ミゾソバ(溝蕎麦)
 今年は、ママコノシリヌグイをよく観察していません。蕾が開いているものが少ないようです。イシミカワも実が色づいているものがありません。どちらもタデ科イヌタデ属で、葉が三角形をしていて、棘が鋭い特徴を持っています。アキノウナギツカミの葉は細長い形をしています。

 その点、このミゾソバ(溝蕎麦)は、葉の形が鉾形で、棘はあるものの、触っても痛くありません。「触るな危険」植物は、棘か毒を持っていますが、ミゾソバは大丈夫です。この種の花は、どれもよく似ています。タデ科の特徴として、花弁はありません。5つの萼片でできています。

 タデ科(Polygonaceae Juss. (1789))は北半球に約40属800種があります。タデ科の特徴は、葉柄の基部の托葉が茎を包む形の托葉鞘(たくようしょう)となる事です。イヌタデ属(Persicaria (L.) P.Miller, 1754)は北半球に約100種あり、日本には約30種があります。旧属名はPolygonumで、polys(多い)+ gonu(節)の意味を持ち、節が関節のように膨れる事に因みます。

 ミゾソバは、漢字表記そのままの、溝に生える蕎麦に似た植物という意味合いです。蕎麦と名が付くのは、救荒植物として蕎麦のように食べられた事によります。ウシノヒタイも、葉が牛の顔に似ているから。如何にも牛らしい模様が出てくる個体もあります。

 地下に閉鎖花を付けます。湿地、あるいは水辺に咲く事から、増水と戦わなければならない事もあります。過酷な生育条件下での生き残り作戦なのでしょう。

Japanese common name : Mizo-soba
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Persicaria Thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross


ミゾソバ(溝蕎麦)
別名:ウシノヒタイ(牛の額)
タデ科イヌタデ属
学名:Persicaria Thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross
花期:8月~10月 1年草 草丈:30~100cm 花径:4~7mm

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【学名解説】
Persicaria : persica(モモ)に似る/イヌタデ属
thunbergii : 植物学者ツンベルク氏の/Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Siebold : Philipp Franz von Siebold (1796-1866)
Zucc. : Joseph Gerhard Zuccarini (1797-1848)
H.Gross : Hugo Gross (1888-1968)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 14 October 2005
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by pianix | 2005-10-14 00:00 | 水辺の植物 | Comments(2)
Commented by yamome516 at 2005-10-15 14:54
身近にあって、チャンと見ることがないですが、
upで見ると、なかなか愛らしい花です。
花も。葉も。蕎麦に似ていますよね!
こちらは、毛でごわごわした感じ。
蕎麦は、少し、お育ち良くつるっと、した感じですか?
Commented by pianix at 2005-10-15 16:08
yamome516様
もっとドアップも撮ってあるのですが、何の花か分からなくなるのでやめと来ました。
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