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フウトウカズラ(風藤葛)
 フウトウカズラ(風藤葛)は、コショウ科コショウ属の蔓植物(藤本)です。朝鮮半島や台湾に分布し、日本では、関東地方以西から四国、九州、沖縄に分布します。名の由来は、不明です。台湾産の風藤を元にした名と言われています。中国の風藤と間違えた名称(牧野)とか、群生した葉が風に揺れる様からとの説もあります。

 コショウ科(Piperaceae Giseke (1792))は、8属約2000種が分布します。コショウ属(Piper L. (1753))は、約700種が分布し、日本には3種が自生します。

 海に近い山地に自生します。蔓は這い、茎の節から出す気根によって他物に取り付き這い上がって覆い被さり、長さ10m以上になります。葉は互生します。広卵形から狭卵形で先が尖り、長さ4~12cm。全縁で基部は浅い心形、革質、5脈があり、若い葉の葉裏には軟毛があります。葉柄は1~4cm。

 花期は、4月から6月頃。穂状花序を出します。雌雄異株。 葉に対生して、萼や花弁がない花穂を下垂させます。雌花序は黄色で長さ3~8cm。雌花には1本の雌しべがあり柱頭が3~5裂します。雄花序の長さは6~17cmで、雄花には3本の雄しべがあります。

 果実は核果です。核は球形で、肉質の外果皮を持ち、径3~4mm。初め緑色で、熟すと赤色になります。胡椒の仲間ですが、辛味成分のピペリン(piperine, C17H19NO3)を含まないため胡椒の代用にはなりません。

 カズレノン(Kadsurenone, C21H24O5)が含まれ、乾燥させた茎を生薬「海風藤・南藤・石南藤」として痺痛、疼痛等に用います。

 類似種に、小笠原諸島母島に分布する日本固有種で絶滅危惧IA類のタイヨウフウトウカズラ(大葉風藤葛)Piper postelsianum Maxim. があります。

Japanese common name : Fuutou-kazura
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Piper kadsura (Choisy) Ohwi

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花:2015.06.24 若い果実:2015.11.11


フウトウカズラ(風藤葛)
コショウ科コショウ属
学名:Piper kadsura (Choisy) Ohwi
花期:5月~6月 蔓性常緑樹 花序:3~17cm 果期:11~3月

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【学名解説】
Piper : peptón(消化)/コショウ属
kadsura : 日本語のカズラ(葛)
Choisy : Jacques Denys Choisy (1799-1859)
Ohwi : 大井次三郎 Jisaburo Ohwi (1905-1977)

撮影地:静岡県静岡市
藁科川(安倍川水系) 河口から1.75km右岸 2005.11.11, 2006.01.10
満観峰(Alt.470m) 2015.11.11
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 November 2016
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by pianix | 2016-11-25 00:00 | | Trackback | Comments(0)