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ヤマジオウ(山地黄)
 ヤマジオウ(山地黄)は、シソ科オドリコソウ属の多年草です。神奈川県以西から九州に分布する在来種です。名の由来は、葉がゴマノハグサ科のジオウ(地黄)に似ていて山に咲く事から。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。オドリコソウ属(Lamium C. Linnaeus, 1753)は、温帯に約40種(Mabberley1997)が分布します。日本には帰化種2を含む6種が分布します。

 山地の木陰に自生します。地下茎は細く、長く伸ばし群生する事があります。栄養繁殖します。茎は下向きの白い毛があって、地を這い、分枝せずに立ち上がって5~10cmになります。葉は対生し、長さ3~7cm、幅2~5cmの倒卵形で、荒い鋸歯があります。両面に白色の毛が密生し、葉脈が深く目立ちます。

 花期は8月。茎頂の葉腋に、淡紅色で白色の縁取りがある唇形花を数個付けます。花冠は長さ15~18mm。蕚は長さ7~8mmで5中裂します。雄しべ4個。果実は裂開果です。4分果となり中軸から裂開します。種子は楕円形で長さ2mm。

 他に、白花品種のシロバナヤマジオウ(白花山地黄)Lamium humile (Miq.) Maxim. f. albiflorum Sugim. があります。

Japanese common name : Yama-ziou
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Lamium humile (Miq.) Maxim.
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花は淡紅色で白色の縁取りがある唇形花。

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葉は倒卵形で、白色の毛が密生し、荒い鋸歯がある。


ヤマジオウ(山地黄)
シソ科オドリコソウ属
学名:Lamium humile (Miq.) Maxim.
花期:7月~8月 多年草 草丈:5~10cm 花冠長:15~18mm 

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【学名解説】
Lamium : laipos(喉)/オドリコソウ属
humile : humilis(低い)
Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871)
Maxim. : Carl Johann Maximowicz (1827-1891)
---
f. : forma(品種)
albiflorum : albiflorus(白花の)
Sugim. : 杉本順一 Junichi Sugimoto (1901-?)

撮影地:静岡県静岡市
高山(牛ヶ峰)Alt.717m 2008.07.22
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

1 October 2010
Last modified: 30 October 2010
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by pianix | 2010-10-01 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ホトケノザ(仏の座)
 ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の2年草(越年草)です。北半球に広く分布し、日本では本州から沖縄までに自生する、史前帰化植物です。温暖地では、秋から現れ始め、春に最盛期を迎えます。年を越して生育するので越年草と分類されます。名の由来は、葉の形態を蓮華座に見立て、仏の座としたものです。春の七草に出てくる「ホトケノザ」は、現在のキク科コオニタビラコ(小鬼田平子)であるとされています。秋の七草は愛でるものであり、春の七草は食べるものですが、現在のホトケノザは食用にしません。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。オドリコソウ属(Lamium L. (1753))は世界に約40種が存在します。

 シソ科の特徴である四角形の茎を持ち、対生する上部の葉は茎を抱きます。花は紅紫色で、唇型の合弁花です(双子葉植物綱合弁花亜綱)。唇から舌を出したような部分は、虫が止まるのに便利なようになっています。頭頂部に細かな毛が生えていて、私には、やんちゃ坊主のように見えます。その内側にオレンジ色の雄しべがあり、蜜を吸いに奥へ入ろうとする虫に花粉を付ける仕組みになっています。蕾のように見える濃紅色の閉鎖花を多く持ちます。染色体数は、2n=18。

 白花品種の、シロバナホトケノザ(白花仏の座)Lamium amplexicaule L. f. albiflorum D.M.Moore があります。近縁種に、オドリコソウ(踊子草)、ヒメオドリコソウ(姫踊子草)があります。

参考:早春の野草・その1

◆ ◆ ◆

 昨日、渋滞を引き起こしている車の横を通り過ぎました。どうしたのかな、と思って車を見るとパンクしていました。運転者は中高齢の女性。非常駐車灯と三角板を出した方が良いとアドバイスしました。女性はパニック状態でした。見過ごせない状態だったので、パンク修理を手伝う事にしました。詳細は省きますが、無事走り出した時は安心しました。全く面識のない方でしたが、関わりを持った事を嬉しく思いました。家に帰ってきた時、妨げになるのに移動してくれない車がいました。そのお陰で迂回し、我が家の駐車場へ入るために何度かの切り返しが必要でした。その車の運転手は見て見ぬふりをしていました。

 愛(agape)の対極は何かと問われると、アパシー(apathy)だと答えています。無関心の事です。関心を持つ事は大切です。全てに関わるのは不可能だとしても、困っている人がいたら率先して関わるようにしています。そして、その関わりは煩わしさではなく、嬉しさを引き出してくれます。

 今、私は野草と関わりを持とうと歩き回っています。植物と人間ではコミュニケーションの取り方が異なりますが、眺めて、名前を覚えるという関わりをする事で野草に関心を持とうとしています。昔は、目に映っても意識の外にあり無関心でした。そして今日、河川敷で野草を探し回っているところで出会った二人の方と話をする事ができました。話は、自然保護にまで及びました。自然に対して無関心なため、環境保全をおろそかにし、無くなってから事の重大さに気が付く愚かさを話してくれました。

 例年だったら、いつまで咲いているのかと思わせるコウゾリナですが、この冬、ほとんど見かけていません。寒さのためか土手の草刈り時期が効果的だったのか、原因は、はっきりしません。ホトケノザ(仏の座)も同様でしたが、河川敷で、今年初めて出会う事ができました。

Japanese common name : Hotoke-no-za
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Lamium amplexicaule L.

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左:2007.03.09 右:2014.03.11


ホトケノザ(仏の座)
別名:サンガイグサ(三階草)
シソ科オドリコソウ属
学名:Lamium amplexicaule L.
花期:3月~6月 2年草(越年草) 草丈:10~30cm 花冠長:8~15mm

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【学名解説】
Lamium : イラクサ様植物の古代ラテン名|laipos(喉)/オドリコソウ属
amplexicaule : amplexicaulis(茎を抱く)
L. : Carl von Linne(1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.01.09
安倍川/河口から8.25km 左岸河川敷 2007.03.09
安倍川/河口から13.0km 右岸土手   2014.03.11
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

First draft: 11 June 2008
Last modified: 4 April 2014
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by pianix | 2008-06-11 00:00 | | Trackback | Comments(7)
シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)
 私は、自然を見続ける事をしたいのですが、時間がないと焦りを感じています。知りたい事がたくさんあるのに、残された時間は僅かです。もっと早くから観察を始めていれば良かったと後悔をしています。しかし、どんなに早くから始めたとしても、同じように時間がないと感じるのかもしれません。それはともかく、本当にやりたい事や知りたい事は若い時に見つけ出し、若い時から始めるべきです。短期間に結論が出るような事は多くは無いからです。

 この世界は、毎日のように悲惨な出来事が起こっています。その反面、夕焼け空を見て、何て美しいのだろうと感じるのも、この世界です。太陽からの距離、大気を吹き飛ばさず温度を上げすぎない適度な自転等、奇跡的な環境の地球である事を思う時、この自然界に愛着が湧いてきます。この環境を壊さず、次の世代に引き継ぐにはどうしたらよいのか、それに心が捕らわれています。その中で、河川工事が進んでいます。利便を良くするのが行き過ぎると、環境を壊す事につながります。工事は、植物学・動物学等の研究者の意見も取り入れて細心の注意を持って行われるようにと祈るばかりです。そして、市民全体が自然と触れ合い、認識を持つ事の重要性も痛感します。

 環境整備のための草刈り作業が行われている場所で、ヒメオドリコソウ(姫踊子草)が元気良く咲いていました。その中に見慣れない白色の花を見つけました。シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)です。私は、初めて見ました。花が白いだけですが、別種のような雰囲気がありました。高貴な感じさえ漂わせています。他には見あたりませんでした。草刈りされてしまう前に移動させる事にしました。3本の茎が立ち上がって、その内の1本を採ろうとしました。掘り下げてみると、それは1株にまとまっていました。

 シロバナヒメオドリコソウは、ヒメオドリコソウのシロバナ品種という位置づけです。ヒメオドリコソウを参照下さい。

Japanese common name : Shirobana-hime-odoriko-sou
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Lamium purpureum L. f. albiflorum Goiran


シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)
シソ科オドリコソウ属
学名:Lamium purpureum L. f. albiflorum Goiran
花期:4月~6月 越年草(1~2年草) 草丈:15~25cm

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【学名解説】
Lamium : イラクサ様植物の古代ラテン名|laipos(喉)/オドリコソウ属
purpureum : purpureus(紫色の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
f. : forma(品種)
albiflorum : albiflorus(白花の)
Goiran : Agostino (Augustin) Goiran (1835-1909)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11.25km 左岸土手 2006.02.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 23 Februaryl 2006
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by pianix | 2006-02-23 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
 ヒメオドリコソウ(姫踊子草)は、シソ科オドリコソウ属の越年草です。ヨーロッパの原産で、アジアや北アメリカに分布します。国内では全国に分布し、1893年(明治26年)に東京都の駒場で確認された、非意図的移入とされる自然帰化植物です。名の由来は、花が笠を被った踊子に見立てた在来種のオドリコソウ(踊子草)があり、それより小型であるので、姫を冠した名が付いています。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。オドリコソウ属(Lamium L. (1753))は世界に約40種が存在します。

 茎はシソ科に共通する四角形をしています。地を這い、途中から立ち上がります。赤紫色をしています。葉は対生し、長い柄を持ち、卵形で鋸歯があります。両面に軟毛が多くあります。網目状の葉脈がはっきりとしていて、上部の苞葉は三角状の卵形になります。葉色は緑色ですが、陽が当たる所に咲くものは赤紫を帯びます。大きさは15~30mm程度です。花期は4月から6月頃。花は両性花で、唇形の合弁花です。唇形花(シンケイカ)と言います。上部の葉腋から1cm程の花を数個出します。繁殖力は強く、群生します。染色体数は、2n=18。

 類似種に、ヒメオドリコソウの変種で葉の切れ込みが大きい、モミジバヒメオドリコソウ(紅葉葉姫踊子草)があります。別名はキレハヒメオドリコソウ(切葉姫踊子草)。ヒメオドリコソウとは明らかに形が異なるのですが、たまにホトケノザ(仏の座)と混同しているかたもいるようです。今の時期は、まだ花をつけるものが少なく、葉だけで判別するのが難しいようです。

【類似種】
オドリコソウ(踊子草)
Lamium album L. var. barbatum (Siebold et Zucc.) Franch. et Sav.
モミジバヒメオドリコソウ(紅葉葉姫踊子草)
Lamium dissectum With.
シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)
Lamium purpureum L. f. albiflorum Goiran
ホトケノザ(仏の座)
Lamium amplexicaule L.

Japanese common name : Hime-odoriko-sou
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Lamium purpureum L.

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右:2006.02.23 左:2007.03.06


ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
シソ科オドリコソウ属
学名:Lamium purpureum L.
花期:4月~6月 越年草 草丈:15~25cm 花冠長:1cm

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【学名解説】
Lamium : イラクサ様植物の古代ラテン名|laipos(喉)/オドリコソウ属
purpureum : purpureus(紫色の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.02.23
安倍川/河口から5.75km 右岸河川敷 2007.03.06
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

5 February 2006
Last modified: 01 April 2014
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by pianix | 2006-02-05 00:00 | | Trackback | Comments(2)