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コセンダングサ(小栴檀草)
 コセンダングサ(小栴檀草)は、キク科センダングサ属の1年草です。センダングサ属は、主に関東以西に分布する帰化植物です。生態系被害防止外来種(旧要注意外来生物)に指定されています。センダングサ(栴檀草)は、センダン(栴檀)に葉が似ている事に由来し、そのセンダングサより小型であることからコセンダングサと名が付けられました。変種が多くあります。

 茎は多数に分岐します。葉は鋸歯があり、下部で対生、上部で互生し、羽状に分裂します。花は、黄色の筒状花だけで、稀に小さな舌状花が付いている事があります。全ての花に白い舌状花があるものは、変種のコシロノセンダングサ(小白の栴檀草)です。黄色の舌状花の場合は、センダングサです。種子は痩果で、アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)より細長く、先端には2~4本の棘状の物があり、これで動物などに付着します。染色体数は、2n=36,48,72。

☆  ☆  ☆

 寒気が入り込み、寒さが身に凍みるこの頃、河川敷は茶色に染まり、花の姿が見られません。それでも、時間さえあれば野草観察に出かけます。花がないのに観察とはどういう事なのかと問われそうです。それは、「花がない事を確認するため」です。ところが、例外はどの世界にもあるようで、季節外れの花を見かける事も多くあります。また、種子の採取も目的とします。

 コセンダングサ(小栴檀草)は、あまり付き合いたくない花の一つです。しかし、毎年の如く、一番多く付き合ってしまう花になってしまいます。原因は、その種子にあります。衣服や靴紐に取り付くので、その場で払うようにしています。拡散させないためです。そのような事をやっていると、次の観察ポイントまでの移動が遅れる事になります。冬は日が落ちる時間が早いので、観察する時間も短縮されます。それをコセンダングサが邪魔をしてくれるのです。

 「私たち、友達だよね」とコセンダングサが語りかけてくるようです。「そんな訳、無いだろうが」「そんな冷たい事を言わないで、今日もたくさん実をあげるから」。撮影したい花を見つけても、コセンダングサが道を阻んでいる場合が多くあります。何とか通れそうな、細い道にあるコセンダングサを切り落とそうとすると、その最中にも大量の種子が付着します。今日は被害に遭わなかったと喜んで帰宅した日も、見えなかった部分にたくさん付いていたりします。悩ましいコセンダングサです。

 しかしよく考えると、コセンダングサが歩き回り種子を散布する訳ではありません。とすると、動物自体がコセンダングサに近づき自ら散布している事になります。植物が、動き回る動物がいると知り得たのは何故なのでしょう。

Japanese common name : Ko-sendan-gusa
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Bidens pilosa L. var. pilosa

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コセンダングサ(小栴檀草)
キク科センダングサ属
学名:Bidens pilosa L. var. pilosa
花期:7月~11月 1年草 草丈:50~100cm 花径:5~10mm

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【学名解説】
Bidens : bi(二)+dens(歯)/センダングサ属
pilosa : pilosus(軟毛がある)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
var. : varietas(変種)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.75km 左岸河川敷 2005.12.06
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 15 December 2005
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by pianix | 2005-12-15 00:00 | | Trackback | Comments(2)
イソギク(磯菊)
 イソギク(磯菊)は、キク科キク属の多年草です。大変狭い地域に生息する日本原産の在来種です。範囲は千葉県犬吠崎から静岡県の御前崎あたりまでで、海岸沿いの岩場に自生します。房総半島、伊豆半島とも自生種が見られますが、土手沿いのものは品種改良されて移植されたものがあるようです。

 海辺に咲く花は葉に特徴があり、厚みを帯びているものが多いようです。イソギクの葉も同様に厚く、葉裏面には白い毛が生えています。それが縁沿いまで達しているので、表面から見ると白の縁取りに見えます。

 花には、周りを飾る花びらに相当する舌状花はありません。黄色の小さな管状花だけで成り立ち、それが散房状に多数付いています。舌状花を持つのは園芸品種のハナイソギク(花磯菊)で、菊との交雑種です。花壇や鉢植えの用途として、園芸種が広く出回っています。初夏に挿し木で繁殖する事ができます。

Japanese common name : Iso-giku
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Chrysanthemum pacificum Nakai


イソギク(磯菊)
キク科キク属
学名:Chrysanthemum pacificum Nakai
synonym : Dendranthema pacificum (Nakai) Kitam.
花期:10月~12月 多年草 草丈:30~40cm 花径:5~6mm 果期:11~1月

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【学名解説】
Chrysanthemum : chrysos(黄金色)+anthemon(花)/キク属
pacificum : pacificus(太平洋の)
Nakai : 中井猛之進 (1882-1952)/東京帝国大学植物学科教授
---
Dendranthema : dendron(樹木)+anthemon(花)/キク属
Kitam. : 北村四郎 (1906-2002)/京都大名誉教授・「原色日本植物図鑑」著者
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ハナイソギク(花磯菊)
Chrysanthemum x marginatum (Miq.) Matsum.
x : 二種間交配種
marginatum : marginatus(縁取りのある)
Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871)
Matsum. : 松村任三 Ninzo Matsumura (1856-1928)

撮影地:静岡県静岡市
駿河区西島 2005.11.22
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 17 January 2014
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by pianix | 2005-12-07 00:00 | 海辺の植物 | Trackback | Comments(4)
ツワブキ(石蕗)
 ツワブキ(石蕗)は、キク科ツワブキ属の多年草です。私が今年初めてを見たのは、10月30日。まだ蕾の状態で、一花だけ開きかけている状態でした。一ヶ月を経た今は、溢れるばかりに咲いていますが、すでにくたびれてしまったものまであります。撮影地は、日本平という、海に近い山の中腹です。

 名の由来は、艶葉蕗(ツヤハブキ=艶のある葉の蕗)から来ているという説があります。温暖な地方の海沿い岩場に自生する事から石蕗の字が充てられ、照り返しによる乾燥や、潮風の塩分に耐えるような葉の造りになっています。英名は、Japanese silverleaf。花は一目でキク科であると分かります。頭花の周りに舌状花(雌花)、中央は筒状花(両性花)からなります。浜辺に咲くハマヒルガオ(浜昼顔)も然り、花の部分は見慣れた形なのに、葉の形状が明らかに異なるのが、これらの特徴です。

 江戸時代から園芸品種が作られていて、現在では庭園や公園でも見る事ができます。観葉植物用途として、斑入りの品種もあります。性質は堅強で、あらゆる所で花を咲かせる事ができます。若い葉は茹でれば食べられます。また、民間薬(抗菌作用)としても使われるので、薬草園でも見る事ができます。サザンカと共に、冬の到来を知らせる花の一つです。

Japanese common name : Tuwabuki
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Farfugium japonicum (L.) Kitam.


ツワブキ(石蕗)
キク科ツワブキ属
学名:Farfugium japonicum (L.) Kitam.
花期:10月~12月 多年草 草丈:30~80cm 花径:4~6cm

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【学名解説】
Farfugium : farius(列)+fugus(駆除)/ツワブキ属
japonicum : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)

撮影地:静岡県静岡市
駿河区谷田/日本平中腹 2005.12.01
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 5 December 2005
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by pianix | 2005-12-05 00:00 | 海辺の植物 | Trackback(1) | Comments(4)
ノハラアザミ(野原薊)
 ノハラアザミ(野原薊)は、キク科アザミ属の多年草です。5月~6月にかけて咲きますが、時折、静岡のような温暖な地方では秋にも咲く事があります。それなので、秋に咲くのはノハラアザミ、とは言えない状態です。しかも、安倍川流域で見るのはノアザミばかりで、ノハラアザミ(野原薊)と出会う事がありませんでした。それが今年は、2カ所で咲いているのを見つけました。あるところにはある、と言うしかありませんでした。

 ノアザミの総苞(花の付け根に当たる部分)は粘り、総包片は反りかえりません。一方のノハラアザミは、総苞が鐘球形で、総包片が反りかえり、粘り気はありません。また、花が咲く時期の根生葉にも違いが見られ、ノアザミは曖昧になりますが、ノハラアザミは、はっきりと残ります。どちらも、タンポポのような冠毛がある種を付け、風によって散布します。

 アザミは、その棘により、太古の昔から嫌われるものの筆頭のように扱われています。聖書には幾つかのアザミを扱った箇所がありますが、最初に現れる部分は、神の戒めを守らなかったアダムに対して発せられる、恐ろしい場面です。『3:17 神はアダムに向かって言われた。「おまえは女の声に従い/取って食べるなと命じた木から食べた。お前のゆえに、土は呪われるものとなった。お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。3:18 お前に対して/土は茨とあざみを生えいでさせる/野の草を食べようとするお前に。3:19 お前は顔に汗を流してパンを得る/土に返るときまで。お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る。」』創世記3章17~19節(新共同訳聖書)

参考:フジアザミ(富士薊)

Japanese common name : Nohara-azami
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Cirsium oligophyllum (Franch. et Sav.) Matsum.

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ノハラアザミ(野原薊)
キク科アザミ属
学名:Cirsium oligophyllum (Franch. et Sav.) Matsum.
synonym : Cirsium tanakae (Franch. et Sav.) Matsum.
花期:8月~10月 多年草 草丈:40~100cm 花径:3~5cm

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【学名解説】
Cirsium : cirsion[静脈腫(cirsos)に効くCarduus pycnocephalus Linn.]の転用/アザミ属
oligophyllum : oligo(少数の)+phyllon(葉)
Franch. : Adrien Rene Franchet (1834-1900)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Sav : Paul Amedee Ludovic Savatier (1830-1891)
Matsum. : 松村任三 (1856-1928)
---
tanakae : 田中芳男 (1838-1915)の

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2005.11.17
安倍川/河口から8.5km 左岸 2006.09.27
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

June 21, 2008
Last modified: 24 March 2014
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by pianix | 2005-12-01 00:00 | | Trackback | Comments(4)
コスモス(Cosmos)
 コスモス(Cosmos)は、キク科コスモス属の1年草です。野原に優しい雰囲気を演出する、秋の代表的な花です。メキシコ原産で、イギリスへは1799年、我が国には、明治12年(1879年)頃に入ってきたと言われています。安倍川河川敷には、こぼれ種から野生化したコスモスが咲いています。

 コスモスは短日性の植物ですから、昼が短くなる時期の秋に開花します。和名の秋桜は、秋に咲く桜に似た花と言う意味でしょうが、現在では文学的に使われるだけで、コスモスが一般的だと思います。在来の種は、晩生種と呼ばれています。近年に品種改良で早生種が作られ、どの時期でも種まきから2ヶ月で花を咲かせる事ができるようになりました。

 早生種の代表的な品種としてセンセイション系があり、ホワイト(白色)・ピンキー(桃色)・ダズラー(濃紅色)・ラディアンス(桃色に濃紅色の蛇の目)の4種があります。ラディアンスの4倍体品種にベルサイユがあり、切り花に適しています。コラレット咲きのサイケ、花びら付け根が白地で桃色や濃紅色の縁取りを持つピコティーもあります。一般的に、種まきは4月下旬~5月上旬頃、挿し木の場合は6月頃に行われます。

Japanese common name : Kosumosu
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Cosmos bipinnatus Cav.


コスモス(Cosmos)
別名:アキザクラ(秋桜)/オオハルシャギク(大春車菊)
キク科コスモス属
学名:Cosmos bipinnatus Cav.
花期:9月~11月(早咲きは4月~) 1年草 草丈:30~180cm 花径:3~6cm

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【学名解説】
Cosmos : kosmos(飾り・美しい)/コスモス属
bipinnatus : 二回羽状の・再羽状の
Cav. : Antonio Jose Cavanilles (1745-1804)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から1km 右岸河川敷 2005.10.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 21, 2008
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by pianix | 2005-11-17 00:00 | | Trackback | Comments(3)
フジバカマ(藤袴)
 フジバカマ(藤袴)は、秋の七草であり、古来から親しまれてきた花の一つですが、現在は環境省の絶滅危惧II種(VU)に指定され、絶滅のおそれのある野生生物の種となっています。絶滅危惧II類(VU)とは、「絶滅の危険が増大している種」を意味しています。野生絶滅(EW)「飼育・栽培下でのみ存続している種」や、絶滅(EX)「我が国ではすでに絶滅したと考えられる種」とならない事を願うばかりです。(静岡県では育成が確認されています)

 日本列島は、6,000種に近い多様な野生植物が育成する、恵まれた地域環境であると言えます。しかしながら、急速な人為的開発によって生育場所を奪われ、絶滅の瀬戸際に立たされている植物は、1980年の調査開始以来、多大な数(1665種類)に上っている事が判明しています。これは我が国に存在する野生植物の24%に相当するそうです。河川開発、道路工事、植生の遷移が減少の主要因とされています。

一端絶滅すると、取り返しがききません。それで近年、各方面で保護活動が活発になっています。しかし、一般市民レベルでの関心と理解がないと難しいのも確かです。韓国ソウル市チョンゲチョン(清渓川)の、河川再生報道は記憶に新しいと思います。実は、先行モデルとなったのは、佐賀県唐津市の松浦川湿地再生の試み「アザメの瀬」事業であることは、おおいに勇気づけられます。人間が生活する以上、野となれ山となれ方式では困りますが、自然環境を考えに入れない極端な開発の悪影響を止める意識を持たなければならない時代だと言えます。

 フジバカマは、藤色であって、その頭花が袴に例えられたと言われています。葉は3裂します。別名のコウソウ(香草)は、葉を半乾燥させると桜餅のような良い香りがする事から。写真のフジバカマは雑種か園芸種の可能性があります。

日本固有種:Eupatorium japonicum Thunb. ex Murray
参考:ヒヨドリバナ(鵯花)

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フジバカマ(藤袴)
別名:ランソウ(蘭草)/コウソウ(香草)
キク科ヒヨドリバナ属
学名:Eupatorium fortunei Turcz.
花期:8月~9月 多年草 草丈:100~150cm 散房花径:15~20cm 総苞:5~6mm

Eupatorium : Mithridates Eupator (King of Pontus, BC.132~63)/ヒヨドリバナ属
fortunei : Robert Fortune (1812-1880)に因む
Turcz. : Porphir Kiril Nicolas Stepanovich Turczaninow (1796-1864)

撮影地:静岡市葵区/下(植栽) 2005.10.25

Last modified: August 12, 200
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by pianix | 2005-10-30 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ノコンギク(野紺菊)
 ノコンギク(野紺菊)は、キク科シオン属の多年草です。日本固有種とされ、本州、四国、九州に分布します。北海道にはエゾノコンギク(蝦夷野紺菊)1)があります。名の由来は、野に咲く紺色の菊から。ヒメジョオンと交代するように、ノコンギクが安倍川河川敷に増えていきます。紺色の菊と言っても、白に近いものから薄紫がかっものまで様々です。しかし、蕾が開き始めた時は濃い色をしています。花色が濃い紫色のものは園芸種(ノコンギクの選別品種)のコンギク(紺菊)2)です。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、双子葉植物の中で最も進化した植物群と言われています。世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。シオン属(Aster L. (1753))は世界に約400種あり、その内、北米に250種、日本には約20種が自生します。

 ヨメナ(嫁菜)3)と大変よく似ています。以前、見分けが付かなかったので、花を分解して確かめていました。しかし、分解するまでもありません。花びらをめくって、種(そう果)に付く細い毛(冠毛)が確認できれば、ほぼノコンギクです。ヨメナは、この部分と茎に毛がほとんどありません。結果、私は安倍川河川敷で、ヨメナを見た事がありません。

 野草の場合は、どこに咲いているかで風情が変わってくるものかもしれません。茫々とした藪のような所で顔を出しているか、平らかな地の細く柔らかい草の中で咲いているかの違いで、印象が変わります。しかし、咲く場所を選べなかった野草は、文句を言わずに健気に花を咲かせ、世代を受け継がせている感じがします。

1)Aster microcephalus (Miq.) Franch. et Sav. var. yezoensis (Kitam. et H.Hara) Soejima et Mot.Ito
2)Aster microcephalus (Miq.) Franch. et Sav. var. ovatus (Franch. et Sav.) Soejima et Mot.Ito 'Hortensis'
3)Aster yomena (Kitam.) Honda

参考文献 : AKIKO SOEJIMAi and MOTOMI IT0. Aster mierocephalus (Miq.) Franch. & Sav., the Correct Name for A. ovatus (Franch. & Sav.) Mot. Ito & Soejima, Acta Phytotax. Geobot. 49(2): 151-152 (1998)

Japanese common name : No-kon-giku
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Aster microcephalus (Miq.) Franch. et Sav. var. ovatus (Franch. et Sav.) Soejima et Mot.Ito


ノコンギク(野紺菊)
キク科シオン属
学名:Aster microcephalus (Miq.) Franch. et Sav. var. ovatus (Franch. et Sav.) Soejima et Mot.Ito
synonym : Aster ageratoides Turcz. subsp. ovatus (Franch. et Savat.) Kitam.
花期:8月~11月 多年草 草丈:50~100cm 花径:20~25mm

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【学名解説】
Aster : aster(星)/シオン属
microcephalus : micros(小)+cephalos(頭)
Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871)
Franch. : Adrien Rene Franchet (1834-1900)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Sav. : Paul Amedee Ludovic Savatier (1830-1891)
var. : varietas(変種)
ovatus : 卵円形の
Soejima : 副島 顕子 Akiko Soejima (1961- ) : Kumamoto University
Mot. Ito : 伊藤 元己 Motomi Ito (1956- ) : Tokyo University
---
microcephalus : ageratoides : カッコウアザミ(Ageratum)に似た
Turcz. : Porphir Kiril Nicolas Stepanovich Turczaninow (1796-1864)
subsp. : subspecies(亜種)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)
---
Hortensis : 庭園栽培の/庭園の
yezoensis : 北海道の/蝦夷から来た(= yesoensis, jesoensis)
yomena : ヨメナ(日本名)
Honda : 本田政次 Masaji Honda (1887-1984)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11.50km 右岸河川敷 2005.10.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

28 October 2005, 22 June 2008, 08 December 2014
Last modified: 14 December 2014
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by pianix | 2005-10-28 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子)
 ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子)は、キク科アキノノゲシ属の1~2年草です。標準和名は、アキノノゲシ。名の由来は、葉がケシ(芥子)に似ているノゲシ(野芥子)の仲間で、葉が細い品種であることから。ノゲシが5月~8月にかけて咲くのでハルノノゲシ(春の野芥子)と呼ばれる事もあるのに対し、アキノノゲシ(秋の野芥子)は9月~11月に咲くので「秋」が付きます。別名のチチクサ(乳草)は、葉や茎などを切ると白い汁が出る事によります。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。アキノノゲシ属(Lactuca L. (1753))は世界に約100種を数え、紀元前4500年のエジプトの墳墓の壁画に描かれているほど古くから知られています。

 秋から生育が目立ち、草丈は150~200cmになります。ノゲシの葉は茎を抱きますが、ホソバアキノノゲシは茎を抱きません。葉に棘があるものをオニノゲシ(鬼野芥子)と言います。アキノノゲシは葉が羽状に分裂していますが、ホソバアキノノゲシの葉は分裂しません。

 花期は9月から11月頃。花色は黄白色(クリーム色)で大きさは2cm程。葉、花ともノゲシとは趣が異なり、属も異なります。同属に野菜のレタス等があり、レタス(lettuce)はラテン語のlactucaからきています。飼料植物のリュウゼツサイ(竜舌菜)はアキノノゲシの変種です。

 秋遅くにできる種子(痩果)には冠毛があり、タンポポのように風に飛ばされ運ばれます。冬はロゼットで越冬します。

ノゲシ(野芥子): Sonchus oleraceus L.
オニノゲシ(鬼野芥子) : Sonchus asper (L.) Hill
リュウゼツサイ(竜舌菜) : Lactuca indica L. var. dracoglossa (Makino) Kitam.
チシャ(萵苣) : Lactuca sativa L. var. angustana Hort.

Japanese common name : Akino-nogesi
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Lactuca indica L.
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ホソバアキノノゲシの葉は羽状分裂しない


ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子)
標準和名:アキノノゲシ(秋の野芥子)/別名:チチクサ(乳草)
キク科アキノノゲシ属
学名:Lactuca indica L.
synonym : Lactuca indica L. var. laciniata (Houtt.) H.Hara f. indivisa (Maxim.) H.Hara
synonym : Lactuca indica L. f. indivisa (Makino) Kitam.
花期:9月~11月 1~2年草 草丈:150~200cm 花径:2cm

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【学名解説】
Lactuca : チシャ(萵苣)の古名。葉や茎から乳(lac)を出すことから/アキノノゲシ属
indica : インドの
L. : Carl von Linne (1707-1778)
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froma : 品種
indivisa : indivisus(分裂しない・連続した)
Makino : 牧野富太郎 omitaro Makino (1862-1957)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)
---
var. : varietas(変種)
laciniata : laciniatus(補足分裂した)
Houtt. : Maarten Houttuyn (1720-1798)
H.Hara : 原寛 Hiroshi Hara (1911-1986)
f. : forma(品種)
Maxim. : Carl Maximowicz (1827-1891)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.0km 左岸河川敷 2005.10.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

June 25, 2008
Last modified: 28 June 2014
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by pianix | 2005-10-26 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ヒヨドリバナ(鵯花)
 ヒヨドリバナ(鵯花)は、キク科ヒヨドリバナ属の多年草です。古来から有名な秋の七草であるフジバカマ(藤袴)と瓜二つ、兄弟のような花です。ヒヨドリバナ(鵯花)は、フジバカマより葉が薄く光沢がない事と、葉裏に腺点(斑点)がある事で区別されます。もっとも、フジバカマは絶滅危惧II類として、ほとんど見られなくなってしまいました。また、ヒヨドリバナは、様々な学名が乱立しています。

 名の由来は、ヒヨドリの鳴く頃に咲くという事からですが、ヒヨドリ(鵯)を調べたところ、年中出現するとの事ですから、よく分かりません。繁殖時期が5月~7月にかけてで、移動時期が10月から11月と言うところがポイントかもしれません。

 葉脈が黄色で網目状になるものは、ジェミニウイルス(Tobacco Leaf Curl Geminivirus)の感染が原因です。キンモンヒヨドリ(金紋鵯)と呼ばれますが、変種や品種と異なり、病気になったヒヨドリバナであり、学名が変わるような事はありません。

Japanese common name : Hiyodori-bana
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Eupatorium makinoi T.Kawahara et Yahara
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キンモンヒヨドリ(金紋鵯)
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Hypsipetes amaurotis (Temminck, 1830)
参考:ヒヨドリ(鵯) ヒヨドリ科ヒヨドリ属


ヒヨドリバナ(鵯花)
キク科ヒヨドリバナ属
学名:Eupatorium makinoi T.Kawahara et Yahara
synonym : Eupatorium chinense auct. non L.
花期:8月~10月 多年草 草丈:1~2m 散房花序形:15~20cm 総苞:5~6mm 花径:約2mm

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【学名解説】
Eupatorium : Mithridates Eupator(King of Pontus, BC.132~63)に因む/ヒヨドリバナ属
makinoi : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)の
T.Kawahara : 河原 孝行 Takayuki Kawahara
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Yahara : 矢原 徹一 Tetsukazu Yahara (1954- )
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chinense : chinensis(中国の)
auct. non : 誤ったauctorum(著者等の)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.06
安倍城跡(Alt435m) 2015.09.23, 2015.10.03, 2015.10.08
ヒヨドリ(鵯):葵区 2010.02.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

10 October 2005, 16 July 2015 (Scientific name update)
Last modified: 17 October 2015
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by pianix | 2005-10-10 00:00 | | Trackback | Comments(0)
カワラハハコ(河原母子)
 カワラハハコ(河原母子)は、キク科ヤマハハコ属の多年草です。北海道から九州に分布する日本固有亜種です。名の由来は、河原に咲き、ハハコグサに似る事から。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。ヤマハハコ属(Anaphalis A.P. de Candolle, 1838) は、ユーラシアに広く分布し約80種があります。東ヒマラヤで多様化し、西ヒマラヤ、東アジア、東南アジア、北米に分散した1)と考えられています。

 河原などに自生します。4月~6月頃に咲くハハコグサ(母子草)Pseudognaphalium affine (D.Don) Anderb. の巨大版とでも言う感じのカワラハハコです。しかし、全体に白い毛が密生しているので白っぽく見え、叢生し、茎は多数に分岐します。草丈は30~50cmです。葉は互生し、線形で全縁。

 花期は8月~10月。分岐した茎頂に頭花をつけます。乾いた白い総苞片が周囲を囲み、中央に黄色の管状花があり、鐘球形です。その為、ドライフラワーの印象があります。総苞径は、約7mm。雌雄異株。染色体数は、2n=28。果実は痩果です。

 同じ属で瓜二つのヤマハハコ(山母子)Anaphalis margaritacea var. angustiorとは、生育地が異なり、ヤマハハコは分枝せず、カワラハハコは葉が細い事で区別が付きます。

☆  ☆  ☆

 今の季節、少し荒れた瓦礫質の河原にメドハギが大量に発生しています。その中で白いひとかたまりが点在しているように見えるのが、カワラハハコ(河原母子)です。時に群生しています。東京都、大阪府では絶滅、幾つかの地域によっては絶滅危惧IA類に指定されていますが、静岡では多い感じがします。

1)Nie Z-L, Funk V, Sun H, Deng T, Men Y, Wen J (2013) Molecular phylogeny of Anaphalis (Asteraceae, Gnaphalieae) with biogeographic implications in the Northern Hemisphere. J Plant Res 126:17-32

Japanese common name : Kawara-hahako
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Anaphalis margaritacea (L.) Benth. et Hook.f. subsp. yedoensis (Franch. et Sav.) Kitam.

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2005.09.16


カワラハハコ(河原母子)
キク科ヤマハハコ属
学名:Anaphalis margaritacea (L.) Benth. et Hook.f. subsp. yedoensis (Franch. et Sav.) Kitam.
花期:8月~10月 多年草 草丈:30~50cm 花径:7mm(総苞)

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【学名解説】
Anaphalis : ギリシャ語ハハコグサGnaphaliumの並び替え造語anagram/ヤマハハコ属
margaritacea : margaritaceus(真珠のような)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Benth. : George Bentham (1800-1884)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&に同じ)
Hook.f. : Joseph Dalton Hooker (1817-1911)
subsp. : subspecies(亜種)
yedoensis : 江戸(東京の旧称)の
Franch. : Adrien Rene Franchet (1834-1900)
Savat. : Paul Amedee Ludovic Savatier (1830-1891)
Kitam. : 北村四郎 Shirō Kitamura (1906-2002)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10.25km 右岸河川敷 2005.09.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

1 October 2005
Last modified: 5 July 2014
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by pianix | 2005-10-01 00:00 | | Trackback | Comments(6)