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ウリクサ(瓜草)
 ウリクサ(瓜草)は、アゼナ科アゼトウガラシ属の1年草です。日本や朝鮮半島・中国、東南アジア・オーストラリア・ミクロネシア・ポリネシアに分布します。日本では全土に分布し、稲栽培に伴う史前帰化植物と言われています。名の由来は、マクワウリ(真桑瓜)に果実が似ている事から。中国名は、母草 (藍豬耳)。英名は、Brittle false pimpernel。

 アゼナ科(Linderniaceae Borsch, K.Mull. & Eb.Fisch. (2005))は、世界に13属、約195種が分布します。クロンキスト、及びエングラー体系では、ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae Juss. (1789))で、熱帯から寒帯に約200属3000種以上が分布します。アゼトウガラシ属(Lindernia Allioni (1766))は世界で約60種が分布し、日本には数種が自生します。

 茎は地を這いながら分枝し、草丈5~20cmになります。茎は無毛で、4稜があります。葉は対生します。長さ2~7mmの葉柄があります。長さ7~20mm、幅6~13mmの卵形か広卵形で、荒い鋸歯があります。萼は5つの高い稜があり、先端は浅く5裂します。

 花期は8月から10月頃。葉腋から細い花柄を伸ばし、花冠長7~9mmで淡紫色の唇形花(しんけいか)を一つ付けます。唇形花とは、根元が筒状になり花冠の先が唇状に上下に分かれている合弁花冠の1種です。上側を上唇、下側を下唇と呼びます。ウリクサの下唇は3裂します。

 昆虫に蜜の所在を示す標識である蜜標(みつひょう)は紫色で、その奥の筒内部に黄色の箇所があります。雄しべは2mm程で4本、2強雄ずいです。果実は痩果で、種子は0.4mmの楕円形。萼に包まれています。染色体数は、2n=28,32,42。

※似ている花:トキワハゼ(常磐爆米)ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)カキドオシ(垣通/籬通)

Japanese common name : Uri-kusa
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Lindernia crustacea (L.) F.Muell.

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左:下唇の様子 右:葉の様子


ウリクサ(瓜草)
ゴマノハグサ科アゼトウガラシ属
学名:Lindernia crustacea (L.) F.Muell.
花期:8月~10月 1年草 草丈:5~20cm 花冠長:7~9mm

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【学名解説】
Lindernia : Franz Balthasar von Lindern (1682-1755)に因む/アゼトウガラシ属
crustacea : crustaceus(かさぶたの・皮を被った)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
F.Muell. : Ferdinand Jacob Heinrich von Mueller (1825-1896)

撮影地:静岡県j静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.08.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

4 September 2006, 24 July 2015
Last modified: 24 February 2017
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by pianix | 2006-09-04 00:00 | | Trackback | Comments(2)
コガネバナ(黄金花)
 コガネバナ(黄金花)は、シソ科タツナミソウ属の多年草です。中国北部が原産で、東シベリア、モンゴル、中国北部、朝鮮半島に分布します。日本へは享保年間に薬用として移入されたと言われています。1723(享保8)年に小石川御薬園に植栽された記録があります。各地で薬用あるいは観賞用に栽培されています。名の由来は、根が黄色(黄金色)である事から。英名は、Baikal skullcap。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。タツナミソウ属(Scutellaria L. (1753))は、約300種があり、日本には18種類が自生します。

 主根は、長さ5~20cm、径5~30mmの円錐形で外面は黄褐色、内部が黄色。根を乾燥させたものを黄岑(おうごん)と称して漢方薬として用います。黄連解毒湯・大柴胡湯・小柴胡湯・半夏瀉心湯・清上防風湯等の漢方処方に配合され、解熱・消炎・利尿・止瀉の作用があります。成分はフラボノイドのオウゴニン(wogonin)、バイカリン(baicalin)等です。

 茎は四稜形(断面四角形)で、下部は這い、直立して草丈は30~60cmになります。葉は対生します。葉柄は無く、長さ15~50mm、幅5~10mmの披針形で全縁、先端は尖ります。花茎に穂状花序をつけます。花は紫色の唇形花で、立ち上がって咲き、花冠の長さは25mm程。果実は痩果で、小球形です。種子繁殖が一般的です。

Japanese common name : Kogane-bana
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Scutellaria baikalensis Georgi

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左:花冠 右:葉の様子


コガネバナ(黄金花)
別名:コガネヤナギ(黄金柳)
シソ科タツナミソウ属
学名:Scutellaria baikalensis Georgi
花期:7月~8月 多年草 草丈:30~60cm 花冠長:25mm

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【学名解説】
Scutellaria : scutella(小皿)/タツナミソウ属
baikalensis : バイカル地方の
Georgi : Johann Gottlieb Georgi (1729-1802)

撮影地:静岡県静岡市
静岡県立大学薬用植物園 2006.07.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 5 August 20106
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by pianix | 2006-08-05 00:00 | 静岡県立大学薬用植物園 | Trackback | Comments(2)
クサフジ(草藤)
 クサフジ(草藤)は、マメ科ソラマメ属の多年草です。北半球の温帯から亜寒帯に広く分布し、国内では全国に分布する在来種です。名の由来は、花がフジ(藤)のような草本である事から。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があり、ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、北半球と南半球の温帯域に2亜属22節、約140種があります。

 茎は蔓性で、先端が巻きヒゲになり、他の植物などに巻き付いて茎長は80cm~150cmになります。葉は偶数羽状複葉で互生します。小葉は18~24枚で、長さ15~30mm、幅2~6mmの狭卵形で薄い。類似種のツルフジバカマ(蔓藤袴)は小葉が10~16枚で長楕円形。葉腋から花柄を出し、総状花序を上向きに付けます。小花は青紫色の蝶形花(ちょうけいか)で、花冠長は15~30mm。

 蝶形花の花弁は5枚で、旗弁(flag)1枚、竜骨弁あるいは舟弁(keel)2枚、翼弁(wing)2枚で構成されています。旗弁の付け根には蜜のありかを示す蜜標があり、この奥に蜜があります。旗弁の基部である爪部と幅が広い部分の舷部(そうぶ)は、ほぼ同じ長さです。類似種のナヨクサフジ(弱草藤)は旗弁が舷部より長くなります。虫媒花です。果実は豆果で、長さ2~3cmの長楕円形。種子は径3mm程の球状で2~6個あります。

 類似種として、海岸近くに生えるヒロハクサフジ(広葉草藤)Vicia japonica A.Gray があります。

Japanese common name : Kusa-fuji
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Vicia cracca L.
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葉は偶数羽状複葉で互生する


クサフジ(草藤)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia cracca L.
花期:5月~8月 多年草 茎長:80~150cm(蔓性) 花冠長:15~30mm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
cracca : マメの古名
L. : Carl von Linne(1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から12.25km 右岸土手 2006.06.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 4 August 2006
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by pianix | 2006-08-04 00:00 | | Trackback | Comments(0)
コバギボウシ(小葉擬宝珠)
 コバギボウシ(小葉擬宝珠)は、キジカクシ科ギボウシ属の多年草です。日本を主とする東アジアが原産で、国内では北海道から九州に分布する在来種です。名の由来は、蕾の形が橋や寺社の欄干に付けられる飾りのギボシ(擬宝珠)に似ている事から。類似種のオオバギボウシ(大葉擬宝珠)と比べて葉が小型であるので小葉。

 キジカクシ科(Asparagaceae Juss. (1789))は、約150属2500種が分布します。旧分類のユリ科(Liliaceae Juss. 1789)は、世界の温帯と熱帯に約240属4000種が分布します。ギボウシ属(Hosta Trattinick, 1814)は、日本や中国など亜寒帯から温帯にかけての東アジアに20~40種あり、日本には10種以上が自生します。分類上の見解が分かれている属です。

 日当たりの良い湿地に生育します。根茎は横に這います。茎は30~40cmに直立します。葉は多数根生して斜上し、長さ10~15cmの葉柄があります。葉は長さ10~16cm、幅5~8cmの狭卵形から卵状長楕円形で、先端は突頭で基部は翼状、葉脈は平行脈で窪みます。灰緑色で光沢はありません。花茎の先に総状花序を付け、数個の花を下から順に咲かせます。

 花冠は淡紫色の筒状鐘形で、長さ4~5cm、花被内面に濃紫色の筋があり、横かやや下向きに咲きます。花被片は6枚で、花被の合着部には透明線があります。基部には緑色の船形の苞が1枚あります。雄しべは6本で、それよりも長い雌しべ1本があり内側に反り返ります。朝に開花し夕方には萎む一日花です。他花受粉をします。虫媒花で、媒介者は主としてマルハナバチ(丸花蜂)です。果実は痩果で、熟すと3裂します。黒褐色の種子には翼があり、風によって散布されます。若葉と蕾は食用になります。

 同じ属の類似種に、トウギボウシ=オオバギボウシ(大葉擬宝珠)Hosta sieboldiana (Lodd.) Engl. や、ミズギボウシ(水擬宝珠)Hosta longissima Honda ex F.Maek. があります。

Japanese common name : Koba-gibousi
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Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram var. sieboldii f. spathulata (Miq.) W.G.Schmid

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左:雄しべ6、長いのは雌しべ。    右:葉は長さ10~16cm。


コバギボウシ(小葉擬宝珠)
キジカクシ科ギボウシ属
学名:Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram var. sieboldii f. spathulata (Miq.) W.G.Schmid
synonym : Hosta albo-marginata (Hook.) Ohwi
花期:7月~8月 多年草 草丈:30~40cm 花冠長:4~5cm

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【学名解説】
Hosta : Nicolaus Thomas Host (1761~1834)に因む/ギボウシ属
sieboldii : Philipp Franz Balthasar von Siebold (1796-1866)への献名
Paxton : Joseph Paxton (1803-1865)
J.W.Ingram : John William Ingram (1924-?)
var. : varietas(変種)
f. : forma(品種)
spathulata : spathulatus(スプーン型の)
Miq. : Friedrich Anton Wilhelm Miquel (1811-1871)
W.G.Schmid : Wilhelm Gustav Gunther Schmid (1888-1949)
---
albo-marginata : albo-marginatus(白い縁取りのある)
Hook. : William Jackson Hooker (1785-1865)
Ohwi : Jisaburo Ohwi 大井 次三郎 (1905-1977)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km左岸土手 2006.07.28
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

First draft: 1 August 2006
Last modified: 7 July 2015
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by pianix | 2006-08-01 00:00 | | Trackback | Comments(2)
アキノタムラソウ(秋の田村草)
 アキノタムラソウ(秋の田村草)は、シソ科アキギリ属の多年草です。東アジアの温帯から暖帯に広く分布します。国内では本州から沖縄までに分布する在来種です。名の由来は、不明です。多紫草や丹紫草との説があります。学名の意味は、日本のサルビア。ちなみにタムラソウ(田村草)はキク科で、アザミに似た花を咲かせる別種です。

  シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。アキギリ属(Salvia L.)は、熱帯から温帯にかけて分布し500~900種以上があると言われています。日本には10種程が自生します。

 茎は4稜があり、断面は四角形。茎は分枝し、20~80cmに立ち上がります。葉は対生します。奇数羽状複葉で、茎に付く位置によって異なり、3出葉あるいは1~2回羽状複葉となります。小葉は3~7枚。長さ3~5cmの広卵形で、長い葉柄があり、鋸歯があります。 

 花期は7月~11月で、葉腋から伸びた茎に輪散花序を付けます。花冠は筒状の合弁花です。淡い青紫色の唇形花を段状に5個ずつ輪生します。輪生と言っても茎の回りに満遍なく取り囲む訳ではなく、日照方向に偏り扇状になります。花序の長さは20cm前後。花冠の長さは10~13mmで上唇と3裂した下唇があり、毛が密生します。

 雄しべ2本があり、内2本は退化しています。2裂した柱頭の雌しべ1本は花冠より僅かに長く、黄色の葯が花冠の上部に突き出ます。萼は長さ5~6mmで腺毛が多くあります。果実は子房が4分裂した分果(mericarp)で、2~4個の種子があります。大木の影に生育する事が多く、強い日差しは好まないようです。染色体数は、2n=16。

Japanese common name : Akino-tamurasou
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Salvia japonica Thunb.

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アキノタムラソウ(秋の田村草)
シソ科アキギリ属
学名:Salvia japonica Thunb.
花期:7月~11月 多年草 草丈:20~80cm 花冠長:10~13mm

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【学名解説】
Salvia : salvare(治療)/アキギリ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から11.75km右岸土手 2006.07.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

19 July 2006
Last modified: 07 October 2010
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by pianix | 2006-07-19 00:00 | | Trackback | Comments(0)
キキョウ(桔梗)
 キキョウ(桔梗)は、キキョウ科キキョウ属の多年草です。日本、朝鮮半島、中国東北部が原産です。国内では、北海道から九州にかけて自生分布する在来種です。しかし、環境省レッドデータブックでは絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。100年後の(自生種)絶滅確率は、ほぼ100%。

 名の由来は、漢名である桔梗を音読したキチコウの転訛であると考えられています。漢名は、梗、結梗、桔梗と変遷したとも言われています。根が結実で硬直との意味と考えられています。和名については、森立之(1807~1885)の説があり、平安時代は万葉仮名で岡止止岐(ヲカトトキ)・加良久波(カラクハ)・阿佐加保(アサカホ)等と記され、後に乎加止止岐(ヲカトトキ)・阿利乃比布岐(アリノヒフキ)が現れ、岐知加宇(キチカウ)、岐京(キキャウ)とされた頃に漢名の音読が始まったとされています。秋の七草の1つです。英名は、Balloon Flower。朝鮮名は、トラジ(도라지)。

 キキョウ科(Campanulaceae Juss. (1789))は、温帯から熱帯に約60属2000種があります。キキョウ属(Platycodon Alph. de Candolle, 1830)は、1属1種のみがあり、東アジアに分布します。

 根には太い根茎があります。黄白色で長い紡錘形をしています。これを乾燥させたものが生薬の桔梗根で、消炎排膿薬、鎮咳去痰薬として使用されます。現在は中国や韓国からの輸入品がほとんどです。茎の断面は円形です。立ち上がり草丈50~100cmになります。茎は枝分かれする事があり、折ると白乳液がでます。葉は互生します。長さ4~7cmの狭卵形で先が尖り、葉裏は粉白色を帯びます。

 花期は7月から9月頃。茎先に花冠径3~5cmの花を付けます。花冠は風船状に膨らんだ後に開花します。合弁花で、先端が5裂した広鐘形です。稀に4裂するものがあります。花色は青紫色です。稀に淡紫色や白色があります。白色種は根を食用に用いるために韓国で多く栽培されています。

 両生花で他家受粉をします。開花時は雌しべ柱頭に雄しべ5本が囲んでいます。雄しべが先に熟して枯れた後に雌しべが成熟し自家受粉を防ぐ、雄しべ先熟(雄性先熟)です。初めに雄花期があり、雄しべの葯から出た花粉は雌しべ柱頭の回りに付きます。それを昆虫などが運び出します。枯れた雄しべは倒れて花冠の底に貼り付きます。その後が雌花期で、雌しべの柱頭が5つに裂けて他の花の花粉を受け入れます。この部分に注目すれば、開花後の経過が把握できます。子房は、花被の付け根よりも下にある下位子房(inferior ovary)です。果実は蒴果で、先端が5裂します。染色体数は、2n=18,36。

Japanese common name : Kikyou
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Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC.

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左:開花前の風船状態 右:雄しべが枯れて雌しべ柱頭が5裂した雌花期
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シロギキョウ(白桔梗)
Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC. f. albiflorus (Honda) H.Hara


キキョウ(桔梗)
キキョウ科キキョウ属
学名:Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC.
花期:7月~9月 多年草 草丈:50~100cm 花冠径:3~5cm

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【学名解説】
Platycodon : platys(広い)+ codon(鐘)/キキョウ属
grandiflorus : grandiflorum(大きい花の)
Jacq. : Nicolaus Joseph Baron von Jacquin (1727-1817)
A.DC. : Alphonse Louis Pierre Pyramus de Candolle (1806-1893)
---
f. : forma(品種)
albiflorus : 白花
Honda : 本田政次 Masaji Honda (1887-1984)
H.Hara : 原寛 Hiroshi Hara (1911-1986)

撮影地:静岡県静岡市
自宅(植栽) 2006.06.29
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

1 July 2006
Last modified: 29 August 2016
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by pianix | 2006-07-01 00:00 | | Trackback | Comments(0)
チョウセンアザミ(朝鮮薊)
 チョウセンアザミ(朝鮮薊)は、キク科チョウセンアザミ属の多年草です。地中海沿岸が原産で、日本へは江戸時代の1868(慶応4)年にオランダから渡来したと言われています。名の由来は、不明です。「チョウセン」は外国産を表す程度の意味合いで、朝鮮とは関係ありません。中国では洋薊(yangji)ですから、ヨーロッパのアザミである事がよく分かります。英名は、アーティチョーク(Artichoke)、あるいはglobe artichoke。Artichokeは、語源がアラビア語のアル・カチェフ(al-kharshuf)で、大きなアザミの意味。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布します。日本には約70属360種があり、帰化植物は100種以上あります。Asteraceaeは、aster(星)の意味。保留名のCompositae Giseke, 1792は、「合成された」との意味から。チョウセンアザミ属(Scolymus L. (1753))は、地中海沿岸を中心に約8種類あります。

 原種は、野生種で棘が多いカルドン(Cardoon)=Cynara cardunculus L.と言われています。茎は太く、叢生し、草丈は150~200cmになります。葉はやや硬質で、長さ50~80cmで羽状に深裂し、葉裏は白い綿毛が密生します。棘は、ほとんどありません。小葉の先端は棘状になります。

 花期は6月から9月頃。茎の先に径8~15cmの頭状花を付けます。管状花の集合体で、淡紫色です。総苞片は棘になります。学名のCynaraは、この状態を犬の歯に見立てたものです。ヨーロッパでは、蕾の内に摘んだ総苞片の肉質部や花托を茹でて食用とします。葉にはサポニンやセスキテルペン配糖体が含まれ、薬草として利尿・強壮・食欲増進に用いられます。冬はロゼットで越冬します。繁殖は主に株分けで行います。

 ※「加藤ローサのスローライフ・トラベラー(DVD)」Sony Musicで、このアーティチョークが登場しました。私の弟が撮影したものですが、もっぱらどのような味だったのかに興味津々でした。

Japanese common name : Artichoke
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Cynara scolymus L.

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茎と葉
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チョウセンアザミ(朝鮮薊)
和名:アーティチョーク(Artichoke)
キク科チョウセンアザミ属
学名:Cynara scolymus L.
花期:6月~9月 多年草 草丈:150~200cm 花径:8~15cm

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【学名解説】
Cynara : cyno(犬)/チョウセンアザミ属
scolymus : 古い属名|刺の
L. : Carl von Linne (1707-1778)

撮影地:静岡県静岡市
葵区賎機(植栽) 2006.07.03
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

22 July 2006
Last modified: 6 June 2014
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by pianix | 2006-06-06 00:00 | | Trackback | Comments(0)
イチハツ(一初)
 イチハツ(一初)は、アヤメ科アヤメ属の多年草です。原産は中国からミャンマー北部にかけてで、日本には江戸時代に渡来したと言われています。名の由来は、アヤメ科の中でいち早く花を咲かせる事から。実際には、シャガ(射干/著莪)の方が先に咲くようです。

 アヤメ科(Iridaceae Juss. (1789))は、世界に約80属1750種があり、アヤメ属(Iris L. (1753))は、北半球の温帯に約220種が分布し、日本には約10種が自生します。アヤメ科の花は、「いずれアヤメかカキツバタ」と言われるように、見分けが難しいものと言われます。この仲間の園芸品種が多い事も拍車をかけているかもしれません。

 根茎は分枝しながら増殖します。葉は薄緑色で、光沢がない剣状の短めの葉で、幅は3~4cm、葉の中央にある中脈は不明瞭で先端は尖ります。花茎は単軸で、分岐し、草丈30~60cmになります。

 花期は4月から5月頃。茎頂に藤紫色で濃紫色の脈や斑点が入った、花径10cm程の花をつけます。苞葉(ほうよう)から子房が立ち上がり、花冠に相当する上弁の内花被片と、萼に相当する下弁の外花被片が3枚ずつあり、縁は縮れます。内花被片は倒卵状円形。外花被片には、白色のとさか状の突起物があり、イチハツの大きな特徴となっています。雄しべは3本、花柱は3つに分岐します。染色体数は、2n=28,32,361)

 乾燥に強く、昔は火災や大風からの魔よけと信じられ、かやぶき屋根に植えられていました。これは種小名のtectorumにも表されています。鳶尾は漢名です。根は民間薬とし、鳶尾根(エンビコン)と称して吐剤・下痢として利用されます。根にはイソフラボン配糖体であるテクトリジン(Tectoridin)が含まれ、摂取量を誤ると胃腸障害を起こす恐れがあります。

 品種に、シロバナイチハツ(白花一初)Iris tectorum Maxim. f. alba (Dykes) Makino があります。

1)Chromosome numbers : 2n=28(Simonet,1932), 2n=32(Sharma,1970), 2n=28(Chimphamba,1973), 2n=28(Karihaloo,1978), 2n=28 (Karihaloo,1984), 2n=28(Huiang,1986), 2n=36(Mao & Xue,1986), 2n=28(Huang,1989), 2n=32(Dong et al.,1994)

Japanese common name : Itihatu
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Iris tectorum Maxim.


イチハツ(一初/一八/鳶尾)
アヤメ科アヤメ属
学名:Iris tectorum Maxim.
花期:4月~5月 多年草 草丈:30~60cm 花径:10cm

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【学名解説】
Iris : 虹/アヤメ属
tectorum : 屋根の・屋根に生ずる(複数二格)
Maxim. : Carl Johann Maximowicz (1827-1891)
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alba : albus(白色)
Dykes : William Rickatson Dykes (1877-1925)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)

撮影地:静岡県静岡市
静岡県立大学薬用植物園 2006.04.06
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 24 May 2006
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by pianix | 2006-05-24 00:00 | 静岡県立大学薬用植物園 | Trackback | Comments(2)
ミゾコウジュ(溝香薷)
 ミゾコウジュ(溝香薷)は、シソ科アキギリ属の2年草(越年草)です。日本、朝鮮、台湾、中国、インドシナ、インド、アフガニスタン、マレーシアおよびオーストラリアに分布します。国内では本州・四国・九州・沖縄に分布する在来種です。明るい湿った環境に野生します。名の由来は、溝に生えるコウジュ(香薷)から。コウジュはナギナタコウジュ(薙刀香薷)を代表とする薬草の総称です。

 環境省レッドデータブックでは、現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種の「準絶滅危惧(NT)」に指定されています。静岡県版レッドリスト2004(平成16)年でも、同様の準絶滅危惧(NT)に指定されています。減少の原因は、護岸工事や舗装化等の生息地における環境要因の影響によるものと言われています。

 シソ科(Lamiaceae Martinov (1820))は、北半球の地中海沿岸や中央アジアを中心に約250属7000種が分布します。日本には約28属90種があります。保留名である新エングラー体系でのシソ科の学名Labiataeは、Labea(唇)に基づいた名称で、戦前は唇形科とされていました。英名ではMint familyと言われるように、香気を持つものが多くあります。アキギリ属(Salvia L. (1753))は、熱帯から温帯にかけて分布し500~900種以上があると言われています。日本には10種程が野生します。

 冬に、長楕円形で長い柄を持つロゼットを形成します。葉は対生します。茎葉は鈍い鋸歯がある広楕円形です。茎は、シソ科の特徴である四角形で直立します。下向きの毛が生えています。花期は5月から6月頃。高さ30~70cmになり、葉腋から長さ8~10cmの円錐花序を出します。花冠は淡紫色で、径2mm程の唇形花です。下唇に紫色の斑点模様があります。果実は倒卵形の小堅果です。民間薬として全草を解毒・尿血などの止血に用います。

 類似種として、トウバナ(塔花)Clinopodium gracile (Benth.) O.Kuntze 、秋に咲くイヌコウジュ(犬香薷)Mosla punctulata (J.F.Gmel.) Nakai と、ナギナタコウジュ(薙刀香薷)Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl. があります。

【警告】
6月の薬草(1-20) - 日本の薬草
http://sasa23.hanagumori.com/6gatu.htm
ミゾコウジュ(溝香需)の文章は、草花と自然Blogの本文を丸写ししたものです。
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2015.01.24

Japanese common name : Mizo-kouzyu
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Salvia plebeia R.Br.

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茎は四角形で、葉は対生する

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ミゾコウジュ(溝香薷)
シソ科アキギリ属
学名:Salvia plebeia R.Br.
別名:ユキミソウ(雪見草)
花期:5月~6月 2年草(越年草) 草丈:30~70cm 花冠長:2~3mm

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【学名解説】
Salvia : salvare(治療)/アキギリ属
plebeia : plebeius(普通の)
R.Br. : Robert Brown (1773-1858)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.05.15, 2006.05.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 23 May 2006
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by pianix | 2006-05-23 00:00 | | Trackback | Comments(0)
キリ(桐)
 キリ(桐)は、キリ科キリ属の落葉高木です。中国原産と考えられ、日本、朝鮮半島、南米、アメリカに分布します。日本には平安時代にはあったことから、古い時代に渡来したものと考えられています。北海道南部以南の各地に植栽されています。名の由来は、切ってもすぐに成長する「切り」や、木目が美しいキリ(木理)であるとかの諸説がありますが、はっきりしません。英名は、pawlounia、あるいはPrincess tree。

 APG植物分類体系では、キリ科(Paulowniaceae Nakai, 1949)で、4属20種が分布し、日本には1属1種があります。旧分類のエングラー分類体系では、ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae Juss. (1789))で、熱帯から寒帯に約220属3000種がある合弁花類です。キリ属(Paulownia Siebold & Zuccarini, 1835)は、日本、中国、朝鮮等のアジアに分布します。キリ属の学名Paulowniaは、シーボルトが後援を受けていたオランダのアンナ・パヴロヴナ女王の名に因み献呈したものです。

 高さは8~15m程で、直径は30~50cmになります。樹皮は灰白色で、ひび割れがあります。葉は対生します。長い柄があり、長さ20~30cmの広卵形で、浅く3~5裂し、粘毛が密生します。幼木には巨大な葉が付く事があります。

 花期は5月から6月で、薄紫で筒状鐘形の合弁花を円錐花序に付けます。花冠は長さ5~6cmで、先端は唇状に5裂し平開します。強い芳香があります。花冠の基部に密着した雄しべが4本あります。雌しべは1本。受粉後に雄しべと花冠は脱落します。果実は朔果で、3cm程の先端が尖った卵形をしています。淡茶色で、内部は2室に分けられています。熟すと2裂して翼がある種子を出します。

 栽培は比較的容易で、挿し木・葉押し・種子等で行います。材は、比重0.29-0.31と軽く狂いが少ない事から、箪笥や下駄、楽器の琴などに使用されます。燃えにくいのも特徴です。昔は、女の子が生まれるとキリを植え、嫁入り道具の箪笥を作る習慣がありました。現在は輸入が多くなっています。500円硬貨の図柄に採用されています。日本国政府が演台や表彰状などに使用しているのは五七の桐と言われる桐花紋です。樹皮を乾燥させたものを桐皮と言い、痔疾・打撲症・外傷の民間薬として用います。

Japanese common name : Kiri
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Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud.

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左:花冠基部に密着した雄しべ4と雌しべ1 右:受粉後に雄しべと花冠は脱落
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全体


キリ(桐)
別名:キリノキ(桐の木)/ハナキリ(花桐)
キリ科キリ属
学名:Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud.
花期:5月~6月 落葉高木 樹高:8~15m 花径:5~6cm 果期:10~11月

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【学名解説】
Paulownia : Anna Paulowna Romanov (1795-1865)オランダ女王に因む/キリ属
tomentosa : tomentosus(密に細綿毛のある)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Steud. : Ernst Gottlieb von Steudel (1783-1856)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10km 右岸河川敷 2006.05.20
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

22 May 2006, 24 March 2014, 24 January 2015
Last modified: 18 April 2016
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by pianix | 2006-05-22 00:00 | | Trackback | Comments(0)