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セミの仲間
 セミの仲間をまとめてみました。夏休みの間に、君はどのセミを観たかな?
写真をクリックすると拡大します。名前をクリックすると、そのページに飛びます。

e0038990_9272751.jpgクマゼミ(熊蝉)

鳴声:シャア・シャア

e0038990_9293385.jpgヒグラシ(蜩)

鳴声:カナカナ

e0038990_9301590.jpgツクツクボウシ(寒蜩)

鳴声:オーシイツクツク

e0038990_931491.jpgアブラゼミ(油蝉)

鳴声:ジリ・ジリ


《セミの鳴き声》
ニイニイゼミ……チィー・チィー
クマゼミ…………シャア・シャア
コエゾゼミ………ギィー・ギィー
エゾゼミ…………ギィー・ギィー
ミンミンゼミ……ミーンミンミンミンミー
ヒグラシ…………カナカナ
エゾハルゼミ……ゲーキョーゲー・ケッケッ
ハルゼミ…………ムゼー・ムゼー
ヒメハルゼミ……ウィーン・ウィーン
ツクツクボウシ…オーシイツクツク
チッチゼミ………チッ・チッ・チッ
アブラゼミ………ジリ・ジリ

撮影地:静岡県静岡市
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 August 2013
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by pianix | 2013-08-24 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒグラシ(蜩)
 ヒグラシ(蜩)は、セミ科ヒグラシ属の昆虫で、セミの一種です。東アジアに分布し、日本では北海道南部・本州・四国・九州に分布します。名の由来は、日が暮れる頃に鳴くことが多いことからと言われています。セミは、世界に約2,000種、東南アジア地域に約650種、日本には32種、亜種を含めて36種がいると言われています。

 セミ科に共通する特徴は次のようです。頭部は幅が広い三角形で、左右に複眼があり、複眼の間に単眼が3つあります。触覚は短く毛状です。頭の下から後方にまで伸びる針状の口があり、成虫は樹液を吸汁しまます。幼虫は地中の植物の根から汁を吸います。前翅は後翅よりも大きく、雄は大きな声で鳴き、雌を呼び集めます。

 ヒグラシは、平地や山間部の林内に生息します。体色は赤褐色で、緑色と黒色の紋様があります。7月~9月にかけて、朝夕や日中の薄暗い時に「カナカナカナ」、あるいは「ケケケケケ」と鳴きます。鳴くのは雄成虫のみです。腹部には発音器官があります。薄い発振膜を振動させて小さな音を出し、空洞の腹部が共鳴室となり増幅されます。雌成虫の場合は腹部に産卵器官があり、発音器官はありません。

 セミの体は頭部・胸部・腹部に分かれます。頭部は小さく、両外側につく2つの複眼と、その間に三角形に配置された3つの単眼があります。触覚は毛状で、ごく短く、根元から先端にかけて細くなります。口ばしは管状で、2本の針(大顎刺針・小顎刺針)が納められています。頭部の下から出て前脚の間を通ります。これで樹液を吸います。

 胸部には脚と翅があります。脚は、前脚・中脚・後脚の3対6本があります。翅は前翅と後翅の2対4枚があります。前翅が大きく、後翅は膜状です。透明で翅脈が通ります。胸部の背の前中央には緑色の筋があり、腹部は赤味を帯びます。背面は白い帯状になっています。雄には腹弁があり、雌には尾部に短く硬い産卵管があります。

 不完全変態をします。卵・幼虫・蛹・成虫の過程を経るものを完全変態といい、蛹の時期が無く、卵・幼虫・成虫を経るものを不完全変態と言います。雌は腹尾部にある産卵管を樹皮に差し込み産卵します。卵は白色で、幼虫になると木から下りて土中に潜ります。幼虫の体色は白色で一部透明感があります。前脚は土を掘り起こしやすいツルハシ状になっていて、これを使って土中を掘り進みます。植物の根から汁を吸い、脱皮しながら成長します。その期間は3~4年と言われていますが、生態を含めて詳しく解明されていません。

 長い土中生活を終え終齢幼虫となり、土中から這い出します。草や木にしがみ付き、夕方頃から羽化をはじめます。背中部分が縦に割れ、頭部から出ます。細い紐状のものも出てきますが、幼虫の腹部に数個ある呼吸用の穴の脱皮跡です。羽化直後は体色が白色を帯びていますが、体が乾く朝頃には色も着き飛びまわれるようになります。

★  ★  ★

 デジタルカメラのビデオ機能を使ってヒグラシの鳴き声を収録しながら観察をしました。晴れの日の真昼でしたが、薄暗い林内はヒグラシの声が響き渡っていました。杉の幹を横歩きで移動しながら鳴いていました。鳴く時に場所を変えるのを渡り鳴きと言うようです。セミはどの種類もそうですが、近くで聞くと耳をつんざくような甲高い声です。カナカナカナと鳴いて間を空け、他のヒグラシの声に呼応するように順序良く鳴いていました。

Japanese common name : Higurasi
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Tanna japonensis Distant, 1892
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2007.08.10 幹の周りを横歩きで移動しながら鳴いていました。♂

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腹部先端は粉状に白い。2008.08.08 牛ヶ峰(高山)Alt.717m
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ヒグラシの交尾 左:♂、右:♀。雄の腹部の方が長い。2008.08.08


ヒグラシ(蜩/茅蜩/秋蜩/日暮)
別名:カナカナ/カナカナゼミ
カメムシ目(半翅目)セミ科セミ亜科ヒグラシ属
学名:Tanna japonensis Distant, 1892

体長:♂28~38mm/♀21~25mm
出現期:7月~9月
分布:日本(北海道・本州・四国・九州)・中国

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撮影地:静岡県静岡市
千代山(Alt. 226m) 2007.08.10
高山(牛ヶ峰)Alt.717m/谷沢ルート 2008.08.08
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 September 2007
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by pianix | 2007-09-11 00:00 | | Trackback | Comments(2)
アカサシガメ(赤刺亀虫)
 アカサシガメ(赤刺亀虫)は、サシガメ科アカヘリサシガメ亜科の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。名の由来は、体色が赤いサシガメから。多くのカメムシ類は草食性ですが、サシガメの仲間は捕食性で、刺すカメムシの意味です。カメムシ目(半翅目)サシガメ科に属する陸生のカメムシの一種です。

 カメムシ目(半翅目)は、世界に134科82,000種があり、日本には800種以上が生息します。前翅の根元は硬い革質となり、その先が柔らかな膜質となります。ここから半翅目の名が付けられました。サシガメ科(Reduviidae)は、世界で23亜科930属6,800種があります。サシガメ科の特徴は、体が扁平か細長く、前脚は獲物を捕らえるのに都合が良い形をしていて、昆虫や動物の血を吸う事が挙げられます。

 山間部の低木葉上で見る事ができます。体長14~16mmで、扁平で赤橙色をしています。前・中・後の3対の脚の付け根である基節は赤く、そこから先は黒褐色。折りたたむと楕円形になる前翅膜質部は褐色です。頭部は円筒状で、複眼が突出します。複眼より後方に単眼2個があります。

 一部が白っぽくなった長い触角は3節からなり、その後方には小さな棘状の突起があります。長く鋭い針状の口吻を持っていて、幼虫・成虫共に小昆虫の体液を吸います。人の血を吸う訳ではありませんが、素手で不用意に捕まえたりすると刺される事があります。幼虫から蛹を経ずに成虫になる、不完全変態をします。

Japanese common name : Aka-sasigame
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Cydnocoris russatus Stal, 1866
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昆虫や動物の血を吸う。頭部は円筒状で複眼が突出する。


アカサシガメ(赤刺亀虫)
カメムシ目(半翅目)異翅亜目サシガメ科アカヘリサシガメ亜科
学名:Cydnocoris russatus Stal, 1866

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体長:(翅端まで)14~16mm
出現期:5月~9月
分布:本州・四国・九州・対馬

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 12 November 2006
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by pianix | 2006-10-12 00:00 | | Trackback(1) | Comments(2)
スケバハゴロモ(透羽羽衣)
 スケバハゴロモ(透羽羽衣)は、半翅目ハゴロモ科の昆虫で、カメムシの仲間です。本州・四国・九州に分布します。名の由来は、透明な翅を持つハゴロモの仲間である事から。同じハゴロモ科の、ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)Orosanga japonicus (Melichar, 1898)やアミガサハゴロモ(編笠羽衣)Pochazia albomaculata (Uhler, 1896)と似た姿をしています。

 体長は6mm程度で、翅の後端までが9~10mmです。体は黒褐色で、蝉に似ています。翅は、前翅・後翅の4枚があり、透明で、暗褐色の外縁と脈があります。幼虫は白色糸状の蝋物質を放射状に付けます。ベッコウハゴロモの幼虫が褐色と白色の斑模様なのに対し、スケバハゴロモは薄緑色をしています。

 半翅目は、同翅亜目(ヨコバイ亜目)と異翅亜目(カメムシ亜目)に分けられます。スケバハゴロモは同翅亜目(ヨコバイ亜目)です。この同翅亜目には616種があり、口に相当する部分がどこにあるかという分類で、腹吻群(ふくふんぐん)と頸吻群(けいふんぐん)および鞘吻群(しょうふんぐん)の3群に分けられます。最近では同翅亜目という括り方は使われなくなってきています。

Japanese common name : Sukeba-hagoromo
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Euricania fascialis (Walker, 1858)


スケバハゴロモ(透羽羽衣)
カメムシ目(半翅目)ハゴロモ科
学名:Euricania fascialis (Walker, 1858)

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体長:6mm/(翅端まで)9~10mm
出現期:7月~9月
分布:本州・四国・九州
食草:広食性(ウツギ・キイチゴ・クワ・ブドウ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.08.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 9 September 2006
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by pianix | 2006-09-09 00:00 | | Trackback | Comments(2)
クマゼミ(熊蝉)
 クマゼミ(熊蝉)は、セミ科クマゼミ属の昆虫です。日本、中国、台湾に分布します。日本では、関東地方以西に分布します。エゾゼミ(蝦夷蝉)と並ぶ日本最大のセミです。名の由来は、体が大きく黒色である事から熊に例えたもの。

 生息域の北上が言われていて、その原因は地球の温暖化、あるいは樹木移植時の土壌に紛れ込んでいるためとの説がありますが、詳しくは分かっていません。最近はクマゼミによる光ケーブル損傷事故が相次いでいるようです。晴天の午前中に盛大に鳴きます。これは体内温度の影響によるものと言われています。シャア・シャアと大合唱をします。他のセミと比べて、頭部の幅が広くずんぐりした大型のセミです。翅は透明で、前翅の縁は緑色です。

 クマゼミは、クマゼミ属(Cryptotympana Stål, 1861)です。クマゼミ属はセミ科(Cicadidae Batsch, 1789)の仲間で、セミ科は半翅目(Hemiptera Linnaeus, 1758)という大きなグループの仲間です。半翅目はカメムシ目の事です。つまり、カメムシの仲間という事になります。

 セミ科の特徴は幾つかあります。頭部は幅が広い三角形で、左右に複眼があり、複眼の間に単眼が3つあります。触覚は短く毛状です。頭の下から後方にまで伸びる針状の口があり、成虫は樹液を吸汁しまます。幼虫は地中の植物の根から汁を吸います。前翅は後翅よりも大きく、雄は大きな声で鳴き、雌を呼び集めます。セミは、世界で約1600種、日本には35種がいるとされています。

 雌の腹部には卵巣があります。産卵管を樹に差し込み、数個ずつ産卵しながら移動します。枝や樹皮に産み付けられた卵は翌年に孵化し、幼虫は木から下りて土中に潜り、5齢まで過ごします。幼虫でいる期間は詳しく解明されていません。おおよそ5~6年と言われています。幼虫から蛹を経ないで直接成虫になる不完全変態をします。幼虫は日没前に地上に出て羽化の準備をします。

 成虫が好む木はセンダン(栴檀)ですが、鳴く時は木を選びません。雄の腹部には、薄い膜でできた発信膜があります。発信膜の内側にV字型の筋肉があり振動させます。雄の腹の中は空洞で、発信膜の震動を共鳴させて音を増幅させます。発音器官である腹弁は橙色です。成虫は2週間から4週間生きると考えられています。

参考:ツクツクボウシ(寒蜩) アブラゼミ(油蝉) セミの仲間

Japanese common name : Kuma-zemi
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Cryptotympana facialis (Walker, 1858)
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クマゼミ(熊蝉)
カメムシ目(半翅目)セミ科クマゼミ属
学名:Cryptotympana facialis (Walker, 1858)

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体長:(翅端まで)60~68mm [♂60~64mm/♀63~68mm]
出現期:7月~9月
分布:本州(関東以南)、四国、九州、沖縄

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.0km 左岸河川敷 2006.08.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 August 2006
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by pianix | 2006-08-16 00:00 | | Trackback | Comments(0)
アカスジカメムシ(赤筋椿象)
 アカスジカメムシ(赤筋椿象)は、カメムシ科の昆虫です。アカスジカメムシ亜科には4属7種があり、Graphosomaは1種があります。例年に比べ出会う機会が多くなった昆虫の1つです。北海道から沖縄にかけての広い範囲に分布しています。

 黒地に赤い筋が縦方向に走っている派手な色彩のカメムシです。腹側は赤地に黒色の多数の斑点模様があります。赤黒のどちらが地色なのかは悩むところです。この模様を美しいと思うか不気味と思うかは個人差があるかもしれません。一般的に派手な彩色は警戒色であって、他の者を寄せ付けない効果があります。

 体長は、10~12mm。一見すると、翅が他のカメムシと異なって見えます。それは三角形の大きな小楯板が発達しているので、1枚しかないように見えるからです。前翅と後翅は共に小楯板の下に隠れています。臭いの元を出す臭腺は、幼虫では背面に、成虫では腹面に開口します。

 幼虫から蛹を経ずに成虫になる、不完全変態をします。卵殻には点刻がなく, 明瞭で細かい網状構造があり多数の小刺があります(小林)1)。植食性で、セリ科の植物を吸汁し、ニンジンも食害します。植物防疫法施行規則にある「検疫有害動植物」の1つにも挙げられています。
★ ★ ★

 花には虫がつきものです。受粉には、風媒・水媒・動物媒(虫媒、鳥媒)等の媒体があります。受粉に関係していなくても、虫えい(虫瘤)を作り出すものもいます。昆虫と植物の関係は深く、無視できません。出会った虫は何をしているのだろうかという興味が私にはあります。ここに何度か虫が登場するのは、その為です。蜘蛛などは見たくもないし、見つけ次第逃げ出していた私ですが、その恐怖となる実体を見つめなければ不安さえも解消されないと考えて観察を始めました。私の植物観察テーマは、「何故生き続けるのか」という一風変わった哲学的なものです。まずは名前を覚える事から出発します。

 人の名前は、すぐに忘れてしまいます。加齢による物忘れはありますが、若い時からそうでした。しかし、楽譜などは覚えているので不思議です。苦手な名を覚える事に挑戦したきっかけは聖書にあります。マタイの福音書6章に、「6:26 空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。」とあり、「6:28 なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。」と続きます。そこで、鳥か野の花のどちらかをテーマに覚える事にしました。鳥は動きが速くて観察が難しいと考え、野の花にしました。(実は、これはとんでもない思い違いである事に後から気が付きました)。今まで意識しなかった単なる雑草に名前が付けられていて、生活がありました。そして生き延びる手段の中に虫が介在しているので、必然的に虫の名も知りたくなりました。

1) 日本応用動物昆虫学会誌 9(1), 34-41, 1965-03-25

Japanese common name : Akasuji-kamemusi
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Graphosoma rubrolineatum (Westwood, 1873)

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アカスジカメムシ(赤筋椿象)
カメムシ目(半翅目)カメムシ科
学名:Graphosoma rubrolineatum (Westwood, 1873)

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体長:10~12mm
出現期:6月~8月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:セリ科(ヤブジラミ、シシウド、ハマウド)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11.75km 右岸土手 2006.06.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 July 2006
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by pianix | 2006-07-24 00:00 | | Trackback | Comments(6)
ツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)
 ツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)は、ヨコバイ科オオヨコバイ亜科の昆虫です。本州、四国、九州、対馬に分布します。名の由来は、横に移動する性質を持つヨコバイ(横這)の仲間で、体長が倍ほど大きく、翅の後端(褄)が黒くなる事から。俗称、バナナムシ。英名は、leafhopper。

 半翅目(はんしもく|Hemiptera)は、前翅の基部に近い半分が革質の半翅鞘となっていることからで、Hemi(半)+ ptera(翅) と名付けられています。半翅鞘を持つのはカメムシ類だけなので、カメムシ目とも言われます。この仲間は、口が注射針の形をしていて樹液や植物の汁、小動物の体液を吸います。半翅目は約25000種があり、カメムシの仲間の異翅亜目(いしあもく|Heteroptera)=カメムシ亜目274種と、ヨコバイの仲間の同翅亜目(どうしあもく|Homoptera)=ヨコバイ亜目616種に分類されます。翅の作りが異なる事による命名です。同翅亜目はさらに口吻の位置の違いから、アブラムシやカイガラムシの仲間の腹吻群 (Steruchenorrhyncha)と頸吻群(けいふんぐん|Auchenorrhyncha)とに分かれます。ツマグロオオヨコバイは同翅亜目の頸吻群で、165種の仲間があります。

 頭部・胸部・腹部が一体となって、頭部から腹部にかけて細くなります。体は黄緑色で、頭部と胸部、小楯板に黒色の斑紋があり、翅端は黒くなります。1対の複眼と3個の単眼があります。触覚は短めです。針状の口があり、成虫、幼虫ともに茎の汁(道管液と師管液)を吸います。排泄液を出しながら吸汁を続ける事があります。横歩きをして葉陰に隠れたり、跳躍や飛行をして逃げます。前翅と後翅がそれぞれ一対あります。カメムシの仲間の前翅は根本から半分が硬化して半透明なのに対し、ヨコバイの仲間は全てが膜質になっています。幼虫の体は黄緑色。蛹を経ない不完全変態をするので成虫に近い幼虫が生まれます。成虫で越冬します。

Japanese common name : Tumaguro-oo-yokobai
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Bothrogonia ferruginea (Fabricius, 1787)
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ツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)
カメムシ目(半翅目)ヨコバイ科オオヨコバイ亜科
学名:Bothrogonia ferruginea (Fabricius, 1787)

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体長:12~13mm
出現期:3月~11月
分布:本州・四国・九州・対馬
食草:植物全般(桑・茶・木苺・葡萄に加害)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から47.5km 右岸河川敷 2006.05.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 27 May 2006
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by pianix | 2006-05-27 00:00 | | Trackback | Comments(0)
チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)
 チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)は、カメムシ科カメムシ亜科の昆虫です。東アジアに分布し、国内では北海道から沖縄にかけての全土に分布します。名の由来は、緑色(青)をしたアオカメムシ(青椿象)に似ていて翅が茶色である事によります。カメムシの名は、背中部分が亀の甲羅状に見える事からです。チャバネアオカメムシは、多くの果樹類を食害する農業害虫の1つとして知られていて、最も重要な種であるので研究も進んでいます。悪臭を発生させる事から不快害虫ともされます。カメムシの仲間は、世界に50,000種以上、日本には800種以上がいるといわれています。

 杉や檜が棲息場所です。春から初夏にかけて果樹に飛来し蕾を食害します。6月下旬頃に、杉や檜に移動します。その球果内部の種子を吸汁して生活し、果実に卵を産んで繁殖します。蛹を経過せすに羽化する不完全変態をします。7月下旬以降に新しい成虫が発生し、秋は果実を食害します。冬は成虫で越冬します。雑木林などの落葉下が主な越冬場所ですが、屋内で集団越冬する場合もあります。時に大発生する場合があります。原因は杉や檜の人工林が増えた為だと言われています。これらが豊作で、花粉症の発生が多い年はチャバネアオカメムシの発生も多い事になります。

 半翅目は文部省学術用語ではカメムシ目、異翅亜目はカメムシ亜目の事です。陸生・両生・水生に分かれますが、本種は陸生です。体長は10から12mm程。緑色をしていて前翅が茶色です。頭・胸・腹部に分かれています。頭部は三角形で細長く、節毎に濃緑色と黄褐色で交互に彩色された触覚があります。頭部の左右には多少突き出た赤茶色の複眼があり、その内側に単眼が2個あります。口はストロー状で頭部の下に折り込まれています。樹液等を吸汁します。前翅の半ばまでは堅い革質部、先は膜状の膜質部になる茶色の半翅鞘です。後翅の上に前翅を重ねて腹部上に折りたたみます。後部に薄い翅が見えるのは、前翅の膜質部にあたります。秋に発生するものは頭部や小楯板が褐色になるものがあります。中央の三角状のものは小楯板(しょうじゅんばん)です。肢は前・中・後の3対あります。

 分泌腺で忌避物質である不飽和アルデヒド類のヘキセナール(hexenal)が生成され、後胸腹板(後肢の付根)にある臭腺(Scent Glands)から刺激された方向へ揮発性の高い臭い物質を噴射します。仲間に危険を知らせたりする警報フェロモン、捕食を防ぐ為の忌避物質と言われています。カメムシ類の性別は、腹側の腹部先端が膨らんでいるのが雌で、へこんでいるのは雄と判別できます。

Japanese common name : Chabane-ao-kamemusi
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Plautia crossota Scott, 1874
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チャバネアオカメムシ(茶羽根青椿象)
カメムシ目(半翅目)カメムシ科カメムシ亜科
学名:Plautia crossota Scott, 1874

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体長:10~12mm
出現期:4月~10月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草(樹):果樹類(柑橘類・林檎・梨・柿等多数)・杉・檜

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10km 右岸河川敷 2006.05.19
安倍城跡 2014.07.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

22 May 2006
Last modified: 15 December 2014
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by pianix | 2006-05-20 00:00 | | Trackback(1) | Comments(1)
クサギカメムシ(臭木椿象)
 クサギカメムシ(臭木椿象)は、カメムシ科クサギカメムシ属の昆虫です。斑模様がある中型のカメムシです。クサギ(臭木)に付く事から名前が付けられていますが、桑、桃、梅、柿、蜜柑、桜、林檎等の多くの果実を吸汁します。よって、重要な農業害虫とされています。成虫で越冬し、4月頃から活動を始めます。越冬場所が屋内である事が多く、9月から10月にかけて集団で侵入してきます。悪臭を放つので不快昆虫とされています。カメムシの多くは他の昆虫と異なり、卵が孵り独り立ちするまでの期間、大切に守り育てる事で知られています。その間、親は動かず、何も食べずに過ごします。

 カメムシの仲間は、陸上で生活する陸生カメムシ、水面や水際で生活する両生カメムシ、水中で生活する水生カメムシに分けられます。体は、頭・胸・腹に別れ、頭には複眼と単眼があり、節のある触角2本が付いています。口は頭部後方から出て、管状で細長く、4本の針が入っています。脚は、前・中・後の3本が2対あり、中脚までを胸とします。胸には、前翅・後翅があり、前翅は付け根にある堅い造りの革質部と、先端部の柔らかい膜質部に別れています。両翅の中央に、逆三角形をした小楯板(しょうじゅんばん)があります。

 臭いの元になるのはアルデヒド類のヘキセナールを主成分とした揮発性の物質です。一般的に尻から放出すると想像しがちですが、実際には胸から出します。中脚の付け根当たりに開口部があります。その奥に一対の臭腺があり、ここから液体を出します。この臭いの働きは3種類あると考えられています。相手を寄せ付けない防御用、仲間に危険を知らせる警告用、仲間を集める弱い臭いの集合用です。(石川県ふれあい昆虫館・石川卓弥氏による)

参考:ナガメ(菜亀虫) ホシハラビロヘリカメムシ クモヘリカメムシ ブチヒゲカメムシ(斑髭椿象)

Japanese common name : Kusagi-kamemusi
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Halyomorpha halys (Stal, 1855)

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2006.07.28


クサギカメムシ(臭木椿象)
カメムシ目(半翅目)カメムシ科クサギカメムシ属
学名:Halyomorpha halys (Stal, 1855)

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体長:14~18mm
出現期:4月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州

撮影地:静岡県静岡市
西ヶ谷総合運動場 2005.11.17
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.07.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 June 2008
Last modified: 14 June 2016
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by pianix | 2005-11-26 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)
 ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)は、ハゴロモ科の昆虫です。蛾に見えます。頭を見ると蝉にも似ています。半翅目、つまりカメムシ目に属します。ここにセミ上科がありますから、蝉にも似ているわけです。翅を度外視すれば、かなり蝉に近い事が分かります。蝉がカメムシの仲間と言うと不思議がる方がいますが、針状の口を持ち、植物や動物から吸汁するのが特徴であることで納得できます。有吻目とも言われます。半翅目は、同翅亜目(ヨコバイ亜目)と異翅亜目(カメムシ亜目)に分けられ、ベッコウハゴロモは、同翅亜目です。

 1cmに満たない体長の、小さな昆虫です。褐色の翅に2本の横線が入っていますが、褐色(ベッコウ色)の色がはげると黒っぽい色合いに見えます。翅の後端に渦巻き状の斑紋が付いています。葛の葉に止まっている事が多いようです。クズ、ヤマノイモ、ウツギ、ミカンなどの茎から汁を吸います。

 ベッコウハゴロモの幼虫は、成虫とは全く異なる姿をしています。体の尻尾部にタンポポの冠毛(綿毛)のような毛束を付けている奇妙な形です。落下した時にパラシュートの働きをすると言われています。同じハゴロモ科のアオバハゴロモ(青羽羽衣)も埃のような体の幼虫で、この科の幼虫は驚くべきものばかりです。幼虫も成虫も、跳ね飛んで逃げます。面白い形で不思議一杯ですが、柑橘類や桑をお持ちの方にとっては頭を悩ます昆虫です。卵で越冬します。

参考:アオバハゴロモ(青羽羽衣)

Japanese common name : Bekkou-hagoromo
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Orosanga japonicus (Melichar, 1898)


ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)
カメムシ目(半翅目)ハゴロモ上科ハゴロモ科Orosanga属
学名:Orosanga japonicus (Melichar, 1898)

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体長:(翅端全長)9~11mm/(体長)6~8mm
出現期:7月~9月(年1回)
分布:本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から14.25km 左岸河川敷 2005.08.26

20 November 2005
Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-20 00:00 | | Trackback | Comments(2)