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ノウタケ(脳茸)
 ノウタケ(脳茸)は、ホコリタケ科ノウタケ属のキノコです。日本、欧米など世界に広く分布します。日本では、全国に分布する在来種です。

 名の由来は、脳に似た形状のキノコ(茸)であることから。キノコは、木陰や朽ち木から発生する場合が多いので「木の子」と呼ばれるようになったと言われています。キノコは子実体を指しますが、俗称であって明確な定義や基準があるわけではありません。中国名は、头状秃马勃(tóu zhuàng tū mǎ bó)。英名は、brain puffball。

 ハラタケ目(Agaricales Underw. (1899))は、世界の熱帯、温帯、亜寒帯に、8亜目46科400属以上、約25,000〜40,000種以上が分布する菌類最大のグループです。日本には数千から5,000種程が分布すると言われています。ハラタケ科(Agaricaceae Chevall. (1826)) は、世界に85属1340種が分布すると言われています。(以前の分類であるホコリタケ科は、世界に約150種~430種が分布すると推定されています)。ノウタケ属(Calvatia Fr. (1849))は、北半球の温帯地域を中心に約60種が分布します。

 6月~10月頃、腐植質の林床や草地に発生します。子実体は頭部と柄からなります。頭部は卵球形で径5~10cm、茶褐色や白色で、成菌には細かな皺があります。柄を含めた高さは約10cm。内部が白色の幼菌は食用として料理に使われる事があるようです。胞子が成熟すると、灰褐色の頭部外皮が不規則に剥がれ落ち、胞子を飛散させます。胞子は球状で 径3.5~4.0μm。

 誰に見せても「気持ち悪い」と言われます。何故でしょうか。まず、形状や皺などで人間等の脳を連想させます。実際に脳を見た人はほとんどいないものの、イラストや写真で見た事が想起要因です。見てはいけないものを見たという恐怖感があります。小さな穴や隆起の集合体による集合体恐怖症(トライポフォビア(Trypophobia)による気持ち悪さも出ます。語源はtrypo(穴)+phobia(恐怖症)。異質な物体として認識される、不気味の谷現象(Uncanny Valley)と言われる心理現象による不快感があります。腐敗の過程(液汁の悪臭)による不快感もあります。通常は、綺麗とか、おいしそう等の感想は出ないでしょうね。

Japanese common name : Nou-take
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Calvatia craniiformis (Schw.) Fr.

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左:2024.09.04 右:2024.09.12

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左:2024.09.25 右:2024.10.21


ノウタケ(脳茸)
ハラタケ目ハラタケ科ノウタケ属
学名:Calvatia craniiformis (Schw.) Fr.
発生時期:6月~10月 子実体径:8~15cm 高さ約10cm

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【学名解説】
Calvatia : calvus(禿頭)/ノウタケ属
craniiformis : cranium(頭蓋骨)+-formis(~の形をした)
Schw. : Otto Karl Anton Schwarz (1900-1983)
Fr. : Klas Robert Elias Fries (1876-1966)

撮影地:静岡県静岡市
千代山 2024.09.04, 09.12, 09.25, 10.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 1 March 2026
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# by pianix | 2026-03-01 00:00 | 菌類 | Comments(0)