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コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛)
 コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛)は、コガネグモ科コガネグモ属のクモです。本州から沖縄、南西諸島にかけて分布します。名の由来は、小型のコガネグモである事から。コガネグモは、体型が小判に似ている事からとの説があります。

 コガネグモ科(Araneidae Lamarck, 1801)は、世界に160属約2600種分布し、日本では約121種(推定未知数4)が分布します。コガネグモ属(Argiope (Audouin, 1827))は、世界に約80種、日本に7種が分布します。

 真性蜘蛛目は昆虫の仲間ではありません。日本にいる蜘蛛は、名前が判明しているものだけで約1,300種あると言われています。蜘蛛の体は、頭胸部と腹部に別れ、頭と胸の節がありません。足は4対8本(昆虫は3対6本)あり、触角はなく触肢があります。複眼は無く、単眼が8個あります。

 山地や雑木林に生息します。7月から10月に出現します。雌の体長は8~12mmで、コガネグモの体長20~25mmに比べて半分以下の大きさです。コガネグモは、腹部背面に3本の褐色帯がありますが、本種は2本の帯で白点が横に並びます。脚には点班と縞模様があります。

 クモは造網性と徘徊性があり、本種は造網性です。垂直円網を作り、X字状の白帯をつけます。コガネグモと異なり、危険を感じると巣から飛び降りたり、降りた後に脚を丸めて死んだふりをする習性があります。9月頃に産卵します。卵嚢(らんのう)は褐色です。

 よく似た仲間に、ムシバミコガネグモ(蝕み黄金蜘蛛)Argiope aetheroides Yin et al. 1989 や、夏までに出現する事が多いチュウガタコガネグモ(中型黄金蜘蛛)Argiope boesenbergi Levi 1983 がいます。同定は腹面斑紋による事が多いようです。

参考:コガネグモ(黄金蜘蛛) ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛) ジョロウグモ(女郎蜘蛛)

Japanese common name : Kogata-kogane-gumo
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Argiope minuta Karsch, 1879


コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛)
真正蜘蛛目コガネグモ科コガネグモ属
学名:Argiope minuta Karsch, 1879

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体長:♂:4.5mm/♀:6~12mm
分布:本州、四国、九州、沖縄
出現期:7月~10月
餌:小型昆虫

【学名解説】
Argiope : ギリシャ神話の妖精に由来(優美な、魅惑的な)/コガネグモ属
minuta : minutus(極小さい)
Karsch : Ferdinand Karsch (1853-1936)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系)2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 05 July 2017
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by pianix | 2017-09-18 00:00 | | Trackback | Comments(0)
チヂミザサ(縮み笹)
 チヂミザサ(縮み笹)は、イネ科チヂミザサ属の1年草です。世界に広く分布します。日本では全国に分布する在来種です。名の由来は、笹の葉に似ているが波打って縮んでいるように見える事から。中国名は、求米草。英名は、wavy-leaf basket grass。

 イネ科(Poaceae Barnhart (1895))は、世界に約600属9500種以上が分布する規模の大きな科で、野生種は日本に700種程が知られています。チヂミザサ属(Oplismenus P.Beauv. (1810))は、世界に10数種が分布します。

 チヂミザサ(縮み笹)は2変種に分類されます。花序軸や葉鞘に開出する毛が多いのがケチヂミザサ(毛縮み笹)で、少ないものはコチヂミザサ(小縮み笹)です。

 山地の林縁に自生します。茎は細く中空で、枝分かれしながら節から根を出して横に這います。途中で節から立ち上がり、高さ10~30cmになります。葉は互生します。狭卵形または広披針形で鋭頭、長さ3~7cm、幅10~15mm。葉の縁は波打ちます。基部は葉鞘となって茎を抱きます。

 花期は8月~9月。山地の林縁に自生します。茎の先に穂状花序をつけます。花序長は約10cm。花序枝から鱗状の苞葉である穎(えい)で狭卵形の小穂(しょうすい)を形成します。小穂は緑色の狭卵形で長さ3~3.8mm。総状花序が短縮した構造で、横向きにつけます。小穂の付け根にあるものが苞穎(ほうえい)、花を包むものが花穎(かえい)です。

 苞穎は2つあり、第一苞穎(外苞穎)は広披針形で長さ約3mm、第二苞穎(内苞穎)は狭卵形で長さ約2.5mmです。芒(のぎ)は第一苞穎に長さ12~20mm、第二苞穎に3~4mmがつきます。花穎は、外花頴(がいかえい)と内花頴(ないかえい)があります。外花頴は、約1.5mmの芒があり、葉腋部分に小花を持ち雄しべと雌しべがつきます。雄しべは花糸の先に薄黄色の葯を付け、雌しべは白や赤紫色のブラシ状です。内花頴は退化して不稔性。両性花で風媒花。

 果実が熟すと、苞頴に伸びる3本の芒に粘液を出し、動物に付着して種子の拡散をします。粘液を使って動物付着散布する仲間に、メナモミ、ヌマダイコン、ノブキ、タネツケバナ等があります。果実は穎果1)です。長さ約2mm。種子は楕円形。染色体数は、2n=54。

 仲間に、沖縄に多く分布し分枝して小穂をつけるエダウチチヂミザサ(枝打縮み笹)Oplismenus compositus (L.) P.Beauv. があります。

 ここで使用している用語は、他の呼び方もあるため参考に列挙します。
第一苞穎(fast Glume):外苞穎、外頴、第一護穎
第二苞穎(second Glume):内苞穎、内頴、第二護穎
外花頴(Lemma):護頴、花頴、外桴(がいふ)、外穎
内花頴(Palea):内頴、内桴(ないふ)

1)穎果(えいか):痩果のひとつで、乾燥した頴が種子と密着した果実。穀果とも。

Japanese common name :Tidimi-zasa
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ケチヂミザサ(毛縮み笹)
Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roem. et Schult. var. undulatifolius f. undulatifolius
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コチヂミザサ(小縮み笹)
Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roem. et Schult. var. undulatifolius f. japonicus (Steud.) T.Koyama ex W.T.Lee

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叢生する花期のコチヂミザサ
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第一苞穎の芒は長く(12~20mm)、第二苞穎の芒は短い(3~4mm)

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雄しべは花糸の先に薄黄色の葯を付け、雌しべは白や赤紫色のブラシ状

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左:基部は葉鞘となって茎を抱く 右:笹に似た葉で、縁がうねる
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粘液を出してストックに付いた果実



チヂミザサ(縮み笹)
イネ科チヂミザサ属
学名:Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roem. et Schult.

コチヂミザサ(小縮み笹)Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roem. et Schult. var. undulatifolius f. japonicus (Steud.) T.Koyama ex W.T.Lee
ケチヂミザサ(毛縮み笹)Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roem. et Schult. var. undulatifolius f. undulatifolius
花期:8月~10月 1年草 草丈:10~30cm 小穂長:3~3.8mm 果期:11月

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【学名解説】
Oplismenus : hoplismos(芒のある)/チヂミザサ属
undulatifolius : うねった葉の
Ard. : Pietro Arduino (1728-1805)
Roem. : Johann Jacob Roemer (1763-1819)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Schult. : Josef August Schultes (1773-1831)
var. : varietas(変種)
f. : forma(品種)
japonicus : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Steud. : Ernst Gottlieb von Steudel (1783-1856)
T.Koyama : 小山鐵夫 Tetsuo Michael Koyama (1933- )
ex : ~による
W.T.Lee : W.T.Lee (col.1924- )
---
compositus : 枝分かれした
L. : Carl von Linne (1707-1778)
P.Beauv. : Ambroise Marie Francois Joseph Palisot de Beauvois (1752-1820)

撮影地:静岡県静岡市
ダイラボウ(Alt.561m) 2008.11.05
高山(牛ヶ峰 Alt.717m) 2014.09.23
安倍城跡(Alt.435m) 2014.09.26, 2015.09.11, 09.15, 09.23, 09.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 September 2017
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by pianix | 2017-09-11 00:00 | ひっつき虫 | Trackback | Comments(0)
コガネグモ(黄金蜘蛛)
 コガネグモ(黄金蜘蛛)は、コガネグモ科コガネグモ属のクモです。日本、中国、朝鮮半島、台湾に分布し、日本では本州以南に分布する在来種です。名の由来は、体型が小判に似ている事からとの説があります。

 コガネグモ科(Araneidae Lamarck, 1801)は、世界に160属約2600種分布し、日本では約121種(推定未知数4)が分布します。コガネグモ属(Argiope (Audouin, 1827))は、世界に約80種、日本に7種が分布します。

 郊外の草むらや山地の林に生息します。出現期は7月から10月頃。雌は体長20~25mmで、腹部に黄色と黒の横縞模様があり、点模様が黒帯に並びます。雄は全体が黒褐色で小さく5mm程です。複眼は無く、単眼が8個あります。脚は4対で、前4本、後4本の計8本で、前脚には横帯模様があります。頭胸部、腹部からなります。呼吸器官は書肺1)です。生殖器官である触肢は一対。血縁関係にない雄は交尾に時間がかかり雌に共食い(性的共食い)される2)事があります。

 クモは造網性と徘徊性があり、本種は造網性です。垂直円網3)を張ります。巣の大きさは30~100cm程で、ジグザグの白帯をX字状につけます。脚を2本づつ揃えてX字状になり、巣の中央に下向きになって待機します。この状態に由来して、英名でSt.Andrew's Cross Spiderと呼ばれます。St.Andrewは、聖アンデレで、イエスの十二使徒の一人。X型十字架に磔られた事からAndrew's Crossと言われています。白帯は、紫外線反射によって昆虫を誘引すると言われています。肉食性です。小昆虫がかかると素早く巻いて捕獲し、中央へ運びます。

 7月~9月頃に産卵します。卵嚢(らんのう)は淡黄緑色から淡緑色。800~2500個を含む卵嚢は巣に吊され、秋に卵嚢内で孵化します。成体はこの時期に寿命が尽きます。卵嚢 から出た幼体は、しばらく集団生活のまどい(円居)をします。その後、糸疣から糸を出してバルーニング(Balloning)を行い分散します。

1)書肺(しょはい、book lung):薄いひだ状の肺葉が書物のように見える呼吸器官。肺書(lung book)。
2)Males of the orb-web spider Argiope bruennichi sacrifice themselves to unrelated females. Klaas W. Welke, Jutta M. Schneider. Published 21 April 2010.DOI: 10.1098/rsbl.2010.0214
3)円網は、中心から縦糸を放射状および横糸を同心円状に糸を張り全体が丸い網構造の事。これを垂直にしたものを垂直円網という。アシナガグモ科のクモは水平円網を作る。

参考:コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛) ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛) ジョロウグモ(女郎蜘蛛)

Japanese common name : Kogane-gumo
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Argiope amoena (L.Koch, 1878)


コガネグモ(黄金蜘蛛)
真正蜘蛛目コガネグモ科コガネグモ属
学名:Argiope amoena (L.Koch, 1878)

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体長:♂:5~6mm/♀:約20~25mm(歩脚を含まない)
分布:本州、四国、九州、沖縄
出現期:7月~10月
餌:小型・大型昆虫

【学名解説】
Argiope : ギリシャ神話の妖精に由来(優美な、魅惑的な)/コガネグモ属
amoena : amoenus(愛すべき、人に好かれる)
L.Koch : Ludwig Carl Christian Koch (1825-1908)

撮影地:静岡県静岡市
藁科川/河口から1.5km左岸 2006.07.13
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 August 2017
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by pianix | 2017-09-04 00:00 | | Trackback | Comments(0)