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ナルコユリ(鳴子百合)
 ナルコユリ(鳴子百合)は、キジカクシ科アマドコロ属の多年草です。中国・朝鮮・日本に分布し、国内では全国に分布します。名の由来は、花の形状を鳥を追い払う農機具の鳴子に見立てたもの。

 キジカクシ科(Asparagaceae Juss. (1789))は、約150属2500種が分布します。旧分類ユリ科(Liliaceae Juss. 1789)は、世界の温帯と熱帯に約240属4000種が分布します。アマドコロ属(Polygonatum P.Miller, 1754)は、北半球の温帯に約40種が分布しています。

 山野の林内に自生します。根茎は塊状で、節が多くあります。これはアマドコロ属に共通することで属名Polygonatum(多い節)の由来となっています。アマドコロに比べて節間が短めです。根茎を乾燥させたをものを生薬の1)黄精(おうせい)と称して滋養強壮薬に用います。茎の上部は湾曲し、草丈50~80cmになります。茎は丸く、稜はありません。稜があるのは類似種のミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)、アマドコロ(甘野老)です。

 葉は互生します。長さ8~15cm、幅1~2.5cmの披針形で、無毛、全縁。葉裏は白色を帯びます。花期は5月から6月頃で、葉腋から枝分かれした細い花柄を出し、緑白色の花1~5個を下垂させます。花柄には苞がありません。花被片は6枚で筒状に合着し、先端は緑色で、浅く6裂します。雄しべは6本で、花糸の下部は花筒に合着します。ミヤマナルコユリは雄しべに白色軟毛がありますが、本種の場合は無毛です。葯は黄色。子房上位。果実は液果です。直径7~10mmの球形で、熟すと黒紫色になります。染色体数は、2n=18,20。

1)黄精は、中国産のカギクルマバナルコユリ(Polygonatum sibiricum Red.)の乾燥根茎であり、日本ではナルコユリを代用とします。岩手県では飴に黄精を配合した銘菓があります。

Japanese common name : Naruko-yuri
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Polygonatum falcatum A.Gray

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左:若い葉は中央に白色の縦筋がある 右:果実は液果で、熟すと黒紫色になる

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左:細い花柄の先に緑白色の花1~5個を下垂させる 右:花糸の下部は花筒に合着。
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子房上位。


ナルコユリ(鳴子百合)
キジカクシ科アマドコロ属
学名:Polygonatum falcatum A.Gray
花期:5月~6月 多年草 草丈:50~80cm 花被片長:2cm内外

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【学名解説】
Polygonatum : polys(多)+gonu(膝・節)/アマドコロ属
falcatum : falcatus(鎌状の)
A.Gray : Asa Gray (1810-1888)
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Juss. : Antoine Laurent de Jussieu (1748-1836)
P.Miller : Philip Miller (1691-1771)

撮影地:静岡県静岡市
千代山(Alt.226m) 2007.06.04 - 2007.06.11
安倍城跡(Alt.435m) 2008.06.04, 2012.05.30
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

18 August 2007, 31 May 2012, 14 March 2014
Last modified: 8 August 2016
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by pianix | 2007-08-18 00:00 | | Trackback | Comments(2)