タグ:シャジクソウ属 ( 3 ) タグの人気記事
コメツブツメクサ(米粒詰草)
 コメツブツメクサ(米粒詰草)は、マメ科シャジクソウ属の1年草です。ヨーロッパ、西アジアが原産で、日本へは明治の後期に渡来した帰化種です。侵入経路は不明とされています。日本全国に分布します。名の由来は、米粒状の小さな花をつけるツメクサの仲間である事から。英名は、lesser trefoil、あるいはSuckling clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。日本には、70属198種、11亜種、7変種、17品種があります。シャジクソウ属(Trifolium L. (1753))は温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種のみです。

 茎は分枝しながら地を這い、草丈15~40cmになります。葉は3出複葉で互生します。小葉は長さ5~10mmの倒卵形で、葉先は少し窪み、2~7mmの葉柄があります。花茎はまばらに分岐し、茎頂に総状花序を球形に付けます。

 花期は5月から9月頃。頭花は淡黄色で、長さ3~4mmの蝶形花が5から20個集まったものです。蝶形花は5枚の花弁で構成された離弁花です。淡黄褐色に変色します。萼は長さ2mm程。果期にも花弁は残り、茶色に変色した中に果実を包みます。果実は豆果で、長さ2mm程の倒卵形です。匍匐茎と種子で繁殖します。染色体数は、2n=30。

 似た仲間に、ウマゴヤシ属のコメツブウマゴヤシ(米粒馬肥し)Medicago lupulina L. があり、20~30個の小花が集った頭花をつけ、受粉後に花弁を落します。

Japanese common name : Kometubu-tume-kusa
e0038990_1336424.jpg
Trifolium dubium Sibth.
e0038990_13365223.jpg


コメツブツメクサ(米粒詰草)
別名:キバナツメクサ(黄花詰草)/コゴメツメクサ(小米詰草)
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium dubium Sibth.
花期:5月~9月 1年草 草丈:15~40cm 花(蝶形花長):3~4mm 花序径:7mm

e0038990_12135938.gif

【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
dubium : dubius(疑わしい・不確実の)
Sibth. : John Sibthorp (1758-1796)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.25km 右岸河川敷 2006.04.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 31 May 2006
e0038990_1703595.gif

[PR]
by pianix | 2006-05-31 00:00 | | Trackback | Comments(0)
シロツメクサ(白詰草)
 シロツメクサ(白詰草)は、マメ科シャジクソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、北アフリカ・アジア・南北アメリカ・オセアニアに分布します。日本へは、1846年(弘化3年)にオランダから渡来しました。明治時代以降も牧草・緑肥・緑化用として輸入され、日本全国に分布するようになった帰化植物です。名の由来は、干し草が梱包の緩衝材として使われた事から。クローバ(Clover)は、シャジクソウ(車軸草)属の三つ葉植物全体を指します。日本では普通、本種を指します。英名は、White clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。シャジクソウ(車軸草)属(Trifolium L. (1753))は、温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種1)のみです。

 根には根粒があり、根粒バクテリアとの共生により空中窒素の固定能力を持ちます。地表を這う匍匐茎(ほふくけい)があり、その節々から葉や花の茎を立ち上げます。匍匐茎の長さは50~200cmになるものもあります。葉は3出複葉2)です。倒卵形でV字型の紋様か無紋があります。この紋様は無紋に対して遺伝的優勢にあります。夜は閉じます。4枚葉以上は閉じにくくなり寿命も短めになります。

 花期は4月から10月頃。10~30cmに立ち上がった花茎の先に、15~25mmの総状花序を球形に付けます。頭花は白色で、長さ8~12mmの蝶形花が30から80個集まったものです。蝶形花は5枚の花弁で構成された離弁花です。萼は先端が5裂します。両性花で、10本の雄しべがあり、内9本が筒状になる二体雄ずいを形成します。雌しべは1本です。多数の品種が存在します。蜂などにより他家受粉する虫媒花です。養蜂には重要な植物で、蜂蜜生産量が世界一の蜜源です。果実は豆果です。染色体数は、2n=16,28,32,48,64。

 普通は3枚葉のいわゆる三つ葉ですが、稀に四つ葉があり、幸福を呼ぶ四つ葉のクローバー(Four-leaf clover)と呼ばれています。ヨーロッパの伝説では、三つ葉はキリスト教の三位一体3)を表し、四つ葉は十字架に見立てられます。アイルランドへ布教した聖パトリック(Saint Patrik, 387-493)が教義の説明の為に葉を用いて例えたものとされています。実際のところ、十字架は死に至らしめる拷問処刑用具ですから、宗教的な意味合いを失うと内容は逆転します。アイルランドの国花になっています。

 さらに五つ葉、六つ葉もあり、小原繁男博士(Shigeo Obara 1925-2010.05.04)の18枚葉はギネスブックに登録された最多の枚数です。また2009年5月10日には、56枚葉も発見されています。多枚数葉は遺伝的なものと言われています。

 品種に、オオシロツメクサ(大白詰草)Trifolium repens L. f. giganteum Lagreze-Fossat や、モモイロシロツメクサ(桃色白詰草)Trifolium repens L. f. roseum Peterm. があります。よく似た仲間に、ムラサキツメクサ(紫詰草)Trifolium pratense L. 、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef. があります。

1)シャジクソウ(車軸草)Trifolium lupinaster L.
品種に、シロバナシャジクソウ(白花車軸草)Trifolium lupinaster L. f.leucanthum (Makino) Honda 
2)三出複葉(さんしゅつふくよう):葉身が2以上に分離された小葉で構成されるものを複葉と言う。三出複葉は、3個の小葉からなる複葉。
3)三位一体(さんみいったい):父(神)、子(キリスト)、聖霊の三位格は、一体の神であるとするキリスト教の教義。

Japanese common name : Siro-tume-kusa
e0038990_13522379.jpg
Trifolium repens L.

e0038990_13523937.jpge0038990_13525399.jpg
頭花は蝶形花の集まり 葵区内牧寺ヶ谷 2015.06.01
e0038990_22325042.jpg
養蜂には重要な植物
e0038990_135497.jpg
匍匐茎を持ち上げた様子。節々から葉や花の茎を立ち上げる。

e0038990_13543145.jpge0038990_13544486.jpg
三つ葉 葉の付き方が放射状と十字状がある 2006.05.31

e0038990_13561414.jpge0038990_13563334.jpg
四つ葉 左:葉表 右:葉裏 2007.03.06
e0038990_11325315.jpg
五つ葉 提供:戸塚佳子氏 2016.06.05
e0038990_13571569.jpg
シロツメクサの群落


シロツメクサ(白詰草)
別名:クローバー(Clover)/オランダゲンゲ(和蘭蓮華)/シロツメグサ
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium repens L.
花期:4月~10月 多年草 草丈:10~30cm 花径:1~3mm 花序径:15~25mm

e0038990_12135938.gif

【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
repens : 匍匐する・地に這って根を出した
L. : Carl von Linne (1707-1778)
---
オオシロツメクサ(大白詰草)
giganteum : giganteus(巨大な)
Lagreze-Fossat : Adrian Rose Arnaud Lagreze-Fossat (1818-1874)
モモイロシロツメクサ(桃色白詰草)
roseum : roseus(バラ色の・淡紅色の)
Peterm. : Wilhelm Ludwig Petermann (1806-1855)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.05.15, 2006.05.31, 2007.03.06
葵区内牧寺ヶ谷 2015.06.01
駿河区中島 2016.04.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

30 Mayh 2006, 30 May 2014, 10 June 2015
Last modified: 6 June 2016
e0038990_1703595.gif

[PR]
by pianix | 2006-05-30 00:00 | | Trackback | Comments(5)
ムラサキツメクサ(紫詰草)
 ムラサキツメクサ(紫詰草)は、マメ科シャジクソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、日本全国に分布する帰化植物です。明治初期に北海道へ牧草として輸入され、その後に各地へ広がり野生化しました。名の由来は、紫色の詰草から。詰草は、梱包された品を壊さないようにする緩衝材として使われた事によります。別名のアカツメクサ(赤詰草)の名でも親しまれています。英名は、Red clover、あるいはwild clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。シャジクソウ属(Trifolium L. (1753))は、温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種のみです。

 地下茎があり繁殖します。類似種のシロツメクサ(白詰草)と異なり、茎は地を這わず直立し、30~60cm程までの草丈になります。全体に褐色の軟毛があります。葉は3出複葉です。普通3小葉で、稀に4小葉があります。小葉は卵形または長楕円形で長さ2~3cm、中程にV字をした白の斑紋があります。

 花期は5月から10月の長期に渡ります。茎頂の葉腋から、紅紫色で長さ20~25mmの総状花序を球形に付けます。稀に白色になる品種があり、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.と呼ばれます。ムラサキツメクサの品種なのに、ここではアカツメクサが使われていて和名に統一感がありません。セッカツメクサ(雪華詰草)の名でも知られています。

 花序の下に葉を1対付けます。シロツメクサとの分りやすい相違点です。頭花は蝶形花の集合体で多数あります。蝶形花は、旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなり、花弁の合計数は5枚です。萼は5裂します。10本の雄しべがあり、内9本が筒状になる二体雄ずいです。果実は豆果です。長さ3mm程の卵円形をした1枚の心皮からなる鞘で、種子は1個あります。染色体数は、2n=28。

 マメ科植物の特徴である、根粒バクテリア共生による窒素固定作用があります。畑等で緑肥として使われます。ハーブとしての利用もあります。イソフラボン(Isoflavone)やアントシアニン(Anthocyanine)、ジェニスティン (Genistein)等が含まれます。咳・痰・強壮・便秘等に効果があるとされ、更年期障害の軽減を期待する使い方もあります。

参考:シロツメクサ(白詰草)コメツブツメクサ(米粒詰草)

Japanese common name : Murasaki-tume-kusa
e0038990_19245787.jpg
Trifolium pratense L.
e0038990_1925845.jpg
旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなる蝶形花で、花弁の合計数は5枚
e0038990_19252528.jpg
シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)/別名:セッカツメクサ(雪華詰草)
Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.


ムラサキツメクサ(紫詰草)
別名:アカツメクサ(赤詰草)/赤クローバー
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium pratense L.
花期:5月~10月 多年草 草丈:30~60cm 花序径:20~25mm

e0038990_12135938.gif

【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
pratense : pratensis(草原生の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
---
シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)
f. : forma(品種)
albiflorum : albiflorus(白花の)
Alef. : Friedrich Georg Christoph Alefeld (1820-1872)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10.5km 左岸土手 2006.05.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

29 May 2006
Last modified: 26 November 2014
e0038990_1703595.gif

[PR]
by pianix | 2006-05-29 00:00 | | Trackback | Comments(0)