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ベニゴウカン(紅合歓)
 ベニゴウカン(紅合歓)は、マメ科ベニゴウカン属の常緑低木です。メキシコ原産で、日本では栽培種として扱われています。渡来時期は明治初年と言われていますが詳細は不明です。名の由来はネムノキ(合歓木)に似て、赤色の花を付ける事から。別名のヒゴウカン、ヒネムとも緋合歓で、読みが異なるだけです。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、約650属12000種が分布します。日本には41属100種が分布します。ベニゴウカン属(Calliandra Bentham, 1840)は。中南米に約150~200種があるとされています。

 樹高は1~2mになります。葉は2回羽状複葉です。2~5対を互生し長さ約2.5cm。小葉は披針形で2列対生し、長さ約5mm。葉柄や葉裏に微細な柔軟毛があります。この為、葉表は緑で裏は薄緑色になります。葉は夜に閉じます。

 花期は4から11月頃。葉腋から長い花柄を出し、小さな花冠から緋色で径約2cmの頭状花をつけます。長さ2~2.5cmの雄しべが房状に20本程出て扇形になり目立ちます。花柄は下向きになります。夜に開き午後に萎れる一日花です。

 果実は豆果です。寒さに弱く日当たりを好みます。温暖な地では路地植えができます。繁殖は挿し木や実生で行います。染色体数は、2n=16。

 他に、花が大きいオオベニゴウカン(大紅合歓)Calliandra haematocephala Hassk. があります。

Japanese common name : Beni-goukan
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Calliandra eriophylla Benth.

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雄しべが扇形に広がる。頭状花と蕾。

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葉は羽状複葉。左手人差し指での大きさ比較。葉柄や葉裏に微細な柔軟毛がある。


ベニゴウカン(紅合歓)
別名:ヒゴウカン(緋合歓)/ヒネム(緋合歓)
マメ科ベニゴウカン属
学名:Calliandra eriophylla Benth.
花期:4月~11月 常緑低木 樹高:1~2m 花径:約2cm 

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【学名解説】
Calliandra : callos(美しい)+andros(雄しべ)/ベニゴウカン属
eriophylla : eriophyllus(軟毛葉の)
Benth. : George Bentham (1800-1884)

撮影地:静岡県静岡市
駿河区中田本町/(有)静岡ゴルフガーデン (植栽) 2015.10.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 23 November 2015
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by pianix | 2015-12-01 08:00 | | Trackback | Comments(0)
アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)
 アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)は、マメ科ヌスビトハギ属の1年草です。北アメリカ原産で、日本では関東以西に多く分布します。1940(昭和15)年に大坂で確認された帰化植物です。名の由来は、実の形を盗人の足形に見立てたヌスビトハギ(盗人萩)があり、荒れ地でも育つ繁殖力を持つ種である事から。英名は、Panicledleaf tick-trefoil、あるいは Panicled tick-trefoil。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、日本には70属198種、11亜種7変種17品種があり、41属100種が自生します。ヌスビトハギ属(Desmodium Desvaux, 1813)は約400種あり、日本には9種が自生します。

 茎は木質化し、開出毛が多くあり、分枝して高さ50~100cmになります。葉は3出複葉です。小葉は長さ5~8cm、幅1~4cmの狭卵形で先端は尖り、両面に伏毛があります。円錐花序に花を付けます。花は紅紫色の蝶形花(ちょうけいか)で、花冠の長さは7~8mm。蝶形花の花弁は5枚で、旗弁(flag)1枚、竜骨弁あるいは舟弁(keel)2枚、翼弁(wing)2枚で構成されています。旗弁は丸みを帯びて、薄緑色で長楕円形の斑紋が2つあります。雄しべ9個と雌しべは、訪虫されると竜骨弁から跳ね上がって飛び出しますが、出たままになり収納されません。

 果実は節果(せっか:loment)で、扁平で節毎にくびれます。節果とは、鞘に節があって分離されるものを言います。節毎を小節果と言います。長さ6~7mm前後の小節果が3~6個あります。熟すと節が茶色になり、節からちぎれて扁平の三角形状になります。小節果ひとつに種子が一つ入っていて、表面にある鉤状の毛によって動物に取り付き、散布されます。在来種のヌスビトハギに比べ、節果のくびれは大きくありません。花は可愛いけれど、果実には閉口させられます。染色体数は、2n=22。

Japanese common name : Areti-nusubito-hagi
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Desmodium paniculatum (L.) DC.
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▲全体の様子

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▲ 左:節果 右:葉


アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)
マメ科ヌスビトハギ属
学名:Desmodium paniculatum (L.) DC.
花期:8月~10月 1年草 草丈:50~100cm 花冠長:7~8mm

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【学名解説】
Desmodium : desmos(絆・鎖)+eidos(構造)/ヌスビトハギ属
paniculatum : paniculatus(円錐花序の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
DC. : Augustin Pyramus de Candolle (1778-1841)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.09.03 - 09.05
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 6 September 2006
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by pianix | 2006-09-06 00:00 | | Trackback | Comments(2)
コマツナギ(駒繋)
 コマツナギ(駒繋)は、マメ科コマツナギ属の落葉小低木です。日本と中国が原産で、国内では本州・四国・九州に分布する在来種です。名の由来は、馬を繋ぎ留められる程、根が丈夫であるからとか、葉が馬の好物で場所を離れないから、等と言われています。駒とは馬の事です。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、日本には70属198種、11亜種7変種17品種があり、41属100種が自生します。コマツナギ属(Indigofera L. (1753))は、熱帯から亜熱帯に約700種が分布します。Indigoferaは、藍色を持つの意味で、藍色の染料が採れる事からの命名です。

 根は地中深く張り側根も長く出ます。茎は叢生し40~100cmになります。葉は、奇数羽状複葉で互生し、小葉は7~13枚。長さ8~20mm、幅2~10mmの長楕円形で全縁。茎や葉には伏毛があり、葉は夜に閉じます。

 花期は7月から9月頃。葉腋から4~10cmの円錐花序を出します。小花は淡紅色で、長さ4~5mmの蝶形花です。花序の下から上に向かって順に咲きます。果実は長さ25~30mm、幅2.5~3mmの豆果です。熟すと黒色となり、裂開して黄褐色の種子3~8個を散布します。染色体数は2n=16。

Japanese common name : Koma-tunagi
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Indigofera pseudotinctoria Matsum.

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小花は淡紅色で、長さ4~5mmの蝶形花

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葉は奇数羽状複葉で互生し、伏毛があります


コマツナギ(駒繋)
マメ科コマツナギ属
学名:Indigofera pseudotinctoria Matsum.
花期:7月~9月 落葉小低木 樹高:40~100cm 花冠長:4~5mm

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【学名解説】
Indigofera : indigo(藍)+fero(有する)/コマツナギ属
pseudotinctoria : pseudo(偽の、疑似)+キアイ(木藍)*
Matsum. : 松村 任三 Jinzo Matsumura (1856-1928)
*タイワンコマツナギ(台湾駒繋)Indigofera tinctoria L.

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 右岸土手 2006.07.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

11 August 2006
Last modified: 2 March 2017
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by pianix | 2006-08-11 00:00 | | Trackback | Comments(0)
クサフジ(草藤)
 クサフジ(草藤)は、マメ科ソラマメ属の多年草です。北半球の温帯から亜寒帯に広く分布し、国内では全国に分布する在来種です。名の由来は、花がフジ(藤)のような草本である事から。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、北半球と南半球の温帯域に2亜属22節、約140種があります。

 茎は蔓性で、先端が巻きヒゲになり、他の植物などに巻き付いて茎長は80cm~150cmになります。葉は偶数羽状複葉で互生します。小葉は18~24枚で、長さ15~30mm、幅2~6mmの狭卵形で薄い。類似種のツルフジバカマ(蔓藤袴)は小葉が10~16枚で長楕円形。花期は5月から8月頃。葉腋から花柄を出し、総状花序を上向きに付けます。小花は青紫色の蝶形花(ちょうけいか)で、花冠長は15~30mm。

 蝶形花の花弁は5枚で、旗弁(flag)1枚、竜骨弁あるいは舟弁(keel)2枚、翼弁(wing)2枚で構成されています。旗弁の付け根には蜜のありかを示す蜜標があり、この奥に蜜があります。旗弁の基部である爪部と幅が広い部分の舷部(そうぶ)は、ほぼ同じ長さです。類似種のナヨクサフジ(弱草藤)は旗弁が舷部より長くなります。虫媒花です。果実は豆果で、長さ2~3cmの長楕円形。種子は径3mm程の球状で2~6個あります。

 類似種として、海岸近くに生えるヒロハクサフジ(広葉草藤)Vicia japonica A.Gray があります。

Japanese common name : Kusa-fuji
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Vicia cracca L.
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葉は偶数羽状複葉で互生する


クサフジ(草藤)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia cracca L.
花期:5月~8月 多年草 茎長:80~150cm(蔓性) 花冠長:15~30mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
cracca : マメの古名
L. : Carl von Linne(1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.25km 右岸土手 2006.06.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 4 August 2006
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by pianix | 2006-08-04 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ミヤコグサ(都草)
 ミヤコグサ(都草)は、マメ科ミヤコグサ属の多年草です。東アジアの温帯(朝鮮・中国・ヒマラヤ)が原産です。国内では全土に分布する史前帰化植物です。名の由来は、奈良や京都の都周辺に咲いていたという説、ミャクコングサ(脈根草)が転訛したものとの説があります。英名は、Bird's foot trefoil。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、日本には41属100種が自生します。ミヤコグサ属(Lotus L. (1753))は世界に約150種が分布します。

 茎は根元で分枝して地を這います。斜上し、草丈15~35cmになります。茎や葉、萼は無毛です。対してセイヨウミヤコグサには毛があります。奇数羽状複葉で、5枚の倒卵状楕円形をした小葉があります。内2枚は托葉になっているので3出複葉に見えます。長さ6~13mmで幅は3~8mm。萼は筒状で、萼片は萼の長さの半分以上裂けます。

 花期は4月から10月頃。花茎を長く伸ばして、先に2~3個の花を付けます。花径10~15mmの蝶形花で、黄色。花弁は、上部にある旗弁 (standard petal)、左右にある翼弁 (wing petals)、下に2つある竜骨弁 (keel petals) の計5枚からなります。2個の竜骨弁は筒状になり、雄しべと雌しべを包みます。雄性先熟です。染色体数は、2n=12。

 果実は長さ20~35mmの豆果で、細長い円柱形をしています。熟すと2裂して黒色の種子を出します。種子は、堅い種皮に覆われています。マメ科の特徴である根粒菌は、Mesorhizobium loti(ミヤコグサ根粒菌)。本種はゲノムサイズ(約4億5千万塩基対)が小さくライフサイクルが短い(2ヶ月)事からマメ科のモデル植物として扱われています。

 類似種として、在来種で開花後に黄赤色になるニシキミヤコグサ(錦都草)Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel f. versicolor Makino 、帰化種のセイヨウミヤコグサ(西洋都草)Lotus corniculatus L. var. corniculatus(染色体数:2n=24)があります、。種や挿し芽で簡単に増殖できます。

Japanese common name : Miyako-gusa
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Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel

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左:萼の部分。萼や茎に毛が無い。右:セイヨウミヤコグサは毛がある

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右:豆果。左はセイヨウミヤコグサ。初めは緑で、熟すと黒色化する。
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セイヨウミヤコグサ(西洋都草)
Lotus corniculatus L. var. corniculatus


ミヤコグサ(都草)
別名:エボシグサ(烏帽子草)
マメ科ミヤコグサ属
学名:Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel
花期:4月~10月 多年草 草丈:15~35cm 花径:10~15mm

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【学名解説】
Lotus : ギリシャ古語の植物名/ミヤコグサ属
corniculatus : 角のある・小角状の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
var. : varietas(変種)
japonica : 日本の[japonicus(男性)/japonica(女性)/japonicum(中性)]
Regel : Eduard August von Regel (1815-1892)
---
ニシキミヤコグサ(錦都草)Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel f. versicolor Makino
japonicus: 日本の[japonicus(男性)/japonica(女性)/japonicum(中性)]
f. : forma(品種)
versicolor : 斑入りの、変色の、種々の色のある
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
---
セイヨウミヤコグサ(西洋都草)
英名:Birdsfoot trefoil
学名:Lotus corniculatus L. var. corniculatus
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撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.05.10, 2006.06.29
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

28 June 2006
Last modified: 02 November 2016
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by pianix | 2006-06-28 00:00 | | Trackback | Comments(2)
クララ(眩/苦参)
 クララ(眩/苦参)は、マメ科クララ属の多年草です。中国が原産で、朝鮮半島にも分布し、アメリカに帰化しています。日本では本州以南に分布する在来種です。外国女性と間違えられそうな名になっています。名の由来は、根を噛むと目が眩むほど苦い事から眩草(くららぐさ)であって、それが短縮されたものと言われています。英名は、Ku shen。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、日本には41属100種が自生します。クララ属(Sophora L. (1753))は、世界に約50種があります。

 根は人参に似た直根で、肥大した塊根になります。乾燥させた塊根は、日本薬局方の生薬で苦参(クジン|Sophorae Radix)として健胃・利尿・解熱・鎮痛薬に用いられます。当然ながら素人療法は危険です。茎や葉には、マトリン(matrine)等のアルカロイドを含み、誤食すると痙攣を引き起こします。

 茎の断面は円形で、下部は木質化し、草丈は80~150cmになります。葉は、互生する奇数羽状複葉で、葉序の長さは20~25cmです。小葉は長さ2~4cm、幅4~14mm程の狭長楕円形で、15~43枚が付きます。

 花期は6月から7月頃。茎や枝先に長さ16~25cmの総状花序を出します。小花は長さ15~20mmの蝶形花で、淡黄色あるいは淡紅色です。蝶形花は、旗弁・翼弁・舟弁あるいは竜骨弁と呼ばれる部分からなります。両性花です。果実は長さ7~8cmの豆果で、4~5個の種子があります。オオルリシジミ幼虫の食草としても知られています。染色体数は、2n=18。

Japanese common name : Kurara
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Sophora flavescens Aiton

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蝶形花を密生させる

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クララ(眩/苦参)
別名:マトリグサ(マトリ草)/クサエンジュ(草槐)
マメ科クララ属
学名:Sophora flavescens Aiton
花期:6~7月 多年草 草丈:80~150cm 総状花序:16~25cm

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【学名解説】
Sophora : 蝶のような(アラビア語)/クララ属
flavescens : 黄色っぽくなる
Aiton : William Aiton (1731-1793)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11.25km 左岸土手 2006.05.30
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

3 June 2006
Last modified: 13 June 2012
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by pianix | 2006-06-03 00:00 | | Trackback | Comments(0)
コメツブツメクサ(米粒詰草)
 コメツブツメクサ(米粒詰草)は、マメ科シャジクソウ属の1年草です。ヨーロッパ、西アジアが原産で、日本へは明治の後期に渡来した帰化種です。侵入経路は不明とされています。日本全国に分布します。名の由来は、米粒状の小さな花をつけるツメクサの仲間である事から。英名は、lesser trefoil、あるいはSuckling clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。日本には、70属198種、11亜種、7変種、17品種があります。シャジクソウ属(Trifolium L. (1753))は温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種のみです。

 茎は分枝しながら地を這い、草丈15~40cmになります。葉は3出複葉で互生します。小葉は長さ5~10mmの倒卵形で、葉先は少し窪み、2~7mmの葉柄があります。花茎はまばらに分岐し、茎頂に総状花序を球形に付けます。

 花期は5月から9月頃。頭花は淡黄色で、長さ3~4mmの蝶形花が5から20個集まったものです。蝶形花は5枚の花弁で構成された離弁花です。淡黄褐色に変色します。萼は長さ2mm程。果期にも花弁は残り、茶色に変色した中に果実を包みます。果実は豆果で、長さ2mm程の倒卵形です。匍匐茎と種子で繁殖します。染色体数は、2n=30。

 似た仲間に、ウマゴヤシ属のコメツブウマゴヤシ(米粒馬肥し)Medicago lupulina L. があり、20~30個の小花が集った頭花をつけ、受粉後に花弁を落します。

Japanese common name : Kometubu-tume-kusa
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Trifolium dubium Sibth.
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コメツブツメクサ(米粒詰草)
別名:キバナツメクサ(黄花詰草)/コゴメツメクサ(小米詰草)
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium dubium Sibth.
花期:5月~9月 1年草 草丈:15~40cm 花(蝶形花長):3~4mm 花序径:7mm

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【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
dubium : dubius(疑わしい・不確実の)
Sibth. : John Sibthorp (1758-1796)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.25km 右岸河川敷 2006.04.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 31 May 2006
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by pianix | 2006-05-31 00:00 | | Trackback | Comments(0)
シロツメクサ(白詰草)
 シロツメクサ(白詰草)は、マメ科シャジクソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、北アフリカ・アジア・南北アメリカ・オセアニアに分布します。日本へは、1846年(弘化3年)にオランダから渡来しました。明治時代以降も牧草・緑肥・緑化用として輸入され、日本全国に分布するようになった帰化植物です。名の由来は、干し草が梱包の緩衝材として使われた事から。クローバ(Clover)は、シャジクソウ(車軸草)属の三つ葉植物全体を指します。日本では普通、本種を指します。英名は、White clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。シャジクソウ(車軸草)属(Trifolium L. (1753))は、温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種1)のみです。

 根には根粒があり、根粒バクテリアとの共生により空中窒素の固定能力を持ちます。地表を這う匍匐茎(ほふくけい)があり、その節々から葉や花の茎を立ち上げます。匍匐茎の長さは50~200cmになるものもあります。葉は3出複葉2)です。倒卵形でV字型の紋様か無紋があります。この紋様は無紋に対して遺伝的優勢にあります。夜は閉じます。4枚葉以上は閉じにくくなり寿命も短めになります。

 花期は4月から10月頃。10~30cmに立ち上がった花茎の先に、15~25mmの総状花序を球形に付けます。頭花は白色で、長さ8~12mmの蝶形花が30から80個集まったものです。蝶形花は5枚の花弁で構成された離弁花です。萼は先端が5裂します。両性花で、10本の雄しべがあり、内9本が筒状になる二体雄ずいを形成します。雌しべは1本です。多数の品種が存在します。蜂などにより他家受粉する虫媒花です。養蜂には重要な植物で、蜂蜜生産量が世界一の蜜源です。果実は豆果です。染色体数は、2n=16,28,32,48,64。

 普通は3枚葉のいわゆる三つ葉ですが、稀に四つ葉があり、幸福を呼ぶ四つ葉のクローバー(Four-leaf clover)と呼ばれています。ヨーロッパの伝説では、三つ葉はキリスト教の三位一体3)を表し、四つ葉は十字架に見立てられます。アイルランドへ布教した聖パトリック(Saint Patrik, 387-493)が教義の説明の為に葉を用いて例えたものとされています。実際のところ、十字架は死に至らしめる拷問処刑用具ですから、宗教的な意味合いを失うと内容は逆転します。アイルランドの国花になっています。

 さらに五つ葉、六つ葉もあり、小原繁男博士(Shigeo Obara 1925-2010.05.04)の18枚葉はギネスブックに登録された最多の枚数です。また2009年5月10日には、56枚葉も発見されています。多枚数葉は遺伝的なものと言われています。

 品種に、オオシロツメクサ(大白詰草)Trifolium repens L. f. giganteum Lagreze-Fossat や、モモイロシロツメクサ(桃色白詰草)Trifolium repens L. f. roseum Peterm. があります。よく似た仲間に、ムラサキツメクサ(紫詰草)Trifolium pratense L. 、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef. があります。

1)シャジクソウ(車軸草)Trifolium lupinaster L.
品種に、シロバナシャジクソウ(白花車軸草)Trifolium lupinaster L. f.leucanthum (Makino) Honda 
2)三出複葉(さんしゅつふくよう):葉身が2以上に分離された小葉で構成されるものを複葉と言う。三出複葉は、3個の小葉からなる複葉。
3)三位一体(さんみいったい):父(神)、子(キリスト)、聖霊の三位格は、一体の神であるとするキリスト教の教義。

Japanese common name : Siro-tume-kusa
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Trifolium repens L.

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頭花は蝶形花の集まり 葵区内牧寺ヶ谷 2015.06.01
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養蜂には重要な植物
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匍匐茎を持ち上げた様子。節々から葉や花の茎を立ち上げる。

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三つ葉 葉の付き方が放射状と十字状がある 2006.05.31

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四つ葉 左:葉表 右:葉裏 2007.03.06
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五つ葉 提供:戸塚佳子氏 2016.06.05
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左:花後は下垂する。果実は豆果。 右:種子は約1mm
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シロツメクサの群落


シロツメクサ(白詰草)
別名:クローバー(Clover)/オランダゲンゲ(和蘭蓮華)/シロツメグサ
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium repens L.
花期:4月~10月 多年草 草丈:10~30cm 花径:1~3mm 花序径:15~25mm

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【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
repens : 匍匐する・地に這って根を出した
L. : Carl von Linne (1707-1778)
---
オオシロツメクサ(大白詰草)
giganteum : giganteus(巨大な)
Lagreze-Fossat : Adrian Rose Arnaud Lagreze-Fossat (1818-1874)
モモイロシロツメクサ(桃色白詰草)
roseum : roseus(バラ色の・淡紅色の)
Peterm. : Wilhelm Ludwig Petermann (1806-1855)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.05.15, 2006.05.31, 2007.03.06
葵区内牧寺ヶ谷 2015.06.01
駿河区中島 2016.04.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

30 Mayh 2006, 30 May 2014, 10 June 2015, 6 June 2016, 10 August 2017
Last modified: 04 September 2017
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by pianix | 2006-05-30 00:00 | | Trackback | Comments(5)
ムラサキツメクサ(紫詰草)
 ムラサキツメクサ(紫詰草)は、マメ科シャジクソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産で、日本全国に分布する帰化植物です。明治初期に北海道へ牧草として輸入され、その後に各地へ広がり野生化しました。名の由来は、紫色の詰草から。詰草は、梱包された品を壊さないようにする緩衝材として使われた事によります。別名のアカツメクサ(赤詰草)の名でも親しまれています。英名は、Red clover、あるいはwild clover。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。シャジクソウ属(Trifolium L. (1753))は、温帯から亜熱帯に約300種があり、日本の在来種として自生するのは1種のみです。

 地下茎があり繁殖します。類似種のシロツメクサ(白詰草)と異なり、茎は地を這わず直立し、30~60cm程までの草丈になります。全体に褐色の軟毛があります。葉は3出複葉です。普通3小葉で、稀に4小葉があります。小葉は卵形または長楕円形で長さ2~3cm、中程にV字をした白の斑紋があります。

 花期は5月から10月の長期に渡ります。茎頂の葉腋から、紅紫色で長さ20~25mmの総状花序を球形に付けます。稀に白色になる品種があり、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.と呼ばれます。ムラサキツメクサの品種なのに、ここではアカツメクサが使われていて和名に統一感がありません。セッカツメクサ(雪華詰草)の名でも知られています。

 花序の下に葉を1対付けます。シロツメクサとの分りやすい相違点です。頭花は蝶形花の集合体で多数あります。蝶形花は、旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなり、花弁の合計数は5枚です。萼は5裂します。10本の雄しべがあり、内9本が筒状になる二体雄ずいです。果実は豆果です。長さ2~3mmの卵円形をした1枚の心皮 (carpel) からなる鞘で、種子は1個あり長さ約1.5mm。染色体数は、2n=28。

 マメ科植物の特徴である、根粒バクテリア共生による窒素固定作用があります。畑等で緑肥として使われます。ハーブとしての利用もあります。イソフラボン(Isoflavone)やアントシアニン(Anthocyanine)、ジェニスティン (Genistein)等が含まれます。咳・痰・強壮・便秘等に効果があるとされ、更年期障害の軽減を期待する使い方もあります。

参考:シロツメクサ(白詰草)コメツブツメクサ(米粒詰草)

Japanese common name : Murasaki-tume-kusa
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Trifolium pratense L.

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花序の下に一対の葉を付ける。頭花は蝶形花の集合体で、萼裂片は線形で5裂。
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旗弁1・翼弁2・竜骨弁2からなる蝶形花で、花弁の合計数は5枚
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花冠拡大

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左:果実は豆果で心皮に包まれる 右:種子は長さ約1.5mm
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シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)/別名:セッカツメクサ(雪華詰草)
Trifolium pratense L. f. albiflorum Alef.


ムラサキツメクサ(紫詰草)
別名:アカツメクサ(赤詰草)/赤クローバー
マメ科シャジクソウ属
学名:Trifolium pratense L.
花期:5月~10月 多年草 草丈:30~60cm 花序径:20~25mm

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【学名解説】
Trifolium : treis(三)+folium(葉)/シャジクソウ属
pratense : pratensis(草原生の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
---
シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)
f. : forma(品種)
albiflorum : albiflorus(白花の)
Alef. : Friedrich Georg Christoph Alefeld (1820-1872)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10.5km 左岸土手 2006.05.24, 2017.05.04, 2017.08.31
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

29 May 2006, 26 November 2014, 23 May 2017, 19 August 2017
Last modified: 04 September 2017
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by pianix | 2006-05-29 00:00 | | Trackback | Comments(0)
スズメノエンドウ(雀野豌豆)
 スズメノエンドウ(雀野豌豆)は、マメ科ソラマメ属の1年草です。中国、アフリカ北部、イギリス等の北半球の温帯地域に広く分布し、国内では本州以西から沖縄までに分布する在来種です。名の由来は、カラスノエンドウ(烏野豌豆)1)に比べて小さいので雀が充てられたと言われています。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、2亜属22節、約140種があります。

 ソラマメ属のよく知られた仲間は3種類あり、花の大きさの順で言えば、カラスノエンドウ(烏野豌豆)カスマグサ(カス間草)>スズメノエンドウとなります。カラスノエンドウは通称で、標準和名はヤハズエンドウ(矢筈豌豆)です。その他に、ヨーロッパ原産の外来種であるホソバヤハズエンドウ(細羽矢筈豌豆)、通称ホソバカラスノエンドウ (細葉烏野豌豆)があり、ヤハズエンドウより若干小型になります。

 根元から枝分かれした、細い蔓状の茎を伸ばします。葉は互生します。6~7対(12~14枚)の狭卵形小葉をつける羽状複葉で、先端は枝分かれした巻き髭になります。小葉の先には棘状の突起があり、茎や葉には毛が生えています。花期は4月から6月頃。葉腋から花柄を出し、白紫色で長さ3~4mm程の蝶形花を4つ前後つけます。萼は5つに裂けます。カラスノエンドウにある花外蜜腺は、本種にはありません。果実は豆果で、短毛があります。長さ6~10mm程の楕円形で、2個の種子が入っています。熟すと種子を弾いて飛ばす自動散布型です。

1) 標準和名は、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)。
※スズメ・ノエンドウ(雀・野豌豆)であり、「雀の豌豆」と解釈する人が多いですが誤りです。

Japanese common name : Suzume-noendou
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Vicia hirsuta (L.) Gray

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2007.03.26
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熟した豆果 短毛に覆われ、種子は2個(2006.5.1)


スズメノエンドウ(雀野豌豆)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia hirsuta (L.) Gray
花期:4月~6月 越年草 草丈:30~50cm(蔓性) 花径:3~4mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
hirsuta : hirsutus(粗毛ある・多毛の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Gray : Samuel Frederick Gray (1766-1828)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸 2006.04.15, 2006.05.01
安倍川/河口から11.25km 左岸 2007.03.26
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

15 April 2006, 09 April 2011
Last modified: 30 May 2014
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by pianix | 2006-04-15 00:00 | | Trackback | Comments(0)