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カントウタンポポ(関東蒲公英)
 タンポポの数を調べてみました。実施日は2006年2月21日。調査地は、安倍川河口から6.50km東岸近辺から東へ延びる小川の土手、車両の通行が禁止されている250m程度の区域です。観察は目視により、頭花数を数えました。総数は86で、内訳は在来種86、外来種0でした。在来種の内訳は、カントウタンポポ34、トウカイタンポポ33、シロバナタンポポ19です。

カントウタンポポ(関東蒲公英) Taraxacum platycarpum Dahlst.
oooooooooooooooooooooooooooooooooo[34]

トウカイタンポポ(東海蒲公英) Taraxacum platycarpum Dahlst. var. longeappendiculatum (Nakai) Morita
ooooooooooooooooooooooooooooooooo[33]

シロバナタンポポ(白花蒲公英) Taraxacum albidum Dahlst.
ooooooooooooooooooo[19]

 タンポポ属は日本で22種が自生します。カントウタンポポ(関東蒲公英)は、関東地方と東海地方東部に分布する在来種です。葉は根生し倒披針形で羽状に深く切れ込みます。総苞外片は反り返りません。総苞外片が内片の長さの1/2程になります。花弁は黄色で、径20~30mm程です。小花数は60前後です。

 染色体は二倍体(2n=2x=16)です。有性生殖であり、他家受粉を行います。強い自家不和合性(自分の花粉では種子を生産しない)があります。従って、同種が群れて咲く必要性があります。虫媒花であり、媒介動物はハナアブやハチです。花色に黄色や白が多いのは、ハナアブが見えやすい色である為と言われています。20度以上になると発芽しない夏期高温休眠性があり、夏は休眠し、地上部は枯れます。発芽後、2~3年を経て開花に至ります。在来種は水分や栄養の多い土を必要とします。

参考:セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) シロバナタンポポ(白花蒲公英) トウカイタンポポ(東海蒲公英)

Japanese common name : Kantou-tanpopo
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Taraxacum platycarpum Dahlst.
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カントウタンポポ(関東蒲公英)
別名:アズマタンポポ(東蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum platycarpum Dahlst.
synonym : Taraxacum sendaicum Kitam.
花期:3月~6月 多年草 草丈:10~25cm 花径:2~3cm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon(苦い草)の変形/タンポポ属
platycarpum : platycarpus(平ったい果の・大きな果実の)
Dahlst. : Hugo Gustav Adolf Dahlstedt (1856-1934)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.50km 左岸土手 2006.02.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 21 February 2006
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by pianix | 2006-02-21 00:00 | | Trackback | Comments(3)
ノボロギク(野襤褸菊)
 ノボロギク(野襤褸菊)は、キク科キオン属の1年草です。ヨーロッパ原産で、アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニアに分布します。日本へは明治のはじめ頃(1887年)に侵入した非意図的移入の帰化植物です。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化種は100種以上あります。双子葉植物の中で最も進化した植物群と言われています。Compositae Giseke, 1792は保留名。キオン(黄苑)属(Senecio L. (1753))は、世界に約2000種が分布します。日本全国に分布し、10種以上が自生します。

 キオン属全種は、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」で、種類名証明書の添付が必要な生物に加えられています。在来種と競合しています。

 花後に白い綿毛がつくのを襤褸(ぼろ)に例えた名前です。ボロギク(襤褸菊)はサワギク(沢菊)の別名で、野に咲くサワギクに似たとの意味で名が付けられました。属名のSenecioも、綿毛を「老人」に例えたものです。繁殖力が強く、暖地では通年花を付けます。茎は多数に枝分かれし、中空です。葉は互生し、長倒卵形で、不規則な羽状の切れ込みがあります。濃緑色で光沢があります。

 花は黄色で、5mm程の管状花を付けます。蕾状のままで、平開することはありません。総苞の基部に、二等辺三角形状をした黒色の小苞片があり、目立ちます。綿毛のある痩果を付け、自家受粉します。家畜に有毒な物質を含みます。肝毒性や発がん性を有するピロリジジン・アルカロイド(pyrrolizidine alkaloids)を含んでいます。これはキオン属の植物全般に言えます。染色体数は2n=40。

参考:ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)

Japanese common name : Noboro-giku
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Senecio vulgaris L.
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ノボロギク(野襤褸菊)
キク科キオン属
学名:Senecio vulgaris L.
花期:1月~12月 1年草 草丈:10~30cm 花径:5mm

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【学名解説】
Senecio : senex(老人)に由来/キオン属
vulgaris : 普通の
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
葵区西ヶ谷 2005.11.17
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 February 2006
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by pianix | 2006-02-16 00:00 | | Trackback | Comments(4)
トウカイタンポポ(東海蒲公英)
 トウカイタンポポ(東海蒲公英)は、キク科タンポポ属の多年草です。千葉県以西の東海地方の太平洋沿岸側に分布する在来種です。名の由来は、生育地方名を冠したタンポポ。別名のヒロハタンポポ(広葉蒲公英)は、葉幅が広い事に由来します。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布し、日本には約70属360種があります。タンポポ属(Taraxacum F.H. Wiggers, 1780)は世界に約400種類、細分して約2000種ほどあり、日本には約22種が野生しています。それらは大きく在来種と外来種に分けられます。

 トウカイタンポポは総苞外片が内片の長さの2/3程あり、カントウタンポポ(関東蒲公英)の1/2位よりも長めです。カントウタンポポの突起は小型ですが、トウカイタンポポは著しい突起があります。セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)のように総苞外片は反り返らず、密着しています。染色体は二倍体(2n=2x=16)で、有性生殖を行います(在来平地性二倍体種)。虫媒によって他家受粉を行う必要があるので、繁殖には豊かな自然環境が必要です。自家受粉はしない仕組みになっています(自家不和合性)。セイヨウタンポポと異なり、種子は秋に芽生えます。

 羽状に浅く裂けた根生葉の間から花茎を伸ばします。花茎には軟毛があります。茎から出る乳汁はイヌリン(Inulin・多糖類の一種)です。頭状花を1つを付けます。花色は黄色で、舌状花(花弁が筒状となり上部が平らで舌のような形をした花)が多数付きます。朝に開花し夕方に閉じる動作を数日続けます。最近はセイヨウタンポポとの雑種である中間種が多くなってきています。

★ ★ ★

 「名もない雑草」とは文学的表現で使われますが、植物分類学的に言えば発見者が名を付けることになるので、興味深い研究対象に早変わりです。「世界に一つだけの花」という言葉は観念的な表現であることを承知の上で、ひねくれた言い方をすれば、絶滅危惧種です。そして、ありふれた野草の一つであるタンポポは、実は素人の研究の域を超える難しい問題をはらんでいます。このブログでは表面的な事柄しか扱っていません。もし興味がおありでしたら、是非ともたくさんの論文をお読みになり、深く観察して新たな局面を開く研究をして頂きたいと思います。

 植物分類学は、ディオスコリデス(Pedanius Dioscorides, c.40-90 AD)の著した薬草誌「De Materia Medica」が最初と言われています。現在の植物分類学が確定したのはリンネ(Carl von Linne, 1707-1778)によります。その流れは人類の初穂であるアダムから連綿と受け継がれています。『主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。人はあらゆる家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名を付けたが、自分に合う助ける者は見つけることができなかった。』創世記2章19~20節(新共同訳聖書)。

参考:セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) シロバナタンポポ(白花蒲公英) カントウタンポポ(関東蒲公英) 

Japanese common name : Toukai-tanpopo
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Taraxacum platycarpum Dahlst. var. longeappendiculatum (Nakai) Morita
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種子
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トウカイタンポポ(東海蒲公英)
別名:ヒロハタンポポ(広葉蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum platycarpum Dahlst. var. longeappendiculatum (Nakai) Morita
synonym : Taraxacum longeappendiculatum Nakai
花期:2月~5月 多年草 草丈:10~30cm 花径:35~45mm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon(苦い草)の変形/タンポポ属
platycarpum : platycarpus(平ったい果の・大きな果実の)
Dahlst. : Hugo Gustav Adolf Dahlstedt (1856-1934)
var. : varietas(変種)
longeappendiculatum : longe(長い)+appendiculatus(附属物のある)
Nakai : 中井猛之進 Takenoshin Nakai (1882-1952)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.02.07, 2016.04.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 09 February 2006
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by pianix | 2006-02-09 00:00 | | Trackback | Comments(0)
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
 タンポポは大きく外来種と在来種に分けられます。外来種優勢と言われる中で、安倍川河川敷には在来種がたくさん咲きます。あるところで籾殻(もみがら)を敷き詰めた場所があり、タンポポが花を咲かせていました。外来種のセイヨウタンポポ(西洋蒲公英)ですが、その萼片が作り物のように整然としていたので鳥肌が立ちました。葉は、籾殻の中に埋まったままでした。

☆  ☆  ☆

 セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)は、キク科タンポポ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、世界各地に進出している世界種(cosmopolitan species)です。明治時代に北海道の宣教師が野菜として栽培したものが逸出して野生化した、逸出帰化植物と言われています。北ヨーロッパでは春の貴重な野菜として栽培され、花が咲く前の葉を食用とします。日本では全国に分布します。生態系被害防止外来種(旧要注意外来生物)に指定されています。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種、日本には約70属360種が分布する巨大な分類群です。タンポポ属(Taraxacum F.H.Wiggers, 1780)は、日本に約22種、世界に400種程があります。

 和名の蒲公英は、タンポポとは読めません。漢名を充てたものだからです。ホコウエイと読む場合は、生薬名としてがほとんどです。名の由来は幾つかあります。綿毛が用具のタンポ(綿を布で包んだもの)に似ているからとか、頭花を鼓に見立てて叩く音に例えたとか数種あります。数が多いのは、どれも有力な根拠を持たないからです。

 総包は頭状花の基部にあり、全体を包むような構造物を指します。外側から順に、総包外片、角状突起、総包内片があります。一般的に、総包外片が反っているものをセイヨウタンポポとしています。実際には遺伝の攪乱があり、判別しにくいものが出現しています。花は黄色の舌状花が多数付く頭状花序で、下から子房、冠毛があり、雌しべには先が丸まった柱頭があります。種子には冠毛が付きます。大型の冠毛で、種子を広く散布するのに在来種より有利とされています。種子の色は灰褐色です。赤みを帯びるものはアカミタンポポ(赤実蒲公英)Taraxacum laevigatum DC.として区別されています。

 セイヨウタンポポとアカミタンポポは共に染色体が3倍体(2n=3x=24)の単為生殖(受粉無しに種子を作る)ですが、ごく稀に、1~2倍体を持つものが現れます。正常な花粉を作りだし、これが在来種と交雑する事になります。在来種に外来種の遺伝子を持つ種子を作らせる事から、盗賊種(Compilospecies)とも言います。

 多数の根出葉を出します。葉は倒披針形で、縁が深く羽状に切れ込みます。英語では、この様子を例えて、タンポポのことをDandelion(Dande=歯、lion=ライオン)と言います。長さは8~13cm程になります。茎は中空で、傷つけると乳液が出ます。根はローストして珈琲の代用品、花はワインの原材料、葉は野菜として利用されます。

参考:セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) シロバナタンポポ(白花蒲公英) トウカイタンポポ(東海蒲公英)

Japanese common name : Seiyou-tanpopo
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Taraxacum officinale Weber ex F.H.Wigg.


セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum officinale Weber ex F.H.Wigg.
花期:4月~6月/9月~11月 多年草 草丈:30~40cm 花径:35~50mm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon | talkh chakok(苦い草)/タンポポ属
officinale : officinalis(薬用の・薬効のある)
Weber : Georg Heinrich Weber (1752-1828)
ex : ~による
F.H.Wigg. : Friedrich Heinrich Wiggers (1746-1811)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から14.75km (足久保) 2006.01.17
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 8 February 2006
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by pianix | 2006-02-08 00:00 | | Trackback | Comments(5)
1月のクイズ
 次の花の名前を当てて下さい。花好きな人には簡単すぎるかもしれません。

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1回目の写真です
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2回目の写真です


 【ヒント】(1) ニチニチソウ(日々草)ではありません。(2) センニチコウ(千日紅)ではありません。

 お分かりのかたは、最下段の「Comments」をクリックして、コメント欄でお答え下さい。分からなかったかたは「分からない」とお答え下さい。簡単すぎると思われた方は、花の名前は書かずに、それにまつわる話でもお書き下さい。賞品は出ません(もしかしてその内に用意するかもしれませんが……)。

答えは、ヒャクニチソウ(百日草)でした。コメントを頂いた方々にお礼を申し上げます。

Japanese common name : Hyakuniti-sou
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Zinnia elegans Jacq.


ヒャクニチソウ(百日草)
別名:ジニア(Zinnia)
キク科ヒャクニチソウ属
学名:Zinnia elegans Jacq.
花期:8月~10月 1年草 草丈20~40cm 花径:4~5cm

【学名解説】
Zinnia : Johann Gottfried Zinn (1727-1759)に因む/ヒャクニチソウ属
elegans : 優美な・風雅な
Jacq. : Nicolaus Joseph von Jacquin (1727-1817)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 左岸河川敷(植栽) 2005.10.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 31 January 2006
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by pianix | 2006-01-31 00:00 | クイズ | Trackback | Comments(10)
ノゲシ(野芥子)
 ノゲシ(野芥子)は、キク科ノゲシ属の2年草(越年草)です。ヨーロッパ原産で、中国経由で日本に入ってきたと言われている史前帰化植物です。世界中で見られる世界種で、日本でも全国に分布します。双子葉植物綱合弁花亜綱のキク科植物です。ロゼットで越冬し春以降に開花する越年草ですが、冬でも開花する事があります。温暖地では通年見られます。葉がケシ科のケシ(芥子)に似ている事から名が付けられました。ハルノノゲシ(春の野芥子)は、秋に開花するアキノノゲシ(秋の野芥子)に対する別名です。ノゲシ属やアキノノゲシ属は食用にもなりますが、日本では馴染みが薄いようです。

 葉は全体に柔らかく、下部は長い葉柄があり、羽状に裂けます(大根の葉に似ている)。上部は茎を抱き、刺状の粗い距歯がありますが、オニノゲシ(鬼野芥子)のような硬い棘はありません。花は、黄色の舌状花からなる頭花を持ち、タンポポに似ています。熟すと総苞が反り返り、球状の綿毛になります。果実は褐色の痩果で、白い冠毛があり、果体に直接付きます。長い柄の先につくタンポポと異なるところです。茎は中空で、傷つけると乳液が出ます。ケシの場合は、乳液を乾燥させ黒褐色になったものが阿片(Opium)となります。ノゲシの場合は当然の事ながら麻薬性はありません。

 このノゲシは、崖下の小川のほとりに咲いていました。撮影しようか迷ったのは、登って戻れるか不安だったからです。少し滑れば、冷たい水に浸かる事になります。結局は、あまりにも気持ちよさそうに咲いていたので降りてしまったわけです。勿忘草だったら流されてもロマンチックかもしれません。土手で滑り落ちるのは慣れていますが、先日は恥ずかしい思いをしました。絶好調の二十?肩を強打し、「再起不能」とつぶやき、「まだまだ~」と威勢良く起きあがったら、遠くで一部始終を見ていた人がいたのです。

参考:ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子)

Japanese common name : Nogesi
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Sonchus oleraceus L.


ノゲシ(野芥子)
別名:ハルノノゲシ(春の野芥子)
キク科ノゲシ属
学名:Sonchus oleraceus L.
花期:4月~8月 2年草(越年草) 草丈:50~100cm 花径:2~3cm

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【学名解説】
Sonchus : アザミなどを一括したギリシャ古名/ノゲシ属
oleraceus : 食用蔬菜の・畑に栽培の
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.01.10
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 January 2006
Last modified: June 11, 2008
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by pianix | 2006-01-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
オオジシバリ(大地縛)
 オオジシバリ(大地縛)は、キク科ノニガナ属の多年草です。イワニガナ(岩苦菜)の別名であるジシバリ(地縛り)よりも大型である事から名付けられました。それからするとオオイワニガナとなるはずですが、そうなってはいません。走出枝(ランナー)を出し、地面を縛るように生える事から地縛の名が付いています。別名はツルニガナです。イワニガナが乾燥したところに多い事に対し、オオジシバリは、やや湿り気の多いところに生育するようです。本来は春の花ですが、温暖な地方では初冬から開花します。種子と地下茎で繁殖します。染色体数は、2n=48。

 葉の形が違う事で区別ができます。このオオジシバリの葉は、先端が尖り気味のヘラ型(倒披針形から、ヘラ状楕円形)ですが、イワニガナは丸みを帯びたスプーン型です。どちらも柄があり、鋸歯がない全縁ですが、オオジシバリは羽状に切れ込む場合があります。茎や葉を傷つけると乳液を出します。民間療法の生薬「剪刀股(せんとうこ)」として、健胃・消炎・鼻づまりに使われます。

★  ★  ★

 夢を語ると言うと、通常は自分に内在する抱負や希望を話す事になります。古来は、言葉の通りに自分が見た夢を語る意味で、シャーマン的な行為を指す事になります。脳の不思議な働きで潜在意識が夢に現れますが、それを伝えるわけです。先日は、この花は何科で何属かという夢を見ました。それはそれは恐ろしく疲れるものでした。何も分からずに焦っている自分がいました。別名も混乱する時があります。

 王子縛ってどうするの?(王子縛り)と笑い話になりますが、「おおじ」と「おうじ」の聞き間違えも起きそうですね。

Japanese common name :Oo-jisibari
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Ixeris japonica (Burm.f.) Nakai


オオジシバリ(大地縛)
別名:ツルニガナ(蔓苦菜)
キク科ノニガナ属
学名:Ixeris japonica (Burm.f.) Nakai
synonym : Ixeris debilis A. Gray
花期:4月~6月 多年草 草丈:10~30cm 花径:25~30mm

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【学名解説】
Ixeris : 語源不明/ノニガナ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Burm.f. : Nicolaas Laurens (Nicolaus Laurent) Burman (1734-1793)
Nakai : 中井猛之進 Takenoshin Nakai (1882-1952)
---
debilis : 弱小な・軟弱な・脆弱な
A. Gray : Asa Gray (1810-1888)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.0km 右岸河川敷 2005.12.13
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 11, 2008
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by pianix | 2005-12-29 00:00 | | Trackback(1) | Comments(3)
シロバナタンポポ(白花蒲公英)
 シロバナタンポポ(白花蒲公英)をしばらく探し歩いた時がありました。どこにも見あたらず諦めかけていたところ、何と我が家の近くに咲いているのを見つけました。春に咲くタンポポですが、静岡では秋の一時期にも咲く事があります。このシロバナタンポポは、あまりも近くで咲いているので灯台もと暗し状態になり、秋に芽生えた花を見つけるのが遅れました。そして数日後には消えて無くなりました。

☆  ☆  ☆

 シロバナタンポポは、キク科タンポポ属の多年草です。関東から九州に野生する在来種です。花色が白であることが最大の特徴で、中央部はキビシロタンポポ(吉備白蒲公英)のように黄色を帯びます。キビシロタンポポは、総苞片が反りかえりませんが、シロバナタンポポは、やや反りかえります。種子の色は褐色ですが、キビシロタンポポは、より濃い黒色になります。どちらも単為生殖である事は変わりません。シロバナタンポポは、カントウタンポポ(関東蒲公英)などより草丈があり、葉は寝ません。染色体数は、2n=5x=40。5倍体無融合生殖種です。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布し、日本には約70属360種があります。タンポポ属(Taraxacum F.H. Wiggers, 1780)は世界に約400種類、細分して約2000種ほどあり、日本には約22種が野生しています。それらは大きく在来種と外来種に分けられます。

 その内で白花は3種類あります。シロバナタンポポ(白花蒲公英)Taraxacum albidum Dahlst.、キビシロタンポポ(吉備白蒲公英)Taraxacum hideoi Nakai ex H.Koidz.、オクウスギタンポポ(奥薄黄蒲公英)Taraxacum denudatum H.Koidz.です。在来種の染色体は2倍体であり、外来種は3倍体、白花種は5倍体です。染色体は二分割の半数体によって、雌雄の染色体が合体し、新しい生殖細胞を作り出します。これを両性生殖と言います。しかし染色体が奇数倍体の場合は、染色体を二分割できず、生殖細胞を作る事ができないため、自らの細胞から種を作る事になります。これを単為生殖と言います。つまりクローンです。この場合は、花粉の散布が必要ないため、媒介する虫などを必要としません。従って、都市部のような虫が少ない所では有利に働くと考えられています。

参考:セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) シロバナタンポポ(白花蒲公英) トウカイタンポポ(東海蒲公英)

Japanese common name : Sirobana-tanpopo
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Taraxacum albidum Dahlst.
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シロバナタンポポ(白花蒲公英)
キク科タンポポ属
学名:Taraxacum albidum Dahlst.
花期:2月~5月 多年草(単為生殖) 草丈:10~30cm 花径:35~45mm

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【学名解説】
Taraxacum : tharakhchakon(苦い草)の変形/タンポポ属
albidum : albidus(淡白色の)
Dahlst. : Hugo Gustav Adolf Dahlstedt (1856-1934)

撮影地:静岡県静岡市葵区
安倍川/河口から9.0km 左岸河川敷 2005.12.09
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

27 December 2005
Last modified: June 14, 2008
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by pianix | 2005-12-27 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ハキダメギク(掃溜菊)
 ハキダメギク(掃溜菊)は、キク科コゴメギク属の1年草です。北アメリカ原産で、荒れ地等に生育する帰化植物です。結構、生命力が強く、庭や畑などに広がってくる事があるので嫌われる場合があります。日本全国に分布します。

 黄色の管状花の回りを、白の舌状花が5枚並びます。この先端が3裂していて、小さく愛らしい形をしています。葉は、対生し、まばらな鋸歯があります。茎は分岐して伸びます。似た花にコゴメギク(小米菊)があります。属名は、18世紀のスペインの植物学者でマドリッドの植物園長の名に因んでいます。

☆  ☆  ☆

 この愛らしい小さな花に、ハキダメギク(掃溜菊)という名前は、少し酷な感じがします。それというのも、私が好きな花の一つだからです。ゴミ捨て場(=掃溜)で見つかった事から名が付けられました。名付け親は、牧野富太郎博士。見つかった場所が悪かったとも言えますが、好窒素植物らしき性質を考えると致し方ないのかもしれません。染色体数は、2n=16,24,32

Japanese common name : Hakidame-giku
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Galinsoga quadriradiata Ruiz et Pavon
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ハキダメギク(掃溜菊)
キク科コゴメギク属
学名:Galinsoga quadriradiata Ruiz et Pav.
synonym : Galinsoga ciliata (Raf.) S.F.Blake
花期:6月~11月 1年草 草丈:10~60cm 花径:5mm

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【学名解説】
Galinsoga : Mariano Martinez de Galinsoga (1766-1797) に因む/コゴメギク属
quadriradiata : quadratus(正四角形の)+radiatus(放射状に長い)
Ruiz : Hipolito Ruiz Lopez (1754-1815)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Pav. : Jose Antonio Pavon (1750-1844)
---
ciliata : ciliatus(縁毛のある)
Raf. : Constantin Samuel Rafinesque(-Schmalz) (1783-1840)
S.F.Blake : Sydney Fay Blake (1892-1959)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川 2005.11.17
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

17 December 2005
Last modified: June 14, 2008
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by pianix | 2005-12-17 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)
 ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)は、キク科ベニバナボロギク属の1年草です。ボロギク(襤褸菊)は、本種とは異なるキク科キオン属で、サワギク(沢菊)の別名です。花後に白い冠毛ができ、それをボロに例えたものと言われています。ベニバナボロギクも、赤い筒状花が同様な冠毛を付けるので名が付けられたようですが、詳細は不明です。冠毛は風で運ばれます。アフリカ原産の帰化植物で、日本には戦後(1946年)に渡来し、急速に広まり、本州、四国、九州、沖縄に分布します。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。ベニバナボロギク属(Crassocephalum Moench, 1794)はアフリカ地域に約30種があります。

 花は管状花で、下向きに咲きます。枯れたり弱っているわけではありません。筒状で、これ以上は開きません。ノボロギク(野襤褸菊)やダンドボロギク(段戸襤褸菊)の形状に似ていますが、その頭花は黄色で、こちらは緑と紅色のコントラストが目立ちます。葉は、下部は羽状に切れ込みがあり、上部は切れ込みの度合いが少なく、互生します。茎は、水分が多めで柔らかく、途中で枝分かれします。染色体数は、2n=40。

 茎も葉も食用となり、春菊に近い味がするとの事です。別名のナンヨウシュンギク(南洋春菊)は、戦時中に軍人の食料とされた事があり、その時に付けられた名前です。

Japanese common name : Benibana-borogiku
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Crassocephalum crepidioides (Benth.) S.Moore


ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)
別名:ナンヨウシュンギク(南洋春菊)/ショウワソウ(昭和草)
キク科ベニバナボロギク属
学名:Crassocephalum crepidioides (Benth.) S.Moore
花期:8月~12月 1年草 草丈:30~70cm 花径:約7mm

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【学名解説】
Crassocephalum : Marcus Licinius Crassus (BC.114-BC.53)+cephale(頭)/ベニバナボロギク属
crepidioides : Crepis(長靴)属+dioides(似た)
Benth. : George Bentham (1800-1884)
S.Moore : Spencer Le Marchant Moore (1850-1931)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川 2005.11.17
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

16 December 2005
Last modified: June 14, 2008
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by pianix | 2005-12-16 00:00 | | Trackback | Comments(5)