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早春の花木・その1
 梅園でロウバイを見ていたら、自転車に乗った男性に話しかけられました。「それは何という梅?」と聞かれたので「ロウバイです、ロウソクの蝋と梅と書いて蝋梅です」と答えたところ、「梅の仲間なんだろ」と言って走り去ってしまいました。梅園にあるから全部が梅の仲間で、名前に梅と付くから梅の一種と思ったのかもしれません。ロウバイはロウバイ科ロウバイ属ですから仲間ではありません。

 この様な名から起きる混乱は、同じ梅園で毎年聞くことになります。紛らわしいことに、黄色の梅と書くオウバイ(黄梅)も、モクセイ科ソケイ属で、ウメの仲間ではありません。もっとも、ウメがバラ科サクラ属であることに驚く人も少なくありません。ロウバイ(蝋梅)は、光沢がある蝋細工のような花で、芳香があります。

Japanese common name : Roubai
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Chimonanthus praecox (L.) Link

ロウバイ(蝋梅)
ロウバイ科ロウバイ属
別名:トウバイ(唐梅)/カラウメ(唐梅)
学名:Chimonanthus praecox (L.) Link
花期:12月~2月 落葉低木 樹高:2~5m 花径:2cm

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【学名解説】
Chimonanthus : cheimon(冬)+anthos(花)/ロウバイ属
praecox : 早期の・早熟の・早咲きの
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Link : Johann Heinrich Friedrich Link (1767-1851)

撮影地:静岡県静岡市
葵区羽鳥「洞慶院」(植栽) 2007.01.25



 ロウバイが花の中心部が暗紫色になるのに対して、ソシンロウバイ(素心蝋梅)は全体が黄色になります。

Japanese common name : Sosin-roubai
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Chimonanthus praecox (L.) Link f. concolor (Makino) Makino
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裏側

ソシンロウバイ(素心蝋梅)
ロウバイ科ロウバイ属
学名:Chimonanthus praecox (L.) Link f. concolor (Makino) Makino
synonym : Chimonanthus praecox Link f. lutea (Makino) Okuyama
花期:12月~2月 落葉低木 樹高:2~5m 花径:2cm

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【学名解説】
Chimonanthus : cheimon(冬)+anthos(花)/ロウバイ属
praecox : 早期の・早熟の・早咲きの
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Link : Johann Heinrich Friedrich Link (1767-1851)
f. : forma(品種)
concolor : con(共に)+color(色)/同色の 
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
---
lutea : luteus(黄色の)
Okuyama : 奥山春季 Shunki Okuyama (1909-1998)

撮影地:静岡県静岡市
葵区羽鳥「洞慶院」(植栽) 2007.01.25

Last modified: 22 February 2007
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by pianix | 2007-02-22 00:00 | | Trackback | Comments(0)
ソシンロウバイ(素心蝋梅)
 ソシンロウバイ(素心蝋梅)は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木です。ロウバイ(蝋梅)の一品種です。ロウバイが花の中心部が暗紫色になるのに対して、ソシンロウバイは花弁全体が黄色になります。江戸時代には渡来されていたと言われています。この2種はロウバイ属です。以下、ロウバイと同様なので、「ロウバイ(蝋梅)」を参照してください。

☆  ☆  ☆

 学名は階級づけられて、上位から界(Kingdom)、門(Division/Phylum)、網(Class)、目(Order)、科(Family)、属(Genus)、種(Speices)と定められています。国際植物命名規約では、その内の、科・属・種を規制します。種の下に、亜種(Subspecies)、変種(varietas)、型(Form)、品種(Race)を設けます。園芸品種(cultivana varietas)、交配種(hybrid)、二種間交配種(x)等も使われます。

 ロウバイを眺めていたら、見物客の何人かは「オウバイ(黄梅)は終わったな、下を向いている」と話していました。ロウバイをモクセイ科のオウバイ(黄梅)と間違えているようです。確かに一文字違いの発音ですから紛らわしいのかもしれません。その上、名前に梅の文字を使っています。ところが、ウメ(梅)はバラ科サクラ属ですが、ロウバイはロウバイ科ロウバイ属、オウバイはモクセイ科ソケイ属で、異なる性質です。

 私は中学生の時に歌を作り、NHKテレビに出演した事がありました。その歌の題名は「白薔薇の夢」でした。今思い起こすと、薔薇の外観さえもあやふやで、薔薇そのものを、ほとんど知らない状態でした。言葉に実体がなかったのです。言葉と実体の解離は普段の生活でも問題を起こします。特に、見かけ以上に自分を背伸びさせたい状況におかれると頻発するかもしれません。いわゆる知ったかぶりです。植物を観察していると、頭の中で、曖昧な言葉が実体と合わさる瞬間があります。植物に対して、大きな驚きと敬愛の念を抱く時です。植物の名を知るというのは、こういう事なのかと実感しています。

 梅の蕾は堅いのに、「梅は咲いたか、桜はまだかいな」と梅園で歌う粋なかたもいました。春を待ちわびる日本人の季節感覚が樹木と合わさっている事が分かります。ロウバイは、それらの前哨戦のような、春を予感させる迎春花です。

Japanese common name : Sosin-roubai
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Chimonanthus praecox (L.) Link f. concolor (Makino) Makino


ソシンロウバイ(素心蝋梅)
ロウバイ科ロウバイ属
学名:Chimonanthus praecox (L.) Link f. concolor (Makino) Makino
synonym : Chimonanthus praecox Link f. lutea (Makino) Okuyama
花期:12月~2月 落葉低木 樹高:2~5m 花径:2cm

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【学名解説】
Chimonanthus : cheimon(冬)+anthos(花)/ロウバイ属
praecox : 早期の・早熟の・早咲きの
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Link : Johann Heinrich Friedrich Link (1767-1851)
f. : forma(品種)
concolor : con(共に)+color(色)/同色の 
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
---
lutea : luteus(黄色の)
Okuyama : 奥山春季 Shunki Okuyama (1909-1998)

撮影地:静岡県静岡市
葵区羽鳥「洞慶院」(植栽) 2006.01.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

29 January 2006
Last modified: 06 January 2015
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by pianix | 2006-01-29 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ロウバイ(蝋梅)
 ロウバイ(蝋梅)は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木です。中国(湖北・江西省近辺)が原産で、17世紀頃に渡来したと言われています。日本全国に分布します。蝋質の花を付けるのが名の由来で、漢名の音読によります。旧暦12月の臘月に咲くからとの説もあります。別名のトウバイ(唐梅)とカラウメ(唐梅)は、共に産地国の中国や朝鮮半島を経由して来た事を表しています。英名は、Winter Sweet。

 梅の名が付けられていますが、バラ科ではなくロウバイ科(Calycanthaceae Lindley, 1819)であり、梅とは異なります。ロウバイ科には、クロバナロウバイ属(北米産・5種)、ロウバイ属(Chimonanthus J. Lindley, 1819/中国産・2種)の2属7種があります。

 幹と共に枝も良く分岐します。樹皮には横長楕円形の皮目があります。枝分かれした先に径2cm程の黄色の花を付けますが、花弁と萼片は区別できません。花被片は多数あり、外花被片は淡黄色で、内花被片は小形で紫褐色をしています。蝋細工のようだと言われるように半透明で光沢があります。下か横向きに咲きます。花には芳香があり、ボルネオール(Borneol)、リナロール(Linalool)、カンファー(Camphor)、ファルネゾール(Farnesol)、シネオール(Cineole)等の精油成分が含まれています。

 花が咲いた後に葉が展開します。葉は柄があり、長楕円形の全縁(鋸歯がない)で、対生します。長さ15cm位で、光沢があり、先端は尖ります。果実は卵形で長さ4cm程、種子は褐色で1cm程です。花蕾を生薬の蝋梅花として、解熱・鎮咳・鎮痛薬として用います。花弁全体が黄色であるのは、ソシンロウバイ(素心蝋梅)です。割合としては、ソシンロウバイの方が多いようです。

Japanese common name : Roubai
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Chimonanthus praecox (L.) Link


ロウバイ(蝋梅)
ロウバイ科ロウバイ属
別名:トウバイ(唐梅)/カラウメ(唐梅)
学名:Chimonanthus praecox (L.) Link
花期:12月~2月 落葉低木 樹高:2~5m 花径:2cm

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【学名解説】
Chimonanthus : cheimon(冬)+anthos(花)/ロウバイ属
praecox : 早期の・早熟の・早咲きの
L. : Carl von Linne (1707-1778)
Link : Johann Heinrich Friedrich Link (1767-1851)

撮影地:静岡県静岡市
葵区羽鳥「洞慶院」(植栽) 2006.01.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

28 January 2006
Last modified: 19 March 2014
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by pianix | 2006-01-28 00:00 | | Trackback | Comments(2)