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カラスビシャク(烏柄杓)
 カラスビシャク(烏柄杓)は、サトイモ科ハンゲ属の多年草です。中国、朝鮮半島、日本が原産で、国内では全土に分布する在来種です。名の由来は、仏炎苞の形を柄杓に見立てたもの。別名のハンゲ(半夏)は中国名で、漢方生薬の名にもなっています。半夏は、半夏生という暦日である七十二候雑節の頃(夏至から数えて11日目で、7月2日頃)に花が咲く事から。

 サトイモ科(Araceae Juss. (1789))は115属2000種以上が熱帯を中心に分布します。ハンゲ属(Pinellia Tenore, 1839)は、アジアの暖帯から温帯に7種があり、日本には2種が自生します。

 畑地や田んぼに自生します。塊茎は白色で1cm程。生薬の半夏(日本薬局方)として使われます。葉は根生し、3小葉をつけます。葉柄は長さ10~20cm。小葉は楕円形から長楕円形で先端は尖り、長さ5~11cm。小葉や葉柄の下部に珠芽を付けます。20~40cmに花茎を伸ばします。花期は5月から8月頃。緑色か帯紫色で長さ5~6cmの仏炎苞を単生させ、肉穂花序に花を密生させます。舷部(筒部の上部にある舌のように伸びる部分)の内部は短毛が密生します。花序の付属体(穂の先端から糸状に伸びる部分)は仏炎苞の外に出ます。果実は、液果です。珠芽や子球で増え、繁殖力が強い畑地の害草です。

 類似種に、深く3裂した大きな葉があるオオハンゲ(大半夏)Pinellia tripartita (Bl.) Schottがあります。因みに、名が似ているハンゲショウ(半夏生)は、ドクダミ科ハンゲショウ属で形が異なります。

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 非常に暗い曇りの日に、カラスビシャクを見つけました。河川敷で見るのは初めてですが、もしかしたら単に見落としていただけなのかもしれません。1株しかありませんでした。晴れた日に撮影に来ようと考え引き上げました。数日おいて出かけると、姿が見えません。何日か注意して探し回ったのですが、見つけられませんでした。試し撮りしておいた写真は、他の草と混在して、はっきりしないものでした。

Japanese common name : Karasu-bisyaku
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Pinellia ternata (Thunb.) Breitenb.


カラスビシャク(烏柄杓)
別名:ハンゲ(半夏)
サトイモ科ハンゲ属
学名:Pinellia ternata (Thunb.) Breitenb.
花期:5月~8月 多年草 草丈:20~40cm 仏炎苞長:5~6cm

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【学名解説】
Pinellia : Gian Vincenzo Pinelli (1535-1601)に因む/ハンゲ属
ternata : ternatus(三出の・三数の)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Breitenb. : Wilhelm Breitenbach (1856- )

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.08.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 15 September 2006
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by pianix | 2006-09-15 00:00 | | Trackback | Comments(0)