カテゴリ:虫( 102 )
ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)
 ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)は、タテハチョウ科ゴマダラチョウ属の蝶です。東アジアに分布します。日本では、北海道の一部から九州までに分布します。名の由来は、黒色の翅に白紋が散在する胡麻状まだら模様の蝶である事から。胡麻斑の名が付くものに、昆虫ではゴマダラカミキリ(胡麻斑天牛)があり、同じ漢字でも読みが異なるゴマフアザラシ(胡麻斑海豹)があります。英名は、Siren Butterfly。ちなみに、Sirenはギリシャ神話の美声の魔女。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は南極を除く世界の大陸に約6,000種が分布し、日本には約52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ゴマダラチョウ属(Hestina Westwood, 1850)は、日本には本種とアカボシゴマダラ奄美大島亜種1)の2種があります。近年、人為的移入と考えられるアカボシゴマダラ原名亜種2)が拡大して、生態系被害防止外来種(緊急対策外来種)に指定されています。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は頭部に一対の角を持ち、背中の突起は、2対3列あります。エノキ(榎)3)、寒冷地ではエゾエノキ(蝦夷榎)4)を食草とします。幼虫(4~5齢)で越冬します。越冬場所は、エノキの樹下で、枯れ葉の中です。時期が来ると樹を登って葉に取り付き、逆さにぶら下がる垂蛹型の蛹となり、羽化します。

 成虫は5月から8月頃に、雑木林の周辺に現れます。暖地では9月~10月にも現れる事があります。前翅長は、35~50mm、開張は60~85mm。翅は黒褐色の地に白斑と帯状の斑模様があります。退化した前肢、中肢、後肢の、それぞれ1対があります。クヌギ等の樹液や、腐果、獣糞を吸汁します。口吻は淡黄色。複眼は暗黄色で、瞳のような偽瞳孔があります。滑空するように飛翔します。エノキの葉に産卵します。

1)アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)奄美亜種
Hestina assimilis shirakii Shirozu, 1955 [準絶滅危惧(NT)]
2)アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)原名亜種
Hestina assimilis assimilis (Linnaeus, 1758) [生態系被害防止外来種(緊急対策外来種) 旧要注意外来生物]
3)エノキ(榎)Celtis sinensis Pers. [アサ科エノキ属]
4)エゾエノキ(蝦夷榎)Celtis jessoensis Koidz. [アサ科エノキ属]

参考:ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

☆  ☆  ☆

 夏の盛り時期、キャンプ場にいました。付近を歩き回っていた時、何か変だと気付きました。トレッキングパンツに蝶が止まっているのです。例の如く、汗を吸いに来たのだと推測しました。気にしない事にして足早に歩きました。ところが、どんな動作をしても懸命にしがみついているようで、蝶は離れてくれません。蝶に好かれても嬉しくありません。付近にいる子供たちに引き渡そうかと思いましたが、蝶に何も興味がないようでした。何十分か経ったところで強引に引き剥がしました。何事もなかったかのように夏の空に飛び立って行きました。ここまで強引に張り付いていた蝶は初めてでしたので印象に残りました。

Japanese common name : Gomadara-tyou
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Hestina persimilis japonica (C.Felder et R.Felder, 1862)
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ズボンにしがみつくの、止めてくれない?
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汗を吸うのに忙しいようで、振り落とそうとしても離れてくれない
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葉の上で休憩 2007.09.27
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地表で給水 2009.07.22


ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ゴマダラチョウ属
学名:Hestina persimilis japonica (C.Felder et R.Felder, 1862)
※日本本土亜種

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体長:(前翅長)35~50mm/(開張)60~85mm
出現期:5月~6月/7月~8月/(9月~10月)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:エノキ、エゾエノキ

【学名解説】
Hestia : ギリシア神話の炉の女神/ゴマダラチョウ属
persimilis : 非常に類似
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
C.Felder : Baron Cajetan von Felder (1814-1894)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
R.Felder : Rudolf Felder (1842-1871)

撮影地:静岡県静岡市
清水区西里 静岡市清水森林公園 黒川キャンプ場 2015.08.14
安倍川/河口から6.5km 河川敷 2007.09.27
賤機山 2009.07.22
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 January 2017
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by pianix | 2017-01-26 00:00 | | Trackback | Comments(0)
オオスカシバ(大透翅)
 オオスカシバ(大透翅)は、スズメガ科オオスカシバ属の蛾です。アジアに広く分布し、日本では本州から沖縄までに分布します。名の由来は、大きく透明な翅を持つ事から。英名は、Pellucid hawk moth、意味は直訳で「透明な鷹蛾」。スズメガ科(Sphingidae Latreille, 1802)は約1400種があると言われています。

 鱗翅目なので鱗粉を付けて羽化します。羽化直後は灰白色の鱗粉がついていますが、高速な翅の動きによって鱗粉が取れて透明な膜質の翅になります。翅は黒褐色の翅脈が目立ちますが、高速で動かして飛行している時は確認するのが困難です。翅を広げた時の大きさは5~7cmあります。

 体色は、全体が薄緑色で、腹部背側に白線が2本あり、黒、赤、黒の模様となり、腹部先端はエビの尾のような形状をした黒色の束毛があります。腹側は白色で、目も白地に黒点となっていて目立ちます。大きな棍棒状触角があり、3対6本の脚があります。学名にあるhylasは、ギリシャ神話の美少年Hylas(ヒュラース)の事で、体色が美しい事から付けられた事が想像できます。

 成虫の活動期は6月から9月頃の夏場で、日中に活動します。ホバリングしながら長さ約2cm程の口吻を蜜源に先込み吸蜜活動をします。翅を高速で動かす為、エネルギー消費が激しく、花から花へ忙しく飛回ります。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。卵は緑色で、食草であるクチナシの葉に生み付けられます。幼虫は緑色か褐色、終齢幼虫の体長は約6cm程のイモムシ形状で後部に角状突起があります。冬に地上で繭を作り蛹となって越冬します。クチナシの代表的な害虫です。幼虫時期に捕獲か薬剤散布で駆除します。

 幼虫時期に集合状態であった場合は体色の黒化が起きる事が知られています。集合状態で育った幼蟲は第2令期から体色が黒化し、第4令期に入れば4つの色彩型に区別できる。黒化に光の影響は無く、通常の淡緑色型幼虫は黒化型に比べて非常に多量の食物を摂取し、酸素消費量もはなはだ多い1)(SASAKAWA MITSUHIRO, 1967)との事です。

 似た仲間に、四国、九州から沖縄諸島に分布するリュウキュウオオスカシバ(琉球大透翅)Cephonodes xanthus Rothschild et Jordan, 1903、翅周囲に色がついたクロスキバホウジャク(黒透翅蜂雀)Hemaris affinis (Bremer, 1861)、翅が透明でないホシホウジャク(星鳳雀蛾/星蜂雀蛾)Macroglossum pyrrhosticta Butler, 1875があります。

1) 京都府立大學學術報告. 農學 19, 29-36, 1967-10-15 笹川 滿廣
※キバナコスモス(黄花コスモス)Cosmos sulphureus Cav.

Japanese common name : Oo-sukasiba
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Cephonodes hylas hylas (Linnaeus, 1771)
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キバナコスモス(黄花コスモス)の蜜を吸っているオオスカシバ

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ホバリングしながら約2cm程の口吻を差込み、花から花へ忙しく吸蜜して回る。


オオスカシバ(大透翅)
チョウ目(鱗翅目)スズメガ科(ホウジャク亜科)オオスカシバ属
学名:Cephonodes hylas hylas (Linnaeus, 1771)

体長:(開張)5~7cm/(前翅長)約3cm
出現期:6~9月
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:クチナシの葉

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撮影地:静岡県静岡市
葵区昭府町(菖蒲公園)2010.09.18
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 18 December 2013
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by pianix | 2013-12-18 00:00 | | Trackback | Comments(0)
セミの仲間
 セミの仲間をまとめてみました。夏休みの間に、君はどのセミを観たかな?
写真をクリックすると拡大します。名前をクリックすると、そのページに飛びます。

e0038990_9272751.jpgクマゼミ(熊蝉)

鳴声:シャア・シャア

e0038990_9293385.jpgヒグラシ(蜩)

鳴声:カナカナ

e0038990_9301590.jpgツクツクボウシ(寒蜩)

鳴声:オーシイツクツク

e0038990_931491.jpgアブラゼミ(油蝉)

鳴声:ジリ・ジリ


《セミの鳴き声》
ニイニイゼミ……チィー・チィー
クマゼミ…………シャア・シャア
コエゾゼミ………ギィー・ギィー
エゾゼミ…………ギィー・ギィー
ミンミンゼミ……ミーンミンミンミンミー
ヒグラシ…………カナカナ
エゾハルゼミ……ゲーキョーゲー・ケッケッ
ハルゼミ…………ムゼー・ムゼー
ヒメハルゼミ……ウィーン・ウィーン
ツクツクボウシ…オーシイツクツク
チッチゼミ………チッ・チッ・チッ
アブラゼミ………ジリ・ジリ

撮影地:静岡県静岡市
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 August 2013
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by pianix | 2013-08-24 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒオドシチョウ(緋縅蝶)
 ヒオドシチョウ(緋縅蝶)は、タテハチョウ科タテハチョウ属の蝶の一種です。東ヨーロッパから東アジアにかけて分布し、日本では亜種が北海道から九州に分布します。都道府県によっては準絶滅危惧種・絶滅危惧Ⅰ類1)とされています。名の由来は、武具の鎧(よろい)にある緋縅(ヒオドシ)2)の模様に因んだもの。英名は、scarce tortoiseshell。

 垂直分布は、低山から亜高山帯までの山地性です。表翅は赤橙色で黒の斑紋があり、前翅の前縁には白色の斑紋があります。外縁は黒色の帯模様が取り巻き、青金属色の斑紋が入ります。裏翅は茶褐色で波模様があり、翅を閉じた時は枯れ葉のようで地味な感じです。前翅長は32~42mmで、翅を広げて70mm程です。胴体は毛が多く、脚は6本ですが前2本が退化して短くなっています。

 成虫で冬を越します。3月下旬頃から活動を始め、4月頃にエノキの新芽に産卵し、100近くの卵塊となります。卵は縦に白色の放射状筋があります。完全変態をします。孵化した幼虫は集団で葉を食べます。終齢幼虫は60mm程で、黒色で黄色の筋が通り、黒と赤橙色の棘状突起があります。6月頃に蛹になり下垂させます。6月末から7月頃に成虫となります。樹液や、獣糞、腐果に集まります。羽化後1ヶ月程で休眠に入ります。

 仲間に、エルタテハ(L立翅) Nymphalis vaualbum samurai (Fruhstorfer, 1907)、キベリタテハ(黄縁立羽) Nymphalis antiopa asopos (Fruhstorfer, 1909)がいます。タテハチョウ科コヒオドシ属には、ヒオドシの名が入る、コヒオドシ(小緋縅) Aglais urticae connexa (Butler, [1882])が、高山や北海道にいます。

★  ★  ★

 里山の山頂で3月にいつも出会うチョウです。痛んだ翅を見て、「越冬ご苦労さんでした、生き延びて良かったね」と思うのです。注目される事が少ないヒオドシチョウですが、夏前に種を託す為に生き延びた勇姿にも見えます。誰もいない山頂では貴重な生物であり、いとおしさを感じます。私と同じ時代を生きている生物なのだなと感じ入りながら、次の山頂へ向かうのでした(嘘…カメラが重くて疲れるから捨てていこうかとか、ザックを引きずって下山しようかとか、いい加減な事しか考えていない)。

1)日本のレッドデータ検索システム(NPO法人 野生生物調査協会、NPO法人 Envision環境保全事務所)による。
2)緋縅(ひおどし):緋色の絹で織り込んだ縅(おどし)。縅は甲冑(かっちゅう)の小札板を上下に結び合わせる事。甲冑は、甲(よろい)と冑(かぶと)。

Japanese common name : Hiodosi-chou
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Nymphalis xanthomelas japonica (Stichel, 1902)
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2009.03.07 (大山)


ヒオドシチョウ(緋縅蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科タテハチョウ属
学名:Nymphalis xanthomelas japonica (Stichel, 1902)

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体長:(前翅長)32~42mm/(開張)約70mm
分布:北海道~九州
発生期:6月~7月(年1回)
食草:エノキ、シダレヤナギ

タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)
タテハチョウ亜科(Nymphalinae Swainson, 1827)
タテハチョウ属(Nymphalis Kluk, 1802)
コヒオドシ属(Aglais Daiman, 1816)

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡(Alt.435.2m) 2008.03.18
大山(Alt.986m) 2009.03.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 07 June 2012
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by pianix | 2012-06-02 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ジャコウアゲハ(麝香揚羽)
 ジャコウアゲハ(麝香揚羽)は、アゲハチョウ科ジャコウアアゲハ属の昆虫で、蝶の一種です。日本、中国、朝鮮半島、台湾等の東アジアに分布します。日本では、本州、四国、九州、南西諸島に分布します。名の由来は、雄が麝香のような匂い1)を出すアゲハチョウの仲間である事から。中国では麝鳳蝶と表記する。英名は、Chinese windmill。

 年に3~4回発生します。幼虫はアルカロイド毒(アリストロキア酸 Aristolochic acid)を含むウマノスズクサ(馬の鈴草)Aristolochia debilis Siebold et Zucc.を食草として体内に蓄積します。捕食を避ける効果があると言われています。この毒は人にも腎障害等の影響を与えます。ウマノスズクサは蔓性の多年草で、関東以南の里山や河川敷に自生します。ジャコウアゲハの分布は、この自生地域に重なります。

 成虫は、4月から10月頃に現れます。雄と雌では翅色が異なります。雄は光沢のある黒色で、雌は灰褐色です。後翅周辺に橙色斑点(夏型は黄色)が数個あり、長い尾状突起があります。胴体には赤黒の斑模様があります。前翅長は42~60mmで、翅を広げると90~110mmです。雄は麝香臭1)を出します。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)します。卵は橙色で、径1~1.5mm、小突起が縦に並びます。終齢幼虫(5齢)は黒色で、白色の帯模様があります。多数の肉質突起があり、先端が橙色になります。

 冬期は蛹で越します。蛹は一般的に「お菊虫」と言われています。これは、蛹の形態が後ろ手に縛り上げられた番町皿屋敷のお菊を彷彿することによります。

Atrophaneura alcinous alcinous (Klug, 1836)は、日本本土・大陸亜種。
他に次の亜種があります。
屋久島亜種 : Atrophaneura alcinous yakushimana (Esaki et Umeno, 1929)
奄美・沖縄亜種 : Atrophaneura alcinous loochooana (Rothschild, 1896)
宮古島亜種 : Atrophaneura alcinous miyakoensis (Omoto, 1960)
八重山亜種 : Atrophaneura alcinous bradana (Fruhstorfer, 1908)

1)麝香臭は、フェニルアセトアルデヒド (phenylacetaldehyde, C8H8O)。

学名確認文献:日本産蝶類和名学名便覧 © 猪又敏男・植村好延・矢後勝也・神保宇嗣・上田恭一郎(日本昆虫学会 日本昆虫目録編集委員会 鱗翅目分科会), 2010-2012

Japanese common name : Jakou-ageha
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Atrophaneura alcinous alcinous (Klug, 1836)

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翅が変な感じ。横から見て納得、交尾していた。上がメス。辰起川 2007.08.23

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ノアザミ(野薊)にとまるジャコウアゲハ♀。ダイラボウ 2008.05.27

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コセンダングサ(小栴檀草)にとまるジャコウアゲハ。辰起川 2007.09.14
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安倍城跡 2010.07.21
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安倍城跡  2011.08.16
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産卵中 辰起川(土手) 2007.08.20

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お菊虫 辰起川(土手) 2007.08.20

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お菊虫(抜け殻) 辰起川(土手) 2007.08.23


ジャコウアゲハ(麝香揚羽)
チョウ目(鱗翅目)アゲハチョウ科(アゲハチョウ亜科・キシタアゲハ族)ジャコウアアゲハ属
学名:Atrophaneura alcinous alcinous (Klug, 1836)
Type species : Atrophaneura alcinous (Klug, 1836)
Synonym : Byasa alcinous (Klug, 1836)

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体長:(前翅長)42~60mm
出現期:4月~10月(年3~4回)
分布:本州・四国・九州・南西諸島
食草:ウマノスズクサ(馬の鈴草)

撮影地:静岡県静岡市
辰起川(安倍川水系) 2007.08.20/08.23/09.14
ダイラボウ(Alt.561.1m) 2008.05.27
安倍城跡(Alt.435.2m) 2010.07.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 March 2012
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by pianix | 2012-03-10 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水
 夏の暑い盛りの日。山道を汗を流して登り詰め、山頂で休息をしていました。ヒカゲチョウがやってきて、私の手に止まりました。チョウは長い管状の口器である口吻を伸ばして私の肌に当て、汗を吸い始めました。それは私の予想に反した、しっかりとした感触でした。小さく細い口吻を押しつけられると、小さな鞭で叩かれているような刺激がありました。

 口吻(Proboscis)は、口先の事で、蝶では吸収管の事です。口吻は、溝のある小顎外葉2本が重なり合って管状となり、毛細管現象で吸い上げをします。普段は巻かれて収納されます。口吻を伸ばした時に曲がる点を屈折点と言い、屈折点から先端までを前後に動かす事ができます。この僅かな部分の動きの刺激なのです。

 蝶の給水行動は、体温調整とか栄養補給をしているのではないかと推測されています。水分によって体温を下げる事と、汗などに含まれるナトリウム等のミネラルの摂取です。普段は逃げる蝶が、自ら近寄り摂取するというのは、ある意味、危険を冒しているわけで、そうしなければならない強い事情があるのは確かです。給水行動は危険回避を上回るという本能があるのでしょう。

 大群で来られると恐れをなしてしまいますが、1匹程では親しみが湧くのではないでしょうか。ただ、蝶が嫌いな人も少なからずいるので、汗を吸いに来る蝶に恐怖を感じて逃げる事もあるかもしれません。私の場合は、汗を吸わせてあげるから写真を撮らせてもらうという交換条件を付けます。しばらくの時間を蝶と過ごし、私も給水して、初めての道を下り始めました。

※開張:かいちょう(Wing span)。前翅を広げた時の左右端までの幅。
※前翅長:ぜんしちょう(Forewing length)。前翅の根元から先端までの長さ。

※ヒカゲチョウ(日陰蝶)についてはこちらをご覧下さい

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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左:左手の甲で給水している。       右:左人差し指付け根で給水している


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡(Alt. 435m) 2008.08.26
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 June 2010
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by pianix | 2010-06-14 00:00 | | Trackback | Comments(5)
キアシナガバチ(黄脚長蜂)
 キアシナガバチ(黄脚長蜂)は、スズメバチ科アシナガバチ属の昆虫です。スズメバチの仲間です。スズメバチほど攻撃的ではないものの、アシナガバチとしては攻撃性が強く、毒が強いので注意を要します。セグロアシナガバチ(背黒脚長蜂)1)に大きさ・形とも似ていますが、名前の通りに足が黄色になっているのがキアシナガバチです。また、全体的に黄色味が強い色彩をしています。アシナガバチ亜科は、日本には3属2)11種が分布します。

 4月頃から、家屋軒下・枝などのやや高めの場所に、釣り鐘状の巣を作ります。家の屋根裏などに集団越冬することもあります。翅を持ち上げている時は威嚇のポーズですから、近寄らないようにしたほうが懸命です。当然の事ながら、巣を刺激すれば攻撃されます。青虫や毛虫を餌とするので益虫とも言えますが、夏場の除草や剪定作業では特に注意を要します。10月から11月にかけては新女王蜂や雄蜂が集団でいる事が多くなります。従って、この時期まで油断はできません。蜜蜂と違い、何度でも刺してきます。見つけたら後ろに静かに下がるようにします。横の動きに敏感、縦の動きに鈍感との性質があるからです。

1)セグロアシナガバチ(背黒足長蜂)Polistes jokahamae Radoszkowski, 1887
2)アシナガバチ属(Polistes Latreille, 1802)、ホソアシナガバチ属(Parapolybia)、チビアシナガバチ属(Ropalidia Guérin-Méneville, 1831)

参考:フタモンアシナガバチ(二紋脚長蜂) キイロスズメバチ(黄色雀蜂) ニホンミツバチ(日本蜜蜂)

Japanese common name : Ki-ashinaga-bati
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Polistes rothneyi iwatai van der Vecht, 1968

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キアシナガバチ(黄脚長蜂)
ハチ目(膜翅目)スズメバチ科アシナガバチ亜科アシナガバチ属
学名:Polistes rothneyi iwatai van der Vecht, 1968
(Polistes rothneyi Cameron, 1900)

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体長:21~26mm
出現期:4月~10月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
西ヶ谷運動場 2005.11.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 June 2008
Last modified: 24 July 2014
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by pianix | 2008-06-21 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒグラシ(蜩)
 ヒグラシ(蜩)は、セミ科ヒグラシ属の昆虫で、セミの一種です。東アジアに分布し、日本では北海道南部・本州・四国・九州に分布します。名の由来は、日が暮れる頃に鳴くことが多いことからと言われています。セミは、世界に約2,000種、東南アジア地域に約650種、日本には32種、亜種を含めて36種がいると言われています。

 セミ科に共通する特徴は次のようです。頭部は幅が広い三角形で、左右に複眼があり、複眼の間に単眼が3つあります。触覚は短く毛状です。頭の下から後方にまで伸びる針状の口があり、成虫は樹液を吸汁しまます。幼虫は地中の植物の根から汁を吸います。前翅は後翅よりも大きく、雄は大きな声で鳴き、雌を呼び集めます。

 ヒグラシは、平地や山間部の林内に生息します。体色は赤褐色で、緑色と黒色の紋様があります。7月~9月にかけて、朝夕や日中の薄暗い時に「カナカナカナ」、あるいは「ケケケケケ」と鳴きます。鳴くのは雄成虫のみです。腹部には発音器官があります。薄い発振膜を振動させて小さな音を出し、空洞の腹部が共鳴室となり増幅されます。雌成虫の場合は腹部に産卵器官があり、発音器官はありません。

 セミの体は頭部・胸部・腹部に分かれます。頭部は小さく、両外側につく2つの複眼と、その間に三角形に配置された3つの単眼があります。触覚は毛状で、ごく短く、根元から先端にかけて細くなります。口ばしは管状で、2本の針(大顎刺針・小顎刺針)が納められています。頭部の下から出て前脚の間を通ります。これで樹液を吸います。

 胸部には脚と翅があります。脚は、前脚・中脚・後脚の3対6本があります。翅は前翅と後翅の2対4枚があります。前翅が大きく、後翅は膜状です。透明で翅脈が通ります。胸部の背の前中央には緑色の筋があり、腹部は赤味を帯びます。背面は白い帯状になっています。雄には腹弁があり、雌には尾部に短く硬い産卵管があります。

 不完全変態をします。卵・幼虫・蛹・成虫の過程を経るものを完全変態といい、蛹の時期が無く、卵・幼虫・成虫を経るものを不完全変態と言います。雌は腹尾部にある産卵管を樹皮に差し込み産卵します。卵は白色で、幼虫になると木から下りて土中に潜ります。幼虫の体色は白色で一部透明感があります。前脚は土を掘り起こしやすいツルハシ状になっていて、これを使って土中を掘り進みます。植物の根から汁を吸い、脱皮しながら成長します。その期間は3~4年と言われていますが、生態を含めて詳しく解明されていません。

 長い土中生活を終え終齢幼虫となり、土中から這い出します。草や木にしがみ付き、夕方頃から羽化をはじめます。背中部分が縦に割れ、頭部から出ます。細い紐状のものも出てきますが、幼虫の腹部に数個ある呼吸用の穴の脱皮跡です。羽化直後は体色が白色を帯びていますが、体が乾く朝頃には色も着き飛びまわれるようになります。

★  ★  ★

 デジタルカメラのビデオ機能を使ってヒグラシの鳴き声を収録しながら観察をしました。晴れの日の真昼でしたが、薄暗い林内はヒグラシの声が響き渡っていました。杉の幹を横歩きで移動しながら鳴いていました。鳴く時に場所を変えるのを渡り鳴きと言うようです。セミはどの種類もそうですが、近くで聞くと耳をつんざくような甲高い声です。カナカナカナと鳴いて間を空け、他のヒグラシの声に呼応するように順序良く鳴いていました。

Japanese common name : Higurasi
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Tanna japonensis Distant, 1892
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2007.08.10 幹の周りを横歩きで移動しながら鳴いていました。♂

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腹部先端は粉状に白い。2008.08.08 牛ヶ峰(高山)Alt.717m
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ヒグラシの交尾 左:♂、右:♀。雄の腹部の方が長い。2008.08.08


ヒグラシ(蜩/茅蜩/秋蜩/日暮)
別名:カナカナ/カナカナゼミ
カメムシ目(半翅目)セミ科セミ亜科ヒグラシ属
学名:Tanna japonensis Distant, 1892

体長:♂28~38mm/♀21~25mm
出現期:7月~9月
分布:日本(北海道・本州・四国・九州)・中国

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撮影地:静岡県静岡市
千代山(Alt. 226m) 2007.08.10
高山(牛ヶ峰)Alt.717m/谷沢ルート 2008.08.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 September 2007
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by pianix | 2007-09-11 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ヤマトシリアゲ(大和尻上)
 ヤマトシリアゲ(大和尻上/大和挙尾)は、長翅目シリアゲムシ科の小昆虫です。国内では北海道から九州までに分布する日本固有種です。名の由来は、静止状態の時に尻尾を反り返している事から。英名は、スコーピオンフライ(Scorpionfly)。

 長翅目はシリアゲムシ目の事で、世界に約600種が分布し、日本には5属44種が分布します。シリアゲムシ科(Panorpidae L.)は世界に3属約362種、シリアゲムシ属(Panorpa C. Linnaeus, 1758)は約240種がいます。シリアゲムシ科の昆虫を総称してシリアゲムシ(挙尾虫)と呼んでいます。

 雑木林の縁などに生息します。体長は15~22mmで、光沢のある黒色か黄褐色をしています。体色や翅の斑紋には変化があります。細長い触覚2本があります。脚は6本で長く、黄褐色。口吻は長く伸びて特異な形状です。腐った物や小昆虫の体液、死骸などを吸います。清掃に一役買っていると言えます。翅は膜質で先端が丸みを帯び、前翅・後翅の計4枚があり同形です。前翅の長さは13~20mm。黒色の条紋が中央付近から翅端にかけて2筋あります。

 飛翔力は弱く、速度は遅めです。雄の尾端はサソリのような形状で丸まって立ち上がります。雌の尾端は反りますが丸まりません。先端に鋏(はさみ)状の付属器があり、交尾する時に雌を挟む役割をします。刺したりするものではありませんから危険はありません。

 年2回発生(1000m以上の高地では年1回)し、5月の発生が1化目、8月の発生が2化目です。1化目の成虫は黒色、2化目は黄褐色で鼈甲(べっこう)色に似ています。この事から2化目をベッコウシリアゲとし、別種として分類していた時期がありました。現在では同一種の季節型として扱われています。

 5月と8月に交尾期を迎えます。5月に産卵したものは8月に、9月に産卵したものは翌年5月に成虫となります。卵・幼虫・蛹・成虫を経る完全変態をします。土中に産卵します。卵の期間は約7日間です。土中で幼虫・蛹の時期を過ごします。終令幼虫(4令)で越冬します。

Japanese common name : Yamato-siriage
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Panorpa japonica Thunberg, 1784
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2化目のベッコウ色型ヤマトシリアゲ♂ 2007.10.23
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♀ 2014.06.09


ヤマトシリアゲ(大和尻上/大和挙尾)
長翅目シリアゲムシ科シリアゲムシ亜科
学名:Panorpa japonica Thunberg, 1784

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体長:15~22mm/(前翅長)13~20mm
分布:北海道・本州・四国・九州
出現期:5~9月(年2回)
食餌:小昆虫(死骸を含む)・植物

撮影地:静岡県静岡市
千代山(Sendai-yama, 226m) 2007.05.08
安倍城跡(Alt. 435m) 2014.06.09
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 July 2007
Last modified: 12 June 2014
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by pianix | 2007-07-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ツバメシジミ(燕小灰蝶)
 ツバメシジミ(燕小灰蝶)は、北海道・本州・四国・九州に広く分布するシジミチョウ科の小型の蝶です。明るい平地の草地に生息します。名の由来は、後翅にある糸状の尾状突起形状をツバメの尾羽に例えたシジミチョウの意味から。英名は、Short-Tailed Blue。全体に白色である印象がありますが、翅を広げると全く異なった模様になり、その変化の大きさが特徴の一つです。成虫の出現期は3月~10月で、年4~5回の羽化があります。食草は、マメ科植物です。

 シジミチョウ科(Lycaenidae)は、世界中に分布し約5500種を抱える、鱗翅目の中で最大の科です。6000種類を数え、チョウ全体の4割を占めると言われています。日本には約80種類が分布します。この仲間の主な特徴は、小形で、後翅に糸状尾状突起を持つ種類が多い事、翅の表と裏では全く違う模様を持つものが多い事、幼虫はワラジムシ型で、雄の前脚は、やや退化している事が挙げられます。この科は、9亜科に分類されます。日本に生息するものは、ウラギンシジミ亜科・カニアシシジミ亜科・ベニシジミ亜科・ヒメシジミ亜科・ミドリシジミ亜科の5亜科です。ヒメシジミ亜科(Polyommatinae)は、アフリカ、ユーラシア大陸、オーストラリア等に広く分布します。

 チョウの体は、頭部・胸部・腹部に分けられます。翅は前翅・後翅の2対4枚あります。ツバメシジミの翅の表はオスが青紫色、メスが暗褐色です。後翅裏面は灰白色で、橙色の紋と黒斑があります。後翅に糸状の尾状突起があります。雌の場合、春型と夏型があります。大きさは、前翅長9~19mm、開張20~30mm。前翅長とは、前翅の基部から翅端までの直線距離を言います。開張は、前翅を広げた左右の翅端間の事です。

 目は黒色の複眼で、2個あります。チョウの触角には、紡錘状・棍棒状・鉤状・球管状があります。ツバメシジミの触角は棍棒状で2本あり、白黒の帯状模様があります。鼻に相当する下唇髭(かしんしゅ)=パルピ(Pulpi)は上向きに反っています。脚は胸部に前脚・中脚・後脚の3対6本があります。脚の作りは、根本から基節(きせつ)・転節(てんせつ)・腿節(たいせつ)・脛節(けいせつ)・付節(ふせつ)・爪から成っています。

 卵・幼虫・蛹・成虫の成長過程を経る、完全変態をします。卵は白色の円形で小さな突起があります。幼虫は緑色のワラジムシ型です。蛹の形態は、垂蛹(すいよう)と、帯蛹(たいよう)に大別されます。垂蛹は尻尾部分で垂れ下がり、帯蛹は胸に帯糸(たいし)をつけて体を上向きにします。ツバメシジミは、帯蛹型です。幼虫で越冬します。

 類似種として、本州(和歌山県)、四国、九州(全県)に分布するタイワンツバメシジミ(台湾燕小灰蝶)Everes lacturnus kawaii Matsumura, 1926があり、こちらは絶滅危惧I類の希少種で、出現期が8~10月です。混同しやすいのは、ルリシジミ(瑠璃小灰蝶)Cerastrina argiolus ladonides (de l'Orza, 1869)です。

Japanese common name : Tubame-sijimi
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Everes argiades hellotia (Menetries, 1857)

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左:春のツバメシジミは初々しい柔らかな雰囲気。 右:♀ パルピ(Pulpi)は上向き
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♀ メスの翅表は暗褐色

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♂オスの翅表は青紫色
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橙色紋付近の鱗片。動いているチョウのマクロ撮影は無謀…

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左:2006.06.29 右:2006.08.02


ツバメシジミ(燕小灰蝶)
チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ツバメシジミ属
学名:Everes argiades hellotia (Menetries, 1857)

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体長:(前翅長)9~19mm/(開張)20~30mm
出現期:3月~10月(年4~5回)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:マメ科植物(メドハギ・クサフジ・シロツメクサ・コマツナギ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.5km 左岸河川敷 2007.03.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 March 2007
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by pianix | 2007-03-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)