ツメレンゲ(爪蓮華)
 ツメレンゲ(爪蓮華)は、ベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草です。日本、中国、朝鮮半島に分布します。日本では、関東以西、四国、九州に分布する在来種です。準絶滅危惧(NT)に指定されています。名の由来は、多肉質の葉の尖った先端を爪に、円形に重なり合ったロゼットの葉序を蓮華座に例えたもの。中国名は、晚紅瓦松(wan hong wa song)。

 ベンケイソウ科(Crassulaceae J.St.-Hil. (1805))は、約33属1400種が分布します。イワレンゲ属(Orostachys Fisch. ex A.Berger, in Engl. et Prantl (1930))は、温帯域に約10種が分布します。

 日当たりの良い岩場などに自生します。密生して数段に重なった根出葉でロゼットを形成し、数年間を過ごします。葉は互生します。多肉質の披針形で先端に突起があり、長さ3~6cm、幅0.5~1.5cm。

 花期は、10月から11月。花茎を10~30cmに伸ばして穂状花序をつけます。葉状の包葉があります。花序下から順に咲きます。花径は5~10mm。雄しべ10個、雌しべ5個。葯色は紅色。

 開花して結実すると株が枯死する、一回結実性植物です。子株によって次の花を咲かせます。種子は微細。風媒花です。染色体数は、2n=24,48。

 クロツバメシジミ(黒燕小灰蝶)Tongeia fischeri (Eversmann, 1843) [絶滅危惧II類(VU)] 幼虫の食草としても知られています。※国内亜種は3種あります。

 類似種に、葯色が黄色のイワレンゲ(岩蓮華)Orostachys malacophylla (Pall.) Fisch. var. iwarenge (Makino) H.Ohba [絶滅危惧II類(VU)]、チャボツメレンゲ属の、チャボツメレンゲ(矮鶏爪蓮華)Meterostachys sikokianus (Makino) Nakai [絶滅危惧II類(VU)] があります。

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 東海自然歩道の峠越え(相沢~油山)を往復した帰り、沢沿いの岩場に咲いているのに気が付きました。このような時には必ず安価なデジカメしか持っていません。沢の岩場を下りて撮影しましたが、残念ながら予定が詰まっていてゆっくりする時間がありませんでした。次回に期待して帰りました。

Japanese common name : Tume-renge
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Orostachys japonica (Maxim.) A.Berger

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肉穂状花序は、10~30cm。花序下から順に咲く。

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花径は5~10mm。葉は互生。多肉質の披針形で先端に突起がある。


ツメレンゲ(爪蓮華)
別名:ヒロハツメレンゲ(広葉爪蓮華)、ヒロハイワレンゲ(広葉岩蓮華)
ベンケイソウ科イワレンゲ属
学名:Orostachys japonica (Maxim.) A.Berger
花期:10月~11月 多年草 草丈:10~30cm 花冠長:

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【学名解説】
Orostachys : oros(山)+stachys(穂)/イワレンゲ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Maxim. : Carl Johann (Ivanovič) Maximowicz (1827-1891)
A.Berger : Alwin Berger (1871-1931)
---
J.St.-Hil. : Jean Henri Jaume Saint-Hilaire (1772-1845)
Fisch. : Friedrich Ernst Ludwig von (Fedor Bogdanovic) Fischer (1782-1854)
Engl. : Heinrich Gustav Adolf Engler 1844-1930
Prantl : Karl Anton Eugen Prantl (1849-1893)

撮影地:静岡県静岡市
葵区相沢(東海自然歩道) 2014.11.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 January 2017
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# by pianix | 2017-01-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
アケボノソウ(曙草)
 アケボノソウ(曙草)は、リンドウ科センブリ属の2年草です。日本、中国、ヒマラヤに分布します。日本では、北海道から九州に自生する在来種です。名の由来は、花被片にある模様を夜明けの空(曙)に見立てたものと言われています。中国名は、獐牙菜(zhāng yá cài)。

 リンドウ科(Gentianaceae Juss. (1789))は、世界に約80属1000種が分布し、日本には10属約30種が分布します。センブリ属(Swertia L. (1753))は、世界に約80種、日本には9種あります。

 山地の湿潤な場所に自生します。発芽後はロゼットで過ごし、2年目に茎を伸ばします。茎には4稜があり、分枝しながら高さ60~90cmになります。葉は、互生します。根生葉は長い柄があり楕円形、花期には無くなります。茎生葉に柄は無く、卵状で3本の葉脈が目立ち、全縁、無毛で、長さ5~16cm、幅2~5cm。

 花期は9月から10月。葉腋から分枝して集散状円錐花序を付けます。花冠は白色で、星形に5深裂し、鋭頭で、径約2cm。4~7深裂するものもあります。裂片は約10mmで、先端に紫色の点状斑点があり、中程に円形で黄緑色の蜜腺である腺体が2個横に並びます。蟻、蜂、蠅などが介在します。萼裂片は広倒披針形で長さ約5mm。果実は蒴果です。種子は長さ約1mmで瘤状突起があります。染色体数は、2n=18,24。

 紫色の斑点が無い品種の、ホシナシアケボノソウ(星無し曙草)Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke f. impunctata (Makino) Satake があります。ミヤマアケボノソウ(深山曙草)Swertia perennis L. subsp. cuspidata (Maxim.) H.Hara は、花色が紫色です。

Japanese common name : Akebono-sou
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Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke

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4裂した花冠。通常は5裂だが4~7裂もある。緑色の腺体は2個。雄しべは裂片と同数。

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左:3脈が目立つ葉。茎生葉は葉柄が無い。 右:蕾。葉腋から分枝して花柄を出す。


アケボノソウ(曙草)
リンドウ科センブリ属
学名:Swertia bimaculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke
花期:9月~10月 2年草 草丈:60~90cm 花冠径:約2cm

【学名解説】
Swertia : Emanuel Sweert (1552-1612)に因む/センブリ属
bimaculata : bimaculatus(二斑点がある)
Siebold : Philipp Franz von Siebold (1796-1866)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Zucc. : Gerhard Zuccarini (1790-1848)
Hook.f. : Joseph Dalton Hooker (1817-1911)
Thomson : Thomas Thomson (1817-1878)
ex : ~による
C.B.Clarke : Charles Baron Clarke (1832-1906)
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f. : forma(品種)
impunctata : im(無い)+punctatus(斑点)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
Satake : 佐竹義輔 Yoshisuke Satake (1902-2000)
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perennis : 多年生の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
cuspidata : cuspidatus(急に尖った)
Maxim. : Carl Maximowicz (1827-1891)
H.Hara : 原 寛 Hiroshi Hara (1911-1986)

撮影地:静岡県静岡市
林道高山線(Alt. ca.490m地点) 2016.10.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 5 January 2017
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# by pianix | 2017-01-05 00:00 | | Trackback | Comments(0)