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ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)
 ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)は、タテハチョウ科ゴマダラチョウ属の蝶です。東アジアに分布します。日本では、北海道の一部から九州までに分布します。名の由来は、黒色の翅に白紋が散在する胡麻状まだら模様の蝶である事から。胡麻斑の名が付くものに、昆虫ではゴマダラカミキリ(胡麻斑天牛)があり、同じ漢字でも読みが異なるゴマフアザラシ(胡麻斑海豹)があります。英名は、Siren Butterfly。ちなみに、Sirenはギリシャ神話の美声の魔女。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は南極を除く世界の大陸に約6,000種が分布し、日本には約52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ゴマダラチョウ属(Hestina Westwood, 1850)は、日本には本種とアカボシゴマダラ奄美大島亜種1)の2種があります。近年、人為的移入と考えられるアカボシゴマダラ原名亜種2)が拡大して、生態系被害防止外来種(緊急対策外来種)に指定されています。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は頭部に一対の角を持ち、背中の突起は、2対3列あります。エノキ(榎)3)、寒冷地ではエゾエノキ(蝦夷榎)4)を食草とします。幼虫(4~5齢)で越冬します。越冬場所は、エノキの樹下で、枯れ葉の中です。時期が来ると樹を登って葉に取り付き、逆さにぶら下がる垂蛹型の蛹となり、羽化します。

 成虫は5月から8月頃に、雑木林の周辺に現れます。暖地では9月~10月にも現れる事があります。前翅長は、35~50mm、開張は60~85mm。翅は黒褐色の地に白斑と帯状の斑模様があります。退化した前肢、中肢、後肢の、それぞれ1対があります。クヌギ等の樹液や、腐果、獣糞を吸汁します。口吻は淡黄色。複眼は暗黄色で、瞳のような偽瞳孔があります。滑空するように飛翔します。エノキの葉に産卵します。

1)アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)奄美亜種
Hestina assimilis shirakii Shirozu, 1955 [準絶滅危惧(NT)]
2)アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)原名亜種
Hestina assimilis assimilis (Linnaeus, 1758) [生態系被害防止外来種(緊急対策外来種) 旧要注意外来生物]
3)エノキ(榎)Celtis sinensis Pers. [アサ科エノキ属]
4)エゾエノキ(蝦夷榎)Celtis jessoensis Koidz. [アサ科エノキ属]

参考:ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

☆  ☆  ☆

 夏の盛り時期、キャンプ場にいました。付近を歩き回っていた時、何か変だと気付きました。トレッキングパンツに蝶が止まっているのです。例の如く、汗を吸いに来たのだと推測しました。気にしない事にして足早に歩きました。ところが、どんな動作をしても懸命にしがみついているようで、蝶は離れてくれません。蝶に好かれても嬉しくありません。付近にいる子供たちに引き渡そうかと思いましたが、蝶に何も興味がないようでした。何十分か経ったところで強引に引き剥がしました。何事もなかったかのように夏の空に飛び立って行きました。ここまで強引に張り付いていた蝶は初めてでしたので印象に残りました。

Japanese common name : Gomadara-tyou
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Hestina persimilis japonica (C.Felder et R.Felder, 1862)
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ズボンにしがみつくの、止めてくれない?
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汗を吸うのに忙しいようで、振り落とそうとしても離れてくれない
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葉の上で休憩 2007.09.27
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地表で給水 2009.07.22


ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ゴマダラチョウ属
学名:Hestina persimilis japonica (C.Felder et R.Felder, 1862)
※日本本土亜種

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体長:(前翅長)35~50mm/(開張)60~85mm
出現期:5月~6月/7月~8月/(9月~10月)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:エノキ、エゾエノキ

【学名解説】
Hestia : ギリシア神話の炉の女神/ゴマダラチョウ属
persimilis : 非常に類似
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
C.Felder : Baron Cajetan von Felder (1814-1894)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
R.Felder : Rudolf Felder (1842-1871)

撮影地:静岡県静岡市
清水区西里 静岡市清水森林公園 黒川キャンプ場 2015.08.14
安倍川/河口から6.5km 河川敷 2007.09.27
賤機山 2009.07.22
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 January 2017
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by pianix | 2017-01-26 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒオドシチョウ(緋縅蝶)
 ヒオドシチョウ(緋縅蝶)は、タテハチョウ科タテハチョウ属の蝶の一種です。東ヨーロッパから東アジアにかけて分布し、日本では亜種が北海道から九州に分布します。都道府県によっては準絶滅危惧種・絶滅危惧Ⅰ類1)とされています。名の由来は、武具の鎧(よろい)にある緋縅(ヒオドシ)2)の模様に因んだもの。英名は、scarce tortoiseshell。

 垂直分布は、低山から亜高山帯までの山地性です。表翅は赤橙色で黒の斑紋があり、前翅の前縁には白色の斑紋があります。外縁は黒色の帯模様が取り巻き、青金属色の斑紋が入ります。裏翅は茶褐色で波模様があり、翅を閉じた時は枯れ葉のようで地味な感じです。前翅長は32~42mmで、翅を広げて70mm程です。胴体は毛が多く、脚は6本ですが前2本が退化して短くなっています。

 成虫で冬を越します。3月下旬頃から活動を始め、4月頃にエノキの新芽に産卵し、100近くの卵塊となります。卵は縦に白色の放射状筋があります。完全変態をします。孵化した幼虫は集団で葉を食べます。終齢幼虫は60mm程で、黒色で黄色の筋が通り、黒と赤橙色の棘状突起があります。6月頃に蛹になり下垂させます。6月末から7月頃に成虫となります。樹液や、獣糞、腐果に集まります。羽化後1ヶ月程で休眠に入ります。

 仲間に、エルタテハ(L立翅) Nymphalis vaualbum samurai (Fruhstorfer, 1907)、キベリタテハ(黄縁立羽) Nymphalis antiopa asopos (Fruhstorfer, 1909)がいます。タテハチョウ科コヒオドシ属には、ヒオドシの名が入る、コヒオドシ(小緋縅) Aglais urticae connexa (Butler, [1882])が、高山や北海道にいます。

★  ★  ★

 里山の山頂で3月にいつも出会うチョウです。痛んだ翅を見て、「越冬ご苦労さんでした、生き延びて良かったね」と思うのです。注目される事が少ないヒオドシチョウですが、夏前に種を託す為に生き延びた勇姿にも見えます。誰もいない山頂では貴重な生物であり、いとおしさを感じます。私と同じ時代を生きている生物なのだなと感じ入りながら、次の山頂へ向かうのでした(嘘…カメラが重くて疲れるから捨てていこうかとか、ザックを引きずって下山しようかとか、いい加減な事しか考えていない)。

1)日本のレッドデータ検索システム(NPO法人 野生生物調査協会、NPO法人 Envision環境保全事務所)による。
2)緋縅(ひおどし):緋色の絹で織り込んだ縅(おどし)。縅は甲冑(かっちゅう)の小札板を上下に結び合わせる事。甲冑は、甲(よろい)と冑(かぶと)。

Japanese common name : Hiodosi-chou
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Nymphalis xanthomelas japonica (Stichel, 1902)
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2009.03.07 (大山)


ヒオドシチョウ(緋縅蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科タテハチョウ属
学名:Nymphalis xanthomelas japonica (Stichel, 1902)

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体長:(前翅長)32~42mm/(開張)約70mm
分布:北海道~九州
発生期:6月~7月(年1回)
食草:エノキ、シダレヤナギ

タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)
タテハチョウ亜科(Nymphalinae Swainson, 1827)
タテハチョウ属(Nymphalis Kluk, 1802)
コヒオドシ属(Aglais Daiman, 1816)

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡(Alt.435.2m) 2008.03.18
大山(Alt.986m) 2009.03.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 07 June 2012
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by pianix | 2012-06-02 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水
 夏の暑い盛りの日。山道を汗を流して登り詰め、山頂で休息をしていました。ヒカゲチョウがやってきて、私の手に止まりました。チョウは長い管状の口器である口吻を伸ばして私の肌に当て、汗を吸い始めました。それは私の予想に反した、しっかりとした感触でした。小さく細い口吻を押しつけられると、小さな鞭で叩かれているような刺激がありました。

 口吻(Proboscis)は、口先の事で、蝶では吸収管の事です。口吻は、溝のある小顎外葉2本が重なり合って管状となり、毛細管現象で吸い上げをします。普段は巻かれて収納されます。口吻を伸ばした時に曲がる点を屈折点と言い、屈折点から先端までを前後に動かす事ができます。この僅かな部分の動きの刺激なのです。

 蝶の給水行動は、体温調整とか栄養補給をしているのではないかと推測されています。水分によって体温を下げる事と、汗などに含まれるナトリウム等のミネラルの摂取です。普段は逃げる蝶が、自ら近寄り摂取するというのは、ある意味、危険を冒しているわけで、そうしなければならない強い事情があるのは確かです。給水行動は危険回避を上回るという本能があるのでしょう。

 大群で来られると恐れをなしてしまいますが、1匹程では親しみが湧くのではないでしょうか。ただ、蝶が嫌いな人も少なからずいるので、汗を吸いに来る蝶に恐怖を感じて逃げる事もあるかもしれません。私の場合は、汗を吸わせてあげるから写真を撮らせてもらうという交換条件を付けます。しばらくの時間を蝶と過ごし、私も給水して、初めての道を下り始めました。

※開張:かいちょう(Wing span)。前翅を広げた時の左右端までの幅。
※前翅長:ぜんしちょう(Forewing length)。前翅の根元から先端までの長さ。

※ヒカゲチョウ(日陰蝶)についてはこちらをご覧下さい

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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左:左手の甲で給水している。       右:左人差し指付け根で給水している


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍城跡(Alt. 435m) 2008.08.26
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 26 June 2010
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by pianix | 2010-06-14 00:00 | | Trackback | Comments(5)
ヒカゲチョウ(日陰蝶)
 ヒカゲチョウ(日陰蝶)は、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。日本特産種で、ナミヒカゲ(並日陰)とも言われます。名の由来は、日陰にいることが多い事によります。

 タテハチョウ科(Nymphalidae)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ジャノメチョウ亜科(Satyrinae)の蝶は、翅に眼状紋があり、暗いところを好み、前脚は退化し、蛹は垂れ下がるのが特徴です。

 雑木林の中で生息します。体長は3cm前後、翅を広げて5~6cmです。全体に薄い茶褐色をしています。外縁に蛇の目模様の眼状紋があります。眼状紋は、後翅表面に1対、前翅裏面に1~2対、後翅裏面に6~7対あり、内2対は大きくなります。後翅裏面には淡褐色の斜帯があり、眼状紋列内側の色が濃くなった暗色条は緩やかに曲がります。性標は、後翅表面にあり、雄の場合は黒茶色の毛束があり、雌にはありません。成虫は樹液や腐食した果実の汁などを吸汁します。幼虫の食草は、ススキ・ササ類です。完全変態します。幼虫で越冬します。蛹は垂れ下がります。

 類似種に、黒みが強く暗色条が「くの字」型に屈曲するクロヒカゲ(黒日陰)や、大型のオオヒカゲ(大日陰)がいます。

ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 3 October 2006
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by pianix | 2006-10-03 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
 ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)は、タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属の蝶です。日本、アフリカ北東部・インド・インドシナ半島・オーストラリア・中国・朝鮮半島に分布します。日本では、本州、四国、九州、沖縄に分布します。

 名の由来は、翅の褄が黒く、豹紋がある事から。「褄」とは、着物の裾の左右両端の部分や縦褄(襟下)の意味で、前翅先端部の縁が黒くなっているので「褄黒」。「豹紋」は、翅の前の波模様や、それに続く丸模様の黒点が豹柄である事からです。英名は、Indian fritillary。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は、南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。

 食草であるスミレ類に産卵します。幼虫は、スミレ類の葉を食べます。終齢幼虫の体長は30mm程になります。体色は黒色で、縦に赤い筋があります。分岐する棘状の突起があり、頭部側では黒色ですが、他は根元が赤く先端が黒色になります。1節毎、両側面に2本ずつ、上面に2本の計6本があります。実に毒々しい様相ですが、毒は無く刺される事もありません。幼虫で越冬します。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♀
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♂

Japanese common name : Tumaguro-hyoumon
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Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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左:多分、5齢(終齢幼虫)2006.08.31 右:成虫2006.09.07


ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属
学名:Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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体長:(前翅長)27~38mm/(開張)65~75mm/(幼虫)30mm
出現期:4月~11月(年4~5回)
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:スミレ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.08.31, 2006.09.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 September 2006
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by pianix | 2006-09-16 00:00 | | Trackback | Comments(0)
コミスジ(小三筋)
 コミスジ(小三筋)は、タテハチョウ科タテハチョウ亜科ミスジチョウ属の蝶です。ヨーロッパ・中央アジアからヒマラヤ・東アジア等の旧北区に分布します。日本では、北海道・本州・四国・九州に分布する普通種です。名の由来は、三本の白線紋がある小型の蝶である事から。英名は、Common Sailer、あるいはCommon Glider。コミスジはタテハチョウの仲間です。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の表と裏の模様が異なっているものが多く、前脚が退化して短くなっている事です。

 成虫の前翅長は22~30mm。メスはオスよりやや大きめです。地色は茶褐色で、白色横帯と白紋があり、裏面は濃茶褐色です。前翅付け根から出る白色帯は、中室端で2つに分離します。この部分の白点が細かくなっているのがホシミスジ(星三筋)で、滑らかな白線状になるのがミスジチョウ(三筋蝶)、白線上縁がギザギザ状で前翅の先端に白紋があるのがオオミスジ(大三筋)です。

 触覚の先端は3稜があります。飛行の特徴は滑空する事。花の蜜を吸汁します。幼虫は灰褐色で体長は約24mm、前後に小突起があります。マメ科の植物を食べます。終齢(5齢)幼虫は落ち葉の中で越冬します。蛹は尾部のカギ状器官で逆さにぶら下がります。

Japanese common name : Ko-misuji
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Neptis sappho intermedia (W.B. Pryer, 1877)
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2006.08.02
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2009.07.13 
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2009.07.13


コミスジ(小三筋)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科タテハチョウ亜科ミスジチョウ属
学名:Neptis sappho intermedia (W.B. Pryer, 1877)

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体長:(前翅長)22~30mm/(開張)45~54mm
出現期:4月~10月(年2~4回)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:(幼虫)マメ科・ニレ科

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から14.25km 左岸土手 2006.08.02
賤機山(Alt.140m) 2009.07.13
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

5 September 2006
Last modified: July 13, 2009
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by pianix | 2006-09-05 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♀
 ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)は、タテハチョウ科ツマグロヒョウモン属の蝶です。写真は雌です。キバナコスモスが咲く頃、安倍川河川敷で見る蝶のほとんどが、ツマグロヒョウモンでした。温暖化の影響で北進し、生息域を拡大しているとされています。以前は珍しい蝶でしたが、現在ではもっとも普通に見られる蝶の一つになってしまいました。

 褄黒豹紋蝶の「褄」とは、着物の裾の左右両端の部分や縦褄(襟下)の意味で、前翅の縁が黒くなっているので「褄黒」の名が付いています。「豹紋」は、翅の前の波模様や、それに続く丸模様の黒点が豹柄である事からです。雌は翅両端に黒紋があります。毒蝶のカバマダラに擬態していると言われています。雄には、この黒紋はありませんから、雌雄の見分けは大変楽な種類です。間違えやすいものに、同じタテハチョウ科のヒメアカタテハ(姫赤立羽)やミドリヒョウモン(緑豹紋)があります。

 終齢幼虫は黒地で、縦にオレンジの線が入り、棘状の突起に毛が生えています。毒々しい色ですが危険はないようです。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♂
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫

Japanese common name : Tumaguro-hyoumon
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Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)
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2005.09.08 


ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ツマグロヒョウモン属
学名:Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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体長:(前翅長)27~38mm/(開張)65~75mm
出現期:4月~11月
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:スミレ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から6.25km 右岸河川敷 2005.09.08, 2005.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

10 December 2005
Last modified: June 14, 2008
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by pianix | 2005-12-10 00:00 | | Trackback | Comments(7)
コムラサキ(小紫蝶)
 コムラサキ(小紫蝶)は、タテハチョウ科コムラサキ亜科コムラサキ属の昆虫です。国蝶に指定されています。コムラサキは、オオムラサキ(大紫蝶)をそのまま小さくしたような蝶です。だからと言って他の蝶より小さいという事ではありません。大きさの違いの他、オオムラサキが絶えず紫色を発色しているのに対し、コムラサキは雄のみが光の当たる角度によって翅表に美しい紫色を発色します。このような発色の仕方を構造色と言います。

 翅裏は薄い褐色をベースに白の帯模様があります。それで、アカタテハと見間違う場合があります。低地から1800m程の高地にまで広く垂直分布しています。クヌギやヤナギの樹液を吸いに集まりますが、花にはほとんど集まりません。軽快に飛び回ります。産卵は葉裏に行われ、直後の卵は青緑色の釣り鐘形をしています。幼虫は2本の角を持っています。最近は、食草のヤナギ類が減少していることから生息が難しくなっているようです。寒くなると幼虫で樹の上に越冬します。11月の終わり頃には樹皮に酷似した茶褐色になり、見つけにくくなります。地色が黒褐色のクロコムラサキ(黒小紫蝶)もいますが、発生地域が限定されます。

 因みに、オオムラサキ(大紫)はツツジ科の植物で、コムラサキ(小紫)はクマツヅラ科の植物です。名前だけでは植物か蝶なのか混乱するときがあります。

Japanese common name : Ko-murasaki
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Apatura metis substituta Butler, 1873


コムラサキ(小紫蝶)
別名:カクシムラサキ
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科コムラサキ亜科コムラサキ属
学名:Apatura metis substituta Butler, 1873

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出現期:5月~10月(年2回・暖地では年3回)
体長:(前翅長)32~38mm/(開張)50~70mm
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:ヤナギ類

撮影地:静岡県静岡市
藁科川(安倍川水系) 2.0km右岸 2005.09.02
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 22, 2008
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by pianix | 2005-11-06 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ヒメアカタテハ(姫赤立翅)
 ヒメアカタテハ(姫赤立翅)は、タテハチョウ科タテハチョウ亜科アカタテハ属の昆虫です。世界で一番数が多いチョウで、汎世界種と言われています。秋になると見る機会が多くなります。産卵場所であるヨモギが多くなるので個体数が増えるのかもしれません。写真に写っている、ヒメアカタテハが止まっている花はキバナコスモスです。

 翅の先端部分が黒色で白の斑点があるものの、少し見ただけではツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)の雌だと思われるかもしれません。静岡では圧倒的にツマグロヒョウモンが多い感じがしますから、勘違いを起こすのも無理からぬ事です。アカタテハ(赤立翅)よりも一回り小さいのでヒメアカタテハ。後翅にオレンジ色の斑紋が多いのが見分けるポイントです。
★  ★  ★

 晴れて少し気温が上がった河川敷では、様々な昆虫が活発に動き回っています。バッタ類の数の多さには驚かされます。蝶は元気いっぱいに飛び回るので、カメラを向ける事が難しくなります。落ち着きが無く、じっとしてくれません。

参考:ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)-1

Japanese common name : Himeaka-tateha
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Cynthia cardui (Linnaeus, 1758)
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止まっている花はコセンダングサ。


ヒメアカタテハ(姫赤立翅)
学名:Cynthia cardui (Linnaeus, 1758)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科タテハチョウ亜科アカタテハ属

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体長:(前翅長)25~33mm/(開張)55~60mm
出現期:4月~11月(年3~4回)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:ゴボウ、ヨモギ、ハハコグサ

【学名解説】
Cynthia : ギリシャ神話、月の女神Artemisの異名/アカタテハ属
cardui : アザミのラテン古名
Linnaeus : Carl von Linné (1707-1778)
英名 : painted lady(厚化粧の女性)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.75km 左岸河川敷 2005.10.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: June 25, 2008
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by pianix | 2005-10-15 00:00 | | Trackback | Comments(0)
キタテハ(黄立羽)
 台風11号が通過した翌日の26日、静岡は気温が上がり暑くなりました。台風の影響で河川が増水するので見て回る事にしています。いつもは少しの水しか流れていない安倍川ですが、増水すると河川敷のスポーツ広場まで水が上がってくる事があります。今回は、そのような影響はほとんど見られませんでした。

 増水・激しい日差し・風等の過酷な環境で育つ野草を見ていると、立派だと言わざるを得ません。少しの油断で病気や虫の害を受けてしまう野草ですから、丈夫でなければやっていけないのですが、仲間内の生存競争も同様に過酷です。激しい雨風に打ち勝った花達を今日も見る事ができました。

 少し山奥へ行きたいと考えバイクを走らせました。ゲンノショウコやキンミズヒキが草刈りのため近くで見られなくなってしまったためです。その途中、ハツユキソウ(初雪草)に止まるキタテハ(黄立羽)を見ました。豹のような模様がある表の翅ですが、閉じると枯れ葉のような地味な模様が見えます。その変化が大きいので、同じ蝶であっても別種かと見間違えそうです。私は、この裏翅の模様のほうが好きです。白く小さなC形の模様が見えますが、これが小種名のc-aureum(aureus:黄金色の)の由来です。似た蝶に
シータテハ:Polygonia c-album (Linnaeus, 1758)
エルタテハ:Nymphalis vau-album samurai (Fruhstorfer, 1907)
があります。

 どこに避難して台風をやり過ごしていたのでしょうか。たくさんの種類の蝶が舞っていました。

Japanese common name : Ki-tateha
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Polygonia c-aureum (Linnaeus, 1758)


キタテハ(黄立羽)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科キタテハ属
学名:Polygonia c-aureum (Linnaeus, 1758)

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体長:(前翅長)22~34mm/(開張)60mm
出現期:3月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:(幼虫)カナムグラ

【学名解説】
Polygonia : 多角形の
aureum : aureus(黄金色の)
Linnaeus : Carl von Linne (1707-1778)
album : 白い(中性系)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から21km 左岸土手 2005.08.26
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 27 August 2005
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by pianix | 2005-08-27 00:00 | | Trackback | Comments(0)