カテゴリ:虫( 102 )
ツチイナゴ(土稲子/土蝗)
 おじさん、こんにちは。遊びに来たよ。僕がおじさんと夏に会った時、まだ幼虫だったけど、ようやく大人になったよ。大人になったら遊びにおいでと言われたけど、おじさんち、ぼろ屋だね。大きなクズの葉っぱがなくて、こんな小さなフジの葉しかないじゃん。掴みにくくてしょうがない。僕の家は大きなクズの葉だぞ。

 えっ? おじさんちはこの葉っぱじゃないのか。泣き虫イナゴなんて悪口言ったので、お返しだよ。僕たちの目は複眼だけど、その下に黒い筋があるので泣いているように見えるのかな。毛深いって? そりゃあ、日本に住む僕たちは毛深いけど、南に住むタイワンツチイナゴは毛深くないよ。僕たちは、このまま越冬しなくちゃあならないから、毛深い方が良いんだよ。他のバッタ君達は卵で越冬するからつまらないぞ。冬はね、枯れ草の中で春を待つんだ。6月頃まで生きられるかもしれない。だから夏は子供ばかりなんだ。

 名前が格好良いだろう。パタンガ・ヤポーニカ! 日本のイナゴ。japonicaは日本の事だけど、どっこい僕らの仲間は、中国やインドにまでいるんだ。日本ではツチイナゴと呼ばれているけど、土色をしたイナゴで、そのまんまじゃん。おじさんはこれから葉っぱの観察に出かけるんだね。来年の僕たちの子供とも遊んでやってね。じゃあね。

参考:夏に出会ったツチイナゴのこども

Japanese common name : Tuti-inago
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Patanga japonica (Bolivar, 1898)

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左:2006.11.14 右:2017.06.05


ツチイナゴ(土稲子/土蝗)
バッタ目(直翅目)イナゴ科ツチイナゴ亜科ツチイナゴ属
学名:Patanga japonica (Bolivar, 1898)

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体長:♂50~55mm/♀50~70mm
出現期:3~7月/10~11月
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:クズの葉、カナムグラ

撮影地:静岡県静岡市
自宅 2006.11.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

23 November 2006
Last modified: 18 June 2017
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by pianix | 2006-11-23 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
 ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)は、カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科の昆虫です。東南アジアに分布します。日本では、本州以西から沖縄にかけて分布する在来種です。名の由来は、腹が広く見えるカマキリであることから。Mantidaeとは、mantis(予言者)に由来し、前脚を持ち上げたポーズが祈っている姿に似ることからで、英名は、praying mantis(祈る予言者)。日本でも「拝み虫」と呼ばれることがあります。

 カマキリは、カマキリ目(Mantodea Burmeister, 1838)の総称です。世界では熱帯、亜熱帯地方に多く、約2,000種類が分布します。日本には、カマキリ科(Mantidae Burmeister, 1838)とヒメカマキリ科(Acromantidae)の2科9種が生息しています。カマキリ科の特徴は、前脚が鎌状であり、胸が長い事です。

 ハラビロカマキリの特徴は、前脚の鎌状になった捕獲肢の幅が広く、基部に3~5個の黄色の疣状突起体があります。体色は主に緑色で、褐色型は稀です。前翅中央付近に白紋があり、後翅は透明な膜状で、前翅の下に畳まれます。前胸は太めで短く、腹部は幅が広く見えます。頭部は三角形で黄緑色の大きな複眼があり、触角は糸状です。樹木上や林縁の草地に生息し、待ち伏せをして小昆虫を補食します。前脚を上げ、中脚と後脚で支えます。

 カマキリの仲間では好戦的な部類です。尾部を上げて威嚇します。交尾中に雌が雄を共食いをする場合は3%程度で、多くの場合の共食いは獲物が少ない環境にある時です。多数の卵を産みます。木の幹に産卵されることが多く、卵鞘(らんしょう)に産み付けられます。卵鞘は硬くて艶があり、長さ15mm×幅20mm前後。卵で越冬します。不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。

 写真の成虫は♀で、腹がふくれているのは卵を持っているからです。葉の裏に隠れたりして、まるでカメムシのような動作をしていました。

Japanese common name : Harabiro-kamakiri
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Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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左:前脚基部に黄色の疣状突起体があり、前翅の中ほどに白紋がある 右:威嚇する幼虫


ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科ハラビロカマキリ属
学名:Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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体長:45~71mm(♂45~65mm/♀52~71mm)
出現期:8月~10月
分布:本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
足久保川(安倍川水系) 左岸 2006.10.31
幼虫:安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.8.10
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 6 November 2006
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by pianix | 2006-11-06 00:00 | | Trackback | Comments(2)
つぶらな瞳
 たまには息抜き。今日も、この2種に出会いました。厳密に言うと瞳ではありませんが。人間だけがこの世に生きている訳ではなく、小さな虫達も頑張って生きています。このような小さな虫達を見ていると童心に帰ります。観察していると、かなり過酷な世界のようです。

 野草は、コウゾリナが目立ち、チカラシバ、エノコログサなどの仲間、オオオナモミカナムグラ等がありました。マツヨイグサや、クズは種子を付けています。タデ類は最盛期です。珍しく、ハルジオンが咲いていました。春と勘違いしたのでしょうか。温暖な静岡では、春に咲くものが秋にも咲く事があります。我が家の近くでは見かけなかったノハラアザミも、今年始めて確認しました。秋が深まりつつあります。

Japanese common name : Tonosama-batta
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Locusta migratoria Linnaeus, 1758
説明:成虫幼虫


トノサマバッタ(殿様飛蝗)
別名:ダイミョウバッタ(大名飛蝗)
バッタ目(直翅目)バッタ亜目バッタ科トノサマバッタ属
学名:Locusta migratoria Linnaeus, 1758

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体長:35~65mm(♂35~40mm/♀45~65mm)
出現期:7月~11月(年1~2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:イネ科の植物

撮影地:撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 右岸河川敷 2006.10.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

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Japanese common name : Miyama-akane
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Sympetrum pedemontanum elatum (Selys, 1872)
説明:成虫


ミヤマアカネ(深山茜蜻蛉)
トンボ目(蜻蛉目)トンボ科アカネ属
学名:Sympetrum pedemontanum elatum (Selys, 1872)

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出現期:6月~11月
体長:32~38mm/(腹長)20~26mm(後翅長)26~31mm
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2006.09.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 21 October 2006
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by pianix | 2006-10-21 00:00 | | Trackback | Comments(0)
アカサシガメ(赤刺亀虫)
 アカサシガメ(赤刺亀虫)は、サシガメ科アカヘリサシガメ亜科の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。名の由来は、体色が赤いサシガメから。多くのカメムシ類は草食性ですが、サシガメの仲間は捕食性で、刺すカメムシの意味です。カメムシ目(半翅目)サシガメ科に属する陸生のカメムシの一種です。

 カメムシ目(半翅目)は、世界に134科82,000種があり、日本には800種以上が生息します。前翅の根元は硬い革質となり、その先が柔らかな膜質となります。ここから半翅目の名が付けられました。サシガメ科(Reduviidae)は、世界で23亜科930属6,800種があります。サシガメ科の特徴は、体が扁平か細長く、前脚は獲物を捕らえるのに都合が良い形をしていて、昆虫や動物の血を吸う事が挙げられます。

 山間部の低木葉上で見る事ができます。体長14~16mmで、扁平で赤橙色をしています。前・中・後の3対の脚の付け根である基節は赤く、そこから先は黒褐色。折りたたむと楕円形になる前翅膜質部は褐色です。頭部は円筒状で、複眼が突出します。複眼より後方に単眼2個があります。

 一部が白っぽくなった長い触角は3節からなり、その後方には小さな棘状の突起があります。長く鋭い針状の口吻を持っていて、幼虫・成虫共に小昆虫の体液を吸います。人の血を吸う訳ではありませんが、素手で不用意に捕まえたりすると刺される事があります。幼虫から蛹を経ずに成虫になる、不完全変態をします。

Japanese common name : Aka-sasigame
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Cydnocoris russatus Stal, 1866
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昆虫や動物の血を吸う。頭部は円筒状で複眼が突出する。


アカサシガメ(赤刺亀虫)
カメムシ目(半翅目)異翅亜目サシガメ科アカヘリサシガメ亜科
学名:Cydnocoris russatus Stal, 1866

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体長:(翅端まで)14~16mm
出現期:5月~9月
分布:本州・四国・九州・対馬

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 November 2006
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by pianix | 2006-10-12 00:00 | | Trackback(1) | Comments(2)
ヒカゲチョウ(日陰蝶)
 ヒカゲチョウ(日陰蝶)は、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。日本特産種で、ナミヒカゲ(並日陰)とも言われます。名の由来は、日陰にいることが多い事によります。

 タテハチョウ科(Nymphalidae)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ジャノメチョウ亜科(Satyrinae)の蝶は、翅に眼状紋があり、暗いところを好み、前脚は退化し、蛹は垂れ下がるのが特徴です。

 雑木林の中で生息します。体長は3cm前後、翅を広げて5~6cmです。全体に薄い茶褐色をしています。外縁に蛇の目模様の眼状紋があります。眼状紋は、後翅表面に1対、前翅裏面に1~2対、後翅裏面に6~7対あり、内2対は大きくなります。後翅裏面には淡褐色の斜帯があり、眼状紋列内側の色が濃くなった暗色条は緩やかに曲がります。性標は、後翅表面にあり、雄の場合は黒茶色の毛束があり、雌にはありません。成虫は樹液や腐食した果実の汁などを吸汁します。幼虫の食草は、ススキ・ササ類です。完全変態します。幼虫で越冬します。蛹は垂れ下がります。

 類似種に、黒みが強く暗色条が「くの字」型に屈曲するクロヒカゲ(黒日陰)や、大型のオオヒカゲ(大日陰)がいます。

ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 3 October 2006
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by pianix | 2006-10-03 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ホタルガ(蛍蛾)
 ホタルガ(蛍蛾)は、マダラガ科(Zygaenidae Latreille, 1809)ホタルガ亜科の蛾です。日本や朝鮮半島・台湾・中国に分布します。日本では、北海道から九州に分布します。名の由来は、頭が赤く体が黒い配色をホタルに見立てたもの。中国名は、白帶黒斑蛾。蛾は、世界に60属約18万種、日本には5000種以上がいると言われています。

 昼行性の蛾です。体長は3cm程で、開張(翅を広げた状態)で45~60mm。全体は黒色で、頭部のみが赤色です。前翅には斜めに横断する白帯模様があり、V字状になります。触角は羽毛状です。ホタルガもホタルと似た形態をしています。ホタル科には毒を持つものが多く、疑似形態を擬態として説明する事があります。ミューラー型擬態(Mullerian mimicry)と言い、毒を持つ種が同じような形態に収束し捕食の危険性を低める擬態と説明されます。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は黄色と黒模様をした毛虫です。終齢幼虫の体長は、25~27mm。触ると特異な臭気を放つ分泌液を出し、これによって皮膚炎を起こす事があります。幼虫で越冬します。食草であるサカキ(榊)やヒサカキ(姫榊)に異常発生する事があり、害虫として知られています。類似種に、後翅裏面が白色で、翅にある白帯が中央よりで直線状になる、シロシタホタルガNeochalcosia remota (Walker, 1854)があります。

Japanese common name : Hotaru-ga
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Pidorus glaucopis Drury, 1773


ホタルガ(蛍蛾)
チョウ目(鱗翅目)マダラガ科ホタルガ亜科
学名:Pidorus glaucopis Drury, 1773
synonym : Pidorus atratus Butler, 1877

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体長:(前翅長)26~28mm/(開張)45~60mm
出現期:6月~7月/9月(年2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:ツバキ科(ヒサカキ、サカキ、ハマヒサカキ)・ニシキギ科(マサキ)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

25 September 2006
Last modified: 7 October 2015
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by pianix | 2006-09-25 00:00 | | Trackback(1) | Comments(3)
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
 シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)は、トンボ科シオカラトンボ属の昆虫です。日本全土に分布する中型普通種のトンボです。国外では、ユーラシア大陸極東域(ロシア・中国・韓国・台湾)に分布します。名の由来は、成虫の雄が体から塩を吹いたような体色になる事から。英名は、Commons skimmer。

 蜻蛉目(せいれいもく)=トンボ目(Odonata)は、発達した2対の翅と1対の複眼、長く伸びた腹部が特徴です。触角は非常に小さく、口器は発達します。翅は膜状で脈が多くあります。腹部は成虫・幼虫共に10節あります。世界に約5500種、日本には亜種を含めて約214種が分布すると言われています。不均翅亜目=トンボ亜目(Anisoptera)は、後翅が前翅より広く、翅を広げて止まるのが特徴です。シオカラトンボ属(Orthetrum)は世界に60種以上があり、日本には9種が生息します。

 体長は雌雄で大きな違いがありませんが、体色が大きく異なります。未成熟では、雄雌ともに黄褐色で、腹部に黒い斑条があります。腹節の7~9節は黒色です。雄の場合は、成熟するにつれ黒色化し、胸部から腹部前方にかけて灰白色の粉で覆われます。雌は濃黄褐色です。その為、俗称ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)と呼ばれます。尻尾の先端から2番目の節の部分(生殖弁)が少し膨らむ事と、腹部後端にある尾部付属器が白色です。雌は交尾している時、下側になります。

 複眼は青緑色と黄褐色の個体があります。複眼が黄褐色のものは雌で、青緑色の場合は雌雄の判別はできません。中には、雄型の雌もいます。ありふれたトンボですが、一見しただけで雌雄の判別ができる訳ではない意外さがあります。採取して確認する必要が出てきます。

 雌は、打水や打泥産卵をします。蛹の時期を経ない不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。幼虫はヤゴで、終齢幼虫の体長は20mm~25mm。推定で10齢以上を経て羽化すると言われています。幼虫で越冬します。成虫・幼虫共に肉食です。

 類似種に、
翅の基部が青白あるいは黒色になる、オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)
  Orthetrum triangulare melania (Selys, 1883)
翅の基部が黄褐色の、シオヤトンボ(塩屋蜻蛉)
  Orthetrum japonicum japonicum (Uhler, 1858)
等があります。

シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)→

Japanese common name : siokara-tonbo
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Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858) ♀
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▲♂ 撮影地:安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
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撮影地:賤機山(Shizuhata-yama) 2009.08.01(800x314)


シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
トンボ目(蜻蛉目)[不均翅亜目]トンボ科シオカラトンボ属
学名:Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858)

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体長:48~57mm/(後翅長)35~44mm/(腹長)32~38mm
出現期:4月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷/畑地 2006.09.05
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
賤機山 2009.08.01
Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

20 September 2006
Last modified: August 29, 2008
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by pianix | 2006-09-20 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
 ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)は、タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属の蝶です。日本、アフリカ北東部・インド・インドシナ半島・オーストラリア・中国・朝鮮半島に分布します。日本では、本州、四国、九州、沖縄に分布します。

 名の由来は、翅の褄が黒く、豹紋がある事から。「褄」とは、着物の裾の左右両端の部分や縦褄(襟下)の意味で、前翅先端部の縁が黒くなっているので「褄黒」。「豹紋」は、翅の前の波模様や、それに続く丸模様の黒点が豹柄である事からです。英名は、Indian fritillary。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は、南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。

 食草であるスミレ類に産卵します。幼虫は、スミレ類の葉を食べます。終齢幼虫の体長は30mm程になります。体色は黒色で、縦に赤い筋があります。分岐する棘状の突起があり、頭部側では黒色ですが、他は根元が赤く先端が黒色になります。1節毎、両側面に2本ずつ、上面に2本の計6本があります。実に毒々しい様相ですが、毒は無く刺される事もありません。幼虫で越冬します。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♀
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♂

Japanese common name : Tumaguro-hyoumon
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Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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左:多分、5齢(終齢幼虫)2006.08.31 右:成虫2006.09.07


ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属
学名:Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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体長:(前翅長)27~38mm/(開張)65~75mm/(幼虫)30mm
出現期:4月~11月(年4~5回)
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:スミレ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.08.31, 2006.09.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 September 2006
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by pianix | 2006-09-16 00:00 | | Trackback | Comments(0)
トノサマバッタ(殿様飛蝗)/幼虫
 トノサマバッタ(殿様飛蝗)は、バッタ科トノサマバッタ属の昆虫です。世界の熱帯や温帯に広く分布し、国内では北海道・本州・四国・九州・沖縄に分布します。名の由来は、不明です。殿様や大名のように風格があるからかもしれません。中国名は、大蝗。英名は、Migratory Locust, Asiatic locust, Oriental migratory locust。直翅目(バッタ目:Orthoptera)は、熱帯から寒帯に1万5000種以上があり、日本には447種25亜種が生息します。

 卵は卵嚢に包まれて地中に産卵されます。孵化した幼虫は、脱皮を繰り返して変態します。変態には3種類があります。不変態(無変態)・不完全変態・完全変態です。不変態(無変態)は、卵から孵り成虫になるまでの形がほとんど成虫と同じもの。不完全変態は、成虫にある翅や産卵管が幼虫の時に外から見え、脱皮を繰り返して成虫になるもの。完全変態は、成虫にある翅が幼虫の時に外から見えず、外から翅が見える蛹の時期があり、これを経て成虫になるものです。

 バッタは蛹の時期を経ない不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。卵から孵化した時の幼虫を1齢と数え、決まった回数の脱皮を繰り返した後、終齢幼虫となります。通常、トノサマバッタは5齢を経て成虫になります。脱皮の間を齢期と呼びます。幼虫にある小さな翅は、翅原基と呼ばれます。また昆虫では、不完全変態と完全変態の中間的な性質である新変態などもあり、尚かつ詳細に分類される事もあります。

トノサマバッタ(殿様飛蝗)

Japanese common name : Tonosama-batta
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Locusta migratoria Linnaeus, 1758
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▲ 多分、5齢幼虫
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成虫 ▲ 撮影地:安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.12


トノサマバッタ(殿様飛蝗)/幼虫
別名:ダイミョウバッタ(大名飛蝗)
バッタ目(直翅目)バッタ亜目バッタ科トノサマバッタ属
学名:Locusta migratoria Linnaeus, 1758

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体長:35~65mm(♂35~40mm ♀45~65mm)
出現期:7月~11月(年1~2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:イネ科の植物

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.12
安倍川/河口から5.75km 右岸河川敷 2006.09.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 14 September 2006
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by pianix | 2006-09-14 00:00 | | Trackback | Comments(2)
イチモンジセセリ(一文字挵)
 ある日、河川敷で身動きせずに撮影している女性がいました。遠目でもニラ(韮)の花を写しているのが分かりました。よほど詳細にこだわっている方とお見受けし、話しかけてみました。写しているのはニラではなくて、ニラに止まって吸蜜している、蝶のイチモンジセセリでした。ピントが合わないので時間が掛かっていたのでした。デジカメでマニュアル操作ができない機種でした。そこでマクロでのピントの合わせ方を教えてあげると、綺麗に写ったと喜んでくれました。私が良くやっている、被写体の背景にピントが合わないように対象物の裏側を手の平で覆い隠す方法です。勿論、ピントが合ったら手は引っ込めます。何故イチモンジセセリを写しているのかと聞いたら、「だって、目が可愛いでしょう」との事。確かに、大きな目は可憐な感じがしないでもありません。「どうしてニラの花にいる時は逃げないのかしら」と素朴な疑問も持たれていました。

 イチモンジセセリ(一文字挵)は、セセリチョウ科セセリチョウ亜科イチモンジセセリ属の昆虫で、小型普通種の蝶です。本州以西に分布します。セセリチョウの仲間は国内に30種ほどが生息します。国外では東アジアに広く分布します。南方系の蝶で、越冬可能な地域は関東以西であり、関東以北に現れるのは移動してきたものです。渡をする蝶としても知られています。

 名の由来は、後翅に白色の紋が一直線に並ぶセセリチョウの仲間である事から。セセリとは、「突く」とか「もてあそぶ」の意味です。英名は、rice skipper。体長は18~20mm、翅を広げると30~35mmです。頭部は丸みを帯びて、胴体が太く、地色は茶褐色です。三角状の翅と先端が黒くなった棍棒形の触角があります。口吻で吸蜜します。鱗粉が多いので一見、蛾のように見えますが、飛翔は敏速です。

 昆虫は変温動物なので、環境の温度に影響を受けます。最適温度は18~25度と言われています。温度と体温が同じ時はじっとしている状態になります。イチモンジセセリ成虫の環境温度と活動の関係は次のようになります。8.8度では僅かに動く程度、18.9度で正しい姿勢を取る事ができるようになり、19.7度で歩く事ができます。24.5度から飛翔するようになり、37.8度で興奮状態、44.9度では仮死状態に陥ります。

 完全変態します。卵は灰褐色の半球状で直径1mm前後。葉の裏に1個ずつ産卵します。幼虫で越冬します。終齢幼虫の体長は、30~35mm。全体は淡緑色をしています。頭部は褐色で黒褐色の斑紋があり、紡錘形。腹部は白色で、背面に褐色の筋模様がある芋虫です。頭部の色彩斑紋は齢期によって異なるようです。稲の葉を綴り合わせてツト(苞)と言われる筒巣を作ります。そこから、ツトムシ(苞虫)、あるいはイネツトムシ(稲苞虫)と呼ばれます。夜間にツトから出て稲を食害するので、害虫として農家の嫌われ者となっています。但し、これが大量に発生するのは、食草である稲の豊作によるものですから、豊年虫とも言われます。蛹は体長25mm程で、黒褐色の円筒型をしています。似た蝶に、チャバネセセリ(茶羽根せせり)Pelopidas mathias oberthueri (Evans, 1937)がいます。

参考文献:イチモンジセセリの発育に及ぼす温度の影響 江村 薫,内藤 篤 埼玉県農業試験場研究報告 (43), p36-43, 1989-03

上部から見た写真→
※セセリ「挵」の漢字は、Unicode:U+6335

Japanese common name : Itimonji-seseri
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Parnara guttata guttata (Bremer et Grey, 1852)

イチモンジセセリ(一文字挵)
チョウ目(鱗翅目)セセリチョウ科セセリチョウ亜科イチモンジセセリ属
学名:Parnara guttata guttata (Bremer et Grey, 1852)

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体長:(前翅長)15~21mm/(開張)35mm
出現期:6月~11月(年4~5回)
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:セイバンモロコシ、イネ、ススキ、ヒメシバなどのイネ科
成虫吸蜜:アザミ類・キク類・ハギ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.5km左岸河川敷 2006.09.05
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 September 2006
Last modified: 08 September 2010
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by pianix | 2006-09-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)