カテゴリ:虫( 105 )
ヒグラシ(蜩)
 ヒグラシ(蜩)は、セミ科ヒグラシ属の昆虫で、セミの一種です。東アジアに分布し、日本では北海道南部・本州・四国・九州に分布する在来種です。名の由来は、日が暮れる頃に鳴くことが多いことからと言われています。セミは、世界に約2,000種、東南アジア地域に約650種、日本には32種、亜種を含めて36種がいると言われています。

 セミ科に共通する特徴は次のようです。頭部は幅が広い三角形で、左右に複眼があり、複眼の間に単眼が3つあります。触覚は短く毛状です。頭の下から後方にまで伸びる針状の口があり、成虫は樹液を吸汁しまます。幼虫は地中の植物の根から汁を吸います。前翅は後翅よりも大きく、雄は大きな声で鳴き、雌を呼び集めます。

 ヒグラシは、平地や山間部の林内に生息します。体色は赤褐色で、緑色と黒色の紋様があります。7月~9月にかけて、朝夕や日中の薄暗い時に「カナカナカナ」、あるいは「ケケケケケ」と鳴きます。鳴くのは雄成虫のみです。腹部には発音器官があります。薄い発振膜を振動させて小さな音を出し、空洞の腹部が共鳴室となり増幅されます。雌成虫の場合は腹部に産卵器官があり、発音器官はありません。

 セミの体は頭部・胸部・腹部に分かれます。頭部は小さく、両外側につく2つの複眼と、その間に三角形に配置された3つの単眼があります。触覚は毛状で、ごく短く、根元から先端にかけて細くなります。口ばしは管状で、2本の針(大顎刺針・小顎刺針)が納められています。頭部の下から出て前脚の間を通ります。これで樹液を吸います。

 胸部には脚と翅があります。脚は、前脚・中脚・後脚の3対6本があります。翅は前翅と後翅の2対4枚があります。前翅が大きく、後翅は膜状です。透明で翅脈が通ります。胸部の背の前中央には緑色の筋があり、腹部は赤味を帯びます。背面は白い帯状になっています。雄には腹弁があり、雌には尾部に短く硬い産卵管があります。

 不完全変態をします。卵・幼虫・蛹・成虫の過程を経るものを完全変態といい、蛹の時期が無く、卵・幼虫・成虫を経るものを不完全変態と言います。雌は腹尾部にある産卵管を樹皮に差し込み産卵します。卵は白色で、幼虫になると木から下りて土中に潜ります。幼虫の体色は白色で一部透明感があります。前脚は土を掘り起こしやすいツルハシ状になっていて、これを使って土中を掘り進みます。植物の根から汁を吸い、脱皮しながら成長します。その期間は3~4年と言われていますが、生態を含めて詳しく解明されていません。

 長い土中生活を終え終齢幼虫となり、土中から這い出します。草や木にしがみ付き、夕方頃から羽化をはじめます。背中部分が縦に割れ、頭部から出ます。細い紐状のものも出てきますが、幼虫の腹部に数個ある呼吸用の穴の脱皮跡です。羽化直後は体色が白色を帯びていますが、体が乾く朝頃には色も着き飛びまわれるようになります。

★  ★  ★

 デジタルカメラのビデオ機能を使ってヒグラシの鳴き声を収録しながら観察をしました。晴れの日の真昼でしたが、薄暗い林内はヒグラシの声が響き渡っていました。杉の幹を横歩きで移動しながら鳴いていました。鳴く時に場所を変えるのを渡り鳴きと言うようです。セミはどの種類もそうですが、近くで聞くと耳をつんざくような甲高い声です。カナカナカナと鳴いて間を空け、他のヒグラシの声に呼応するように順序良く鳴いていました。

Japanese common name : Higurasi
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Tanna japonensis Distant, 1892
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2007.08.10 幹の周りを横歩きで移動しながら鳴いていました。♂

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腹部先端は粉状に白い。2008.08.08 牛ヶ峰(高山)Alt.717m
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ヒグラシの交尾 左:♂、右:♀。雄の腹部の方が長い。2008.08.08


ヒグラシ(蜩/茅蜩/秋蜩/日暮)
別名:カナカナ/カナカナゼミ
カメムシ目(半翅目)セミ科セミ亜科ヒグラシ属
学名:Tanna japonensis Distant, 1892

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体長:♂28~38mm/♀21~25mm
出現期:7月~9月
分布:日本(北海道・本州・四国・九州)・中国

撮影地:静岡県静岡市
千代山(Alt. 226m) 2007.08.10
高山(牛ヶ峰)Alt.717m/谷沢ルート 2008.08.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 September 2007
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by pianix | 2007-09-11 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ヤマトシリアゲ(大和尻上)
 ヤマトシリアゲ(大和尻上/大和挙尾)は、長翅目シリアゲムシ科の小昆虫です。国内では北海道から九州までに分布する日本固有種です。名の由来は、静止状態の時に尻尾を反り返している事から。英名は、スコーピオンフライ(Scorpionfly)。

 長翅目はシリアゲムシ目の事で、世界に約600種が分布し、日本には5属44種が分布します。シリアゲムシ科(Panorpidae L.)は世界に3属約362種、シリアゲムシ属(Panorpa C. Linnaeus, 1758)は約240種がいます。シリアゲムシ科の昆虫を総称してシリアゲムシ(挙尾虫)と呼んでいます。

 雑木林の縁などに生息します。体長は15~22mmで、光沢のある黒色か黄褐色をしています。体色や翅の斑紋には変化があります。細長い触覚2本があります。脚は6本で長く、黄褐色。口吻は長く伸びて特異な形状です。腐った物や小昆虫の体液、死骸などを吸います。清掃に一役買っていると言えます。翅は膜質で先端が丸みを帯び、前翅・後翅の計4枚があり同形です。前翅の長さは13~20mm。黒色の条紋が中央付近から翅端にかけて2筋あります。

 飛翔力は弱く、速度は遅めです。雄の尾端はサソリのような形状で丸まって立ち上がります。雌の尾端は反りますが丸まりません。先端に鋏(はさみ)状の付属器があり、交尾する時に雌を挟む役割をします。刺したりするものではありませんから危険はありません。

 年2回発生(1000m以上の高地では年1回)し、5月の発生が1化目、8月の発生が2化目です。1化目の成虫は黒色、2化目は黄褐色で鼈甲(べっこう)色に似ています。この事から2化目をベッコウシリアゲとし、別種として分類していた時期がありました。現在では同一種の季節型として扱われています。

 5月と8月に交尾期を迎えます。5月に産卵したものは8月に、9月に産卵したものは翌年5月に成虫となります。卵・幼虫・蛹・成虫を経る完全変態をします。土中に産卵します。卵の期間は約7日間です。土中で幼虫・蛹の時期を過ごします。終令幼虫(4令)で越冬します。

Japanese common name : Yamato-siriage
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Panorpa japonica Thunberg, 1784
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2化目のベッコウ色型ヤマトシリアゲ♂ 2007.10.23
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♀ 2014.06.09


ヤマトシリアゲ(大和尻上/大和挙尾)
長翅目シリアゲムシ科シリアゲムシ亜科
学名:Panorpa japonica Thunberg, 1784

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体長:15~22mm/(前翅長)13~20mm
分布:北海道・本州・四国・九州
出現期:5~9月(年2回)
食餌:小昆虫(死骸を含む)・植物

撮影地:静岡県静岡市
千代山(Sendai-yama, 226m) 2007.05.08
安倍城跡(Alt. 435m) 2014.06.09
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 July 2007
Last modified: 12 June 2014
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by pianix | 2007-07-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ツバメシジミ(燕小灰蝶)
 ツバメシジミ(燕小灰蝶)は、北海道・本州・四国・九州に広く分布するシジミチョウ科の小型の蝶です。明るい平地の草地に生息します。名の由来は、後翅にある糸状の尾状突起形状をツバメの尾羽に例えたシジミチョウの意味から。英名は、Short-Tailed Blue。全体に白色である印象がありますが、翅を広げると全く異なった模様になり、その変化の大きさが特徴の一つです。成虫の出現期は3月~10月で、年4~5回の羽化があります。食草は、マメ科植物です。

 シジミチョウ科(Lycaenidae)は、世界中に分布し約5500種を抱える、鱗翅目の中で最大の科です。6000種類を数え、チョウ全体の4割を占めると言われています。日本には約80種類が分布します。この仲間の主な特徴は、小形で、後翅に糸状尾状突起を持つ種類が多い事、翅の表と裏では全く違う模様を持つものが多い事、幼虫はワラジムシ型で、雄の前脚は、やや退化している事が挙げられます。この科は、9亜科に分類されます。日本に生息するものは、ウラギンシジミ亜科・カニアシシジミ亜科・ベニシジミ亜科・ヒメシジミ亜科・ミドリシジミ亜科の5亜科です。ヒメシジミ亜科(Polyommatinae)は、アフリカ、ユーラシア大陸、オーストラリア等に広く分布します。

 チョウの体は、頭部・胸部・腹部に分けられます。翅は前翅・後翅の2対4枚あります。ツバメシジミの翅の表はオスが青紫色、メスが暗褐色です。後翅裏面は灰白色で、橙色の紋と黒斑があります。後翅に糸状の尾状突起があります。雌の場合、春型と夏型があります。大きさは、前翅長9~19mm、開張20~30mm。前翅長とは、前翅の基部から翅端までの直線距離を言います。開張は、前翅を広げた左右の翅端間の事です。

 目は黒色の複眼で、2個あります。チョウの触角には、紡錘状・棍棒状・鉤状・球管状があります。ツバメシジミの触角は棍棒状で2本あり、白黒の帯状模様があります。鼻に相当する下唇髭(かしんしゅ)=パルピ(Pulpi)は上向きに反っています。脚は胸部に前脚・中脚・後脚の3対6本があります。脚の作りは、根本から基節(きせつ)・転節(てんせつ)・腿節(たいせつ)・脛節(けいせつ)・付節(ふせつ)・爪から成っています。

 卵・幼虫・蛹・成虫の成長過程を経る、完全変態をします。卵は白色の円形で小さな突起があります。幼虫は緑色のワラジムシ型です。蛹の形態は、垂蛹(すいよう)と、帯蛹(たいよう)に大別されます。垂蛹は尻尾部分で垂れ下がり、帯蛹は胸に帯糸(たいし)をつけて体を上向きにします。ツバメシジミは、帯蛹型です。幼虫で越冬します。

 類似種として、本州(和歌山県)、四国、九州(全県)に分布するタイワンツバメシジミ(台湾燕小灰蝶)Everes lacturnus kawaii Matsumura, 1926があり、こちらは絶滅危惧I類の希少種で、出現期が8~10月です。混同しやすいのは、ルリシジミ(瑠璃小灰蝶)Cerastrina argiolus ladonides (de l'Orza, 1869)です。

Japanese common name : Tubame-sijimi
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Everes argiades hellotia (Menetries, 1857)

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左:春のツバメシジミは初々しい柔らかな雰囲気。 右:♀ パルピ(Pulpi)は上向き
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♀ メスの翅表は暗褐色

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♂オスの翅表は青紫色
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橙色紋付近の鱗片。動いているチョウのマクロ撮影は無謀…

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左:2006.06.29 右:2006.08.02


ツバメシジミ(燕小灰蝶)
チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ツバメシジミ属
学名:Everes argiades hellotia (Menetries, 1857)

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体長:(前翅長)9~19mm/(開張)20~30mm
出現期:3月~10月(年4~5回)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:マメ科植物(メドハギ・クサフジ・シロツメクサ・コマツナギ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.5km 左岸河川敷 2007.03.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 March 2007
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by pianix | 2007-03-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ツチイナゴ(土稲子/土蝗)
 おじさん、こんにちは。遊びに来たよ。僕がおじさんと夏に会った時、まだ幼虫だったけど、ようやく大人になったよ。大人になったら遊びにおいでと言われたけど、おじさんち、ぼろ屋だね。大きなクズの葉っぱがなくて、こんな小さなフジの葉しかないじゃん。掴みにくくてしょうがない。僕の家は大きなクズの葉だぞ。

 えっ? おじさんちはこの葉っぱじゃないのか。泣き虫イナゴなんて悪口言ったので、お返しだよ。僕たちの目は複眼だけど、その下に黒い筋があるので泣いているように見えるのかな。毛深いって? そりゃあ、日本に住む僕たちは毛深いけど、南に住むタイワンツチイナゴは毛深くないよ。僕たちは、このまま越冬しなくちゃあならないから、毛深い方が良いんだよ。他のバッタ君達は卵で越冬するからつまらないぞ。冬はね、枯れ草の中で春を待つんだ。6月頃まで生きられるかもしれない。だから夏は子供ばかりなんだ。

 名前が格好良いだろう。パタンガ・ヤポーニカ! 日本のイナゴ。japonicaは日本の事だけど、どっこい僕らの仲間は、中国やインドにまでいるんだ。日本ではツチイナゴと呼ばれているけど、土色をしたイナゴで、そのまんまじゃん。おじさんはこれから葉っぱの観察に出かけるんだね。来年の僕たちの子供とも遊んでやってね。じゃあね。

参考:夏に出会ったツチイナゴのこども

Japanese common name : Tuti-inago
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Patanga japonica (Bolivar, 1898)

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左:2006.11.14 右:2017.06.05


ツチイナゴ(土稲子/土蝗)
バッタ目(直翅目)イナゴ科ツチイナゴ亜科ツチイナゴ属
学名:Patanga japonica (Bolivar, 1898)

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体長:♂50~55mm/♀50~70mm
出現期:3~7月/10~11月
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:クズの葉、カナムグラ

撮影地:静岡県静岡市
自宅 2006.11.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

23 November 2006
Last modified: 18 June 2017
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by pianix | 2006-11-23 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
 ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)は、カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科の昆虫です。東南アジアに分布します。日本では、本州以西から沖縄にかけて分布する在来種です。名の由来は、腹が広く見えるカマキリであることから。Mantidaeとは、mantis(予言者)に由来し、前脚を持ち上げたポーズが祈っている姿に似ることからで、英名は、praying mantis(祈る予言者)。日本でも「拝み虫」と呼ばれることがあります。

 カマキリは、カマキリ目(Mantodea Burmeister, 1838)の総称です。世界では熱帯、亜熱帯地方に多く、約2,000種類が分布します。日本には、カマキリ科(Mantidae Burmeister, 1838)とヒメカマキリ科(Acromantidae)の2科9種が生息しています。カマキリ科の特徴は、前脚が鎌状であり、胸が長い事です。

 ハラビロカマキリの特徴は、前脚の鎌状になった捕獲肢の幅が広く、基部に3~5個の黄色の疣状突起体があります。体色は主に緑色で、褐色型は稀です。前翅中央付近に白紋があり、後翅は透明な膜状で、前翅の下に畳まれます。前胸は太めで短く、腹部は幅が広く見えます。頭部は三角形で黄緑色の大きな複眼があり、触角は糸状です。樹木上や林縁の草地に生息し、待ち伏せをして小昆虫を補食します。前脚を上げ、中脚と後脚で支えます。

 カマキリの仲間では好戦的な部類です。尾部を上げて威嚇します。交尾中に雌が雄を共食いをする場合は3%程度で、多くの場合の共食いは獲物が少ない環境にある時です。多数の卵を産みます。木の幹に産卵されることが多く、卵鞘(らんしょう)に産み付けられます。卵鞘は硬くて艶があり、長さ15mm×幅20mm前後。卵で越冬します。不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。

 写真の成虫は♀で、腹がふくれているのは卵を持っているからです。葉の裏に隠れたりして、まるでカメムシのような動作をしていました。

Japanese common name : Harabiro-kamakiri
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Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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左:前脚基部に黄色の疣状突起体、前翅の中ほどに白紋がある 右:威嚇する幼虫


ハラビロカマキリ(腹広蟷螂)
カマキリ目(蟷螂目)カマキリ科ハラビロカマキリ属
学名:Hierodula patellifera (Serville, 1839)

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体長:45~71mm(♂45~65mm/♀52~71mm)
出現期:8月~10月
分布:本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
足久保川(安倍川水系) 左岸 2006.10.31
幼虫:安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.8.10
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 6 November 2006
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by pianix | 2006-11-06 00:00 | | Trackback | Comments(2)
つぶらな瞳
 たまには息抜き。今日も、この2種に出会いました。厳密に言うと瞳ではありませんが。人間だけがこの世に生きている訳ではなく、小さな虫達も頑張って生きています。このような小さな虫達を見ていると童心に帰ります。観察していると、かなり過酷な世界のようです。

 野草は、コウゾリナが目立ち、チカラシバ、エノコログサなどの仲間、オオオナモミカナムグラ等がありました。マツヨイグサや、クズは種子を付けています。タデ類は最盛期です。珍しく、ハルジオンが咲いていました。春と勘違いしたのでしょうか。温暖な静岡では、春に咲くものが秋にも咲く事があります。我が家の近くでは見かけなかったノハラアザミも、今年始めて確認しました。秋が深まりつつあります。

Japanese common name : Tonosama-batta
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Locusta migratoria Linnaeus, 1758
説明:成虫幼虫


トノサマバッタ(殿様飛蝗)
別名:ダイミョウバッタ(大名飛蝗)
バッタ目(直翅目)バッタ亜目バッタ科トノサマバッタ属
学名:Locusta migratoria Linnaeus, 1758

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体長:35~65mm(♂35~40mm/♀45~65mm)
出現期:7月~11月(年1~2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:イネ科の植物

撮影地:撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 右岸河川敷 2006.10.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

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Japanese common name : Miyama-akane
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Sympetrum pedemontanum elatum (Selys, 1872)
説明:成虫


ミヤマアカネ(深山茜蜻蛉)
トンボ目(蜻蛉目)トンボ科アカネ属
学名:Sympetrum pedemontanum elatum (Selys, 1872)

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出現期:6月~11月
体長:32~38mm/(腹長)20~26mm(後翅長)26~31mm
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2006.09.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 21 October 2006
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by pianix | 2006-10-21 00:00 | | Trackback | Comments(0)
アカサシガメ(赤刺亀虫)
 アカサシガメ(赤刺亀虫)は、サシガメ科アカヘリサシガメ亜科の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。名の由来は、体色が赤いサシガメから。多くのカメムシ類は草食性ですが、サシガメの仲間は捕食性で、刺すカメムシの意味です。カメムシ目(半翅目)サシガメ科に属する陸生のカメムシの一種です。

 カメムシ目(半翅目)は、世界に134科82,000種があり、日本には800種以上が生息します。前翅の根元は硬い革質となり、その先が柔らかな膜質となります。ここから半翅目の名が付けられました。サシガメ科(Reduviidae)は、世界で23亜科930属6,800種があります。サシガメ科の特徴は、体が扁平か細長く、前脚は獲物を捕らえるのに都合が良い形をしていて、昆虫や動物の血を吸う事が挙げられます。

 山間部の低木葉上で見る事ができます。体長14~16mmで、扁平で赤橙色をしています。前・中・後の3対の脚の付け根である基節は赤く、そこから先は黒褐色。折りたたむと楕円形になる前翅膜質部は褐色です。頭部は円筒状で、複眼が突出します。複眼より後方に単眼2個があります。

 一部が白っぽくなった長い触角は3節からなり、その後方には小さな棘状の突起があります。長く鋭い針状の口吻を持っていて、幼虫・成虫共に小昆虫の体液を吸います。人の血を吸う訳ではありませんが、素手で不用意に捕まえたりすると刺される事があります。幼虫から蛹を経ずに成虫になる、不完全変態をします。

Japanese common name : Aka-sasigame
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Cydnocoris russatus Stal, 1866
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昆虫や動物の血を吸う。頭部は円筒状で複眼が突出する。


アカサシガメ(赤刺亀虫)
カメムシ目(半翅目)異翅亜目サシガメ科アカヘリサシガメ亜科
学名:Cydnocoris russatus Stal, 1866

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体長:(翅端まで)14~16mm
出現期:5月~9月
分布:本州・四国・九州・対馬

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 November 2006
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by pianix | 2006-10-12 00:00 | | Trackback(1) | Comments(2)
ヒカゲチョウ(日陰蝶)
 ヒカゲチョウ(日陰蝶)は、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。日本特産種で、ナミヒカゲ(並日陰)とも言われます。名の由来は、日陰にいることが多い事によります。

 タテハチョウ科(Nymphalidae)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ジャノメチョウ亜科(Satyrinae)の蝶は、翅に眼状紋があり、暗いところを好み、前脚は退化し、蛹は垂れ下がるのが特徴です。

 雑木林の中で生息します。体長は3cm前後、翅を広げて5~6cmです。全体に薄い茶褐色をしています。外縁に蛇の目模様の眼状紋があります。眼状紋は、後翅表面に1対、前翅裏面に1~2対、後翅裏面に6~7対あり、内2対は大きくなります。後翅裏面には淡褐色の斜帯があり、眼状紋列内側の色が濃くなった暗色条は緩やかに曲がります。性標は、後翅表面にあり、雄の場合は黒茶色の毛束があり、雌にはありません。成虫は樹液や腐食した果実の汁などを吸汁します。幼虫の食草は、ススキ・ササ類です。完全変態します。幼虫で越冬します。蛹は垂れ下がります。

 類似種に、黒みが強く暗色条が「くの字」型に屈曲するクロヒカゲ(黒日陰)や、大型のオオヒカゲ(大日陰)がいます。

ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 3 October 2006
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by pianix | 2006-10-03 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ホタルガ(蛍蛾)
 ホタルガ(蛍蛾)は、マダラガ科(Zygaenidae Latreille, 1809)ホタルガ亜科の蛾です。日本や朝鮮半島・台湾・中国に分布します。日本では、北海道から九州に分布します。名の由来は、頭が赤く体が黒い配色をホタルに見立てたもの。中国名は、白帶黒斑蛾。蛾は、世界に60属約18万種、日本には5000種以上がいると言われています。

 昼行性の蛾です。体長は3cm程で、開張(翅を広げた状態)で45~60mm。全体は黒色で、頭部のみが赤色です。前翅には斜めに横断する白帯模様があり、V字状になります。触角は羽毛状です。ホタルガもホタルと似た形態をしています。ホタル科には毒を持つものが多く、疑似形態を擬態として説明する事があります。ミューラー型擬態(Mullerian mimicry)と言い、毒を持つ種が同じような形態に収束し捕食の危険性を低める擬態と説明されます。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は黄色と黒模様をした毛虫です。終齢幼虫の体長は、25~27mm。触ると特異な臭気を放つ分泌液を出し、これによって皮膚炎を起こす事があります。幼虫で越冬します。食草であるサカキ(榊)やヒサカキ(姫榊)に異常発生する事があり、害虫として知られています。類似種に、後翅裏面が白色で、翅にある白帯が中央よりで直線状になる、シロシタホタルガNeochalcosia remota (Walker, 1854)があります。

Japanese common name : Hotaru-ga
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Pidorus glaucopis Drury, 1773


ホタルガ(蛍蛾)
チョウ目(鱗翅目)マダラガ科ホタルガ亜科
学名:Pidorus glaucopis Drury, 1773
synonym : Pidorus atratus Butler, 1877

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体長:(前翅長)26~28mm/(開張)45~60mm
出現期:6月~7月/9月(年2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:ツバキ科(ヒサカキ、サカキ、ハマヒサカキ)・ニシキギ科(マサキ)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

25 September 2006
Last modified: 7 October 2015
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by pianix | 2006-09-25 00:00 | | Trackback(1) | Comments(3)
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
 シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)は、トンボ科シオカラトンボ属の昆虫です。日本全土に分布する中型普通種のトンボです。国外では、ユーラシア大陸極東域(ロシア・中国・韓国・台湾)に分布します。名の由来は、成虫の雄が体から塩を吹いたような体色になる事から。英名は、Commons skimmer。

 蜻蛉目(せいれいもく)=トンボ目(Odonata)は、発達した2対の翅と1対の複眼、長く伸びた腹部が特徴です。触角は非常に小さく、口器は発達します。翅は膜状で脈が多くあります。腹部は成虫・幼虫共に10節あります。世界に約5500種、日本には亜種を含めて約214種が分布すると言われています。不均翅亜目=トンボ亜目(Anisoptera)は、後翅が前翅より広く、翅を広げて止まるのが特徴です。シオカラトンボ属(Orthetrum)は世界に60種以上があり、日本には9種が生息します。

 体長は雌雄で大きな違いがありませんが、体色が大きく異なります。未成熟では、雄雌ともに黄褐色で、腹部に黒い斑条があります。腹節の7~9節は黒色です。雄の場合は、成熟するにつれ黒色化し、胸部から腹部前方にかけて灰白色の粉で覆われます。雌は濃黄褐色です。その為、俗称ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)と呼ばれます。尻尾の先端から2番目の節の部分(生殖弁)が少し膨らむ事と、腹部後端にある尾部付属器が白色です。雌は交尾している時、下側になります。

 複眼は青緑色と黄褐色の個体があります。複眼が黄褐色のものは雌で、青緑色の場合は雌雄の判別はできません。中には、雄型の雌もいます。ありふれたトンボですが、一見しただけで雌雄の判別ができる訳ではない意外さがあります。採取して確認する必要が出てきます。

 雌は、打水や打泥産卵をします。蛹の時期を経ない不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。幼虫はヤゴで、終齢幼虫の体長は20mm~25mm。推定で10齢以上を経て羽化すると言われています。幼虫で越冬します。成虫・幼虫共に肉食です。

 類似種に、
翅の基部が青白あるいは黒色になる、オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)
  Orthetrum triangulare melania (Selys, 1883)
翅の基部が黄褐色の、シオヤトンボ(塩屋蜻蛉)
  Orthetrum japonicum japonicum (Uhler, 1858)
等があります。

シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)→

Japanese common name : siokara-tonbo
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Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858) ♀
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▲♂ 撮影地:安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
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撮影地:賤機山(Shizuhata-yama) 2009.08.01(800x314)


シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
トンボ目(蜻蛉目)[不均翅亜目]トンボ科シオカラトンボ属
学名:Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858)

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体長:48~57mm/(後翅長)35~44mm/(腹長)32~38mm
出現期:4月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷/畑地 2006.09.05
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
賤機山 2009.08.01
Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

20 September 2006
Last modified: August 29, 2008
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by pianix | 2006-09-20 00:00 | | Trackback | Comments(4)