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ホソヒラタアブ(細扁虻)
 ホソヒラタアブ(細扁虻)は、ハナアブ科ヒラタアブ亜科ホソヒラタアブ属の昆虫で、ハエの仲間です。小さな体でホバリング(空中静止)しながら飛び回っていました。私と、花を巡る争奪戦です。私は撮影するだけですが、彼らは腹を満たさなければならなく、生活がかかっているので、さぞかし迷惑な事だったでしょう。

 他のヒラタアブの仲間と同様に、腹部が平たい小さなアブです。体全体に占める割合は頭部が大きいのがわかります。斑紋や帯模様は、季節によって変化が出るようで、低温期は低温型が多く、黒化します。太い帯と細い帯が交互に縞模様を作っています。

 また、ハチのように毒を持っていないので、刺されたりはしません。体の模様から蜂と間違われる事がありますが、それはアブにとっては擬態が成功している訳です。双翅目は、文字の如く、2枚の翅を持つという意味で、後翅は退化しています。蜂は膜翅目で、前翅・後翅の2対4枚を持っています。

 成虫は花粉や花の蜜を食べます。幼虫は、アブラムシ(アリマキ)を食べます。成虫越冬しますから、気温が上がる日には飛び回る事があり、年中見られる時もあります。ハエやハチの仲間は、生物学で言うところの完全変態をします。つまり、卵から、幼虫・繭・成虫と成長の過程で変化していきます。繭を経ないものを不完全変態と言います。

参考:ナミハナアブ(並花虻) オオハナアブ(大花虻) ナミホシヒラタアブ

Japanese common name : Hoso-hirata-abu
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Episyrphus balteatus (De Geer, 1776)
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ホソヒラタアブ(細扁虻)
ハエ目(双翅目)ハナアブ科ヒラタアブ亜科ホソヒラタアブ属
学名:Episyrphus balteatus (De Geer, 1776)

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体長:9~11mm
出現期:3月~10月
分布:北海道・本州・四国・九州

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.25km左岸河川敷 2005.11.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-30 00:00 | | Trackback | Comments(0)
スミレ(菫)
 今の時期、安倍川の堤防や河川敷は工事だらけです。除草作業や堤防補強、橋架工事などで立ち入る事ができなくなっている場所が多くあります。野草観察のため目的地へ到着すると、「おお、マルガリータ」と叫ばなければなりません。どこかの国のmargaritaさんを呼んでいるのではなく、「丸刈りだ」をふざけて言うとこうなります。観察など全くできません。毎年の事としても、今年は除草作業の時期がずれている感じがします。

 安倍川は静岡市を流れる第1級河川で、いくつもの支流でできています。一番下流側にある支流の藁科(わらしな)川の土手も草刈りされていました。しかし、そこにスミレが咲いていました。草刈りの後、一番乗りで花を咲かせています。見渡すと、大量に咲いていて、今は春なのかと錯覚させられました。しかし、静岡では毎年、この時期にも咲きます。これから寒くなるか暑くなるかは別にして、スミレの言い分としては、同じ気温の時期という事なので咲きたくなるのでしょう。

☆  ☆  ☆

 スミレ(菫)は、スミレ科スミレ属の多年草です。数多くあるスミレの仲間の代表的なものです。日本全国に分布して、性質が強く、日当たりの良い場所に生育します。名の由来は、距の部分が大工が使用する墨壺(墨入れ)に似ているからとの説があります。墨壺は、墨を入れる船形の容器に糸を巻いた車輪(壺車)が端に付いた形の、真っ直ぐな線を引くための道具です。

 スミレ科(Violaceae Batsch (1802))は、21属約800種が存在し、その内、約500種は木本です。スミレ亜科には19属があり、スミレ属(Viola L. (1753))は約400種です。スミレは交雑しやすいことから種類が多くあります。

 花を咲かせて種子を付けるのは当然として、閉鎖花によっても種子を作る事ができます。葉は、根から直接立ち上がり、厚みがあって光沢があります。茎に見えるのは花柄なので、茎はない事になります。花は濃紫色の、まさしくスミレ色。

Japanese common name : Sumire
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Viola mandshurica W. Becker
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変な形のスミレと思っていたら蝶が乗っていました。
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距の部分が墨壺に似ている事が名の由来


スミレ(菫)
スミレ科スミレ属
学名:Viola mandshurica W.Becker
花期:3月~6月 多年草 草丈:5~15cm 花径:10~25mm

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【学名解説】
Viola : 紫色の/スミレ属
mandshurica : mandshuricus(満州産の)
W.Becker : Wilhelm Becker(1874-1928)

撮影地:静岡県静岡市
藁科川(安倍川水系) 2.0km右岸土手 2005.11.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

29 November 2005
Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-29 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ナミホシヒラタアブ(並星扁虻)
 ずいぶんと腹を空かせたアブが飛んでいるなと思ったのですが、それはナミホシヒラタアブでした。腹がぺしゃんこ状態で、女性に羨ましがられるのではないでしょうか。

 ナミホシヒラタアブ(並星扁虻)は、ハナアブ科ヒラタアブ亜科フタホシヒラタアブ属の昆虫で、ハエの仲間です。ハナアブ科の「ヒラタアブ」と名が付くものは、本州に16種類います。幼虫はアブラムシ類を補食します。どちらかと言えば園芸家には好都合な虫の一つです。ハナアブ科の種類は、刺したりしませんから逃げる必要はありません。

 ヒラタアブの仲間は、似ているものが多く、同定に頭を悩まします。とまっている花は、アキノノゲシです。

参考:ナミハナアブ(並花虻)オオハナアブ(大花虻)ホソヒラタアブ(細扁虻)

Japanese common name : Nami-hoshi-hirata-abu
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Eupeodes(Metasyrphus) bucculatus (Rondani, 1857)
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ナミホシヒラタアブ(並星扁虻)
ハエ目(双翅目)ハナアブ科ヒラタアブ亜科フタホシヒラタアブ属
学名:Eupeodes(Metasyrphus) bucculatus (Rondani, 1857)

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体長:10~11mm
出現期:3月~6月/10月
分布:北海道・本州・四国・九州

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 右岸河川敷 2005.10.31
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-28 00:00 | | Trackback | Comments(4)
カラスウリ(烏瓜)-2
 カラスウリ(烏瓜)は、ウリ科カラスウリ属の多年草です。実は知っているのに、花を見た事がないと言う人は結構多いようです。花は、夏場の夕方から咲き始めるので、見る機会が限られるのだと思います。白いレースのような幻想的な花で、夜明け前には萎んでしまいます。

 対して、実は赤く熟れ、目立ちます。実の成り初めは緑色で縞模様があり、小型の瓜そっくりです。スズメウリ(雀瓜)に比べて、実が大きいのでカラスウリと名が付いています。カラスやスズメは大きさを表しています。強烈に苦くて食べられないそうですが、中を割って見ても食べる部分が無く、納豆状に種子が入っているだけです。それでも鳥は突く事があるそうです。

 種子はカマキリの頭のような形をしています。打ち出の小槌、米俵に乗った大福様と見方は色々で、財布の中に入れておく縁起物として使われたようです。別名のタマズサ(玉章)は、種子の形が結び文(手紙)に似るところから来ています。

 茎が膨れて捻れているのを見ることがありますが、カラスウリクキフクレフシ(烏瓜茎膨五倍子)で、ハエ目(双翅目)タマバエ科のウリウロコタマバエ(瓜鱗玉蠅)Lasioptera sp. の虫瘤です。

参考:カラスウリ(烏瓜)-1(花)

Japanese common name : Karasu-uri
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Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav.
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実の中身
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カマキリの頭のような形をした種子

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瓜に似た縞模様があり、熟す毎に色が変わり完熟すると縞模様はなくなる


カラスウリ(烏瓜)
別名:タマズサ(玉章)
ウリ科カラスウリ属
学名:Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav.
花期:8月~9月 多年草 草丈:蔓性 花序径:2~10cm

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【学名解説】
Trichosanthes : trichos(毛)+anthos(花)/カラスウリ属
cucumeroides : Cucumis(キュウリ属)に似た
Ser. : Nicolas Charles Seringe (1776-1858)
Maxim. : Carl Johann Maximowicz (1827-1891)
ex : ~による
Franch. : Adrien Rene Franchet (1834-1900)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Sav. : Paul Amedee Ludovic Savatier(1830-1891)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.25km/左岸河川敷 2005.11.15
大道山(Alt. 448m) 2015.10.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

27 November 2005, June 21, 2008
Last modified: 22 October 2015
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by pianix | 2005-11-27 00:00 | | Trackback | Comments(6)
クサギカメムシ(臭木椿象)
 クサギカメムシ(臭木椿象)は、カメムシ科クサギカメムシ属の昆虫です。斑模様がある中型のカメムシです。クサギ(臭木)に付く事から名前が付けられていますが、桑、桃、梅、柿、蜜柑、桜、林檎等の多くの果実を吸汁します。よって、重要な農業害虫とされています。成虫で越冬し、4月頃から活動を始めます。越冬場所が屋内である事が多く、9月から10月にかけて集団で侵入してきます。悪臭を放つので不快昆虫とされています。カメムシの多くは他の昆虫と異なり、卵が孵り独り立ちするまでの期間、大切に守り育てる事で知られています。その間、親は動かず、何も食べずに過ごします。

 カメムシの仲間は、陸上で生活する陸生カメムシ、水面や水際で生活する両生カメムシ、水中で生活する水生カメムシに分けられます。体は、頭・胸・腹に別れ、頭には複眼と単眼があり、節のある触角2本が付いています。口は頭部後方から出て、管状で細長く、4本の針が入っています。脚は、前・中・後の3本が2対あり、中脚までを胸とします。胸には、前翅・後翅があり、前翅は付け根にある堅い造りの革質部と、先端部の柔らかい膜質部に別れています。両翅の中央に、逆三角形をした小楯板(しょうじゅんばん)があります。

 臭いの元になるのはアルデヒド類のヘキセナールを主成分とした揮発性の物質です。一般的に尻から放出すると想像しがちですが、実際には胸から出します。中脚の付け根当たりに開口部があります。その奥に一対の臭腺があり、ここから液体を出します。この臭いの働きは3種類あると考えられています。相手を寄せ付けない防御用、仲間に危険を知らせる警告用、仲間を集める弱い臭いの集合用です。(石川県ふれあい昆虫館・石川卓弥氏による)

参考:ナガメ(菜亀虫) ホシハラビロヘリカメムシ クモヘリカメムシ ブチヒゲカメムシ(斑髭椿象)

Japanese common name : Kusagi-kamemusi
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Halyomorpha halys (Stal, 1855)

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2006.07.28


クサギカメムシ(臭木椿象)
カメムシ目(半翅目)カメムシ科クサギカメムシ属
学名:Halyomorpha halys (Stal, 1855)

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体長:14~18mm
出現期:4月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州

撮影地:静岡県静岡市
西ヶ谷総合運動場 2005.11.17
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.07.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 June 2008
Last modified: 14 June 2016
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by pianix | 2005-11-26 00:00 | | Trackback | Comments(0)
タンキリマメ(痰切豆)
 タンキリマメ(痰切豆)は、マメ科タンキリマメ属の多年草です。千葉県以西に分布する蔓植物です。荒れ地に多く生育します。クズの葉のような3出複葉で、互生する葉の腋から総状花序を出し、1cm未満の淡黄色の花が、15前後の房咲きになります。時期は夏から10月頃までと長いのですが、葉に隠れて目立ちません。

 秋に豆果を付け、赤く色づき、鞘が裂けて光沢を持った黒色の種子2つが現れます。タンキリマメの名称は、種子を食べると痰が切れるという俗説から来ています。

 トキリマメ(Rhynchosia acuminatifolia Makino)とタンキリマメは似ていますが、葉の形状から区別する事ができます。葉元が太くなるのがトキリマメで、葉端寄りが太くなるのはタンキリマメです。

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Rhynchosia volubilis Lour.


タンキリマメ(痰切豆)
学名:Rhynchosia volubilis Lour.
マメ科タンキリマメ属
花期:7月~9月 多年草 草丈:蔓性 花長:9mm 豆果長:15mm

【学名解説】
Rhynchosia : thynchos(竜骨弁の形)/タンキリマメ属
volubilis : 捻れた・絡み付いた
Lour. : Joao de Loureiro (1717-1791)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.0km左岸河川敷 2005.11.09
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-25 00:00 | | Trackback | Comments(4)
キイロスズメバチ(黄色雀蜂)
 キイロスズメバチ(黄色雀蜂)は、スズメバチ科スズメバチ属の昆虫でハチの仲間です。英名は、Japanese homet、あるいはYellow wasp。日本で最大種のオオスズメバチと同属で、きわめて攻撃性が高く、危険な野生生物の一つに挙げられています。

 人が刺される被害で多いのは、スズメバチとアシナガバチの種類です。過去の被害データでは、キイロスズメバチ(45%)、コガタスズメバチ(30%)、モンスズメバチ(10%)、オオスズメバチ(8%)、ヒメスズメバチ(5%)、チャイロスズメバチ(1%)、ツマグロスズメバチ(1%)の割合です。つまり、蜂の刺症被害件数で一番多いのは、このキイロスズメバチです。毎年、何人もが被害を受け、今年(2005年)9月だけでも、1日に広島県安芸高田市、17日に福島県浪江町での死亡事例が報告されています。

 キイロスズメバチの巣は、樹木や屋根裏だけでなく、土中にも作る事があります。地域によって異なりますが、家屋に巣を作る事が多いようです。形は球形をしていて、5月頃から営巣を始め、大きなものは50cm程になります。夏場に巣の拡大を行う事があり、新しい営巣に取りかかります。働き蜂は6月頃から出現し、新女王蜂が誕生するのは9月から11月にかけてです。この繁殖期は気が立っているので凶暴になります。幼虫に与える餌は広範囲の昆虫類や蜘蛛です。成虫は樹液や花の蜜を採ります。

参考フタモンアシナガバチ(二紋脚長蜂) キアシナガバチ(黄脚長蜂) ニホンミツバチ(日本蜜蜂)

Japanese common name : Kiiro-suzumebati
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Vespa simillima xanthoptera Cameron, 1903


キイロスズメバチ(黄色雀蜂)
ハチ目(膜翅目)スズメバチ科スズメバチ属
学名:Vespa simillima xanthoptera Cameron, 1903
体長:17~29mm(♀27~29mm/♂25~27mm/働き蜂17~24mm)
出現期:4月~11月
分布:本州・四国・九州

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撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.25km 左岸河川敷 2004.11.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: March 16, 2009
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by pianix | 2005-11-24 00:00 | | Trackback | Comments(0)
カラムシ(茎蒸)
 カラムシ(茎蒸)は、イラクサ科カラムシ属の多年草です。東南アジアに分布し、日本では本州から九州に分布します。史前帰化植物です。日本書紀の時代から知られていて、「紵」と記載されています。239年の魏志倭人伝には「苧麻」と記載されています。よって、古来から重要な繊維原料として栽培されていた事が分かります。

 カラとは、幹や茎の事で、昔、これを蒸して皮を剥がし、繊維を採った事により名前が付けられたと言われています。実際には「唐苧」で、朝鮮からを意味する「唐」と朝鮮語のmosi(苧)ではないかとの説が有力です。別名のマオ(苧麻)は、カラムシの麻との意味で、アサ(麻)から採った麻糸と区別するための名称です。中国名は伏毛苧麻。

 イラクサ科(Urticaceae Juss. (1789)) は、約54属2600種が分布し、日本には12属約40種があります。カラムシ属(Boehmeria N.J.Jacquin (1760))は東南アジアに約80種が分布します。

 木質の根茎があります。茎には伏毛があり、草丈は1~2mになります。カラムシ属のほとんどの葉は対生ですが、本種は互生します。広卵形で鋸歯があります。葉裏は、白綿毛を密生させるので白く見えます。白く見えないものをアオカラムシ(青茎蒸)と呼び、変種として区別します。葉腋から円錐状花序を出します。雌雄同株で、雄花序は下の葉腋に、雌花序は上に付きます。雄花の花粉が熟すと飛び散って上の雌花に付く仕組みの、風媒花です。果実は、痩果です。染色体数は、n=14。

参考:ラミーカミキリ(Ramie髪切)

Japanese common name : Karamusi
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Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino f. nipononivea (Koidz.) Kitam. ex H.Ohba


カラムシ(茎蒸)
別名:マオ(苧麻)
イラクサ科カラムシ属
学名:Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino f. nipononivea (Koidz.) Kitam. ex H.Ohba
synonym : Boehmeria nipononivea Koidz.
花期:7月~10月 多年草 草丈:100~200cm 花径:3~10mm

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【学名解説】
Boehmeria : Georg Rudolph Boehmer (1723~1803)の名に因む/カラムシ属
nivea : niveus(雪白色の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Gaudich. : Charles Gaudichaud-Beaupre (1789-1854)
var. : varietas(変種)
concolor : con(一緒)+color(色)/同色
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
f. : forma(品種)
nipononivea : nipono(日本の)+niveus(雪白色の)
Koidz. : 小泉源一 Gen'ichi Koidzumi (1883-1953)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)
ex : ~による
H.Ohba : 大場秀章 Hideaki Ohba (1943-)
---
※アオカラムシ(青茎蒸)Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.50km 左岸河川敷 2005.0930
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

23 November 2005, 21 June 2008
Last modified: 03 July 2015
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by pianix | 2005-11-23 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)
 ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)は、マメ科ササゲ属の1年草です。左右非対称の捻れた淡黄色の花をつける、蔓性植物です。アズキ(小豆)の原種と考えられていて、「藪に生える蔓性の小豆」との意味です。アズキは蔓になりませんが、当然、花はそっくりです。ノアズキ(野小豆)とも非常に良く似ています。

 2枚が合わさった、竜骨弁と呼ばれる形の花弁部分が捻れているのが花の特徴です。竜骨弁は船の形に似ている事から舟弁とも呼ばれます。捻れているのは意味があります。虫が中に入ろうとすると竜骨弁が押し下げられ、中にある雄しべと雌しべが現れ、花粉を付ける仕組みになっています。

 葉は3出複葉で互生します。秋に豆果を付け、鞘の中には5~6個の種子が入っています。染色体数は、2n=22。

 奄美大島以南には、オオヤブツルアズキ(大藪蔓小豆)Vigna reflexopilosa Hayata が分布します。 

Japanese common name : Yabu-turu-azuki
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Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H.Ohashi var. nipponensis (Ohwi) Ohwi et H.Ohashi.

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豆果は筒状で長さ4~9cm。葉は狭卵形から卵形の3出複葉で長さ3~10cm。


ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)
マメ科ササゲ属
学名:Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H.Ohashi var. nipponensis (Ohwi) Ohwi et H.Ohashi.
花期:8月~10月 1年草 草丈:150~300cm(蔓性) 花径:1~2cm 豆果:4~9cm

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【学名解説】
Vigna : Dominico Vigna (1577-1647)イタリアの植物学者に因む/ササゲ属
angularis : 稜のある/角張った
Willd. : Carl Ludwig von Willdenow (1765-1812)
Ohwi : 大井次三郎 Jisaburo Ohwi (1905-1977)
H.Ohashi : 大橋広好 Hiroyoshi Ohashi (1936- )
var. : varietas(変種)
nipponensis : 日本本州の
---
reflexopilosa : reflexus(背曲した)+pilosus(軟毛がある)
Hayata : 早田文藏 Bunzō Hayata (1874–1934)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.50km 左岸河川敷 2005.09.20
内牧川(安倍川水系) 2015.09.22, 2015.09.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 November 2005, 21 June 2008
Last modified: 4 October 2015
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by pianix | 2005-11-21 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)
 ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)は、ハゴロモ科の昆虫です。蛾に見えます。頭を見ると蝉にも似ています。半翅目、つまりカメムシ目に属します。ここにセミ上科がありますから、蝉にも似ているわけです。翅を度外視すれば、かなり蝉に近い事が分かります。蝉がカメムシの仲間と言うと不思議がる方がいますが、針状の口を持ち、植物や動物から吸汁するのが特徴であることで納得できます。有吻目とも言われます。半翅目は、同翅亜目(ヨコバイ亜目)と異翅亜目(カメムシ亜目)に分けられ、ベッコウハゴロモは、同翅亜目です。

 1cmに満たない体長の、小さな昆虫です。褐色の翅に2本の横線が入っていますが、褐色(ベッコウ色)の色がはげると黒っぽい色合いに見えます。翅の後端に渦巻き状の斑紋が付いています。葛の葉に止まっている事が多いようです。クズ、ヤマノイモ、ウツギ、ミカンなどの茎から汁を吸います。

 ベッコウハゴロモの幼虫は、成虫とは全く異なる姿をしています。体の尻尾部にタンポポの冠毛(綿毛)のような毛束を付けている奇妙な形です。落下した時にパラシュートの働きをすると言われています。同じハゴロモ科のアオバハゴロモ(青羽羽衣)も埃のような体の幼虫で、この科の幼虫は驚くべきものばかりです。幼虫も成虫も、跳ね飛んで逃げます。面白い形で不思議一杯ですが、柑橘類や桑をお持ちの方にとっては頭を悩ます昆虫です。卵で越冬します。

参考:アオバハゴロモ(青羽羽衣)

Japanese common name : Bekkou-hagoromo
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Orosanga japonicus (Melichar, 1898)


ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)
カメムシ目(半翅目)ハゴロモ上科ハゴロモ科Orosanga属
学名:Orosanga japonicus (Melichar, 1898)

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体長:(翅端全長)9~11mm/(体長)6~8mm
出現期:7月~9月(年1回)
分布:本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から14.25km 左岸河川敷 2005.08.26

20 November 2005
Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-20 00:00 | | Trackback | Comments(2)