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クサフジ(草藤)
 クサフジ(草藤)は、マメ科ソラマメ属の多年草です。北半球の温帯から亜寒帯に広く分布し、国内では全国に分布する在来種です。名の由来は、花がフジ(藤)のような草本である事から。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、北半球と南半球の温帯域に2亜属22節、約140種があります。

 茎は蔓性で、先端が巻きヒゲになり、他の植物などに巻き付いて茎長は80cm~150cmになります。葉は偶数羽状複葉で互生します。小葉は18~24枚で、長さ15~30mm、幅2~6mmの狭卵形で薄い。類似種のツルフジバカマ(蔓藤袴)は小葉が10~16枚で長楕円形。葉腋から花柄を出し、総状花序を上向きに付けます。小花は青紫色の蝶形花(ちょうけいか)で、花冠長は15~30mm。

 蝶形花の花弁は5枚で、旗弁(flag)1枚、竜骨弁あるいは舟弁(keel)2枚、翼弁(wing)2枚で構成されています。旗弁の付け根には蜜のありかを示す蜜標があり、この奥に蜜があります。旗弁の基部である爪部と幅が広い部分の舷部(そうぶ)は、ほぼ同じ長さです。類似種のナヨクサフジ(弱草藤)は旗弁が舷部より長くなります。虫媒花です。果実は豆果で、長さ2~3cmの長楕円形。種子は径3mm程の球状で2~6個あります。

 類似種として、海岸近くに生えるヒロハクサフジ(広葉草藤)Vicia japonica A.Gray があります。

Japanese common name : Kusa-fuji
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Vicia cracca L.
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葉は偶数羽状複葉で互生する


クサフジ(草藤)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia cracca L.
花期:5月~8月 多年草 茎長:80~150cm(蔓性) 花冠長:15~30mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
cracca : マメの古名
L. : Carl von Linne(1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.25km 右岸土手 2006.06.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 4 August 2006
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by pianix | 2006-08-04 00:00 | | Trackback | Comments(0)
スズメノエンドウ(雀野豌豆)
 スズメノエンドウ(雀野豌豆)は、マメ科ソラマメ属の1年草です。中国、アフリカ北部、イギリス等の北半球の温帯地域に広く分布し、国内では本州以西から沖縄までに分布する在来種です。名の由来は、カラスノエンドウ(烏野豌豆)1)に比べて小さいので雀が充てられたと言われています。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、2亜属22節、約140種があります。

 ソラマメ属のよく知られた仲間は3種類あり、花の大きさの順で言えば、カラスノエンドウ(烏野豌豆)カスマグサ(カス間草)>スズメノエンドウとなります。カラスノエンドウは通称で、標準和名はヤハズエンドウ(矢筈豌豆)です。その他に、ヨーロッパ原産の外来種であるホソバヤハズエンドウ(細羽矢筈豌豆)、通称ホソバカラスノエンドウ (細葉烏野豌豆)があり、ヤハズエンドウより若干小型になります。

 根元から枝分かれした、細い蔓状の茎を伸ばします。葉は互生します。6~7対(12~14枚)の狭卵形小葉をつける羽状複葉で、先端は枝分かれした巻き髭になります。小葉の先には棘状の突起があり、茎や葉には毛が生えています。花期は4月から6月頃。葉腋から花柄を出し、白紫色で長さ3~4mm程の蝶形花を4つ前後つけます。萼は5つに裂けます。カラスノエンドウにある花外蜜腺は、本種にはありません。果実は豆果で、短毛があります。長さ6~10mm程の楕円形で、2個の種子が入っています。熟すと種子を弾いて飛ばす自動散布型です。

1) 標準和名は、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)。
※スズメ・ノエンドウ(雀・野豌豆)であり、「雀の豌豆」と解釈する人が多いですが誤りです。

Japanese common name : Suzume-noendou
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Vicia hirsuta (L.) Gray

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2007.03.26
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熟した豆果 短毛に覆われ、種子は2個(2006.5.1)


スズメノエンドウ(雀野豌豆)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia hirsuta (L.) Gray
花期:4月~6月 越年草 草丈:30~50cm(蔓性) 花径:3~4mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
hirsuta : hirsutus(粗毛ある・多毛の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Gray : Samuel Frederick Gray (1766-1828)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸 2006.04.15, 2006.05.01
安倍川/河口から11.25km 左岸 2007.03.26
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

15 April 2006, 09 April 2011
Last modified: 30 May 2014
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by pianix | 2006-04-15 00:00 | | Trackback | Comments(0)
カスマグサ(カス間草)
 カスマグサ(カス間草)は、マメ科ソラマメ属の越年草です。ユーラシア大陸の暖温帯に広く分布し、日本では本州から沖縄にかけて分布します。名の由来は、カラスノエンドウ(烏野豌豆)スズメノエンドウ(雀野豌豆)の中間の大きさである事から、それぞれの頭の文字をとり、カとスの間となったと言われています。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、2亜属22節、約140種があります。

 細い茎は30~60cmほどになります。葉は互生します。線状で狭長楕円形の小葉は4~6対で8~12枚あり、偶数羽状複葉です。先端が円頭でやや尖ります。頂小葉が無く、先端は巻き髭になります。花期は、4月から5月頃。葉腋から花茎を伸ばし、旗弁に紅紫色の紋様がある5~7mmの花を3~6個つけます。果実は10~15mmの長さで、無毛の豆果です。3~6個の種子を付けますが、通常は4個です。染色体数は、2n=14。

Japanese common name : Kasuma-gusa
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Vicia tetrasperma (L.) Schreb.

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花と豆果


カスマグサ(カス間草)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia tetrasperma (L.) Schreb.
花期:4月~5月 越年草 草丈:30~60cm(蔓性) 花径:5~7mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
tetrasperma : tetraspermus(四種子の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Schreb. : Johann Christian Daniel von Schreber (1739-1810)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.75km 左岸土手 2006.04.13
安倍川/河口から8.50km 左岸土手 2016.04.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

13 April 2006, 30 May 2014
Last modified: 19 April 2016
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by pianix | 2006-04-13 00:00 | | Trackback | Comments(0)
カラスノエンドウ(烏野豌豆)
 カラスノエンドウ(烏野豌豆)は、マメ科ソラマメ属の越年草です。標準和名は、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)。アジア、ヨーロッパの温帯地域に分布し、日本では本州以西に分布する史前帰化植物です。名の由来は、野のエンドウ(豌豆)に、熟すと黒くなる豆果をカラスに見立てたものです。これより小さなものに、スズメノエンドウ(雀野豌豆)があり、その中間にカスマグサ(カス間草)があります。ヨーロッパ原産の外来種であるオオカラスノエンドウ(大烏野豌豆)1)もあります。ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)は、葉が矢筈(矢羽)形をしている事から。同じマメ科にヤハズソウ(矢筈草)2)があります。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、2亜属22節、約140種があります。

 葉は偶数羽状複葉で、互生し、小葉は狭倒卵形です。茎は四角柱状で細かな毛が生えています。複葉の先に巻きひげがあり、絡み合って立ち上がります。この巻きひげは、小葉が変化したもので、通常は3分岐します。托葉に黒色をした花外蜜腺があり、ここから分泌される蜜に虫が集まってきます。

 花期は3月から6月頃。葉腋に短い柄を出し、紅紫色で蝶形の花を1~2個付けます。花弁数は5枚。果実は豆果で、3~4cmの長さ。中に種子が5~10個入っています。熟すると鞘が黒色化して二つに裂け、はじき飛ばします。染色体数は、2n=12,(10,14)。

 根には、マメ科の特徴である根粒があります。根粒は、根粒菌(Rhizobium leg. bv viciae)によって作られる瘤状のものです。カラスノエンドウは光合成産物を提供し、根粒菌はアンモニア(NH3)を提供する共生関係にあります。

1) オオヤハズソウ(大矢筈草) Vicia sativa L. subsp. sativa
2) ヤハズソウ(矢筈草) Kummerowia striata (Thunb.) Schindl.

Japanese common name : Yahazu-endou
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Vicia sativa L. subsp. nigra (L.) Ehrh.
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蝶形の花で花弁数は5枚(2007.03.06)
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托葉の花外蜜腺から分泌される蜜

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左:葉は偶数羽状複葉 右:小葉は矢筈形。茎先端は3分岐した巻きひげとなる

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左:若い豆果(2006.05.10) 右:黒化した豆果(2007.11.12)
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シロバナヤハズエンドウ(白花矢筈豌豆)
Vicia angustifolia L. var. segetalis (Thuill.) Koch f. albiflora Honda ※異分類


カラスノエンドウ(烏野豌豆)
標準和名:ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia sativa L. subsp. nigra (L.) Ehrh.
synonym : Vicia angustifolia L. var. segetalis (Thuill.) W.D.J.Koch
花期:3月~6月 越年草 草丈:70~150cm 花径:10~15mm 果期:5~7月

【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
sativa : sativus(栽培された)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
subsp. : subspecies(亜種)
nigra : 黒い
Ehrh. : Jakob Friedrich Ehrhart (1742-1795)
---
synonym : (シノニム) 同物異名
angustifolia : angustifolius(細葉の)
var. : varietas(変種)
segetalis : 穀作地生の
Thuill. : Jean Louis Thuillier(1757-1822)
W.D.J.Koch : Wilhelm Daniel Joseph Koch (1771-1849)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6km 右岸河川敷 2007.03.06, 2007.11.12
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2016.04.19
賤機山 2016.04.29
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

09 March 2006, 09 April 2011, 30 May 2014, 11 December 2014, 19 April 2016
Last modified: 30 April 2016
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by pianix | 2006-03-09 00:00 | | Trackback | Comments(2)