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カナビキソウ(鉄引草)
 カナビキソウ(鉄引草)は、ビャクダン科カナビキソウ属の多年草で、半寄生植物です。半寄生植物は、自ら光合成を行いながら他の植物から養分を吸収します。シベリア、中国、朝鮮半島、日本に分布します。国内では、北海道南部から沖縄にかけて分布する在来種です。名の由来は、不明です。中国名は、百蕊草(ヒャクズイソウ[bǎi ruǐ cǎo])。

 ビャクダン科(Santalaceae R.Brown, 1810)は、世界に約35属400種(APG分類体系では45属約1000種)があり、半寄生植物。日本には2属[1]が分布します。カナビキソウ属(Thesium L. (1753))は、日本にはカナビキソウ、カマヤリソウ(鎌槍草)の2種が分布します。

 田畑や土手、日当たりの良い荒れ地に自生します。細い寄生根(parasitic root)があり、宿主に半寄生して養分を吸い取ります。茎は細く稜があり無毛、緑色で、やや粉白色を帯びます。下部で分枝し、草丈は10~25cmになります。葉は互生します。短い葉柄があり、全縁、鋭頭で長さ2~5cm、幅1~3mmの線形。葉緑素を持ち光合成をします。

 花期は4月から6月。葉腋に4mm程の短い花柄を出し、花を単生します。筒状花で、萼先端が4~5中裂し、先が尖ります。萼は外側が淡緑色、内側が白色。萼裂片が花弁の様に見えます。花径は4~6mm。小苞は萼の下に付き、線形披針形で2枚、長さ3~4mm。両性花で、雄しべは萼裂片と同数の4~5本。裂片の基部に付き、葯色は黄色。子房下位。果実は楕円状壺形で、長さ2~2.5mm、くちばし状の閉じた萼裂片(宿存萼)が先端に付きます。熟すと網状の脈が現れ、種子1個を出します。

 本種は、ツチカメムシ科シロヘリツチカメムシCanthophorus niveimarginatus (Scott, 1874)の食草として知られています。

[1]日本に分布するビャクダン科の2属3種
カナビキソウ属:
 カナビキソウ(鉄引草)Thesium chinense Turcz.
 カマヤリソウ(鎌槍草)Thesium refractum C.A.Mey.
ツクバネ属:
 ツクバネ(衝羽根)Buckleya lanceolata (Siebold et Zucc.) Miq.

Japanese common name : Kanabiki-sou
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Thesium chinense Turcz.

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左:葉腋に花が単生。花径4~6mm。右:先端が5裂した萼片。雄しべは萼裂片と同数。

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左:萼は外側が淡緑色、内側先端が白色。花下に2枚の小苞。右:宿存萼が付く果実。


カナビキソウ(鉄引草)
ビャクダン科カナビキソウ属
学名:Thesium chinense Turcz.
花期:4月~6月 多年草(半寄生) 草丈:10~25cm 花径:4~6mm

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【学名解説】
Thesium : theseion(ギリシャのヘファイストス神殿)に由来する/カナビキソウ属
chinense : chinensis(中国の)
Turcz. : Porphir Kiril Nicolas Stepanovich Turczaninow (1796-1864)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11~13.5km、左岸土手 2005.04.15, 2006.04.20-21, 2009.04.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture]

Last modified: 27 September 2011
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by pianix | 2011-09-27 00:00 | | Trackback | Comments(0)