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チチコグサ(父子草)
 チチコグサ(父子草)は、キク科チチコグサ属の多年草です。日本、中国、韓国、台湾に分布します。日本全国に分布する在来種です。名の由来は、在来種のハハコグサ(母子草)と対比させ、褐色の花に華やかさが無く地味との意味で付けられたと言われています。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、双子葉植物の中で最も進化した植物群と言われています。世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。ハハコグサ属(Gnaphalium L. (1753))は世界で約120種が分布し、日本には数種が自生します。近年にハハコグサ属からチチコグサ属(Euchiton Cassini, 1828)に分離独立されました。

 根は匐枝を横に出し、群生します。根出葉は束生し、葉裏に綿毛が密生する長さ2.5~10cm、幅4~7mmの線状倒披針形です。茎は細く、白色の綿毛を密生します。茎葉は少数が互生し、長さ20~25mm、幅2~4mmの線状。全縁で鋭頭です。両面に毛がありますが、表側はまばらです。草丈は8~25cmになります。

 花期は5月から10月頃。茎頂に頭状花を付けます。茶褐色の頭花は総苞の集合体です。総苞は鐘形で10以上あり、総苞の回りには総苞片があります。合弁花である両性花です。果実は痩果で3mm程の冠毛があり、風によって伝搬されます。繁殖は種子と地下茎によります。染色体数は、2n=28。

 種小名にjaponicusとあります。日本産という意味のラテン語です。ラテン語の場合、名詞には性(gender)があります。男性(masculine)、女性(feminine)、中性(neuter)の3性名詞です。これを「日本」に当てはめると、女性名詞はjaponica(ヤポーニカ)、男性名詞はjaponicus(ヤポーニクス)、中性名詞はjaponicum(ヤポーニクム)となります。チチコグサ属(Euchiton)は男性名詞なので種小名はjaponicusと男性名詞、ハハコグサ属のGnaphaliumという名詞は中性名詞なので、種小名も中性名詞となっています。これは属名と種小名の性の一致という学名規則によっています。このような規則を持った学名でも、中には怪しいものが見受けられます。

 類似種に、チチコグサモドキ(父子草擬)、ウラジロチチコグサ(裏白父子草)があります。

Japanese common name : Titi-ko-gusa
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Gnaphalium japonicum Thunb.
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チチコグサ(父子草)
キク科チチコグサ属
学名:Euchiton japonicus (Thunb.) Anderb.
synonym : Gnaphalium japonicum Thunb.
花期:5月~10月 多年草 草丈:8~25cm 総苞:4~5mm

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【学名解説】
Euchiton : eu(良)+chiton(衣服)/チチコグサ属
japonicus : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Anderb. : Arne A. Anderberg (1954 - )
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
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Gnaphalium : gnaphallon(一握りの尨毛=獣の毛)|フェルトに由来/ハハコグサ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.05.06
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

25 May 2006
Last modified: 31 December 2014
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by pianix | 2006-05-25 00:00 | | Trackback | Comments(2)