葉の尖った先端を爪に、円形に重なり合ったロゼットの葉序を蓮華座に例えたもの。中国名は、晚紅瓦松(wan hong wa song)。

 ベンケイソウ科(Crassulaceae J.St.-Hil. (1805))は、約33属1400種が分布します。イワレンゲ属(Orostachys Fisch. ex A.Berger, in Engl. et Prantl (1930))は、温帯域に約10種が分布します。

 日当たりの良い岩場などに自生します。密生して数段に重なった根出葉でロゼットを形成し、数年間を過ごします。葉は互生します。多肉質の披針形で先端に突起があり、長さ3~6cm、幅0.5~1.5cm。

 花期は、10月から11月。花茎を10~30cmに伸ばして穂状花序をつけます。葉状の包葉があります。花序下から順に咲きます。花径は5~10mm。雄しべ10個、雌しべ5個。葯色は紅色。

 開花して結実すると株が枯死する、一回結実性植物です。子株によって次の花を咲かせます。種子は微細。風媒花です。染色体数は、2n=24,48。

 クロツバメシジミ(黒燕小灰蝶)Tongeia fischeri (Eversmann, 1843) [絶滅危惧II類(VU)] 幼虫の食草としても知られています。※国内亜種は3種あります。

 類似種に、葯色が黄色のイワレンゲ(岩蓮華)Orostachys malacophylla (Pall.) Fisch. var. iwarenge (Makino) H.Ohba [絶滅危惧II類(VU)]、チャボツメレンゲ属の、チャボツメレンゲ(矮鶏爪蓮華)Meterostachys sikokianus (Makino) Nakai [絶滅危惧II類(VU)] があります。

☆  ☆  ☆

 東海自然歩道の峠越え(相沢~油山)を往復した帰り、沢沿いの岩場に咲いているのに気が付きました。このような時には必ず安価なデジカメしか持っていません。沢の岩場を下りて撮影しましたが、残念ながら予定が詰まっていてゆっくりする時間がありませんでした。次回に期待して帰りました。

Japanese common name : Tume-renge
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Orostachys japonica (Maxim.) A.Berger

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肉穂状花序は、10~30cm。花序下から順に咲く。

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花径は5~10mm。葉は互生。多肉質の披針形で先端に突起がある。


ツメレンゲ(爪蓮華)
別名:ヒロハツメレンゲ(広葉爪蓮華)、ヒロハイワレンゲ(広葉岩蓮華)
ベンケイソウ科イワレンゲ属
学名:Orostachys japonica (Maxim.) A.Berger
花期:10月~11月 多年草 草丈:10~30cm 花冠長:

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【学名解説】
Orostachys : oros(山)+stachys(穂)/イワレンゲ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Maxim. : Carl Johann (Ivanovič) Maximowicz (1827-1891)
A.Berger : Alwin Berger (1871-1931)
---
J.St.-Hil. : Jean Henri Jaume Saint-Hilaire (1772-1845)
Fisch. : Friedrich Ernst Ludwig von (Fedor Bogdanovic) Fischer (1782-1854)
Engl. : Heinrich Gustav Adolf Engler 1844-1930
Prantl : Karl Anton Eugen Prantl (1849-1893)

撮影地:静岡県静岡市
葵区相沢(東海自然歩道) 2014.11.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 January 2017
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by pianix | 2017-01-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
アケボノソウ(曙草)
 アケボノソウ(曙草)は、リンドウ科センブリ属の2年草です。日本、中国、ヒマラヤに分布します。日本では、北海道から九州に自生する在来種です。名の由来は、花被片にある模様を夜明けの空(曙)に見立てたものと言われています。中国名は、獐牙菜(zhāng yá cài)。

 リンドウ科(Gentianaceae Juss. (1789))は、世界に約80属1000種が分布し、日本には10属約30種が分布します。センブリ属(Swertia L. (1753))は、世界に約80種、日本には9種あります。

 山地の湿潤な場所に自生します。発芽後はロゼットで過ごし、2年目に茎を伸ばします。茎には4稜があり、分枝しながら高さ60~90cmになります。葉は、互生します。根生葉は長い柄があり楕円形、花期には無くなります。茎生葉に柄は無く、卵状で3本の葉脈が目立ち、全縁、無毛で、長さ5~16cm、幅2~5cm。

 花期は9月から10月。葉腋から分枝して集散状円錐花序を付けます。花冠は白色で、星形に5深裂し、鋭頭で、径約2cm。4~7深裂するものもあります。裂片は約10mmで、先端に紫色の点状斑点があり、中程に円形で黄緑色の蜜腺である腺体が2個横に並びます。蟻、蜂、蠅などが介在します。萼裂片は広倒披針形で長さ約5mm。果実は蒴果です。種子は長さ約1mmで瘤状突起があります。染色体数は、2n=18,24。

 紫色の斑点が無い品種の、ホシナシアケボノソウ(星無し曙草)Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke f. impunctata (Makino) Satake があります。ミヤマアケボノソウ(深山曙草)Swertia perennis L. subsp. cuspidata (Maxim.) H.Hara は、花色が紫色です。

Japanese common name : Akebono-sou
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Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke

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4裂した花冠。通常は5裂だが4~7裂もある。緑色の腺体は2個。雄しべは裂片と同数。

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左:3脈が目立つ葉。茎生葉は葉柄が無い。 右:蕾。葉腋から分枝して花柄を出す。


アケボノソウ(曙草)
リンドウ科センブリ属
学名:Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke
花期:9月~10月 2年草 草丈:60~90cm 花冠径:約2cm

【学名解説】
Swertia : Emanuel Sweert (1552-1612)に因む/センブリ属
bimaculata : bimaculatus(二斑点がある)
Siebold : Philipp Franz von Siebold (1796-1866)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Zucc. : Gerhard Zuccarini (1790-1848)
Hook.f. : Joseph Dalton Hooker (1817-1911)
Thomson : Thomas Thomson (1817-1878)
ex : ~による
C.B.Clarke : Charles Baron Clarke (1832-1906)
---
f. : forma(品種)
impunctata : im(無い)+punctatus(斑点)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
Satake : 佐竹義輔 Yoshisuke Satake (1902-2000)
---
perennis : 多年生の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
cuspidata : cuspidatus(急に尖った)
Maxim. : Carl Maximowicz (1827-1891)
H.Hara : 原 寛 Hiroshi Hara (1911-1986)

撮影地:静岡県静岡市
林道高山線(Alt. ca.490m地点) 2016.10.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 5 January 2017
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by pianix | 2017-01-05 00:00 | | Trackback | Comments(0)
コシオガマ(小塩竈)
 コシオガマ(小塩竈)は、ハマウツボ科コシオガマ属の1年草です。日本、中国、朝鮮半島に分布します。日本では、北海道から九州に分布する在来種です。名の由来は、小型でシオガマギク(塩竃菊)に似る事から。塩竈は塩を作る竈。歌舞伎の台詞「浜で美しいのは塩竃」を「葉まで美しい」に掛け合わせた言葉と言われています。

 ハマウツボ科(Orobanchaceae Vent. (1799))は、アジアやヨーロッパに約70属が分布します。コシオガマ属(Phtheirospermum Bunge ex Fischer & C.A.Mey. (1835))は、東アジアに5種があり、日本には1種が分布します。

 低山の日当たりの良い草地に自生します。根はあまり発達せず、他の植物の根から養分を奪う、半寄生植物です。茎には粘着性がある腺毛があり、全体的にべたつきます。直立して枝分かれして、草丈は20~70cmになります。葉は、対生します。長さ3~5cm、幅20~35mmの三角状卵形で、羽状深裂します。裂片は不規則に裂け、鋸歯があります。葉柄は、4~10mm。

 花期は9月から10月。枝先の葉腋に花を単生します。花冠は淡紅紫色。三角状筒形の唇形で、先端は上唇と下唇に2裂し、長さ約2cm。上唇は反り返り先端は2浅裂し、下唇は横に広がり先端は3浅裂します。花冠には下唇には白毛があります。萼は鐘形で5裂し、裂片は長楕円形。鋸歯と腺毛があります。雄しべは4本。葯は白色。果実は蒴果です。卵形で長さ約1cm。種子は楕円形で網目模様があり、約1mm。染色体数は、2n=16。

☆  ☆  ☆

※天気の良い日を選び、再撮影に行きました。残念ながら咲いていた場所には大量の盛り土が運び込まれ、埋まってしまい姿形が見えませんでした。林道の景観が良い場所でしたが、工事のための作業場所のようでした。

Japanese common name :Ko-siogama
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Phtheirospermum japonicum (Thunb.) Kanitz
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葉は、対生し、三角状卵形。羽状深裂し、裂片は不規則に裂け、鋸歯がある。


コシオガマ(小塩竈)
ゴマノハグサ科コシオガマ属
学名:Phtheirospermum japonicum (Thunb.) Kanitz
花期:9月~10月 1年草(半寄生植物) 草丈:20~70cm 花冠長:約2cm

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【学名解説】
Phtheirospermum : phtheir(シラミ)+sperma(種子)/コシオガマ属
japonicum : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Kanitz : August (Agoston, Agost) Kanitz (1843-1896)
---
Vent. : Étienne Pierre Ventenat (1757-1808)
Bunge : Alexander Andrejewitsch (Aleksandr Andreevic, Aleksandrovic) von Bunge (1803-1890)
Fisch. : Friedrich Ernst Ludwig von (Fedor Bogdanovic) Fischer (1782-1854)
C.A.Mey. : Carl Anton (Andreevič) von Meyer (1795-1855)

撮影地:静岡県静岡市
林道高山線(Alt. ca.551m) 2016.10.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 29 December 2016
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by pianix | 2016-12-29 00:00 | | Trackback | Comments(0)
フウトウカズラ(風藤葛)
 フウトウカズラ(風藤葛)は、コショウ科コショウ属の蔓植物(藤本)です。朝鮮半島や台湾に分布し、日本では、関東地方以西から四国、九州、沖縄に分布します。名の由来は、不明です。台湾産の風藤を元にした名と言われています。中国の風藤と間違えた名称(牧野)とか、群生した葉が風に揺れる様からとの説もあります。

 コショウ科(Piperaceae Giseke (1792))は、8属約2000種が分布します。コショウ属(Piper L. (1753))は、約700種が分布し、日本には3種が自生します。

 海に近い山地に自生します。蔓は這い、茎の節から出す気根によって他物に取り付き這い上がって覆い被さり、長さ10m以上になります。葉は互生します。広卵形から狭卵形で先が尖り、長さ4~12cm。全縁で基部は浅い心形、革質、5脈があり、若い葉の葉裏には軟毛があります。葉柄は1~4cm。

 花期は、4月から6月頃。穂状花序を出します。雌雄異株。 葉に対生して、萼や花弁がない花穂を下垂させます。雌花序は黄色で長さ3~8cm。雌花には1本の雌しべがあり柱頭が3~5裂します。雄花序の長さは6~17cmで、雄花には3本の雄しべがあります。

 果実は核果です。核は球形で、肉質の外果皮を持ち、径3~4mm。初め緑色で、熟すと赤色になります。胡椒の仲間ですが、辛味成分のピペリン(piperine, C17H19NO3)を含まないため胡椒の代用にはなりません。

 カズレノン(Kadsurenone, C21H24O5)が含まれ、乾燥させた茎を生薬「海風藤・南藤・石南藤」として痺痛、疼痛等に用います。

 類似種に、小笠原諸島母島に分布する日本固有種で絶滅危惧IA類のタイヨウフウトウカズラ(大葉風藤葛)Piper postelsianum Maxim. があります。

Japanese common name : Fuutou-kazura
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Piper kadsura (Choisy) Ohwi

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花:2015.06.24 若い果実:2015.11.11


フウトウカズラ(風藤葛)
コショウ科コショウ属
学名:Piper kadsura (Choisy) Ohwi
花期:5月~6月 蔓性常緑樹 花序:3~17cm 果期:11~3月

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【学名解説】
Piper : peptón(消化)/コショウ属
kadsura : 日本語のカズラ(葛)
Choisy : Jacques Denys Choisy (1799-1859)
Ohwi : 大井次三郎 Jisaburo Ohwi (1905-1977)

撮影地:静岡県静岡市
藁科川(安倍川水系) 河口から1.75km右岸 2005.11.11, 2006.01.10
満観峰(Alt.470m) 2015.11.11
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 November 2016
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by pianix | 2016-11-25 00:00 | | Trackback | Comments(0)
サネカズラ(実葛)
 サネカズラ(実葛)は、マツブサ科サネカズラ属の常緑蔓性木本です。日本、台湾、朝鮮半島に分布し、日本では関東以西に分布する在来種です。名の由来は、実が目立つ葛から。サネ(実)は種子、カズラ(葛)は蔓植物の総称で、頭を飾るカミツラ(髪蔓)が転訛したものと言われています。別名のビナンカズラ(美男葛)は、江戸時代に茎の粘液を男性の整髪料として使った事によります。中国名は、日本南五味子。英名は、scarlet kadsura。

 マツブサ科1)(Schisandraceae Blume (1830))は、アジア東部と北アメリカに2属約50種(3属約100種)があり、日本には3種が分布します。サネカズラ属(Kadsura Juss. (1810))は、約24種が分布します。

 低山の林地に自生します。茎は蔓状で、太い部分は約2cm。巻き付くものがあると、上から見て左巻に登ります。樹皮に含まれる粘液の成分は、キシログルクロニド (xyloglucuronide)で、昔は整髪、製紙用糊料に用いられていました。葉柄は1~1.5cm。葉は、互生します。濃緑色で長楕円形。光沢のある革質で、小鋸歯があり、長さ5~12cm、幅2.5~6cm。

 花期は8月頃。雌雄異株、あるいは同株の単性花で、稀に両性花があります。葉腋から花柄を出して広鐘形の花を下垂します。花被片は楕円形や倒卵形の黄白色で、8~17枚。雄花は中心が赤色、雌花は中心が淡緑色で花柱は白色。葉の下に隠れる事が多いので、やや気づきにくいかもしれません。雌花よりも雄花の方が数多く付きます。雄花は時期が来ると花冠ごと脱落します。

 果実は、核果の集合果です。果柄は花期より長くなります。5~8mmの分果が花托の回りに球状にまとまり、径約2~3cm。初め緑色で熟すと赤色になります。ポリフェノールの一種であるリグナン(lignan)類のシキサンドリン(schizandrin)、ゴミシン(gomisin)等が含まれます。種子は長さ4~5mmの腎臓形で、淡褐色。分果に1~3個が含まれます。染色体数は、2n=28。

 乾燥した果実を、生薬の南五味子(ナンゴミシ)として鎮咳、滋養、強壮に用います。中国では、マツブサ属のカチュウゴミシ(华中五味子)Schisandra sphenanthera Rehd. et E.H.Wilson を用います。北五味子は、マツブサ属のチョウセンゴミシ(朝鮮五味子)Schisandra chinensis (Turcz.) Baill. です。

1)マツブサ科 : 松房科

Japanese common name : Sane-kazura
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Kadsura japonica (L.) Dunal

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雄花。中心が赤色で目立つ。

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雌花。中心は淡緑色で花柱は白色。
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雌花
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雌花 子房は球状にまとまり、花柱は白色。長さ約5mm

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葉腋から蕾を出す。葉は互生。光沢がある革質で長楕円形。

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果実は核果の集合果。赤く熟し下垂する。 (2007.12.20)

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倒れかかった竹に巻き付く茎。左巻。人差し指は太さの比較のため。


サネカズラ(実葛)
別名:ビナンカズラ(美男葛)
マツブサ科サネカズラ属
学名:Kadsura japonica (L.) Dunal
花期:8月 常緑蔓性木本 花径:1.5cm 果期:11月

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【学名解説】
Kadsura : 日本名カズラ/サネカズラ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Dunal : Michel Felix Dunal (1789-1856)
---
カチュウゴミシ(华中五味子)
Schisandra : マツブサ属
sphenanthera : spheno(楔)+anthera(葯)
Rehd. : Alfred Rehder (1863-1949)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
E.H.Wilson : Ernest Henry Wilson (1876-1930)
---
チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)
chinensis : 中国の
Turcz. : Nicolai Stepanowitsch Turczaninow (1796-1863)
Baill. : Henri Ernest Baillon (1827-1895)
---
Blume : Carl Ludwig Blume (1789-1862)
Juss. : Antoine Laurent de Jussieu (1748-1836)

撮影地:静岡県静岡市
駿河区谷田(日本平) 2007.12.20
葵区池ヶ谷(麻機山) 2016.08.17, 2016.08.24, 2017.09.06
ダイラボウ (Alt. 560.8m) 2016.09.01
葵区西ヶ谷(安倍城跡) 2016.09.03
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

15 October 2016, 17 October 2016, 13 May 2017
Last modified: 6 September 2017
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by pianix | 2016-10-15 00:00 | | Trackback | Comments(1)